ゆめとわのblog

ホームページとは違った、より臨場感のある情報をお届けしたいと思っています。 また、テーマも整体の枠を飛び出してみたいと思います。 ホームページは以下です。 http://yumetowa.com/ お問い合わせはメッセージ欄でお送りください。

カテゴリ: その他

 本日来店された常連の女性が、昨日投稿したブログに記した「邪気」について「それは気体?」というような質問をされました。
 「邪気」というのは東洋医学(中医学)で使われている概念です。「正気」に対する「邪気」なのですが、それは「気」(≒エネルギー)の世界の言葉ですから、現代科学しか知らない私たちには難解な概念だろうと思います。
 「気体」というのは空気のことですから、物質世界の言葉です。目視で物質的に捉えることはできませんが、酸素や炭酸ガスや窒素などと現代科学的に分析できます。ですから、これは「気(エネルギー)」の領域とは違う世界の言葉となります。

 私はよく知っているわけではありませんが、おそらく量子力学的にはエネルギーと物質は同じものの違う側面として捉えるのだろうと思います。ですから、量子力学的には「気体」と「気」(正気・邪気)は同じレベルで論じることが出来るのかもしれませんが、私は実務者ですので、実務的に便利になるように考える習慣があります。
 そこで、私は大胆にも、私たちの普通に知っている”からだ”は三つのからだが合わさったものだと考えています。
 一つは、眼に見えて触ることの出来る”物質次元のからだ”、つまり肉体です。
 もう一つのからだは、気のからだです。東洋医学では経絡(けいらく)とか経穴(ツボ)という専門用語が使われますが、それは”気のからだ”を取り扱っていると解釈しています。
 そして、三つ目は”心の次元からだ”です。感情とか、精神面とか、それらも実務的にとりあえずこの次元のからだに含めています。

 「気」の話題をだしますと何か眉唾もののような印象を持つ人もいます。この概念は私たちが習ってきた現代科学ではほとんど取り扱っていないからだと思います。それは「眼に見えない(観察することが出来ない)ので信じられない」との思いからだと思います。しかしながら「心」は見ることが出来なくても、確かに存在していることは誰もが知っています。ですから、通常は「心と体」という分け方するわけですが、それについては違和感を感じる人はほとんどいないと思います。

 「気(エネルギー)」は見えません。しかし私たちが生きていることの証しである「呼吸」は「気」を代表する現象です。呼吸が止まった状態、それは気の出し入れ(呼気と吸気)が途絶えた状態のことですが、そうなりますと傷一つない肉体があったとしても私たちは”生きている人間”と認めることが出来なくなります。そういう意味で「気」は大切であり、多くの人がよく解らないと考えているであろう「気」について、私は”気のからだ”という見方をして自分の実務に活かすようにしているわけです。

 ですから施術を行うときには、筋肉や骨格という”物理的なからだ”と、呼吸やツボに関連する”気のからだ、そして感情や精神面も含めた”心のからだ”の三つの面で観察することがしばしばあります。
 単に膝が痛いとか、五十肩だとか、腰痛など肉体的不具合だけの場合は、ほとんど肉体面でしか見ませんが、呼吸が絡んできたり、感覚器官の問題があったりしますと”気のからだ”も見るようになります。
 また、他者の心理面にはなるべく立ち入りたくありませんので、”心のからだ”については普通は何も考えずに接しています。しかし「どうしてもこの問題を解消しないとからだ(肉体)がよくならない」と感じるときは、心のからだも観察することがあります。

