ゆめとわのblog

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カテゴリ:顔面・頭部 > 頭痛

(過去に投稿した記事を修正加筆したものです)

 首に痛みをもたらし動きを悪くする要因として、①頚椎自体の捻れと②肩甲骨のずれについて説明してきましたが、もう一つ考えられる要因として胸郭の歪みがあります。

 胸郭上部と頚椎を繋ぐ筋肉に斜角筋(しゃかくきん)と胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)があります。
 胸鎖乳突筋は頭蓋骨の側面後部(耳のすぐ後=側頭骨)と胸郭の中心である胸骨、鎖骨につながっていますので、首の運動に関わるほか、喉の動きに関わります。「喉がスッキリしない」といったときには胸鎖乳突筋が喉の動きを制限しているかもしれません。
 そして大事なことは、胸鎖乳突筋も斜角筋もそしゃく筋と密接な関係にありますので、片噛み・噛みしめ・歯ぎしり・食いしばりなどの癖によってこれらの筋肉がこわばってしまうことです。

斜角筋と肋骨(胸郭)

 胸郭は12本の肋骨と背部の胸椎(背骨)、前面中央の胸骨でできていますが、一番上(第1肋骨)とその下(第2肋骨)の肋骨から前斜角筋・中斜角筋・後斜角筋の三つの斜角筋が出ていて頚椎に繋がっています。
 大雑把に申し上げれば、首側面の深い部分や鎖骨と首の間の凹んだ部分を押したときに痛みを感じるのであれば、それは斜角筋がこわばっているということです。
 斜角筋には“呼吸運動を助ける”という大切な役割があります。息を吸ったときに胸郭は上がるのですが、斜角筋が収縮してこの動作を補助します。つまり斜角筋は息を吸ったときに収縮して、息を吐いたときに弛緩伸張する性質を持った筋肉です。ですから、仮に斜角筋がこわばった状態にありますと、胸郭は上がったままの状態で下がることができなくなってしまいます。それは息を上手く吐き出すことができなくなってしまうということです。吸うことはできても吐き出すことができないということは過呼吸状態です。過呼吸については心理的な問題など原因としていくつか考えられているのかもしれませんが、もしかしたら単に斜角筋がこわばっているだけなのかもしれません。噛みしめや歯ぎしりの癖を持っていて過呼吸状態にあるのであれば、ほとんど間違いなく斜角筋の問題が絡んでいるものと思われます。
 そして斜角筋のもう一つの役割は、首を支え、首の運動を助けることです。
 以前に「首が落ち着かなくて辛く、手で首を支えていないと立っていることも座っていることもできない」という人が来店されました。原因は斜角筋がゆるんでいて働きが悪く、頚椎を支えることができなくなっていたからです。この人は斜角筋自体に問題があったわけではなく、腹筋の働きが大変悪くて胸郭が上がったままの状態になっていたために、胸郭と頚椎との距離が短くなり斜角筋の働きが悪い状態になってしまっていたのです。(参照:筋肉のはたらきと骨格の関係)

 また首を動かす筋肉はいくつかありますが、斜角筋は首の運動を補助する働きを持っています。補助する筋肉ですから、斜角筋がゆるんで働きが悪くなったとしても首の運動ができなくなるということはほとんどありません。しかし反対に斜角筋がこわばってしまいますと、伸びづらくなりますので首の運動に制限がかかるようになったり、首を動かすと痛みを発するようになってしまいます。
 これらをまとめますと、次のようになります。

  • 斜角筋がゆるんでしまうと首を支えるのが辛くなり、肩や他の首の筋肉に負担がかかるようになってしまう。
  • 斜角筋がこわばってしまうと首の動きに制限がかかり、首の運動で痛みを発するようになってしまう。
  • 斜角筋がこわばってもゆるんでも呼吸が悪くなる。

胸鎖乳突筋と胸郭

 頭蓋骨で、耳のすぐ後の下部に乳様突起と呼ばれる骨の出っ張りがあります。胸骨の上部と鎖骨を起点にして乳様突起に繋がっている太い筋肉を胸鎖乳突筋と呼びます。からだの前面から見ますと、耳の後部から首前面を斜め下に走って胸郭の上端中央につながっていますが、首の運動に関わる筋肉で、横を向いたときに首の前面に大きく張り出すのが特徴です。(左を向くとき右側の胸鎖乳突筋が収縮して張り出す)横を向いたり、首を後に傾ける動作で主に働く強い力を持った筋肉です。

