ゆめとわのblog

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 新型コロナウイルスの影響が長引く中で、多くの人が長い時間マスクを装着しています。ほとんどのマスクは、耳にゴムを引っ掛けて装着するタイプですが、それによるからだへの負担と弊害、そして、日々のケアについて説明させていただきます。

マスクを着けると頭がボーッとする

 もう花粉症の時期も終わりに近づいていますが、毎週来店されているMさんが2月初旬から花粉症対策のためにマスクをつけ始めていました。
 そして、来店されると「マスクをつけると何となく頭の中がボーッとするようで‥‥。」と仰いました。
 「それはマスクのゴムに耳が負けてしまっているんです」と私は答えました。
 「???」と、たぶんMさんは思われたと思います。

 ところで、軽い難聴や軽いめまいなどを訴える人には、耳が本来の位置よりズレていたり、あるいは「耳が取れそう」と私が感じるくらい耳のつけ根がゆるんでいることがあります。
 「耳が取れそう」という状態を言葉で説明するのは非常に難しいのですが、当人は耳を軽く引っ張られただけでも不安感を感じたり、不快感を感じたりする状態だと表現できるかもしれません。

 このような状態のときはマスクのゴムといった軽い刺激ですら、からだは嫌がります。そしてその「嫌!」という反応がMさんの場合は、頭の中がボーッとする状態だったのです。

 この時は、私はMさんの頭部周辺を施術して、耳がしっかりと安定した状態になるようにしました。そうすることで、外出時に装着する程度の、マスクのゴムの刺激であれば問題が無い状態になったと思います。
 その後も毎週来店されていますが、その時以来、この話題は一度も出ませんし、今も尚、新型コロナ対策でマスクを装着していますが、特に問題は感じていないようです。

頬がたるんで口角がさがり、口元に力が入らない

 顔を整える目的で定期的に来店されているSさんは、新型コロナのこともあってか、しばらくご無沙汰でしたが一月半ぶりに来店されました。
 そして、「口元がたるんで、ほうれい線が目立つようになって‥‥。それを直して欲しい」と仰いました。

 Sさんは終日パソコンを使う仕事に従事していますが、眼精疲労や座り続けることの弊害などがあって、顔が下がり、目元がこわばりやすいといった状態になりやすいタイプです。
 ですから、顔の問題とはいえ、全身を整える必要がありますので、今回も同じように施術を行っていきました。

 施術内容は毎回同じような感じなのですが、顔の下がりも改善して良い状態になりました。しかし、今回は口元を中心に頬や口角の筋肉が腑抜けのような感じで、垂れたままの状態に残ってしまっていました。

 「何か変だな?」と思いましたので、
 「頬の状態が戻らないのですが、何かいつもと違ったことでもしましたか?」
 「たとえば、エステで超音波をしたとか、電気を掛けたとか?」
 と尋ねました。
 「いえ、別に何もしていないし、思い当たることもないですが‥‥」という応えでしたが、
 「マスクをしているときが酷くなるのですが、口元に力が入らなくなり、ダラーッと垂れてしまうようで‥‥」とも仰いました。

 それを聞いてすぐに「これ(マスクのゴム)が原因だ!」と私は思いました。
 そこで、両耳の状態を確認してみました。
 先ほどのMさんのように「耳がゆるんで取れそう」という感じではありませんでしたが、ちょうどマスクのゴムが当たる耳たぶと頭との境辺りの筋膜がゆるんだ状態になっていました。
 そして、その筋膜のゆるんだところに手を当ててケアをしていますと、次第に口元や頬の筋肉に張りと力感が戻ってきました。

 SさんはMさんと違って、耳が不安定な状態ではありませんでしたが、仕事と通勤の長い時間にわたってマスクを装着し続けていますので、ちょうどマスクのゴムが当たり続けている部分の筋膜が疲弊した状態になってしまったのだと思います。
 そして、その影響で頬から口元にかけての筋肉と筋膜の働きが悪くなってしまっていたのです。
 私はその疲弊してしまった部分に3分くらい手指を当て続ける施術を行っていましたが、それで頬や口元の状態は良い感じに戻ってきました。

 この新型コロナの問題でマスクを装着しなければならない状況はまだまだ続くと思います。ですから、日々のセルフケアとして、寝る前に2~3分間、自分でそっと手を当てるケアをするようにアドバイスしました。
 「どこに、どのように手を当てれば良いですか?」とSさんは質問されました。
 「適切な場所と深さに手指が当たれば、ゆるんだ口元がしっかりするように感じますので、そうなるようにやってみてください。」と私は応えました。
 そして、「口元や頬を一生懸命マッサージなどしてもまったく無駄ですし、かえって逆効果になってしまう危険性もあるので、耳と頭の境のその部分だけケアしてください。」と申し上げました。