 ところで、インドの哲学には「五つの鞘(さや)」という概念があります。「ハイヤーセルフ」とか「本当の自己」とよばれるもの、「真我」と定義されるものは「因果の鞘」「理知の鞘」「心の鞘」「呼吸の鞘」「食物の鞘(=肉体)」の五つの鞘に覆われているという概念です。因果の鞘が最も上位であり、肉体がもっとも下位の鞘になるのですが、この概念にしたがいますと、私が表現している”心のからだ”が上位、”気のからだ”が中位、”物質的なからだ”が下位となります。そして、それぞれの”からだ(鞘)”は互いに関わり合っています。
 つまり、”心”に変化が起こりますと、それは”気”に影響を及ぼし、そして”肉体”の何かが変化することになるのですが、認識しなければならないことは、この変化は必ず起きるということです。心が喜んだり悲しんだりしても、気の流れはまったく変化しなかったり、肉体に何の変化も起きなかった、ということは”あり得ない”という認識が施術者の私にとっては重要です。この上位から下位につながる変化は必ず起きます。もし、私が技術者として未熟であれば、その変化が捉えられません。ですから、私は技術力を上げるように、もっと精進しなければならないということになります。
 また、肉体の変化が気の流れを変化させ、心に影響を与えることもあります。たとえば、胸郭の状態が悪くなったり、胸まわりの筋肉が変調して、肺呼吸が上手くできない状態になりますと、呼吸が悪くなり息苦しくなるとともに”気のからだ”の状態も悪化します。すると息苦しさから不安を感じたり、イライラしたりと感情に変化が生じるようになります。つまり”心のからだ”も影響を被ることになります。
 このことについては、「感覚器官と心の動き」についての哲学的話がありますが、それは機会があれば紹介したいと思います。

 いわゆる修行者やヨギ(ヨガの達人)は心が外的要因によって影響を受けない不動心をもっていますので、肉体的変化がストレートに心に変化を及ぼすことはないかもしれません。しかし多くの普通の私たちは、心の振れ方に差異はあるものの肉体的変化や気の変化によって心が変わってしまいます。ですから、普段から快適な肉体と、快適な呼吸を保つようにすることが心の安定と幸福感にとって必要なことであるということになります。

 今回の話題は、あくまでも私の私見です。こんなことを思いながら施術していると知っていただければ‥‥。


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電 話  0465-39-3827
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 仕事がら私はたくさんの人の頭を触ってきました。正直なところ、歪みのない、まともな状態の頭はほとんどありませんでした。大概が歪んでいます。
 しかし、私たちを創造した存在はもちろんそのこともご存じで、頭(頭蓋骨)が多少歪んでいたとしても、脳の働きが少々鈍くなる程度で、日常生活に大きな影響がでることはないようになっています。

 ところが時々、「この頭の中には余計なものが詰まっている」と感じることがあります。血行不良が原因で、リンパや血液が頭の中にたくさんありすぎてパンパンになっている状態というのはしばしばありますが、その類とは違うものが詰まっているように感じることがあります。

 実例を出しますと、

 その女性Aさんは25歳くらいです。若いながらいろいろと不調を抱えていて、胃腸の働きも良くありません。顎関節や歯列などにも問題があって、「本当はもっと違う顔つきなのではないのかな?」と感じながら頭部への施術を行っていました。
 よくあることなのですが、耳の上の側頭部の膨らみ方が左右で違い、右側の方が大きく感じました。そしてさらに、右側の内部には「怪しげなもの」が詰まっていて出て行けない状態になっていると感じました。
 「これが抜けてしまえば、もっとスッキリとした頭になって、顔も顎もスッキリ改善するのではないか」と思いました。
 しかし「どこから出そう?」と考えたときに、ちょっと悩んでしまいました。
 短絡的に言ってしまえば「邪気」ですから、まず手掌、足裏、あるいは頭頂部から出すことを考えるのですが、どうも今回はそこまで邪気が動いてくれそうにもありません。なにか重たく感じたのです。
 そこで、もっとも近い右耳から出そうと施術を始めました。するとAさんが「右耳は普段から聞こえが悪くて‥‥」と仰いました。
 きっと塞がった状態になっているので、外からの音も入ってこなければ、中の余計な気も出ていかなくて溜まってしまっているのかもしれないと思いました。

