ゆめとわのblog

ホームページとは違った、より臨場感のある情報をお届けしたいと思っています。 また、テーマも整体の枠を飛び出してみたいと思います。 ホームページは以下です。 http://yumetowa.com/ お問い合わせはメッセージ欄でお送りください。

(今回は文章だけですし、とても専門的でありマニアックです。一般の人には解りにくい内容です。)

 現在70歳くらいの人形職人が毎月からだのメンテナンスの為に来店されています。人形制作が仕事ですから、長時間椅子に座り続け、両手を前に出しながら細かい作業をされているとのことです。
 仕事がら腱鞘炎のような症状に悩まされることは多いようです。ですから、毎回、手~前腕~肩にかけては細かく観察しながら調整を行っています。
 本日は、両手が握りづらくなっていて、特に右手の人差し指が途中までしか曲げることができない症状を訴えました。
 「また腱鞘炎なのかな?」と心配していましたが、両手が同時におかしい、というのは普通はあり得ないことなので、症状の原因は他にあると思いながら施術を進めていきました。

 利き手は右ですし、人差し指は動かさなくても痛みを感じるということなので、右手から観ていきました。
 前腕の伸筋群は殆どがこわばっていました。深層にある回外筋、長母指外転筋、長母指伸筋、短母指伸筋、示指伸筋、表層の指伸筋、短橈側手根伸筋などです。これだけの伸筋群が揃ってこわばっているということは肘関節が歪んでいると判断することができます。ちなみに肘筋もこわばっていました。
 先ず考えられることは尺骨が上腕骨に対して回外方向に回旋している可能性です。そして上腕の筋肉を確認すると上腕三頭筋内側頭が強くこわばっていました。ここでの結論としましては、上腕三頭筋内側頭が強くこわばっていることで、尺骨を上腕の内側に引っ張り上げるようにしていることで、肘関節で前腕(尺骨)を回外方向に回旋させていたということです。
 ですから、上腕三頭筋内側頭のこわばりを解消すれば、肘関節が本来の状態に戻る可能性があります。前腕の伸筋群の起始は上腕骨外側上顆ですから、尺骨が回外位になってしまったことで伸筋群の起始と停止の間が広がり、それぞれの筋肉がこわばってしまったのかもしれません。
 ところで上腕三頭筋内側頭は小円筋と連動関係にありますが、小円筋も当然こわばっていました。そして小円筋のこわばりをゆるめると上腕三頭筋内側頭のこわばりもゆるむことが確認できたので、施術は小円筋のこわばりを解消する方へと進んでいきます。
 小円筋と連動している筋肉を私は把握しきれていないのですが、胸郭の捻れと小円筋の変調には関連性があります。この方の胸郭は下部の部分、それは第7肋骨以降、腹側方向に捻れていました(CCWの捻れ)。そしてその捻れを戻すと小円筋のこわばりは解消しました。
 そして胸郭が捻れている原因は腹横筋がゆるんでいることが原因でした。
 踵重心などで、踵の底の筋膜がこわばって硬くなりますと腹横筋はゆるみます。その他には、腹直筋のある部分がこわばりますと腹横筋はゆるみます。ですから、踵への施術を行いました。そして腹直筋を確認したところ端のラインにこわばりがありました。このラインは胸骨甲状筋―腹直筋―恥骨筋―中間広筋という連動ラインです。胸骨甲状筋を確認するために喉元を触りますと、オトガイ舌骨筋や顎舌骨筋がこわばっていて舌骨を前上方に引っ張り上げている状態になっていました。この状況によって甲状軟骨も上方に引っ張られてしまっているために胸骨甲状筋がこわばっていることがわかりました。ですから、オトガイ舌骨筋と顎舌骨筋をゆるめるための施術を行いました。これらによって腹横筋の状態は改善し、胸郭の状態もよくなって小円筋及び上腕三頭筋内側頭のこわばりがとれました。前腕の伸筋群のこわばりもとれました。
 