 今回は耳に掛けるマスクのゴムの弊害について、MさんとSさんの例で説明させていただきました。
 Mさんは耳の位置がずれていて、耳と頭のつき方が不安定なことが原因でした。ゴムによって耳が前に引っ張られた状態になりますと、からだはそれを不快に感じ、頭の働きが悪くなってボーッとする反応を呈しました。
 Sさんの場合は耳の状態に問題があったわけではありません。しかし、マスクのゴムという軽い圧迫ではありますが、それが長時間にわたって同じ場所に加わり続けたことによる弊害が現れました。その部分の筋膜が疲弊した状態になり、その影響で顔の表情筋や筋膜の働きが低下していしまい、頬が下がり、口元がゆるんでしまうという症状が現れました。

 私たちのからだは、このように思い掛けないことの影響で、不調を感じたり不具合を呈することがあります。
 そして、このような話題になりますと、「どの枕を選んだら良いのか迷ってしまう。」「枕を変えたばかりの時は調子良いんだけれど、使い続けているとやっぱり合わなくなってしまう。」という皆さんの話題をいつも連想してしまいます。
 それは枕が合わないのではなく、枕に当たっている面積が大きいと、その部分の筋膜が疲弊してゆるみ過ぎた状態になってしまい、圧迫に耐えられなくなって首や肩に力を入れて頑張ったり、歯ぎしりや噛みしめて頑張ったりしてしまうのだと思います。ですから、寝ていてもリラックスできなくて、それが辛いのだと思います。
 私たちのからだは寝たときに後頭部が枕(床)に当たるように出来ています。首は床に接触しないようになっています。ところが健康に良いとされている現在流行の枕は、首をサポートするという理屈で首に当たる面積がとても大きくなっているようです。
 少しの時間であれば、首がサポートされることの有益性が感じられると思います。しかし、その枕を使い続けていますと、やがて首の筋膜は枕からの圧や摩擦によって疲弊した状態になってしまうと思います。そしてやがて圧や摩擦に耐えられなくなり症状が現れるのだと思います。つまり、「床ずれ」と同じような感じです。
 そう考えますと、首はフリーになっている状態が好ましく、寝返りができやすい状況が好ましいと考えることができます。枕や床と接触していることが嫌になったらすぐに寝返りができて、頻繁に接触面を変えることができれば、皮膚も筋膜も疲弊することはありませんので。

 話しをマスクの話題に戻しますが、コロナに関係してまだまだマスクが必要な状況は続きます。
 Sさんのように長時間マスクを装着し続けることで色々な弊害や症状がもたらされる可能性は高いと思います。今回の話題が皆様の参考になれば嬉しいと思っています。

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 私たちの肉体に備わっている感覚器官には目(視覚)、鼻(嗅覚)、耳(聴覚)、舌(味覚)、皮膚(触覚)の五つがありますが、それぞれに、ときどき不具合になったり不調になったりすることがあります。あるいは生涯、不具合を背負いながら生きていかなければならない人もいます。
 「感覚器官と心(マインド)とは密接につながっているので、感覚器官の在り方は私たちの感情を左右する」という考え方もありますように、私たちが人生を快適に過ごすためには、感覚器官を常に調子の良い状態に整えておく必要があるのかもしれません。

 さて、今回は耳(=聴覚)に関係するトラブルの一つ、低音難聴について取り上げてみます。

 いろいろな事情があって「腰が破壊された」ようになり、私のところに4年程通われている人が、この正月に低音難聴になってしまったと訴えて来られました。
 この人は、かつて腰がほとんど使い物にならない状態でしたので、顔と首と肩に力を入れて頑張ることでからだを支えて生きているような状態でした。現在は腰の具合も良くなり、日常生活にはそれほど支障をきたさない程度の状態になっていますが、首肩に力を入れやすい癖はまだ抜け切れていません。ですから、頭や首は慢性的に硬くなっています。しかしながら、耳の状態に問題が出たのは今回が初めてでした。
 医師の診断によりますと、検査データ的に「明らかに低音難聴であり、このまま状態が進行するとメニエル病に移行する可能性もあって、そうなるとめまいで何時間も起き上がれないような症状になることもある」と言われたそうです。
 かつては腰が破壊されて寝たきり状態の日々を送っていたのに、今度はメニエルで同じような状態になるのはどうしても避けたいと私に仰いました。

 以前にもお話しさせていただいたこときましたが、耳に関連する問題では、
  1. 頚椎4番を中心とした頚椎と首に関係する筋肉
  2. 頭蓋骨の歪み
  3. 腎臓
の3項目をまず確認します。
 これ以外にも原因となる要因は考えられますが、多くの場合で、以上の3項目を整えますと耳の症状は軽快、または改善します。

頚椎4番を中心とする頚椎の歪みと関連する筋肉

 頚椎4番が耳の機能に関係するという学術的根拠はないかもしれません。しかし、私が勉強した中で「耳を傾けるという動作は首を少しかしげる仕草ですが、この時中心になるのが頚椎4番であり、頚椎4番の状態が悪いと耳の機能に不調が現れる」という文言がありまして、それが私の心の中にずっと残っています。ですから、私は耳の機能の問題に関しては必ず頚椎4番を整えることにしていますが、耳の機能と頚椎4番は「確かに関係がある」といつも感じています。