 この筋肉のこわばりによる直接的な症状としては、耳の下から下顎角(エラ付近)の奥にかけての痛み、気管が詰まったような感じや飲み込み(嚥下)に引っかかりを感じる症状などがあります。胸鎖乳突筋が走行しているラインの深部には気管や甲状軟骨(喉仏)がありますが、筋肉がこわばることによって胸骨も鎖骨も気管の方(上後方)に引きつけられますので軽く首を絞められたような状態になります。また筋肉はこわばりますと太く硬くなりますので、気管や食道を圧迫してしまうことになります。常にノドがスッキリしないと感じている人は、もしかしたら恒常的に胸鎖乳突筋がこわばっているのかもしれません。

 首の動作に対する直接的な影響としましては、例えば右側の胸鎖乳突筋がこわばってしまいますと、右側が向きづらくなります。普通にしていても少し左を向いているような状態にあるときは、右側の胸鎖乳突筋がこわばっている可能性が考えられます。(斜頸の場合は別)
 また間接的な影響としまして側頭骨を歪ませ耳の調子を悪くする可能性があります。胸鎖乳突筋が繋がっています乳様突起は側頭骨にありますが、耳の機能に関係する外耳、中耳、内耳も側頭骨にあるからです。また、側頭骨が歪むということは頭蓋骨全体が歪むということですから、顔の歪みにつながり感覚器官の機能に不調が現れる可能性もあります。

 胸鎖乳突筋は鎖骨と胸骨に付着していますので、鎖骨と胸郭の影響を受けます。
 こんな例があります。右手をたくさん使う仕事をしている人は、右手~右腕の筋肉がこわばる可能性が高いのですが、そうなりますと鎖骨が右側にずれます。すると左側の鎖骨はノドの前あたりまでせり出してきますが、これによって左側の胸鎖乳突筋はこわばって硬くなり、左側の筋肉や気管を直接圧迫するようになります。首前面から左肩にかけてとノドの左側がいつも圧迫されているように感じ、ツバを飲み込んでも左側に引っかかりを感じるので常に不快感を感じる状態になってしまう可能性があります。

そしゃく筋と斜角筋と胸鎖乳突筋

 細かい連動関係については私もまだ把握しきっているわけではありませんが、そしゃく筋と斜角筋と胸鎖乳突筋はとても深い関係にあることはわかっています。片噛み、噛みしめ、歯ぎしり、食いしばりといった癖によってそしゃく筋がこわばりますと、連動して斜角筋や胸鎖乳突筋もこわばります。
 ですからこれらの癖を持っている人は、大なり小なり顔が歪み、首が捻れ、鎖骨や胸郭が捻れるといった状況になっています。そして首の動きが悪くなったり、肩関節の動きが悪くなったりと影響が及ぶ可能性があります。

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(過去に投稿した記事を修正加筆したものです)

 首を回旋したり横に倒したりすると肩上部が張って痛くなったり、じっとしていても常に肩上部に張りを感じてしまうという場合、原因として最も多いのは肩甲骨のずれです。
 首(頚椎および後頭部)から肩甲骨につながっている筋肉には僧帽筋(上部線維)、肩甲挙筋、肩甲舌骨筋があります。肩甲舌骨筋は目立たない筋肉で、専門家の間でもあまり取り上げられない筋肉ですが、肩上部の張りや不具合の原因になっていることがしばしば見受けられます。
 これら3つの筋肉で、僧帽筋と肩甲挙筋は首の後面~肩甲骨にかけての張りをもたらしますが、肩甲舌骨筋は首の前側、喉仏の直上にある舌骨と肩甲骨の上面を結んでいますので、印象としては“首の真横”に張りをもたらし、首を回旋したり横に倒したときに“肩の真上”が痛むといった症状をもたらします。

僧帽筋上部線維と肩甲挙筋

 いわゆる“肩こり”で一番気になり、ついつい手がいってしまうのが僧帽筋上部線維です。肩甲骨を持ち上げたり、腕を挙上したり、頭を後に倒すきに収縮する筋肉です。筋肉をたくさん鍛えているアスリートの首が短く見えてしまうのは、僧帽筋がとても発達しているからです。


 肩甲挙筋は第1~第4頚椎と肩甲骨の内側上面を繋いでいますので、頚椎の歪みと関係する筋肉の一つです。そして、その点が施術においてポイントとなります。また、目を動かす筋肉(外眼筋)と関係性が深いので、“目が凝ってこめかみが張ると、肩甲挙筋が張ってしまう”という状況がになります。
 首を下方に向けたときに首の後面~肩甲骨の内側にかけて張りや痛みを感じる場合は肩甲挙筋の張りが疑われます。