 この状態で、手を握る動作をしていただきました。すると、かなり楽には握れる状態になったのですが、人差し指
の引っかかりは残ってしまうとのことでした。示指伸筋にこわばりがあるわけではありませんから、別の理由で示指の関節に歪みが生じているのだと判断しました。
 「橈骨にも問題があるのかな?」と思いました。浅指屈筋や深指屈筋において示指に関係が深いのが橈骨だからです。
 そこで肘関節において上腕骨と橈骨の関係をもう一度チェックしました。
 橈骨に上腕二頭筋が停止している辺りにこわばりを感じました。上腕二頭筋長頭が強くこわばっていました。そして、上腕二頭筋長頭がこわばっている理由を探しますと、鎖骨が内側に歪んでいて三角筋前部線維がこわばり、それが上腕二頭筋長頭のこわばりへと連動していました。上腕二頭筋長頭のこわばりによって橈骨が回外しながら上腕骨の方に引き寄せられた状態になっていましたが、それによって示指につながる浅指屈筋と深指屈筋が変調を起こし、さらに虫様筋も変調していたようです。

 鎖骨が内側に歪んでいる原因は胸鎖乳突筋鎖骨頭がこわばっていたからですが、その原因を探していきますと肩甲挙筋のこわばりによって第1頚椎と第2頚椎が下向きの状態になっていたからでした。
 肩甲挙筋は目の疲労(外眼筋のこわばり)と関係しますので、コメカミの辺りを指圧してゆるめました。そして、肩甲挙筋のこわばりが解消すると胸鎖乳突筋の変調も改善し、鎖骨が本来の位置に戻り上腕二頭筋長頭のこわばりも取れました。
 右手人差し指の曲がりも良くなりましたが、左側は何もしていないにもかかわらず、左手の不調も改善していました。

 結局、いろいろ施術しましたが、最後の決め手は目の疲労の解消でした。
 ご本人にそのことを申し上げたところ、「ここのところ老眼が進んでしまい、なかなかよく見えないので目を凝らして仕事していた。」とのことでした。
 腱鞘炎になると、回復までにある程度時間が掛かって仕事に支障がでること懸念していたようですが、目の疲労が大きな原因であったことがわかり、そして今回の施術で問題が片付いたので、ホッとされて帰えられました。
さっそく眼鏡をつくりに行くと仰ってました。

 今回は私にとってもレアなケースでした。胸鎖乳突筋の鎖骨頭がこわばると鎖骨が内側に歪むことを知ることができました。

 加齢にともなって瞼が大きく開かなくなる人もいらっしゃいますが、それを外科的手法で改善する眼瞼下垂の手術が流行った時期がありました。
 私も幾人かそのような人に出会ったことがあります。手術を経験した人の総数に比べますとほんの微々たる数ですので大きな声で発言することはできませんが、どことなく不自然な感じがしました。そして、一人の方は「確かに瞼が開いて目は大きくなるのだが、『パッと目が開いている』という感じではないのよね~」と仰っていました。

 今回は眼瞼下垂や「眠たそうな目」「目が開かない」といったことの話題ですが、私自身まだ考察を行っている最中ですので、途中経過のような感じの内容になっています。もう少し施術経験を重ねますと確たるものとして発表できると思いますが、その時はホームページの方で発表したいと考えています。

    もう何年も隔週で来店されているデザイナーの40歳代の男性がいます。この人の最大の悩みは、目がはっきりと開かないことです。そして同時に、頬や顎周りの肉が膨らんで垂れてしまい、年齢以上に老けた感じになってしまうことも気になっています。

 来店当初は、噛みしめる癖、仕事柄パソコンのマウスをたくさん使うことや座り続けることの影響、そしてデザインに夢中になると足に力を入れてしまう癖をもっているので、それらのことが原因として考えられるのかなと思い施術を行っていました。

 骨盤や腰椎を調整すると目が大きく開くようになりました。あるいは、頚椎や胸椎を調整したり、喉の位置や硬さを調整したりすると目が大きく開いたりもしました。硬い足裏の筋肉を弛めても目が開くようになりました。
 しかし、その状態が長く続きませんでした。来店される度に「どこかに大元の原因があるはずだ」と思いながら、いろいろとやってきましたが、どうしても原因にたどり着きません。
 「目が開かないのは血行不良だろうか?」
 それであるならば「脳への血行を邪魔している場所はどこだろうか?」
 そんな観点で、毎回からだを観察しては施術を行ってきました。
 そして、現在は足の「大衝(ダイショウ)」というツボの奥を刺激することで、目がパッと開く状態になることがわかりましたので、そこへの施術を毎回行うようにしています。

太衝
 するとかなりの長時間、目が開いた状態、そして同時に舌が上がって頬がスッキリした状態を保つことができるようになりました。
 ですから、仕事の作業に集中したときに足に力が入ってしまう癖は、目が開かないことの原因になっていることは十分に考えられるというところまでは解明できるようになりました。