頚椎の歪みに関係する主な筋肉


 頚椎4番に関わる筋肉としましては、肩甲挙筋(けんこうきょきん)と斜角筋(しゃかくきん)が代表的ですが、それらの中でも後斜角筋は影響力が強いと感じています。

斜角筋の中の後斜角筋

 後斜角筋は第2肋骨と頚椎4~6番を繋いでいますので、第2肋骨が歪みますと後斜角筋が変調をきたして頚椎を歪ませるという理屈が成り立ちます。他の斜角筋が変調しても頚椎に影響を及ぼしますが、経験的に、後斜角筋の影響が最も強いと考えています。
 そして第2肋骨の歪みは手の第1背側骨間筋や人差し指の筋肉のこわばりが原因となっている場合があります。パソコンのマウス操作が多い人や手書きで筆圧の高い人、人差し指と親指に力を入れて包丁を使う人、物を掴む人は、この傾向にあります。
 また、肩甲挙筋は目の疲労と関係しますので、コメカミがカチカチに硬くなっていて指圧すると痛みを感じる人なども頚椎が歪んでいる可能性があります。
 その他にも頚椎4番を中心に頚椎を歪ませる要因はありますので、それらを確認しながら筋肉を整えることで頚椎の歪みを修整することが大切だと考えています。

頭蓋骨の歪み

 大概の人は頭蓋骨が歪んでいます。歪みのない人などお目にかかったことはありません。その歪み具合が軽微であればほとんど問題を起こしませんが、歪みが大きくなって許容範囲を超えたり、頭蓋骨が不安定な状態になりますと、いろいろと症状が現れます。
 耳に関係することでは頭蓋骨の中で側頭骨を中心に考えて対応していきます。ベッドに仰向けで寝ていただいた状態で、頭頂部の方に私が座って施術を行うのが基本ですが、まず左右の耳の位置と耳(耳介)の安定度(くっつき具合)を確認します。難聴であれ、耳鳴りであれ、閉塞感や圧迫感であれ、問題のある方の耳は不安定な状態になっていることがほとんどです。
 「耳が取れそうですね」などと言いますと、皆さん一瞬ギョッとしますが、実際そのような感じがします。耳たぶをつまんで引っ張ると耳が取れてしまいそうなそんな感じがするのです。それは、つまり骨(側頭骨)と耳(耳介)にズレが生じているということなのですが。

耳の構造3

 耳が聴覚器としての健全に機能するためには外耳と中耳と内耳と脳に通じる神経のすべてが一体感をもって働いている必要があるわけですが、私が表現しています「耳が不安定=取れそう」な状態は、外耳と中耳や内耳の関係に一体感が失われていることを意味します。ですから左右の耳がバランス良く安定して頭部(頭蓋骨)にくっついている状態にする必要があります。そして、そのためには頭蓋骨の骨格としての歪みを整える必要性や、側頭骨と鎖骨や肋骨につながっています胸鎖乳突筋(きょうにゅうとつきん)とそしゃく筋の状態を良い状態に整える必要があります。

腎臓と耳の関係

 東洋医学では耳と腎(単に腎臓のことだけではない)には密接な関係があると考えられています。
 そして経験的に申し上げて、それは正しいと感じています。血液検査での数値データがどうであるかは知りませんが、腎臓の働きが弱い人や疲労の溜まった人は腎臓が腫れた状態になることがあります。それはしばしば腰痛と勘違いされることもありますが、腎臓が腫れて大きくなってしまうために肋骨から圧迫された状態になり不快感や痛みを感じるからです。
 一過性の耳鳴りや難聴(膜が張っているように聞こえるなど)などの症状を持っているときに、腎臓のところ(腰部のすぐ上、肋骨との境辺り)を手で圧迫すると痛みや不快感を感じるような場合は、耳と腎臓との関連性における問題が表面化していると考えられます。

腎の位置と足の反射区

 このような場合、私は足や手にあります腎臓の反射区を刺激するなどして、腎臓の腫れがなくなるように施術を行います。それだけで耳の状態が良くなることもありますし、上記の頚椎とその関連を整えること、頭蓋骨を整えることを併せて行うことで腎臓の腫れが引いて耳の状態も良くなることがあります。

 さて、冒頭に登場していただいた低音難聴と診断された人とはもう長い付き合いですから、からだのいろいろなことや性格なども知っています。そして低音難聴になってから一週間も経っていませんから、すぐに改善できると思いました。
 施術の内容は上記に説明しましたとおりです。腎臓に問題はありませんでしたので、頚椎と関連する筋肉を整え、頭蓋骨の歪みを整えました。それで難聴の状態はだいぶ良くなりましたが、どうしても引っ掛かることが一つだけ残りました。
 それは右側頭部~右肩にかけて、また右胸~右腕~右手にかけてリラックス感が戻ってこないことでした。からだの全体的な面ではすっかり脱力して、呼吸も深くなりリラックス感が漂っているのですが、今申し上げた部分だけ力が入ったままになっていたのです。「これは別な力の問題だ」と直感的に思いました。

バイオリズム? 霊的何か? ???