肩甲舌骨筋


 肩甲舌骨筋は一般的にマイナーな筋肉ですが、声楽家など発声に関係する人たちにとっては重要な筋肉であると考えられているようです。第3~第4頚椎の前には宙に浮いた状態で舌骨がありますが、肩甲舌骨筋はこの舌骨と肩甲骨を繋いでいます。また、舌骨は舌(舌筋)の起点になる足場のような存在ですから舌の動きや状態に深く関係します。舌骨が捻れていますと舌を噛みやすくなったり、滑舌が悪くなったり、無呼吸症候群になったりします。
 前述しましたとおり肩甲舌骨筋の張りは首の側面~肩上部の張りや痛みをもたらしますが、その原因として考えられるのは
 ①舌骨がずれていること、
 ②肩甲骨がずれていること、
 ③発声によってこわばってしまったこと
などが主なものです。一般の発声でこわばることは考えにくいですが、声楽家のように大きな声を連続して、かつ微妙な喉や舌の使い方を頻繁にされている人はこわばる可能性が高いかもしれません。大きな声を出すと肩に張りや凝りを感じるようでしたら、肩甲舌骨筋のこわばりが疑われます。

 舌骨がずれることでもたらされる肩甲舌骨筋のこわばりは、
 ①頚椎の捻れ(舌骨が第3頚~第4頚椎の前にあるので)、
 ②噛みしめや片噛み(噛みしめている方に舌骨はずれる)、
 ③物を持ち上げる動作でこの筋肉を使ってしまう、
などが考えられます。

 舌骨にはこの筋肉以外に顎二腹筋、頚突舌骨筋という筋肉がつながっています。噛みしめや片噛みによってこれらの筋肉がこわばりますと、そちらの方に舌骨が引き寄せられますので反対側の肩甲舌骨筋が張ってしまうという現象がおこります。右側ばかりで噛んでいる人は舌骨が右側にずれます。すると左側の肩甲骨と舌骨の距離が少し遠くなりますので、それを結んでいる肩甲舌骨筋が張ってしまうようになります。
 また、例えば四十肩や五十肩になって、あるいは腕や肩に力が入らない状態になって肩関節が上手く使えない状態なのに重い物を持ち上げたり運んだりしなければならない状況になったとき、私たちのからだは肩関節の筋肉ではなく僧帽筋や肩甲挙筋や肩甲舌骨筋や菱形筋を使って肩甲骨そのものを挙げることで動作を行おうとします。これは肩関節周囲炎の状態が悪化した人にとてもよく見られる現象ですが、「腕で持ち上げられないので肩で持ち上げてしまう」という表現があてはまるかもしれません。
 この状態が長く続きますと、僧帽筋、肩甲挙筋、肩甲舌骨筋、菱形筋はとてもこわばってしまいます。常に張りを感じるだけでなく、ちょっと触っただけでも痛みを感じたり、指圧などされたときには耐えられないくらいの痛みを感じるようになるかもしれません。

肩甲骨のずれと首の運動制限

 肩甲骨と首を結んでいる僧帽筋、肩甲挙筋、肩甲舌骨筋は肩甲骨のずれによって影響を受けますので、肩甲骨のずれが原因で首の動きが制限されてしまうことが起きます。
 肩甲骨をずらしてしまう原因には幾つかのパターンがありますが、首の動きを制限する代表的なもの二つを取り上げてみます。

①肩甲骨が外側にずれる場合

 肩甲骨の内側(内縁、背骨と間)には小菱形筋(しょうりょうけいきん)と大菱形筋(だいりょうけいきん)があります。これら二つの筋肉の働きが悪くなってゆるんだり、伸びた状態になりますと肩甲骨は外側にズレた状態になり、肩甲挙筋と僧帽筋は張った状態になりますので、首の運動に支障が出ます。

 また、脇(胸郭の側面)には肋骨と肩甲骨の裏側(腹側)内縁を繋いでいる前鋸筋(ぜんきょきん)という大きく強力な筋肉があります。前鋸筋は収縮することで肩甲骨を外側あるいは前方に出す働きをします。ボクシングのストレートパンチを打つときに肩甲骨も前に出ますが、そのような動作で働きます。棚の奥にある品物を手を大きく伸ばして掴む場合などの場合に活躍します。
 さて、前鋸筋がこわばり(収縮したままの状態)ますと常に肩甲骨が外側前方にずれた状態になります。パソコン業務で手前に書類があり、その先にキーボードやノートパソコンがあって、肘を浮かせたまま作業を行ったりしていますと肩もこりますが前鋸筋もこわばります。あるいは筋肉連動の関係で親指をたくさん使っていますと前鋸筋がこわばります。パソコンやスマホの操作をたくさん行っている人は要注意です。
 自分の肩が前に出ていると感じている人、脇の下の肋骨側が硬くて強めに指圧すると強い痛みを感じるような人は前鋸筋がこわばっている可能性が高いです。そして肩甲骨が外側にずれているわけですから、本来よりも肩幅が広がっていますし、首を動かすと肩上部や首筋に痛みを感じたり、あるいは首が動かしづらい状態になっています。