 ところでこの男性は稀なタイプの人です。大衝への刺激において深いところに強めの刺激が届いているときには、目がまん丸になるくらい大きく開いて「目が開かない人」には到底見えませんが、刺激する力少し弱かったり刺激する部位所がちょっと浅くなったりしますと、見る見る間に瞼が落ちてきて眠たそうな顔になってしまいます。施術がちょっと変化するだけで、目の開き具合が極端に変わるのです。

 もう長いことこの仕事をしていますが、これまで、自分なりにあらゆる対処をしても「原因がわからない」と思うことはいくつかありました。あるいは自分の力量では対応できないと感じる症状もいくつかありました。そして、この方の症例も今のところその一つに入ると感じていました。ただ一時的であるにせよ、明らかに症状が改善される状態にはなることができますので、必ず解決策は見つかると思っています。

目が開かないことをどう考えるか?

 まだ、自分なりに確定的な結論がでたわけではありませんが、解決に辿り着ける可能性を強く感じていることがあります。それは眼球と瞼との連動性が大きく関与しているのではないかということです。

 眠っているときに瞼を開いてみると白目になっている人が時々います。それは、寝ている状態では眼球が上に回転(上転)して瞳を隠している状態になっているからだということのようです。そして自分でも瞼を閉じたときに眼球がどう動くかを観察してみますと、まるっきり上を向くわけではありませんが、少し(20~30°くらい?)上を向くように感じます。そして瞼を開ける動作に合わせて、眼球が下向きに動いて正面に降りてくるように感じます。
 神社や仏閣で手を合わせ瞼を閉じますと視線が心に向きやすくなりますが、そのことと関係があるのかもしれませんが、この瞼と眼球との連携した動きが問題解決への大きなヒントになるのではないかと考えました。
 つまり、瞼が落ちて眠たそうな目になっている人は、眼球が上方向に引っ張られた状態になっているので自ずと上瞼が下がってしまうるのではないかと考えてみました。そうであるならば眼球を上方向、つまり頭の後の方に引っ張っている力を解除することで、自ずと瞼も大きく開くようになるのではないかと考えることができます。

 そして実際に実験をしてみました。右目の開きが今一つパッとしない方に対して「顔を動かさずに瞳だけ下を向けて、どこまで見えるか左右で比べてみてください」とお願いしました。すると案の上、右眼球は下に動かしにくいので見える範囲が左目より狭くなっていました。右の眼球は上転(上に向く)する方向に力が働いているので、最後まで下を向くことができないということです。そして、眼球と瞼の連動性から考えますと、眼球に上転の力が働いていることは同時に、瞼を閉じる方向に力が働いていることになりますので、目を開けても瞼をパッと大きく開くことができないために、いつも眠たそうな目をしている状態になっているのではないかと思いました。
 さらに考えられることの一つとして、常に眼球が上転傾向になっているはずですから、正面を見るときでも右目は眼球を下に少し動かした状態にしないと見ることができないはずです。普通に目を開いて何かを見ていても右目を動かす筋肉は働き続けるために疲労しやすくなりますので、眼精疲労を感じるでしょうし、肩こりを感じ続けることになるのだろうと思います。

 さて、現代人の多くは眼精疲労の傾向にあります。テレビを見続ける、スマホやパソコン画面を見続けるなど、眼球を大きく動かすことなく一点を見続ける時間がながいわけですが、骨格筋の性質の一つとして「同じ状態を保ち続けることが苦手」というのがあります。筋肉は収縮と弛緩を繰り返している状態が快適です。呼吸の吐く息と吸う息の動作によって全身の骨格筋が収縮と弛緩を繰り返していますので、寝ている時やリラックスしている時が本来は快適です。
 ですから同じところを見続けるというのは、ある筋肉は収縮しっぱなしの状態、別の筋肉は弛緩しっぱなしの状態になってしまいますので不快感がやってきますが、それが疲労感であり、その状態が蓄積して慢性的な眼精疲労に繋がるのだと思います。そして、それはこめかみの硬さとして表面に現れます。

 何故、眼球が上向きの状態になってしまうのか? 
 眼球を動かす筋肉(外眼筋)は6つありますのが、その中の眼球を上方に動かす筋肉がこわばった状態になっていることが考えられますが、それはどうしてなのだろうか?
 筋肉には連動性がありますので、後頭部やあるいは頚部の筋肉のどれかがこわばっているために外眼筋に影響を及ぼしている可能性が考えられますが、それはどの筋肉なのだろうか?
 あるいは、脳への血流や頭蓋骨の歪みなどと関係しているのだろうか?
 といったことがこれから解明していかなければならない作業になりますが、おそらく深部にある筋線維とか頭部の繊細な部分と関係していると思われますので、なかなか手間のかかる作業になります。
 しかし、これまでの経験から、きっと答えは見つかるだろうと思っています。