 今はあまり言われることがないかもしれませんが、かつて「バイオリズム」という言葉と考え方が流行った時期がありました。自然界にはリズムがあって、一年を通しての季節的なリズム、一日の中では太陽や月がもたらすリズムがありますが、私たち個々人にもそれぞれに特有のリズムがあって心身の状態に影響を及ぼしているという考え方です。バイオリズムがプラスの波にあるときは健康を維持し快適に暮らすことができますが、マイナスの波になってしまうと不調や不具合が現れる可能性が高くなるといった内容だったでしょうか。
 また、非科学的な話になりますが、「憑依霊」あるいは「地縛霊」の影響でからだに不具合が生じるという現象も実際にあるかもしれません。(といいますか、おそらくあるのだろうと思います。)
 私は仕事柄毎日のように不調や不具合を抱えた人たちに接していますが、明らかな理由が見つからないのに突然のように不具合になってしまい、あれよあれよという間に状態がどんどん悪化してしまったという人が来店されることもあります。施術を行いますと一時的に良くなるのですが、またすぐ悪い状態に戻ってしまったり、施術しながら「うまくいかない」と思えてしまったりすることもあります。
 そんな時は強い無力感を感じるのですが、「今の自分の能力ではここまでか」と思ったりします。しかし、そんなに苦しんでいた人も何日か過ぎますと、何もしなくても自然と状態が改善していたりすることもあります。自然治癒力が発揮されて状態が良くなったと考えることもできますが、そういうのとは違った印象を感じることも多々あります。こういう体験を何度もしますと、やはりまだまだ未知で不可思議な力があって、肉体に影響を与えることもあるのだと実感します。(それは単に「波動」とか「気の流れ」という概念では説明できないエネルギーだと思っています。)

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 話を来店された人のことに戻しますが、この人の最後に残った右胸・右側頭部~右手にかけての力みの取れない感じは、不可思議な力によるものだと感じました。そして「どうすればこの状態が改善するのか?」と思いを巡らせた結果、右の手首に黄色と緑色の紐をブレスレットのように結んでみることを試しました。「色の力」を借りてみたのです。
 そうしますと一瞬のうちに力みは取れて、すっかりリラックスした状態になりました。そしてベッドから起き上がっていただき、耳の状態を確認しますと「とてもスッキリして、よく聞こえるし、聞こえ方にも違和感がなくなった」となりました。
 
 私は時々施術の中に色の力を取り入れることがあります。太陽光の中の可視光線は七色に分解して観察することができますが、それは電磁波としての周波数がそれぞれに異なっているということです。つまり、特定の色は特定の作用を持っている有していると考えることができます。赤外線に近い赤色は暖色ですが、ものを温める作用があります。つまり色はある働きを持ったエネルギーであると考えることができるわけです。
 本日は目に弱点をもたれた人が来店されまして、この2週間ほど非常に調子が悪いと訴えられました。いろいろお話しを聞きますと、2週間前にある漢方系の食物(薬剤)を食べたとのことです。それでからだを観察しますと右半身が詰まった状態になっていまして腫れぼったい感じでした。施術をしながら右足踵内側を触りますと硬いしこりが奥の方にできていました。「ここが詰まってしまいデトックスできない」と私は思いました。漢方系の薬剤の効用で体内の老廃物をデトックスしたいのに踵内側が詰まって出て行かないのか、あるいはその薬剤そのものが詰まってしまい体内循環を阻害する要因になってしまっているのかわかりませんが、踵内側が詰まった状態になっているために右半身の流れが悪くなって目の不調が悪化しているのだと思いました。そこでしつこく踵内側を施術(揉みほぐし)しましたがなかなか手強くて良い状態になりません。「何かの色で解決しないだろうか?」と思いながら揉みほぐしの施術をしていましたが、なんとなく「赤色が良いのでは?」という思いが頭の中に浮かびました。
 そこで赤色の紐を足首に巻いてみました。すると少しずつ右目の開きが良くなり、次第に顔の雰囲気が落ち着いてきました。赤色が踵内側の詰まりを解消してくれて循環が回復し、目の状態が良くなったのだと思いました。

 皆さんが普段身につけている宝石やブレスレットやペンダントなどの装飾品、肩こり緩和の目的で首に巻いているチタンや磁気のネックレスなどは、良いか悪いかは別にして、必ずからだに影響を及ぼしています。ですから、流行だからとか、欲望心からとかで安易に選ばない方が良いと思います。私から見ますと、間違っている人がたくさんいます。

 今回は低温難聴の話題から、エネルギーの話に拡がってしまいましたが、私たちの感覚器官は非常に精妙な存在ですから、常に快適な状態に保てるよう大切にいたわる心で接していただきたいと思っています。

足つぼ・整体 ゆめとわ
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 当店は駅前にあるのですが、玄関前の道路には小田原市水道局の大きなマンホールの蓋が設置されています。その蓋の上をしばしば車が通過していきますが、その時に「ペッコン、ペッコン」と音がします。
 毎週のように来店されている常連の方がいますが、「あの音、なぁに? 気になるわね!」と文句を言いました。毎週のように来店されているので、聞き慣れているはずなのですが、その時に限って不愉快に感じたようです。
 「耳が過敏な状態になっているんですね」と私は応えました。「???」、きっとその方はそう思ったと思います。音がうるさいわけで、自分の耳がおかしいとは想像できなかったのだと思います。