②肩甲骨が下にずれると肩甲挙筋が張る

 肩甲骨は下や後にずれることもあります。そうなりますと首(頚椎)から肩甲骨に繋がっています肩甲挙筋は張ってしまいます。また後頭部や首から肩甲骨に繋がっています僧帽筋上部線維、背骨と肩甲骨を繋いでいます小菱形筋と大菱形筋も張ってしまいます。そうなりますと「首を動かしたり下を向いたりすると首筋が痛くなり、背中まで痛くなる」という状況になります。

 肩甲骨を下にずらしてしまう主な理由には二つがあります。
 一つは僧帽筋や肩甲骨に関係する筋肉の変調です。僧帽筋は上部線維、中部線維、下部線維の3分けられますが、上部線維が収縮(こわばる)しますと肩甲骨が上に上がり、下部線維が収縮(こわばる)しますと下に下がります。またムチウチなどの影響で上部線維の働きが悪くなりますと肩甲骨は下がってしまいます。その他には菱形筋の働きが悪くなったり、胸にあります小胸筋がこわばっても肩甲骨は下がってしまいます。


 二つ目の理由は骨盤(腸骨)の後傾です。これは臨床的な経験に基づくものですが、腸骨の傾きと肩甲骨の傾は連動関係にあるようです。私たち日本人は骨盤そのものが後傾しやすい傾向にありますので、肩甲骨も理想的な位置よりも後側にある傾向があります。そのために肩上部の筋肉(僧帽筋上部線維や肩甲挙筋)が硬く盛り上がったような状態になりやすいと言えますが、さらに骨盤が後傾しますとそれは明らかな筋肉のこわばりをもたらし、首の運動制限や痛みに繋がります。
 肩甲骨が後方にずれているので骨盤が後傾しているという状況もあります。肩甲骨と鎖骨は一体化しているような関係ですので、鎖骨の存在感が薄い(奥に沈んでいる)人、喉の下(気管と胸骨の境)に圧迫感を感じている人は肩甲骨が後方にずれている可能性が高いです。この状態を改善するためには胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)や大胸筋(だいきょうきん)などを確認する必要があります。



 また骨盤の後傾によって肩甲骨が後方にずれている場合は、内腹斜筋(ないふくしゃきん)、長内転筋(ちょうないてんきん)といった筋肉のこわばりが原因になっている可能性が高いのですが、歩き方や立ち方に問題がある可能性があります。

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 いつも頭痛に悩まされていて鎮痛薬を常時携帯している人もかなりいるようです。鎮痛薬は安全性が高いということで手軽に購入することができますが、やはり頻繁に利用することは避けた方がいいと私は個人的に思います。認知症などとの因果関係については話題になりませんので、医学的には関係がないということになっているのかもしれません。しかし、少なくとも私の母に関しては、ピリン系の頭痛薬は頭の働きを弱めていることが観察できますので、私は懐疑的です。とはいえ、頭痛に限らず腰痛や膝痛、坐骨神経痛などで痛みが強くて日常生活に支障がきたすようであれば、やはり鎮痛薬は役に立ちますし、私もたまに使うことがあります。

緊張性の頭痛

 さて、激しい頭痛に襲われますと、多くの人が脳に異常がないことを確認するために脳神経外科を受診されるようです。MRIの画像診断を受け、大概は「脳はきれいですから、肩こりや首のこりが強くて緊張性の頭痛になっているのでしょう」と診断されるようです。そして首・肩のこりを和らげるために私のところを訪れ、頭痛を改善してほしいと仰います。
 
 大雑把に申し上げれば、あるいは大掴みで捉えれば、「首・肩のこりが酷いことが原因で緊張性の頭痛を招いている」ということは正しいと思います。しかしながら施術によって頭痛状態を解消しようとしますと、幾つかの観点での確認作業と施術が必要になります。「首肩を揉みほぐして、首肩のこりが解消されれば頭痛も解消する」というものでもありません。
 
 緊張性の頭痛というのは、筋肉や筋膜、あるいは皮膚(頭皮)が緊張した状態になっていて頭部を締めつけているために痛みを発するというものです。頭皮を動かそうとしたときに硬くて思うように動かせないような状態であれば、それは緊張性の頭痛であると考えられますが、頭痛を感じる場所によって施術に対する考え方が変わってきます。
 


