ゆめとわのblog

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2023年03月

 ずっと左側を下にして横寝をしている人がいます。
 かつて腰をひどく傷め重度の腰痛持ちだった経験がありますが、横寝を続けているので慢性的な左側腰痛の状態です。

 さらに今回来店されたときには、以上の状況に加え、左側の腎臓が腫れていて肋骨に圧迫され続ける不快さと痛みも加わりかなりつらい思いをしていました。

 腎臓は、大雑把に「ストレスが溜まると腫れる」と言うこともできます。腎臓が腫れると肋骨に圧迫される状況になりますので、痛みや不快感を感じますが、場所的に腰痛と間違えられることもあります。

 私は腎臓の腫れに対しては反射区を利用した施術を行います。腎臓の反射区は足裏の中央少しつま先寄りにありますが、腎臓の腫れている人の場合、その反射区の奥が硬くなって膨らんでいます。施術としてはその硬い膨らみを指圧するなどして解放するようにします。
 大抵は、この施術によって腎臓の腫れや膨らみは解消されますが、この度はなかなか良い結果にたどり着くことができませんでした。

 ところで東洋医学では腎臓と耳は深い関係があるとされています。
 ですから、私は左耳を確認してみました。聴力には問題はありませんでしたが、耳につながる首筋(胸鎖乳突筋など)がガチガチに硬くなっていました。揉みほぐそうと少し圧をかけただけでもとても痛がる状態でした。
 「これがきっと腎臓の問題につながっている」と直感的に思いました。

 いつも左側を下にして寝ていることから、肩甲骨周辺のどこかにゆるんでしまっているところがあり、その影響で左耳につながる筋肉が硬くなっているのだろうと予想しました。
 結局、腕の付け根と肩甲骨の境界付近の広背筋が伸び切った状態になっていて、それが原因で首筋が硬くなり、さらに左腰部の筋肉も硬くなっていました。

 結論としては、ストレスと左肩を下にして寝ていることによる広背筋の疲弊が原因で、腫れた腎臓(耳とも関係)が肋骨だけでなく腰部の硬く縮んだ筋肉にも圧された形で制限を受けていたために、腰痛+腎臓の腫れという症状になっていたのだと思われます。
 そして、硬く縮んでいた腰部の筋肉によって腎臓はさらに圧迫を受けていたためにリンパや血液など水分の流れが滞ってしまい、反射区だけの施術では解放ができなかったのではないかと思いました。

 多くの人達が横寝をしているようです。からだも歪むし、今回のような状況を招く可能性もありますので、なるべくやめたほうが良いと思うのですが、なかなか癖を治すのは難しいようですね。

 受験のシーズンも一段落したようですが、現在の受験生は昼は学校、夜は塾と、休日もなく勉強し続けなければならないようで大変ですね。
 小学校4年生の頃から知っている女子が、大学受験が終わり時間が取れるようになったということで来店されました。「腰痛ベルト無しでは5分も座り続けていられない」という、腰痛の訴えです。
 考えられないくらい重たいリュックサックを毎日担いで、高校と塾に通っていたようです。

 長く座り続けていられない腰痛は、その原因が幾つかのパターンに別れますが、この女子の場合は重たいリュックサックを担ぎ続けたことによる踵重心が主な原因でした。その他に肩の筋肉の疲労も関係していました。

腹横筋はコルセットの役割

 一般に「腹筋」と呼ばれている筋肉は専門的には四つに分かれます。「腹筋が割れる」で有名なカラダの中央にある筋肉は腹直筋と言います。そして腹直筋に斜め横や横から接続している二つの腹斜筋(外腹斜筋と内腹斜筋)と深部に腹横筋があります。
 大雑把に表現しますと、上半身の縦方向の動きに関しては腹直筋の働きが主体となります。からだを捻るなどの動作では腹斜筋が主体となります。そして、トイレでいきんだり腹圧を高めてからだを支える働きは腹横筋が主体となっています。
 どの筋肉も腰痛に関係はしますが、「座り続けられない」という症状は、腹横筋の働きが悪いことがまず考えられることです。

腹横筋断面図


 そして、この女子の腹横筋を観察しますと、案の定、腹横筋がゆるゆるになっていてほとんど働けない状態であることがわかりました。つまり腰部を支える自然のコルセットが機能していないということです。これでは立ち続けたり、座り続けたりすることは困難なので、ぎっくり腰を患ったわけでもないのに腰痛ベルトを装着し続けて、腹横筋の働きを腰痛ベルトに代替してもらわないと過ごせないことがわかりました。
 そして、腹横筋がしっかりしていないので、他の腹筋や腰部の筋肉(脊柱起立筋や腰方形筋など)がガシッとこわばって体幹を支える仕事もしていることがわかりました。

足底の踵の「こ」


 ところで、足裏の踵の筋膜が固くなると腹横筋の働きが悪くなることがわかっています(私は施術を通して知っています)。
 そこで解決しなければならない問題が浮上します。踵重心の状態を改善しないと、立ったり歩いたりすることで踵に余計な負担が掛かりますので、踵は硬くこわばってしまいます。ですから踵重心を改善しない限り、すぐにまた同じ症状を発症することになっていまいます。
 重たいリュックサックを担ぐことは、それが背中に担いでも、お腹側に担いでも、立位のバランス、つまりお腹側の筋肉の使い方と背中側の筋肉の使い方のバランスが正常ではなくなりますので、踵重心になってしまいます。
 ですから受験が終わって、重たいリュックを担がなくてもよい状況になれば、次第に踵重心の状態は改善されていきますから、腹横筋の問題による腰痛は自ずと改善されていくものと思われます。

 余談ですが、お腹が大きくなった妊婦さんは踵重心になりますので、それが腰痛になりやすい理由でもあると思います。
また、お腹が突出しているお父さんや、腰に寄っかかるようにして下腹を前にだしているおばさんたちも、踵重心による腰痛を患いやすいと言うことができます。

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