 今回は、ここまでの内容です。
 はっきりとした答えが出せない中途半端な内容ですが、「眠たそうな眼」「どよ~んとして目の周り」「パッと開かない瞼」という症状に対して解決する方向性が見えてきたという報告となります。

 ちなみに解剖学的な視点で考察しますと、眼球を動かす運動は脳神経の中の動眼神経、滑車神経、外転神経が支配していますので、それらの神経の中のどれかに問題が生じている可能性があるということになります。
 このような考え方に立ちますと、大掛かりな内容になりますので「大変だ」ということになりますが、筋肉の状態は神経ばかりが関係しているわけではありません。神経の働きが正常であっても他の要因で筋肉が変調を起こしてこわばったり、ゆるんだりしてしまうことはたくさんあります。

 もし現在、眼瞼下垂の手術を考えている人がいらっしゃいましたら、もう少しお待ちいただければと思います。
 次の春までには、解決策は見つかるのではないかと予想しています。

足つぼ・整体 ゆめとわ
電 話  0465-39-3827
メールアドレス info@yumetowa.com
ホームページ https://yumetowa.com
web予約 https://yumetowa.com/sp/reserve2.html

 本来、5月は天候が安定している季節だと思っていましたが、今年はすでに梅雨入りしたような天候になっています。体調を崩している人も多いのではないかと思いますし、私個人としては、睡魔に襲われる日々が続きちょっと苦労しています。
 そしてお客さんに聞いても、先月から睡魔と頭痛に苦労している人が少なからずいます。
 ここ何年かは、従来の気候とはすっかり変わってしまったような感がありますが、今年はさらに変化しているように感じています。

 なかなかホームページを更新する時間が取れませんでしたが、ようやく一つアップすることができました。今回の内容は「眼圧」についてです。
 眼がゴロゴロしているように感じたり、眼球が普段より飛び出しているように感じたりすることは皆さんにも経験があると思いますが、それらは眼球の内圧と関係がある場合があります。眼球の内圧のことを「眼圧」と呼びますが、眼圧が高くなりますと、眼の病気である緑内障になってしまうリスクが生じます。
 ですから、眼がゴロゴロするような状態が何度も訪れたり、あるいは慢性化したような状態になっている人は注意が必要です。

 医学的に眼圧は眼科医が担当する分野のようですが、治療を継続しても思うように眼圧が下がらないといった声も聞くことがあります。
 ですから、現在眼圧を下げる治療を受けている人にも読んでいただければと思っています。
 ホームページやブログに記載していることは、私の経験に基づく内容になっています。机上だけの理屈でもなければ、予測でもありません。私は施術によって眼圧が下がる方法を知っています。
 緑内障になりますと失明の危険性が生じます。ですから、緑内障にならないためにも、あるいは緑内障を進行させないためにも、ゆめとわの施術を利用していただければと思っています。


追記
 私のところには高齢者や医療関係者も来店されていますので、ワクチンの話題に接することが増えてきました。
 私自身はテレビを見ることはありませんが、高齢者の話を伺いますと、今のテレビはワクチンの話題が花盛りのようです。そして、ここ小田原市は、これから高齢者の接種がはじまるところです。
 私はいろいろ聞かれてもはっきりとは応答できませんし、自分自身は接種するかどうか未定の状態にしていますので、表面的には懐疑派に属するのかもしれません。

 でもね、ファイザーとモデルなのmRNAワクチンは、やっぱり未知ですよね。3年後、5年後、皆さんに何の副作用や被害がでないことを祈っております。
 それにしても、この感染者(陽性者とは違います)の少ない日本でワクチンが必要だと先導する根拠が私にはやはり理解できません。


また、参考までに

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 目に関する不調の一つにドライアイがあります。そして、近年はPCやスマホなどで液晶画面を凝視する人が非常に多くなったせいか、ドライアイの人がとても多くなったようです。
 そして皆さん、それがまるで普通であるかのように目薬を常用しています。‥‥でも、それは異常な状態だと思います。

 ドライアイの原因としてはアレルギー、眼精疲労、瞬目不全、コンタクトレンズなどが考えられるところでしょうか。眼科ではドライアイに対しては主に点眼薬で対応するようですが、それは応急処置の範囲内であり、「はたして治療と呼べるだろうか?」と思ってしまいます。
 