偏頭痛

 緊張性の頭痛と似たような存在として偏頭痛があります。「ズキン、ズキン」と襲ってくる激しい痛みは耐えがたいものですが、この場合は血管(動脈)の緊張緩和も考えなければなりません。動脈の状態には自律神経(交感神経)が深く関わってきますので、イライラや怒りや興奮や緊張という精神状態は交感神経の働きを亢進させるので影響をもたらす可能性があります。また精神的・肉体的ストレスも間接的に影響をもたらすかもしれません。
 歯痛にも偏頭痛と同じようにズキンズキンと疼くような痛みのものがありますが、それは神経の問題や炎症が関わっていると考えられます。
 ですから偏頭痛に対しては、自律神経、神経、炎症という観点での対応も考える必要があるかもしれません。
 
 

頭重や圧迫感

 痛みまでいかなくても、「常に頭が重たい」「頭の中がいつも詰まっていてパンパンになっている」などという場合もありますが、これらの場合は“血流”の問題を第一番目に考える必要があるのではないかと私は考えています。
 そして血流には動脈と静脈がありますが、多くの場合で、静脈の流れが悪くて脳内の血液が抜けていってくれない状況だと思います。
 脳は活動のためにたくさんの酸素を必要としますので動脈血をたくさん要求しますが、静脈血が抜けて行かずいつまでもそこに停滞しているために、交通渋滞と同じような状況になってしまいます。すると脳内の血液量が本来よりも多くなりますので血管が膨張して脳内を中から圧迫した状態になると考えられます。このことが“頭重”や”頭の圧迫感”の症状を招いてしまうことに繋がると考えられます。
 脳内の細胞に動脈血が届けられなくなりますと、やがて脳細胞は死んでしまいます(脳梗塞と同じような状態)ので、心臓は血圧を上げて、言わば無理やりにでも血液を循環させようとします。この状況は高血圧の原因になりますし、脳内出血の危険性をもたらす要因の一つになると考えられます。
 ですから静脈が常に滞らないように整えておくことはとても大切なことです。そして、この時にポイントとなるのは鎖骨下静脈の流れであり、鎖骨と胸郭の関係、斜角筋の状態は重要な要素になってきます。
 

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 兵庫県在住の65歳の女性から問い合わせがありました。その方は強い肩こりを持っていまして、定期的に鍼灸治療院に通っております。なかなか肩こりが軽くならないので昨年10月から中国鍼(長くて太い)の治療院に週一回のペースで10回ほど通ったそうです。そこでの治療は首や肩に何本かの鍼を深めに刺して、少し強めの低周波をかけるというものだったようです。するとやがて頭痛にみまわれるようになり、一時軽くはなったものの年が明けてから耐えられないほどの頭痛になったとのことです。近所のいろいろな治療院や病院を廻ってみても楽になることはなく、そんな時に私のブログ(電気治療器などで損傷することもある)を読まれてお電話をくださいました。
 低周波治療器が影響して頭痛になったということは、どの病院でも治療院でも「あり得ない」と信じなかったようです。本当は近所で治したかったようですが、結局、先週、小田原のホテルに泊まって3日間来店されました。
 来店される日の前の晩は頭痛が激しく一睡もできなかったとのことでした。一人で新幹線に乗り小田原まで来るのは厳しいということでご主人が付き添って来られました。
 来店される前に電話でのお話しを聞いて、首や肩など鍼を刺して電気を流したところがやられてしまって、その影響で強く噛みしめてしまい頭痛になってしまったのではないかと予想しましたが、実際そうでした。
 頭と首と肩甲骨の位置を正常に保つための筋肉には僧帽筋、肩甲挙筋、菱形筋などがありますが、ことごとく全部ゆるんでいて肩甲骨がフワフワとぶら下がったような状態でした。何本かの鍼だけではこんなふうにはならないと思いますので、低周波による影響の方が強かったのかもしれません。
 兵庫県の方にも幾人か知り合いがいますが、皆さん親しみやすく、気さくで、よくお話しになります。ところが最初の施術を始めてからはしばらくは口もききたくないような状態だったと感じました。
 頭痛の直接的な原因は強い噛みしめによるそしゃく筋のこわばりによって頭が締めつけられていることですから、ともかく最初の1時間くらいは噛みしめや側頭部のこわばりを取ることばかりに専念しました。耳と顎のエラがくっついてしまうくらい咬筋がこわばって短くなっていました。
 その後うつ伏せになっていただき、ゆるんでしまった首肩周辺の筋肉や筋膜を修復することに専念しました。その頃から少しずつ会話をするようになり、電話で聞けなかったことをいろいろ伺いました。初回は120分施術でしたが、60分は噛みしめをゆるめること、40分くらいは首肩周りの修復、20分くらいはその他、頭痛の原因となる可能性のところを施術しました。
 初日の施術は以上の通りですが、施術後顔色が少し良くなっていましたので「なんとか今夜は眠れますように!」と祈りました。
 「頭痛が始まったら、もう駄目ですわ。何もできんくなります。おかげで料理がうまくなりましたわ。」というご主人の言葉が印象的でしたが、帰り際は本人もちょっと元気になっていましたので、私も少しホッとしました。