 こういう状況は誰にでもけっこうありまして、耳が過敏な状態になっているので“音に負けてしまう”という現象が起こってしまいます。それを確認するために私は次のテストを行います。
 まず肘を90°に曲げていただき、私が手首辺りを掴んで「肘を伸ばそうと力を加えますので、肘が伸びないように力を入れて肘が曲がった状態を保持してください」と行います。私はその時の反応を観察します。平然と耐え続けられるようであればOKですが、何秒もしないうちにガクガクしたり、顔や別の場所に力を入れて耐えるような仕草をしたり、あるいは力が抜けてしまって耐えることができないようになってしまったら問題有りです。
 まず、ただそのテストだけを行い、状態を確認します。そして次に、テストしながら耳元で音を鳴らします。私がいつも使うのは小さな鐘の音で、「チリーン、チリーン‥‥」という高音の音ですが、それはどんな音でもかまわないと思います。耳が音を聞いたときに、からだから力が抜けてしまうか、平然としていられるかのテストです。
 耳および聴覚系が普通の状態であれば、音があっても無くても、肘の筋力(耐える力)に大きな変化はありません。ところが聴覚系が過敏な状態になっていますと、耳に音が入ッタ瞬間に肘の力を保つことができなくなってしまいます。私は片手で鐘を鳴らしながら、他方の手だけで筋力検査を行わなければならないので肘の力が保持できるかどうかの筋力検査にしていますが、どんな筋力検査でもかまいません。Oリングテストなどに馴染みのある人は、Oリングテストで試してみてください。

 さて、冒頭に取り上げた常連の人は、左耳の検査では大丈夫でしたが、右耳の方は耳元で鐘の音をならした瞬間に肘から力がすっかり抜けてしまい、まったく耐えることができなくなってしまいました。耳がとても過敏になっていることがわかりました。

過敏になっている状態とは?
 春先になりますと多くの人が花粉症で悩まされます。それは純粋に花粉に対して「アレルギー反応を起こしてしまう」ということもありますが、鼻の粘膜が過敏になってしまい、花粉だけでなくハウスダストやその他のものにまでアレルギー反応を起こすようになってしまったり、ちょっとした気温の差や風などに反応するようになってしまったりします。元々の「花粉アレルギー」から鼻や眼が過敏になってしまった「花粉症」という状態になってしまったのだと思われます。
 
 では、「過敏になる」とはどういうことでしょう? 「素肌が過敏ですぐに肌荒れしてしまう」「目が過敏で昼間のまぶしさに耐えられない」そして今回話題の「耳が過敏で、キーーっという金属音に耐えられない」という感覚器官の過敏状態があります。

耳の構造2


 耳(聴覚器)は音を聞き分ける感覚器官ですが、その仕組みを簡単に説明してみます。
 「音」の実態は空気の振動だとされています。ですから耳は空気の振動を感じて反応する器官であるということができます。
 耳は外耳、中耳、内耳の3つの部屋に分かれていますが、耳の穴(外耳道)から入ってきた空気の振動は外耳と中耳の境にある鼓膜を振動させます。すると鼓膜の振動は中耳にあります耳小骨と呼ばれる三つの小骨の振動に変換されます。音がしない(?)のに音を伝える「骨伝導イヤホン」などがありますが、それは鼓膜を介さずに直接中耳に働きかける仕組みになっています。
 中耳の奥には内耳がありますが、そこはリンパ液で満たされた仕組みになっています。かつて海の中で生活していた私たちの遠い祖先(=魚)の面影がそこに残されています。中耳で骨の振動に変換された音は、内耳の水を振動させます。つまり最初は空気の振動だった音が最終的に液体の振動に変換される仕組みになっているわけです。そして内耳の液体振動は、そこにある細かい毛を揺らすのですが、それによって微弱な電流が発生します。その微弱な電流は電気信号として神経(蝸牛神経など)を伝わり脳の中に入っていきます。そして脳内の担当部位で処理されて私たちが「音」として認識できるようになるわけです。

音波の伝わり方


 ですから耳が過敏になる、あるいは難聴状態になるというのは、空気の振動を正確に処理して電気信号として脳に伝え、私たちが音として認識する一連の過程の何処かに不具合や不調があるという理屈になります。
 第一段階は外耳~鼓膜にかけて、第二段階は中耳、第三段階は内耳、第四段階は神経、第五段階は脳という五つの過程のどこに問題があって耳の不調や症状となっているのかを考えることが必要になります。