 数年前に「ドライアイは自分で治す 努力で治る」(著者 石川秀夫)というDVD付きの本を買いました。著者は沖縄の眼科医師です。この本の中で著者は、眼科に行っても良くならないドライアイをはじめ、目の不定愁訴(原因がよく解らない症状)のほとんどの原因は瞬きで目を閉じる動作の不全であると言っています。専門用語で“瞬目不全”と呼ぶようです。目を閉じる動作が中途半端で最後までしっかり閉じることができないので、涙で眼球全体を潤すことができないということです。車のワイパーの動きが中途半端な状態なので、フロントガラス全体をきれいに拭き取ることができない状況に似ています。瞬目の場合は、瞼の裏で眼球全体を潤すわけですが。
 DVDでは、たくさんの症例を取り上げて、瞬目(まばたき)の状態をスロー再生映像で解説しています。確かにこの先生が仰るように、ドライアイの原因の一つとして瞬目不全は大きく関係しているように私は感じました。
 ですから、今回は瞬目不全について考えてみたいと思います。

涙器

 目には目頭と目尻がありますが、垂れ目でない普通の人は目尻の方が目頭より上に位置しています。ドライアイは涙と深い関係がありますが、表からは見えない構造として目には涙腺と涙道があります。涙腺は目尻の方に、涙道は目頭の中にあります。瞬きの一つの役割を簡単に申しますと、涙腺で涙がつくられ、瞬きに合わせて涙が眼球を潤すと同時にそこにあった古い涙を洗い流し、目頭にある涙道から排出しています(鼻の奥に落ちる)。その作業が効率よく行われるように目尻の方が目頭より高い位置にあります。また、上瞼と下瞼が共働して目を閉じるのですが、その閉じ方もスローで確認しますと、目尻の方から目頭に向けてチャックを閉めるように行われます。眼球表面にある涙を目頭にある涙器に向けて押し流す動作になっています。

瞬目の動き02

 DVDの映像を見る限り、まずドライアイの人のほとんどは瞬目が正常に行われていませんでした。つまり目がしっかりと閉じていないのです。涙腺でつくられた新しい涙は、瞼を閉じることによって眼球全体に行き渡るようになっているようで、目が完全に閉じない状態では涙が眼球全体に広がらない状態、つまり目が潤っていない状態になってしまいます。正しくドライアイの状態です。

 ところで、瞬目不全がドライアイの原因だったとしまして、どうすれば改善することができるのかということを考えてみます。

眼輪筋など表情筋

(1)眼輪筋と瞬目不全
 目を閉じる動作は眼輪筋が主に行いますので、「眼輪筋を鍛える」という対応策がすぐに思い浮かびますし、ネット上でもそのような情報がたくさんあります。さらに「眼輪筋を鍛えると若返る」ということまで云々されています。
 ところが、私は「それは危険な行為です」とあえて申し上げます。過去に眼輪筋を鍛えるトレーニングをたくさんしたが為に、目元のシワが増えてしまったり、目元がこわばってしまい軽やかに瞬目することができなくなってしまった人を知っているからです。
 ここで理屈を述べると大変長くなってしまいますので、ポイントだけ申しますと、眼輪筋や口輪筋やその他の表情筋(顔の表面にあって様々な表情をつくる筋肉)は発生学的に内臓由来の筋肉です。つまり、胃や小腸や大腸、心臓や血管などと同じ類の筋肉です。手や足腰や背中やお腹の筋肉は体壁系の筋肉ですので、ある程度トレーニングなどして鍛えた方がからだを保つためには有効です。しかし胃や小腸や心臓を鍛えるという発想は誰も思いつかないと思います。それらは鍛える対象ではないと本能的に誰もが知っているからです。顔の表情筋も由来は内臓系ですから鍛えるのではなく、「十分に働けるようになっていただきたい」と考えるべきだと思います。
 筋肉を鍛えることは筋線維を収縮させることとほとんど同じです。つまり眼輪筋を鍛えることは眼輪筋を強く収縮させることを行うわけですが、それを大げさにやりますと、ギュッと目を閉じる動作です。このとき筋線維は目の中央に寄るようになります。この動作をたくさんしていますと、そのようなこわばりのシワが眼輪筋にできるようになります。目元の横皺ではなく縦皺が皮膚の奥に見え隠れするような状態になってしまう可能性があります。それは特に女性にとってはガックリしてしまうような状況です。ですから、そのようなことはして欲しくないと思います。