 次の日の夕方に再び来店されましたが、初日の晩は睡眠薬を飲んだもののぐっすり朝まで眠れたようです。まだ頭痛は残っているものの、昼頃から首肩が楽になって温かくなってきたということでした。小田原城址公園の周りをお二人でブラブラされたようです。
 初回の施術ではひどい頭痛をなんとか軽減するためにそしゃく筋をゆるめること主にしましたが、2回目は疲弊している筋肉や筋膜を回復させることが主です。最初に比べれば多少ゆるみは改善されていましたが、私の思いとしては「ともかくこのゆるみを短期間で回復させなければ」という感じでした。ですから最初からうつ伏せになっていただき1時間以上にわたって疲弊してゆるんでいる筋肉や筋膜に手を当てて修復させるだけの施術を行いました。
 その後仰向けになっていただき、元々肩こりだった原因として考えれるところを探しては施術を行いました。“噛みしめる癖があったから肩こりが強かったわけで、その原因はどこだ?”という感じです。今症状が緩和したとしても、噛みしめがなくならなければすぐまた頭痛になってしまうからです。過去のいろいろなことを伺いながら、そして他に気になるところを伺いながら原因探しの見当をつけていきます。その話しの中で、鍼灸が好きで、過去に一度に何十本も鍼を刺す治療院に通っていた経験もあることがわかりました。それはそれでやはり問題だと思いました。話がそれますが、膝痛や五十肩痛で痛み止めの注射を何度も何度も打っている人は、その針の傷が原因で症状が悪化している場合もあります。
 また、昔は力仕事もしていて右手を酷使したために人差し指が詰まったような状態になっていました。そしてその影響で右の咬筋がこわばってもいました。その他にも一通り考えられるところを調整して、頭の筋膜、そしゃく筋のこわばりをゆるめて2回目の施術を終えました。

 3日目はともかく最終日ですので、私自身緊張した気持ちでした。「今日で何とかしなければ‥‥」そんな感じでした。前回の施術後の状態を尋ねますと、私の願いとは違って、それほど眠れなかったようです。明け方3時半くらいまで悶々と過ごし、そのご7時過ぎまでは寝たということです。ただ、少し頭痛はするものの人と会話をしていてもうっとうしく感じることはなくなった、ということでした。精神的に楽になって、肉体的にも改善の兆しが現れ始めたのかもしれないと感じました。
 最後の施術も120分でしたが、総合的に行いました。噛みしめも取り、頭もゆるめ、首肩のゆるみを手当てし、手指を調整しました。そして残りの20分くらいは普段自宅でやって欲しいケアをご主人に教えました。帰りがけの顔が明るくなっていて、ご主人も明るかったので、私にとっては緊張の3日間でしたが、それなりに何とかできたという感じでした。
 「もうお会いすることのないように祈ってます。」と申し上げて見送りました。

 硬くこわばってしまったものをゆるめることは難しいことではありません。短期間ですみます。ところが疲弊して機能しなくなっている筋肉を元の状態に戻すのは時間がかかります。前にも記しましたが、それが点や小さい範囲であればそれほど厄介ではありませんが、電気治療器で疲弊してしまった場合は範囲が広くなります。今回の方の場合もそうです。確かに鍼を刺したのは数カ所かもしれませんが、そこに電気を流すことによって、その周辺全体が損傷状態になっていました。それを数少ない施術ですっかり元の状態に戻すことはとても難しくなってしまいます。(特殊能力を持った人はできるかもしれませんが)
 最初にこの方の筋肉を触ったとき、直感として7~8回の施術が必要かもしれないと感じました。しかし事情が許しませんので、自分なりに気合いを入れて、3回の施術で日常生活が支障なく送れる程度にはしたいと考えました。
 施術を終えてから一週間になろうとしています。その後の状態がどうなのか気になるところですが、それよりも“楽になってほしい”との祈りの方が強いかもしれません。

 これまでこのブログには、来店された方の施術内容についてはあまり細かく触れないようにしてきました。しかし帰り際、「ブログに書いてもいいよ!」と仰いましたので、このような施術日記風な内容になりました。
 この方と同じような悩みを持たれた方が情報の一つとして“参考になれば”という想いから、そう仰ったのかもしれません。

