私たちの背骨は首の一番上からはじまり骨盤(仙骨)のところまで31個の脊椎という骨がつながってできています。
首の部分の脊椎を頚椎と言いまして7個あります。そのすぐ下から胸椎として12個の脊椎がありますが、これらは肋骨を伴っています。そしてその下に腰椎として5個の脊椎があります。
脊椎の前弯と後弯
 
 上の図のように脊椎は側面から見るとゆるやかな3つのカーブになっています。このカーブがあることによって衝撃による力が分散されるということです。歩いたり、ジャンプをしたりすると足元には相当な重力がかかりますが、仮に背骨が真っ直ぐな状態だったとすると、その衝撃は直接的に頭部につたわるため、いつも頭が何かに打たれているような状態になってしまいます。そうならないようにカーブがあってそれぞれの脊椎がクッションのような役割を果たしているため、歩いても頭に衝撃が伝わらないようになっています。

 ところで、頚椎はカーブが前に出ています(前弯)。時折「ストレートネックなので肩が凝りやすいと診断された」という人が来ます。(私の見るかぎり、首が凝ってしまったのでストレートネックになったのだと思うのですが。)そのような時は前弯がなくなっているため首が動かしにくいですし、足元の衝撃が少なからず頭部に伝わりますので早く解消した方が良いと思います。(ストレートネックと診断されてもほとんどの場合、首肩の凝りをとって筋肉の調整を行えば正しい形に戻ります。)
 次に胸椎ですが、胸椎は肋骨とともに胸郭というカゴをつくっていますので、その膨らみに合わせるように後弯しています。この後弯によって勉強や仕事や作業をしたりするときに上半身がうつむきやすくなっています。柔軟テストなどで、床に座った状態で上半身を前屈したとき、からだの硬い人は腰の部分はほとんど曲がらないのに、胸から首にかけては曲げることができるのは、この後弯のおかげだと思います。
ところで、喘息状態の時や風邪などで呼吸系が調子悪い時には、胸椎の上から3・4・5番目にかけて凹み加減になっている場合があります。たぶん肺の上部が膨らまないので骨が内側に引っ張れているためだと思いますが、この部分が普通の状態になることが、喘息状態改善の目安だと思って、それを目指して私は施術をしています。
 
脊柱の動き

 さて、上の図に見るように腰椎は前弯していますが、腰椎の一つ一つは前屈や伸展(体を反る動作)にあわせて上や下に動きます。腰椎のどれかにこの動きができないものがあると、前屈や伸展の動きが途中でできなくなってしまいます。そしてそれは腰痛の原因になります。
 また、いつも猫背の姿勢でいますと、本来前弯しているはずの腰椎が逆に後弯してしまうことがあります。後弯していますと体を反ることが上手くできません。無理して反ろうとすると仙骨との境目辺りに痛みを感じます。そして骨盤も後傾しますので、お尻が下がります。スタイルもよくないですし、坐骨で座ることができなくなるので、いつもだらしない恰好で座ることになります。当然腰痛になります。仰向けで寝ると背骨が床に当たるので痛いため、横向きで寝ることが多くなります。すると他にも様々な不調や不具合を招くことになります。腰椎が後弯していると思われる人、つまり体を反ると仙骨との境目辺りに痛みを感じる人は是非ともそれを直して欲しいと思います。