眼輪筋の働きを良くして瞬目を完全に行うために
 手技による施術は副交感神経が優位な状態に導きますので、眠ってしまう人がたくさんいます。大概の人は目を閉じて眠りに入りますが、中には薄ら目を開いたままの状態で眠っている人がいたりします。完全に瞼が閉じているのではなくて、1㎜とか薄ら瞼が開いているのです。きっとこんな人が瞬目不全なのだと思いますが、その理由は二つ考えられます。一つは神経の働きが不十分で眼輪筋の働きも不十分になっていることです。もう一つは骨格的問題か皮膚や筋膜の状態によってか、上瞼が上方に、あるいは下瞼が下方に引っ張られている状態になっていることです。

 眼輪筋の働きを支配している神経は顔面神経です。顔面神経は眼輪筋だけでなく他の表情筋も支配していますが、作用の仕方としましては、ほとんどの場合0%か100%かという感じではなく、60%になってみたり40%になってみたりするといった感じです。病気である”顔面神経麻痺”になりますと神経がまったく働かない0%の状況になりますが、通常は働き具合が十分な状態になったり、不十分な状態になったりします。そして眠っていても瞼や口が完全に閉じない状況であれば、顔面神経の働きが不十分な状態であると考えることができます。

顔面神経

 顔面神経は脳幹から出ている脳神経の一つですから、脳神経の働きが不十分な状態なのかもしれません。あるいは顔面神経が頭蓋骨の内部から顔面(外側)に出てくるときに耳下腺の中を通りますが、耳下腺が硬くなっていたり、あるいは咬筋のこわばりが耳下腺を圧迫していたりして、その働きが不十分な状態になっているのかもしれません。
 ですから、私は脳神経の働きをアップすることと耳下腺での圧迫が解消されるようにすることの両方を施術として行います。脳神経の働きをアップすることにつきましては、脳幹の働きをアップすることと同じことですが、それは椎骨動脈の流れを整えることで対応しています。
(椎骨動脈についての詳細はこのページを参照してください。)
 耳下腺への施術は基本的に持続指圧の手技です。耳下腺からの唾液の出方が不十分で、なおかつ瞼をはじめ表情筋の状態に問題があるのであれば、それは耳下腺がとても硬くなっていると考えられます。そしてそれは噛みしめ癖など咬筋のこわばりによる影響かもしれません。

(2)骨格の歪みなどによる瞬目不全
 眼輪筋の状態も良好で、顔面神経の働きにも問題がないのに瞬目不全になってしまう場合があります。それは骨格の歪みや頭皮の緊張あるいは筋膜のこわばりによって瞼を最後まで閉じることが困難な場合です。

頭蓋の歪みと眼輪筋

 眼輪筋は前頭骨と頬骨と上顎骨でできています(これら以外の骨も関係します)眼窩に付着していますので、これらの骨格が歪みますと眼輪筋の働きは鈍くなります。つまり普通に目を閉じようとするだけでは瞼が最後まで閉じてくれないかもしれません。(目をちゃんと閉じようとしますと力を入れなければならない状態になってしまうかもしれませんが、それはとても疲れることです。)
 また、眼輪筋の上方は前頭筋と繋がりさらに頭の筋膜(帽状腱膜)と繋がっていますので、背筋がこわばって背中~首~頭にかけて緊張状態になりますと、眼輪筋の上方が上に引っ張られる状況になって瞼を閉じるの苦労するかもしれません。
 あるいは顔面が下がった状態になって眼輪筋の下方が下に引っ張られた状況になりますと、やはり下瞼を閉じる動作に支障がでます。そしてそれが目元のこわばりに繋がる可能性は高いです。
 
 これらの状況もまた瞬目不全の状態を招く可能性が高くドライアイの原因になると考えることができます。

表情筋のこわばりが顔を下げる

 また、私たちは食べたり喋ったりして口をたくさん使いますし、いろいろな表情も口周辺の筋肉を使っておこないますので、頬から口元にかけての筋肉が硬くこわばってしまう傾向にあります。そして、その影響で頬骨が中心に寄って下がってしまい眼輪筋の働きが悪くなってしまいます。ですから、常に頬から口元にかけての表情筋を柔らかい状態に保つよう手入れをしていただきたいと思います。
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 今回は瞬目不全についての話が中心になりましたが、ドライアイの原因として考えられるものにはアレルギーや眼精疲労、コンタクトレンズの影響などもあるようです。その他にも「涙が十分に作られているのだろうか?」といった点も忘れてはいけないことです。血流や自律神経が絡んでくる問題ですね。
 これらについては後日取り上げたいと考えています。