追記(3/12)
 本日午前中、ご本人から電話が入りました。(早速ブログを読んで下さいました。)
 外出なのか外泊なのかは聞きませんでしたが、お嬢さんにところにいらっしゃるということで、私は内心「出かけられる状態なんだ」と一安心しました。
 先週の土曜日(3/5)に兵庫に戻られて一日二日すると首がしっかりしてきたということでした。現在はご主人のケアで順調な経過をたどっているようです。私が施術中でしたので長話はできませんでしたが、とても嬉しかったです。 

 頭痛で一番多いのは“緊張型頭痛”と呼ばれる、頭皮や筋膜が縮んで頭蓋骨を外側から締めつけるタイプのものですが、これとは反対に頭蓋骨の内部圧力が高まって頭が重くなり、ボーッとして脳の回転がうまく機能しないように感じる頭痛や頭重もあります。計算もスムーズにできないし、理路整然と話すこともできなくなり、“自分の頭はおかしくなった”と感じたりすることもあるようです。
 こういう訴えを持っている人の頭を触ると、中身がぎっしり詰まって身動きできない感じで、“血液が流れていないのではないか”と感じてしまいます。理屈はともかくとして「頭がパンパンに詰まっていますね」と指摘しますと、ご本人も実感として理解できるようです。

 さて、こういう場合の特徴は3つほどあります。目が凝っていてこめかみがパンパンに張っていることが一つ。鎖骨と肋骨の関係がおかしく、鎖骨下静脈の流れが悪くなっていることが一つ。もう一つは頭が開放的でなく、閉じているように感じることです。その他には噛みしめによってそしゃく筋が強くこわばっていることも少なからず関係があります。
 目が強く凝ってこめかみがパンパンに張ってしまうと、どうして頭の中が詰まったようになるのかの理由はよく解りませんが、こめかみの張りをじっくり取っていくと、やがて私の手に血液が流れ出す感触が伝わるようになります。ですから、現象として、目の凝りは頭の詰まりに関係していると考えています。
 
鎖骨下静脈と鼡径部

 鎖骨下静脈の流れについてはこれまで幾度か取り上げています。全身の血流を考えるとき、私が真っ先に確認するところは鎖骨下静脈と股関節の鼡径部です。この2箇所は静脈血が心臓に還る最後の関所のようなところで、他が良くてもこの部分の流れが悪いと全身的に影響が及びます。また動脈と静脈の関係で言いますと、心臓の働きも快適で、血管の状態も万全で、動脈の流れを阻害する要因が全くなかったとしても、動脈と静脈は最終的につながっていますので静脈の流れが悪いと動脈の流れも停滞してしまいます。そうしますと動脈の血管に血液が溜まってしまう可能性が考えられます。それは車の交通渋滞に似ています。出口が渋滞しているのに後から後から血液が入ってきてしまうので血管が膨れあがった状態になり、それが頭蓋骨内部や脳の内部を圧迫するので、頭痛や頭重、そして脳の働きを低下させる原因になると考えることもできます。
 3つ目の“頭が閉じている”ことに関しては、おそらく現代医学では認められないことだと思いますが、実際に頭を触ると「この人の頭は閉まっている」と感じてしまうのです。そして、そんな時は眉間の少し上、額の中央を軽く開くように手をあてます。そこは前頭骨という一つの骨ですから、関節ではないので物理的には開きようがありません。しかし私は、骨のそこが閉じているように感じるので、骨を開くように手をあてます。そうしていますと頭の内部が動き始めるのを感じるようになります。そしてしばらくの間同じようにしていますと、次第にリラックスしだし眠りに落ちてしまう人がたくさんいます。この部分は血流との関係性というより、思考(イメージを思い浮かべる前頭葉の部分なので)との関係性が考えられます。思考の流れが悪くなったことで、血液の流れも悪くなったと考えることができるのかもしれません。

 だいたい以上の3つのうちのどれかを行えば、頭の中身が詰まってパンパンになった頭痛や頭重はすみやかに解消されます。悩みやストレスを溜め込んでいる人は、おそらく頭の中が詰まっていると思います。いつも頭がスッキリしないのは、体調が悪いのではなく、単に頭の中にたくさん溜め込んでいるだけかもしれません。
 血液を溜め込んでいるのか、“思い”や思考を溜め込んでいるのか。解剖学者の故三木成夫先生は、溜まりの場所が病気になりやすいと言っています。体を健康に保つには溜めずにどんどん流すことが肝心だということです。過呼吸は肺に空気が溜まってしまいます。食べ過ぎや消化不良は胃にいつまでも食べ物が溜まった状況をつくり、便秘は大腸に便が溜まった状況をつくります。肝臓も血液が溜まりやすい器官ですが、これらの器官はガンになりやすい臓器でもあります。同じように心(胸)と頭には思いや思考が溜まります。心は心臓に通じると言いますので、心配や不安が心臓に悪い影響を与えると考えることもできますし、ストレスや悩みが多いと脳の病気を招くかもしれません。これらの因果関係は科学的に正しいことかどうかはわかりませんが、直感的になんとなく頷けるところではないでしょう。いずれにせよ、“溜めずにどんどん流す”ことが体と心を快適にするための基本事項であると私は思っています。
 