 施術は単純です。右耳の穴を拡げただけです。ただ表面の耳穴を拡げることだけでなく、「奥の方も拡がって!」という意識と、「ここから抜けていって!」という思いで邪気が抜けていくのをじっと待っていただけです。
 1分くらいそんなことをしていますと、頭の内部で何かが動き始めるのを感じることができました。そして「なんか、涙が出そう」とAさんは仰いました。するとみるみる内に涙が流れ出し、その状態がドンドン激しくなっていきました。そして幼子が声をあげてエンエン泣いているような状況になっていきました。Aさん本人の意識とは別に、からだが大きな声を発して泣き始めたのです。2~3分、あるいは5分くらいだったかもしれませんが、そのような状態が続きましたが、すると頭の中から邪気が抜け出たのを感じました。そしてAさんの状態も落ち着いて鎮静化しました。
「右耳が聞こえすぎるくらいよく聞こえるようになった」とAさんは仰いましたが、その後少しの間頭痛を感じていました。
 おそらく頭の中にあったものが無くなったので、バランスを取るまでの間頭痛がしたのだと思います。
 「いったい何が詰まっていたのですか?」と私は聞かれましたが、定かには答えられません。「もしかしたら、これまでに溜まってしまった感情が頭の中に溜まっていたのかもしれません」「まだ少し残っているかもしれないけど、それらの多くが今、抜けていったのかもしれません」と私は話しました。

 デトックスは肉体的なことだけでなく、精神的、感情的なものも必要なのかもしれません。
 Aさんのように頭の中に溜まっている人はたくさんいます。もやもやとした思考であったり、不安であったり、心配であったり、恐れであったり、あるいは感情‥‥。
 そして、それらは実際に頭や胸に物理現象として現れます。

 私が仕事を通じて知ったことですが、不眠症とか、精神不安定などの類で苦しんでいる人の参考になれれば嬉しいと思います。
 それらを解決する方法の一つとして、頭や心に溜まっているものを体外に放出することも考えてみてください。


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 みなさん、いつもブログをお読みいただいてありがとうございます。
 私は毎日、整体の仕事にいそしみながら、合間をみてブログを書いています。ですから、その時の状況によって投稿と投稿の間がかなり空いてしまうこともあります。
 そしてこのブログは普通の、素人の人が読者であるという前提で書いていますので、ついつい細かい言い回しになってしまったりしています。できるだけ専門用語を避けて多くの人に理解していただけるようにと考えていますが、それでもやはり専門性はあるていど盛り込まないと内容をお伝えできない部分もあり、ちょっと苦労しているところです。

 さて、これまではホームページに掲載する内容をそのままブログに投稿していましたが、それではブログも面白みがないので、これからはこれまでとは違った内容のものにしていきたいと考えています。
 もう少し身近な内容のものになるのではないかと思っています。
 また、これまではコメントをいただいても時間的に対応できないのではないかと思っていましたので、コメントを受け付けない設定にしていましたが、これからはコメントを書き込んでいただけるようにしてみます。

 今後ともどうぞよろしくお願いします。

 取り急ぎ、ホームページに新しい記事を二つアップしました。

 リンク 足底のセルフケア① 母趾内転筋

     腰椎椎間板ヘルニアに対して


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 古くからのお客様で女性の画家の方がおります。昨年の3月に東京で個展をされまして、お邪魔したときに、「ゆめとわの絵を描いていただけませんか?」とあつかましいお願いをしました。
 昨日、その絵が完成したと持ってきていただきました。どんな絵になったのか、ワクワクしながら箱から取り出してみますと、パッと見た瞬間にとても気に入ってしまいました。

 個展にお邪魔した際に走り書きのようなメモを渡しまして、「こんなイメージでお願いしたいのですが」と申し上げました。
 その内容は、以下の通りです。
 「ゆめとわ」は、「夢・永遠」という意味がもっとも強いです。
 例えば、イモムシはイモムシとして生きている間はたくさんの葉を食べ続けてブクブク太りますが、もう食べ飽きるとサナギになって眠りに入り夢を見ます。そして、その夢はイモムシとしての夢ではなく、蝶になって空を羽ばたく夢です。やがて時が経ち、深い眠りから目覚めるときが来るわけですが、もうその時にはイモムシではなく、本当に蝶のからだになって目覚め、そして空に羽ばたいてまったく新しい生涯を生きるようになります。