足つぼ・整体 ゆめとわ
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 世の中がまぶしすぎてサングラスをかけないと目が開けられない、視界に黒いものが見えてしまう(飛蚊症)、目の奥が痛い、乱視や目やに等々、目の症状はいろいろですが、眼科では解決できない状態があります。今回は首の斜め前面にある前斜角筋の強いこわばりによってもたらされてしまう目の症状について、これまでの経験からお話しさせていただきます。
前斜角筋から腋の下にかけてのラインにこわばりがあると目が不調になる
 首の骨(頚椎)から鎖骨の直下にある第1肋骨につながっている斜角筋という首の運動と呼吸に関係する筋肉があります。(頚椎から第1肋骨につながっているのは前斜角筋と中斜角筋、頚椎から第2肋骨につながっているのは後斜角筋)

斜角筋02

 斜角筋の中で前面にあるのが前斜角筋ですが、この斜角筋のラインを延長していきますとちょうど腋の下の前鋸筋につながります。目がまぶしくてサングラスがないと日中外に出られない、目やにが出てくる、視界に黒いものが現れてしまう(飛蚊症)、目が乾くなどの症状があって、さらにこの前斜角筋のラインがこわばっているようなら、それは施術経験的に言って、斜角筋のこわばりに根本的な原因がある可能性が高いです。

前斜角筋から前鋸筋にかけての「こ」

 本日、飛蚊症の方が来店されました。右目の斜め右上方向に黒いものがかなり大きく現れているということでした。座っていただき骨格や筋肉の状態を確認すると、案の定、右側の前斜角筋が強くこわばっていました。その部分を軽く押さえただけでも痛がります。前斜角筋がこわばっていたのは第1肋骨の位置が悪いことと頚椎の中ほどが左側にずれていたからです。第1肋骨のずれによって前斜角筋と中斜角筋はこわばり、さらに頚椎がずれていることで前斜角筋がさらにこわばってしまったため、軽く圧するだけで痛みを感じるほど強いこわばりとなってしまったのだと思います。
 試しに私の手で、こわばっている前斜角筋を(手動で)ゆるめますと、視界の黒いものが動き出しました(本人の弁)。それに加えて腋の下の前鋸筋のこわばりをゆるめますと更に黒いものは視界の上の方に移動していき、視界から遠ざかるようになるということでした。これで、前斜角筋から前鋸筋にかけてのラインに原因があることがわかりましたので、その後の施術においてそれを整えました。
 この方の職業は画家ですが、右手で筆を持ち、左手にはドライヤーを持って絵の具を乾かしながら色を重ねていく方法で絵を描いていくとのことです。「絵を描いているときに、首の右側にピキッと音がして、それから数時間後に視界に黒いものが現れた」ということでしたので、施術するポイントも的を絞ることができ、一度の施術で症状は改善しました。「飛蚊症は治りにくい」という通説があるので、画家という職業上のこともあって、改善までに時間がかかるのではないかと配していらっしゃいましたが、すんなりと改善しましたので、とても安心した様子でした。

 また、目がまぶしくて昼間は外に出たくないという方が月1~2度のペースで一年間ほど来店されていました。症状は10年ほど前からとのことでした。この方も結局は前斜角筋から前鋸筋にかけてのライン上に根本的な原因がありました。しかし、長い年月で眼球の運動に関係する筋肉も硬くこわばっていましたし、その影響で首や肩~背中にかけて慢性的な非常に強い凝りもありました。全身の血流が停滞している感じでしたので、その分、改善までに時間がかかってしまいました。「時はエネルギー」ということなのでしょうか、症状を長く患っている人は、やはりその症状自体が力を持っているようで、なかなかすぐに改善できないこともあります。「形状記憶」のように器質的に変化してしまうと、その時は良くなったとしても時間の経過とともに元の状態に戻ってしまう力が働くようです。「三歩進んで二歩下がる」状態がしばらく続くことがあります。
 この方の場合、しばらくはそんな感じでした。施術が終わって帰られるときには、太陽が燦々と輝いていてもサングラス無しで普通に目を開いて外に出ることができましたが、2週間後に来店されるときにはやはりサングラスをかけて来られるという状態が半年ほど続きました。その後は来店されるペースが3週間に一度となり、やがて用事ができると優先順位が逆転し、来店を1週間延ばされるようになったりして、最後の三ヶ月は月一度のペースになりました。そして最後の時はサングラスをかけずに来店されるようになりましたが、それ以来もう三ヶ月以上来店されていませんので、症状は改善されたのでははないかと思います。