脳の水分‥‥血液と髄液の循環
 脳には全身血液の15%程が循環していると言われています。これは安静時の数字ですので、考え事をしたりして頭を働かせている状態ではもっと多くの血液が循環していると思われます。また脳と脊髄には、血液とは別にそれ自身を養い、健康に欠かすことのできない髄液がゆっくりと循環しています。(髄液の役割はよく解っていない部分も多いようです。)
 脳細胞の活動を行うためには酸素が必要ですが、それは心臓のポンプ力(血圧)によって動脈血が脳の隅々まで行き渡ることによって可能になります。心臓から頭部に行く動脈は頚動脈(外頚動脈と内頚動脈)と頚椎に沿って昇る椎骨動脈の二つの経路があります。そして脳内で役目を終えた血液と髄液は、いくつかの静脈洞と呼ばれる池のような溜まりに集められ、そこから内頸静脈という大きな静脈に入り、胸郭の入り口で鎖骨下静脈と合流して心臓に戻ります。
脳の静脈
髄液循環

 脳に血液や水分(髄液)が溜まった状態になってパンパンになるといった場合、上記の循環が上手くいっていないことがまず考えられます。脳梗塞など動脈の詰まりを除いて考えますと、静脈洞→内頸静脈→鎖骨下静脈→心臓という脳内水分の出口経路のどこかに流れが悪い部分があるため、頭痛や頭重を感じてしまうのではないかと考えて対処するのが道理だと思います。CTやMRI画像を撮影して「脳には異常がありません。きれいな脳です。」と言われたところで、それが医療の答えで頭痛薬が処方されるだけなら、なんとも中途半端と言わざるを得ません。
 
外頚静脈と鎖骨下静脈の停滞

 この経路の中で、静脈洞も内頸静脈も心臓も、整体の施術では直接的には何もすることはできません。ところが鎖骨下静脈だけは対処の方法があります。鎖骨下静脈は前斜角筋の前、鎖骨と第1肋骨の間というとても狭い場所を通っています。ちょっと鎖骨がずれただけで、あるいは肋骨が捻れただけで流れが悪くなってしまいます。解剖図を見る限り、内頸静脈と鎖骨静脈が合流する場所は肋骨の内側、つまり鎖骨下静脈が狭い場所を通過した後ですから、私は当初、内頸静脈の流れと鎖骨下静脈の流れは関係ないと思っていました。しかし実際に施術を行って鎖骨と第1肋骨の関係を改善すると頭部の血液の流れが良くなるので、今は関係が深いと考えています。

頭が閉じている
 「頭の形は刻々と変化しています」と表現しますと、現在の科学的見地では“ほら吹き”と言われてしまいそうです。頭が詰まった状態、眉間に縦皺がよりやすい状態、これらを確認する時、私は額のところをまず触ります。そこは骨で言えば前頭骨です。上顎骨と頬骨は左右に分かれていますので、狭くなったり広くなったりすると言ってもそれほど不思議ではないかもしれません。ところが前頭骨は一つの骨ですから、骨自体が“閉じたり狭くなったりするはずはない”と言われても仕方がありません。私も理屈ではそう思います。
 しかし実際の施術では理屈よりも現象を優先し、骨の感触と内部の感触を繊細に捉えて判断しながら作業を進めています。
 ところで、眉間に縦皺がよりやすい人はかなり多くいます。中にはくっきりと深い縦皺が刻まれている人もいます。そのような人は、すぐに顔の中心部に力を入れてしまう人、しかめっ面が得意な部類の人です。このような人は頭(前頭部)が閉じています。あるいは尖っています。あえて文学的に表現しますと“ストレスや悩みが多くいつも緊張状態にあるので頭(思考)が開放的ではなく、気持ちが内向きになっていることを、頭も形として現している”ということになります。

脳の動脈

 頭内部の内圧が高まった頭痛には動脈から出血する脳出血も当然考えられますので、緊急時を除いても幾日か症状が続くようであれば病院等で検査を受けるのがよろしいかと思います。その結果、異常が見つからない場合は、今回取り上げたことも考慮に入れて整体施術を受けることをおすすめします。そして頭痛の改善のみならず頭をスッキリさせて快適な日々を過ごされるようにしていただければと思います。

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