 「夢」については様々な考え方や意見があると思いますが、もし私たちが夢を見なくなってしまうと、「創造」のエンジンはそこでストップしてしまうのではないかと私は思っています。
 夢が叶わなくても、夢が打ち砕かれても 、夢が散っても、それでも私たちはまた夢や希望を心に抱くのではないかと‥‥。だから創造のエンジンは止まっても必ず再び回り始めるのではないかと、そんなふうに考えています。
 ですから「夢は永遠なんだ」と、そういう意味が「ゆめとわ」にはあるのだと思います。

 ということで描いていただいた絵です。



 そして、これは「海の中」という題がついていますが、恐れ多くも、プレゼントしていただいた絵です。



 ということで、玄関入ったところに二つの絵を掛けさせていただいています。

 これまで「ゆめとわ」ってどういう意味? とたくさん聞かれましたが、なんとなくお茶を濁したような応え方しかしていませんでした。
 整体院の名前なので、このような説明をしてもすぐには理解していただけないと思っていたからです。

 小田原のこの場所に店舗を構えて、ちょうど12年が経ちます。たくさんの人達に来ていただきましたが、中には本当にからだが破壊されてしまった人たちや、希望を失ってしまった人たちもいらっしゃいます。そんな人達に相対する私の想いは上記の通りです。夢や希望をほんの少しでも抱いていただければ、きっと創造のエンジンが回りだし、新しい自分がやがて生み出されるのではないかと、そう思いながら、施術によって可能性の道を開いていきたいと考えています。

 微かな望みや微かな夢でも、それが実現されれば、次の望みや夢が湧いてきて、それを実現するために努力するのが、私たちの本来の在り方だと思っています。
 腰がすっかり破壊されて「このまま寝たきりになってしまうのかもしれない」と案じていた人は、ちょっと歩けるようになるだけで喜びに満たされますが、それと同時に「普通の人と同じように歩きたい」という夢を抱くようになります。そしてやがてそれが実現しますと、「台所に立って食事を作ったり、家事が少しできるようになってお母さんらしく子供達と接したい」という次の夢が生まれます。そして何年かして、電車に乗ることも、学校行事で5時間座り続けることもできるようになりますと、「游ぐことや走ることもできるようになるだろうか?」というようになります。これが私たちの性であり、だからこそ、創造は止まないのだと思います。

 機会がありましたら、絵を見に来てください。


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 手術痕が整体的な面でからだに影響を及ぼしていることは「必ずある」と私は考えています。
 帝王切開による出産の影響については以前に取り上げたことがありますが、一般的に、からだに負担が少ないとされている内視鏡による手術も、実際は少なからず影響をもたらすことがこの度わかりました。
 そして「こんなちいさな傷も影響があるの?」ということも実際にありますので、今回はそのことについて説明させていただきます。

内視鏡手術による負担
 外科的手術の技術も進歩し、内視鏡手術が盛んに行われるようになって入院日数はかなり短縮されていると聞きます。メスで切開する面積が減ったことで縫合範囲が大幅に狭まったことが大きな要因なのかもしれません。
 私は「それは良いことだ」と単純に思っていますが、しかし同時に「油断はできない」とも思っています。

 からだケアのために定期的に来店されている方が内視鏡による手術を受けました。お腹に3箇所穴を開けての手術だったようですが、入院日数は一週間程度で、予定通り順調に退院されました。手術の工程で、ガスを体内に注入したとのことです。術後しばらくの間はそのガスが体内に残っていることによる痛みを感じていましたが、その他には特に問題も生じていないとこのことでした。ガスによる影響も1ヶ月くらいでなくなり、「順調に回復しているのかなぁ」と思っていましたが、手術後2ヶ月ほど経った頃から手術による影響が現れ始めました。
 下腹部の病巣部分を切除して取り除いたのですが、その辺りが周辺部に比べてヘニョヘニョと腑抜け状態に感じられました。手術直後はからだも”緊急事態”と判断したのか、血液を手術したところに集め、筋肉の働きを強めていました。やがて、からだの状態も回復してきたので緊急事態モードから通常モードに移行したのですが、病巣を切除した箇所はまだまだ力が弱いために、触ると腑抜け状態が目立った感じに残ってしまっている、ということだと思います。