 さて、「過敏な状態」とはどういうことかを考えてみます。私たちは常にいろいろな外的刺激受け続けているわけですが、その刺激に対して「迅速に、正確に対応できない状態」あるいは「刺激に耐えられない状態」が過敏な状態ではないかと私は考えています。
 例えばパソコンで動画を見るとします。動画は静止画を1秒間に30枚の速度で画面に表示し続けるわけですが、スムーズに再生するためにはパソコンにそれなり処理速度が求められます。十分な処理能力を持っているパソコンであれば快適に動画を見ることができます。ところが10年前、20年前のパソコンを引っ張り出してきて同じ動画を再生しますと、途中で動画が止まってしまったり、あるいはまったく再生できなかったりすることが起こります。それは動画という情報量の大きなデータを正確に処理できる能力をパソコンが持っていないからです。
 通常、私たちはある範囲内(周波数や音量)の音波は正確かつ迅速に処理することができる聴覚器官を持っています。ところが適正範囲を超えるような音波、たとえば大音量の音楽などの刺激には耐えられなくなってその場から離れたくなったりします。そうでなければ上記の五段階プロセスの何処かが傷んでしまうと本能として感じるからだと思います。
 あるいは適正範囲であったとしても自分の体調が悪かったりしますと、処理能力が落ちてしまいますので、音波を正確かつ迅速に処理することができなくなってしまいます。
 「会話の声が頭の中でガンガン響いて頭痛がする」「いつも心地良く聞いている鳥の囀りが気に障る」「自分の声が響いてしまう」‥‥‥これらの不調は音波の処理に関して自分の能力に問題があると考えるのが理にかなっています。「音が気になるから窓を閉めて、音が入らないようにする」「なるべく会話しないようにする」といった方向での対処は、それこそ対処療法であり、解決には至らない方向です。

 ですから「過敏な状態」とは、あるいは「過敏な状態になる」とは下記の二通りではないかと思います。
  1. 自分の処理能力に問題は無いが、刺激が強すぎて正確に処理しきれないため暴走状態になってしまう。
  2. 刺激の強さや量は通常であれば十分にこなせる守備範囲内なのに、自分の処理能力に問題があって正確に処理し蹴れない状態。

 上記2.の場合、問題を解決するためには低下してしまった自分の処理能力を本来の状態に戻すことが必要です。
 冒頭に登場していただいた方は、後頭部右側の後頭下筋群と呼ばれる筋肉が大変強くこわばっていました。その他に右手の親指や人差し指が少し捻れていて強くこわばっていました。これらによって右耳周辺~首筋にかけて強い「張り」がありました。左右の耳の位置を比べますと、右耳は左耳に比べて後方やや下方向にずれた状態でした。
 結論的としては、右手のこわばりや後頭部筋肉のこわばりによって右耳が後下方に引っ張られていたため、外耳道が歪んだ状態になっていて、さらに首筋の筋肉の張りもあって中耳につながる耳管も少し歪んでいたのではないかと思います。耳管は耳の中と外気との気圧を調整する働きをしますが、耳管閉塞症、耳管開放症と呼ばれる症状もありますように、聴覚にかなり影響力を持っています。
 外耳道の歪みは鼓膜の働きに影響を与え、耳管の歪みは中耳の働きに影響を与えますので、それらによって右耳の音波処理能力が低下してしまい、耳が音に対して過敏な状態になってしまっていたと考えられます。
 
 ですから私は右手の手指を整え、後頭下筋群のこわばりを改善して、頭蓋骨の歪みを修整することで右耳の位置を整え、首筋の張りがなくなるように施術を行いました。
 20分くらいの施術時間だったと思いますが、施術後、再び耳元で鐘を鳴らして肘の力がどうなるかのテストを行いました。するとまったく問題の無い状態になりました。そして、玄関外のマンホールの蓋が鳴ってしまう「ペッコン」という音も「さほど気にならない」と仰るようになりました。

 耳も目も鼻の穴も二つありますので、片方が他方を補う仕組みもあって、これら感覚器官の不調は自覚しづらいことではあります。しかしほとんどの人が、二つあるうちの一方を好んで使っている傾向があります。右眼ばかりを使って文字を見ていたり、右の鼻の穴は空気が通るけど左側の穴はほとんど呼吸で使っていなかったり、耳も聞きやすい方で聞いていたりします。両方の耳で受話器を使っている人は少ないと思います。
 不調は自覚しづらいかもしれませんが、実際には存在しているかもしれません。二つあるうちの一つを塞ぐなどして‥‥右の鼻の穴を塞いで鼻の通りを確認したり、眼も片方ずつ見え方を確認したりして不具合や不調の有る無しを確認してみてください。
 見たもの(=見え方)によって心は動かされますし、嗅いだ臭いや聞いた音によって、触れた感触によって感情は動きますので、感覚器官の状態は心を豊かに健やかに保つためにとても重要です。

 もし、「いつもストレスや圧迫感を感じる」とか「すぐにむかついてしまう」「短気をおこしてしまう」「心が塞いでしまう」など内的、心的問題を感じているなら、ご自分の感覚器官をチェックしてみることも必要なことだと思います。「(自分の)外の問題が降りかかっている」と感じていたものが、実は「自分の感覚器官に問題があった」となるかもしれません。それであれば、自分のやり方次第で問題は解決するわけですから、気持ちも楽になるのではないかと思います。