前斜角筋から前鋸筋にかけてのライン
 斜角筋は前斜角筋・中斜角筋・後斜角筋の3本がありますが、首と肋骨を結んでいて、首の運動や呼吸時に胸郭を引き上げる働きを行っています。噛みしめの癖を持っている人は斜角筋がこわばりますので、首が硬くなって動かしづらくなります。「首が凝って動きが悪い」と感じる時は大方斜角筋のこわばりが原因です。
 斜角筋の中で前斜角筋と中斜角筋は頚椎と第1肋骨をつないでいます。ですから前斜角筋のこわばりを考えるときには噛みしめと第1肋骨の状態をまず考える手順になります。
 
前鋸筋

 腋の下にある前鋸筋は、肩甲骨の内側縁と肋骨のほとんどを結びつけている筋肉です。肩と腕を前方に突き出す働きをしますが、パソコン業務の多い今日、キーボードを操作するために多くの人が腕を前に出していますが、それによって前鋸筋が強くこわばっている人が大変多くなっています。そして前鋸筋は第1肋骨にもつながっていますので、そのこわばりは第1肋骨を外側にずらすことになります。噛みしめの癖によって前斜角筋はこわばり、前鋸筋のこわばりによってさらに前斜角筋は強くこわばってしまうという状態になってしまいます。

前斜角筋の「こ」で鎖骨の内側が痛む

 また右利きの人は、右側の胸郭(肋骨)が下がる傾向にあります(腹直筋のこわばりによって)ので、第1肋骨は下方向に引っ張られることになり、それらが重なって前斜角筋及びその周辺の組織はとても固くなってしまいます。すると下顎の底面、舌のつけ根辺りから鎖骨の内側の凹みにかけて突っ張った状態となり、それが目の働きに大きく影響を与えてしまうのではないかと私は考えています。こうなってしまいますとコメカミを押して目の疲労を取ったところで、あるいはいろいろな目薬をさしたところで、それらは何の効果ももたらさない単なる気休めになってしまいます。

前斜角筋のこわばりによるその他の影響
 斜角筋は、それ自体が多少変調をおこしたとしても首の運動が少し突っ張る程度で、腰や股関節が痛む、膝が痛む、腕の自由がきかないなどとは違い、日常生活での動作にそれほど大きな影響を与えることはありません。しかしながら、頭部や全身の血流にとっては非常に重要な筋肉です。前斜角筋のすぐ前面を鎖骨下静脈が通っています。鎖骨下静脈には頭部からの静脈、ほとんど全身の体表の静脈、そして全身のリンパが合流します。鎖骨と第1肋骨の狭い隙間を静脈が流れて心臓に還りますが、前斜角筋がこわばりますと、肋骨と鎖骨の関係に歪みが生じ鎖骨下静脈の流れに影響を及ぼします。顔がむくんだり、場合によってはふくらはぎや足先のむくみまでもがこの静脈の滞りによってもたらされることがあります。

鎖骨下静脈2

 また、前斜角筋のすぐ後に中斜角筋がありますが、その二つの筋肉の間に神経(腕神経叢)と鎖骨下動脈が通っています。腕神経叢は腕~手先にかけての神経の大元です。頚椎ヘルニアやムチウチなど頸部の損傷によって手先にしびれが出ることがありますが、それはこの神経の状態が悪くなったからです。筋肉はこわばると太く固くなりますので、前斜角筋の強いこわばりによって神経が圧迫されてしまう可能性は十分に考えることができます。

 “首・肩の凝りと目の不調”は関係性が深いと思われている方は多いと思います。ですから、目の調子が悪いときには「肩こりをほぐさなければ」と体操をしたり、自分でマッサージをしたり、あるいは私と同業者のようなところに行き施術を受けることもあるかもしれません。ところが今回取り上げた“前斜角筋や第1肋骨が関係する”ような場合は、いくら揉みほぐしたり、ストレッチをしたりしても、その効果はきわめて一時的なものになってしまうことでしょう。
 根本的な原因をしっかりと突き止め、適切に対処すれば、それまで何カ所もの眼科医院や治療院を訪れても症状が改善しなかったものも確実に改善されていくと考えています。

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