内視鏡手術による影響

 この腑抜け状態は、筋肉の働きに置きかえて表現しますと“収縮力や張りの弱い状態=働きの悪い状態”ですから、その影響で股関節が不安定になってしまいました。ご本人の自覚では「足首が硬くなって動きが悪い」ということでしたが、股関節が不安定なために足首周りの筋肉がこわばってしまい足首の動きを制限している状態です。
 このようなときに行う施術は、腑抜け状態に感じる部分に手を当てて、血液を呼び込むようにして筋肉や組織の回復を促すことです。10分くらい手を当て続けていますと次第に腑抜け部分に張りが戻ってきて股関節がしっかりしてきました。そして足首を動かしてもらうと、動きも回復し、左右の足首の動きが同じような状態になりました。
 しかしながら10分間の施術を1回行うだけでは、また時間の経過と元の腑抜け状態に戻ってしまいますので、このような施術を何回か行う必要があります。

 内視鏡手術を選択することで切開部分が少なくなるため、表面的な回復(傷も痛みも解消する)時間は明らかに短縮されます。しかしながら表面的には回復しても“筋肉や組織の機能”という“見えない傷”が回復したわけではありません。そのことをもっと知っていただきたいと思っています。

カテーテル治療による負担
 私事ですが、2016年10月に40日間ほど入院する病を患いました。その時、カテーテルによる治療を一回受けました。右鼡径部の大腿動脈からカテーテルを挿入していく治療でした。退院後、普通の生活に戻り、仕事も普通に行っていますが、2017年の秋頃から時々皮膚に湿疹が出ては冬場にかけて症状が少しずつ悪化していきました。これまでの人生で皮膚に湿疹が現れるようなことはありませんでしたから、「やはり入院がきっかけだろうか?」などと思っていました。
 カテーテル治療を受けたとき、医師から「カテーテルを挿入したところが痛くなるかもしれませんが、やがて痛みは治まるので気にしないでください。」と言われました。実際のところ、特に痛みは感じませんでしたので、ほとんど気にすることもありませんでした。
 秋口から症状が出始めた皮膚の湿疹も「温かくなれば良くなるのかなぁ」などと思いながら春を迎えましたが、症状が改善する兆候はでてきません。そこで、ふと、カテーテル治療のことを思い出しました。そして鼡径部を左右で触り比べてみました。すると明らかに左右で違いがあり、カテーテルを挿入した右鼡径部が大腿動脈の辺りを中心に全体的にゆるんで腑抜けのような状態でした。

カテーテル挿入による「ゆ」

 「やはり血管がゆるんでしまったんだ」と思いました。治療後の痛みは殆どありませんでしたから気にしていませんでしたが、カテーテルを挿入した部分の血管壁や、もしかしたら他の場所も、血管の筋肉層が弱い状態になってしまい、それで血液の流れが変わって皮膚に湿疹がでるようになったのかもしれない、と思いました。(このあたりの見解はあくまでも私感ですので、間違っているかもしれませんが。)
 それから毎朝ベッドから起きる前に15分間くらい自分でセルフケアをしていますが、不思議なことになかなか腑抜け状態は改善されません。血管そのもののゆるんだ状態も、その場では良くなるのですが、翌朝はまたゆるんだ状態になっているという状況がもう3ヶ月ほど続いています。

 私の母(80歳)は昨年の8月に心臓のカテーテル検査を受けました。その後、何かの症状が現れたということはありません。しかし、最近になってお腹が太ってきました。どちらかというと痩せ型の体型でしたが、この2~3ヶ月の間に「けっこう太ったなぁ」という印象です。
 母は10年ほど前にリウマチを患い左膝が変形してしまいました。その影響でこの2年ほどは杖を使って歩いていたのですが、いよいよ痛みがきつくなり、昨年10月に膝の人工関節置換手術を受けました。その後の経過は良好で、今は杖に頼ることもなく毎日よく歩いています。ですから運動量は以前より確実に増えました。食事の量が増えたわけでもないのに体型が太ったこと、それも退院直後から少しずつ変化してきということではなく、半年ほど経過した頃から、カテーテル検査から8~9ヶ月ほど経った頃から変化が現れてきたことを考えますと、私の場合と同じように、「もしかして血液の流れ方が変わり、その影響が表面化し始めたのが最近のことなのかな?」などとも思えます。