 今回登場していただいたの方は五つあるプロセスの最初の二つ、外耳と中耳の問題を修正しただけですみました。そしてこのような状況の人は「普通に居る」と私は思っています。
 外耳と中耳の問題であれば耳鼻科の医師が担当ですし、素人的な考えでは「それで事足りる」と思ってしまいます。ところが「外耳のズレ」とか「耳管の歪み」「首筋の張り」といった項目は耳鼻科の扱いにはないのかもしれません。
 ご自分の耳の働きに不具合があると認識された方は、一度は耳鼻科に行かれたほうがいいかもしれませんが、解決は期待できないかもしれません。その場合は、筋肉や骨格のことに詳しい治療院や整体院を探して訪れてみてはいかがでしょうか。普通にマッサージや揉みほぐしをしているチェーン店の整体院などでは話も通じないかもしれません。

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 たくさんの“科”に分かれている現在の医学医療の世界でも、耳と鼻はやはり関連性が深いと考えられているのか“耳鼻科”あるいは”耳鼻咽喉科”が今でも一般に馴染みの深い専門医院として認識されています。また、私のつたない施術経験ではありますが、耳の問題は鼻を抜きに考えてはいけないと最近は特に思うようになっています。
 私が子供の頃、プールからでたあと耳に入った水を抜くために首を曲げて頭をトントン叩いたりしましたが、すると何故か鼻から水が出てきたり、あるいは鼻から入ってしまった水が何となく耳の方へ行ってしまうような感覚を経験したことがあります。それによってなんとなく耳と鼻は通じているのかなと経験的に感じたりしました。
 その他にも、小さい子供達は風邪を引いて鼻づまりになったりすると、その後すぐに中耳炎になってしまったり、花粉症で鼻の調子が悪くなると耳の調子も悪くなってしまったりするなど、耳と鼻の関係性が深い現象はいろいろとあります。

 
耳の構造

 飛行機に乗ると上昇中や下降中に耳が詰まったように感じたりしますが、そのときに唾を飲むとそれが解消する(気圧が調整される)のは、耳(中耳)と上咽頭(鼻咽頭腔)が管でつながっているからですが、その管を耳管と呼びます。
 耳管は普段は閉じていますが、唾を飲んだりしますと一時的に解放されて口の中(咽頭)と中耳(鼓室)の間に通路ができて空気が通じますので、鼓室の気圧と口腔内の気圧が同じになります。耳がふさがったように感じたときに唾を飲むとそれが解消されるのは、こういう仕組みによるものです。

鼻骨の下がりと耳管の関係
 先日、「風邪を引いたあと鼻水をすすると鼓膜がペコペコする」という方が来店されました。鼓膜がペコペコするということは、鼻水をすすったときに鼓膜が内側に引っ張られていると考えることができます。つまり普段は閉じているはずの耳管が何らかの理由で少し開いていて、鼻水をすする、つまり咽頭に陰圧をつくる動作で鼓室も連動して陰圧になってしまうからなのかもしれません。
 そのように仮定した上で、耳管に関係する部位を観察していきました。耳の問題ですから、側頭骨やそしゃく筋の状態を確認するところから始めます。そして鼻骨、副鼻腔に関係する頬骨やその周りの筋肉、前頭骨、というように確認していったところ、鼻骨の右側が下がっていましたが、それが怪しいと思いました。その下がっている鼻骨を手で軽く上に押し上げ、鼻水をすする動作をしていただいたところ「ペコペコしない」ということでしたので、鼻骨が下がっていることが原因であることが明らかになりました。そして鼻骨を整えたところ、それで症状は解消され、さらに「耳の聞こえ方が良くなった」となりました。
 つまり本来は通常時閉じているはずの耳管が、鼻骨が下がったことによって少し開いていたため、口や鼻の中の空気の流れが鼓膜の動きに影響を与え、聴力にも影響を与えていたということがわかった一例でした。

鼻骨と耳管
頭蓋前面
頭蓋骨内部側面

 人それぞれの個性により違いはありますが、鼻は顔の真ん中にあってけっこう大きいものです。鼻骨は鼻の大きさにくらべ思いの外小さい骨で、左右二つが一対になっていて前頭骨、上顎骨と関節しています。鼻骨の深部には篩骨、蝶形骨があり、それらを経由して後頭骨につながっています。臨床的には、鼻骨と後頭骨はとても深い関係があり、後頭骨が上がると鼻骨がさがり顔面が下がる、後頭骨が下がると鼻骨が上がり顔面も上がる、という現実があります。
 鼻骨は眼鏡を引っかける骨でもありますので、常時眼鏡を使っている人は鼻骨が下がっている可能性が高いです。また、鼻の通りが悪いときは鼻骨が下がっていることが多いという現実もあります。これから花粉症の時期ですが、多くの人の鼻(鼻骨)は下がってしまうのです。このことについては後日触れたいと思います。
 
鼻腔の鼻中隔側面

 さて解剖図を見るかぎり、耳管は咽頭の上部に開口(耳管咽頭口)していますので、鼻全体の構造とは近い関係にありますが鼻骨とは距離があって直接的には関係性がないように感じます。ですから鼻骨の状態が直接的に耳管に影響を与えるということではなく、鼻骨の状態が鼻や咽頭の状態に影響を与え、それによって耳管の働きに影響するという関係なのかもしれません。そのあたりの関連性につきましては学者の研究に委ねることにして、臨床的に大切なポイントは、“鼻骨の状態が悪くなると耳管の働きに影響が出る可能性がある”ということです。
 耳管の働きがおかしくなりますと、耳鳴り、耳の圧迫感、各種難聴、中耳炎などの症状を招く可能性があります。ですから、これらの症状があった場合、側頭骨やそしゃく筋、頚椎などを整えることも重要ですが、鼻骨の状態を整えることも大切なことだと考えています。

 今回来店された方は、とてもシンプルな理由で右側の鼻骨が下がっていました。右足の母趾先に力を入れすぎていたため関連する筋肉がこわばってしまい、右側の腹直筋もこわばり、それによって顔右側の中心部に近いところが下に引っ張られていました。その流れで右側の鼻骨が下がっていたのです。ですから施術は右足母趾先の強いこわばりをゆるめることだけでした。それで鼓膜のペコペコが解消しました。施術時間は10分もかかりませんでしたが、今回のようなことは稀なケースです。
 鼻骨が下がってしまう理由は幾つかありますし、耳管の働きが悪くなる理由も幾つもあります。ですから耳の問題はしばしば時間がかかってしまったりするのですが、耳鼻科に通ってもなかなか症状が改善しないと感じていらっしゃる方は整体的なアプローチも手段の一つであるとアドバイスさせていただきます。

 仕事がら、筋肉や骨格に関する専門知識以外のことは、ある程度浅くてもいいから広く知る必要があります。ところが目・鼻・耳といった感覚器官に関する書籍はとても科学的といいますか、専門的で、なかなかすんなりと頭に入ってきません。
 そんな中、このたびブルーバックス(講談社)から発刊された「驚異の小器官 耳の科学」を見つけました。まだ発刊されて間もないのですが、私にとって読みやすい本でした。
 感覚器官は微妙な働きをするところですから、ちょっとした認識の違いが結果を大きく左右すると言いますか、見立てを謝るとまったく何も改善しない領域です。専門知識のほとんどない私が、これまでの施術経験から見いだしてきた見解が果たして正しいのかどうか、医師や科学者はどのように考えてアプローチしているのか、そんなことが知りたかったのです。


 この本はなかなか解りやすかったです。そして私たちが普通に疑問に思っていることなどに正面から答えを出してくれています。
 耳の病気は小さなお子さんを抱えている人にとっては何よりも”中耳炎”が気になるでしょうし、働き盛りの方々にとっては突発性難聴やめまいなども気になるところです。高齢者にとっては加齢性の難聴、補聴器の選び方が身近な問題としてあると思いますが、それについてもストレートに回答を出してくれています。また耳垢や耳掃除についても詳しく書かれていて、「耳かきで皮膚を傷つけないよう気をつけなければいけない」と言ってきた私の見解が正しいことが解って良かったとも思っています。ただイヤホンの使いすぎに否定的な私は、そのことについても触れてあればいいのにな、と思っていましたが、それはありませんでした。

 ところで本日は、はるばる茨城県より右耳の難聴(音が響く)、右側腰痛、右膝の腫れと痛み、という右半身に三つの症状を抱えた方が来られました。予約は60分コースでしたし、茨城ではまた来ていただくというわけにもいかなし、ともかく時間内にこの3つを何とかしないといけいない、という施術を行いました。
 腰痛と膝の不具合に関しては、頻繁にやっている施術ですからそれほど緊張するようなことはありません。ところが難聴に関しては原因として何が潜んでいるかわかりませんので、本当に心を集中して取り組まなければなりません。それも短時間で結果をださないと申し訳ありませんから。
 そこでこの本を読んで知った知識として、左右同じ音を聞かせても右耳だけ響いて嫌な思いをするのは、”耳管開放症”という病名で、本来閉じているべき耳管が開いてしまっているため、音がそこで共鳴し嫌な響きとなってしまう、ということが頭に浮かんできました。つまり、耳管の働きが悪いということです。それを念頭に施術を行いましたが、結局のところはいつもと同じで、強い噛みしめ癖によって咬筋がガチガチにこわばり耳のある側頭骨が大きくずれているのを修正することでした。15分くらい念入りにこわばりを取っていき、最後に音を鳴らして響かなくなったのを確認して施術を終えました。そして「噛みしめ癖が原因ですから、それに注意してください。 仕事に集中しているときとか、きっと噛みしめているはずですから。」とアドバイスをしました。
 結局、60分で要望されていたことをこなすことができて、私もほっとしました。

 本を読んで得た情報が役に立ちました。私の行ったことは耳鼻科の先生とはまったく違うアプローチでしたが、結果をすぐに出すことができて自分なりに改めて自信につながりました。
 難聴でもさまざまな状況があるということを本から学びました。すべての状況に対して私のやり方で結果が出せるかどうかわかりませんが、今後の施術に役立つ情報を得ることができました。

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