 カテーテルによる治療や検査と、私の皮膚湿疹、母の体型変化に直接的な因果関係があると思っているわけではありません。ただ、私のことで申し上げれば、カテーテルを挿入した場所の血管(右側大腿動脈)はゆるんだ状態になっています。そして不思議なことなのですが、同側の右側ではなく左側の頚動脈や橈骨動脈の血管がゆるんだ状態になっています。(橈骨動脈は、手首のところで“脈を測る”血管ところです。)そして右側はややこわばった状態になっています。
 血管の状態は自律神経の交感神経によってコントロールされますので、血管がこわばったり弛緩したりするのは自律神経の影響によるものと一般的には受け止められるかもしれません。しかし血管も筋肉でできていますから、神経支配とは関係なく筋肉自体の性質としてこわばった状態になったり、ゆるんだ状態になったりすることがあります。そして血管の状態は当然血圧にも影響を及ぼしますので、“血液の流れ”に変化をもたらします。私の場合は、右下半身と左上半身の動脈がゆるんだ状態で、左下半身と右上半身の動脈が少しこわばった状態ですので、全身の血流が“一様な状態”というわけではないと考えることができます。その状態が半年、1年と続いたために、皮膚に湿疹という形で歪みが現れたのかもしれません。
 実際、この3ヶ月ほどセルフケアを続けていますが、大腿動脈のゆるんだ状態はなかなか思うように改善しません。「ちょっとずつ、ちょっとずつ回復している」という感じでしょうか。単にカテーテルを挿入したところの問題なのか、あるいは薬剤を用いたのであれば、その影響によるものなのか、そのあたりはよく解りませんが、実感としては「血管の変調はそう簡単に改善するものではないのかなぁ」という感じです。

メスを入れた部分とメスの入れ方と
 再び私事ですが、18歳の時に臍のすぐ下、ベルトのバックルが当たる部分に“おでき”ができました。当時は野球を真剣にしていましたので、バックルに当たってしまう“おでき”は痛いので、とても邪魔な存在でした。
 我が家の家庭の医学では、“おでき”ができたときには、ある程度熟すのを待って膿を吸い出す薬( 「たこの吸出し」)を塗って、手指を使って膿を絞り出していました。ところが、その時には周りの人たちの勧めもあって聖路加国際病院に行きました。すると医師は何の躊躇もなく、巾2㎝くらいメスで切開して“おでき”の中身を出してしまう治療を行いました。アッという間の出来事でしたが、まだ若かったこともあってか回復も大変速く、バックルが気にならなくなったのも早かったように記憶しています。
 今の仕事に携わっていなければ、その時のことは全く気にならないことだったと思いますが、この仕事に携わってしまった今では「からだに悪いことをしたなぁ!」と思ってしまいます。たった2㎝程度の浅いメスの傷ですが、からだの正中線上を横に切ってしまったためにエネルギーの流れが弱くなってしまい、腹直筋の働きが今ひとつパシッとしない状態になっています。私の仕事の姿勢は前屈みが多いこともあってか、慢性的な軽い腰痛状態なのですが、「もしあの時メスを入れなければもっと楽だったかもしれない」と思っています。

任脈と切開

 東洋医学の見解では、からだの腹側正中線上を「任脈」と言いまして、生命力に密接に関係する大切なところとされています。「急所」がたくさんあるライン、と考えてもよいと思います。ですから、そこを傷つけてしまうことは“からだを弱めてしまう行為”と考えられます。あるいは、そこを大切にすれば「活力が高まる」と考えることもできます。インドの人が額の真ん中に赤いクムクムを塗ったり、アフリカの人が鼻輪をしたり、臍を飾ったりする伝統的な習慣は、おそらく活力を高めるための行為なのだと思います。ペンダントヘッドが首や胸の正中線上にくるように工夫されているのも、そのような意味があるのだと思います。
 最近は、ファッションとして臍ピアスをするために臍下に穴を開けている人もいますが、時々それが悪影響を及ぼしているのを見ることもあります。「ちゃんと理解した上でやってほしいな」と思ってしまいます。

 さて、以前にも申し上げましたが、からだのエネルギーの流れは基本的に縦方向です。ですから、メスを入れなければならないときは“縦に入れる”べきです。縦に切開するのであればエネルギーの流れを阻害する部分はとても小さくなります。私のように、たとえ2㎝であったとしても横方向にメスを入れてしまいますと、その2㎝巾でエネルギーの流れが切断されます。
 以前に、肝臓手術のために腹部を大きく横切るように切開された人が来店されたことがあります。腹筋をすっかり横切るように切開したこともあって、“まったく”と言っていいほど腹筋が働かない状態になっていました。そのシワ寄せが背筋の方にかかり、背中が盛り上がるほどガチガチになっていました。「ともかく切開したところにテーピングをして、少しでもエネルギーが流れるように工夫するしかない」そんな風にアドバイスしたと思います。
 薬局などで販売されているキネシオテープはエネルギーの流れを補助する意味で役に立ちます。テープかぶれの対策は考えなければなりませんが、もし腹部や背部、あるいは他のところでも、メスを入れた後が残っているようでしたらテープを縦方向に貼ってみてください。(メスの傷が横方向だからといって横方向に貼っても意味はないと思います。)それは筋肉の働きや機能を高めてくれると思います。



 私たちの通常の感覚では、細胞は新陳代謝によって再生されますので、ケガをしたとしても時間が経過すればすっかり元の状態に戻ると認識していると思います。おそらく90%以上は、その通りではないかと感覚的に思います。ところが、放って置いただけでは元に戻らないケガなどもあります。それは全体的に見ると数%かもしれません。その一つがメスによってできた手術痕です。その他には骨折によって傷ついてしまった骨膜、激しい捻挫によって伸びてしまった靱帯、産後のケアが悪く伸びたまま戻っていない骨盤底、ギックリ腰を繰り返したことによって働きがすっかり悪くなってしまった尾骨仙骨周辺の筋膜などがあります。これまでの私の経験で申し上げれば、それらは何十年経っても機能の悪いまま残り続けます。
 「10年前に出産して以来、ずっと腰痛」というのは骨盤底が戻る時期を逸してしまい骨盤が不安定なまま放置されているという意味です。
 また、40年前の捻挫、20年前の手術が、「これまで何ともなかったのに今頃になって影響が現れるの?」と質問を受けることがありますが、「若く体力のあるときは、そこの働きが悪くても他の部分がその働きを補ってくれていたのですが、体力の低下によって自分の仕事で精一杯になり、補う力がなくなってしまったために、昔の古傷の影響が急に表面化してきたのでは‥‥」と考えることができます。

 これらのマイナス面に対しては、積極的に改善を促さなければなりません。じっと待っていても自然治癒しません。つまりケガの90%以上は自然治癒力で改善しますが、数%は自然治癒しない可能性があるということです。
 これまでたくさんの人たちを施術してきての率直な見解です。
 反面、「この不調は一生ものかな」と感じていたとしても、古傷をしっかり改善することで不調が消失してしまうこともあります。
 一般的に病院等では、傷が癒えて痛みが消えれば、それで「治癒した」と判断されるのかもしれません。足首をねん挫したとしても、腫れが引いて、足首を動かしても、歩いても、走っても痛みを感じなくなれば、それで完治ということになってしまうと思います。ところが「機能が不十分な状態」で治療が終わってしまっていることはよくあることです。そして、それが原因で歯ぎしり癖になってしまった、というのもよくあることです。伸びてしまった靭帯をしっかりさせて足がカシッとした状態に戻すことで歯ぎしり癖がなくなったりすることもあります。

 今回は手術痕をメインに話をさせていただきましたが、ケガやギックリ腰や産後の不調などにも共通事項があります。何か心当たりのある方は、是非、専門家に相談されて積極的に対処されることをおすすめします。

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