ゆめとわのblog

ホームページとは違った、より臨場感のある情報をお届けしたいと思っています。 また、テーマも整体の枠を飛び出してみたいと思います。 ホームページは以下です。 http://yumetowa.com/ お問い合わせはメッセージ欄でお送りください。

カテゴリ: 首・肩・背中

 誰もがスマホを使い、さらにデスクワークではPC操作が主流になっていますが、それによって肩(肩甲骨)が前に出て、胸が狭くなっている人がたくさんいます。
 そのような人達の多くは「猫背」など普段の姿勢を気にしていますが、それだけでなく、日々の生理機能にも悪影響が出ていますので、今回はそのことを題材にしたいと思います。

猫背‥‥肩が前に出るとむくみやすくなる

 多くの人達が気にしている猫背は背中が丸くなるのが特徴の一つですが、その他に左右の肩甲骨の間が拡がってしまい肩先が前にでてしまうことや、首が前にでてしまうという特徴があります。
 左右の肩甲骨間が拡がっていますので、そこに筋肉の張りができてしまい、常にそれが気になっているかもしれません。(背中の張りや痛み① 参照)
 肩甲骨の間が拡がってしまうのは、肩甲骨を前に引き出す筋肉がこわばっているからですが、それは腕を前に出している姿勢が多いこと、脇を開いて肘を浮かせた状態で手を使ってしまう癖を持っていることなどが主な原因です。

 さて肩甲骨が前に出た状態は、見方によって、背中側が拡がり胸側が狭くなった状態です。鎖骨は肩甲骨と一対になっていますので、肩甲骨の回転に合わせて鎖骨も位置を変化するようになります。

 鎖骨の位置が本来よりずれますと鎖骨と第1肋骨の間にあります鎖骨下静脈の血管が圧迫をうけ、静脈の流れが悪くなります。そして鎖骨下静脈には全身のリンパ液も合流していますので、肩甲骨の位置がずれたことによってリンパの流れも悪くなってしまうということになります。体液(血液+リンパ)の心臓への還りが悪くなりますので「全身がむくむ」という状況を招くことになります。
 頭の中も血液が溜まって循環の悪い状態になりますので、常に頭がスッキリせず重たくて、酸欠に近い症状を感じやすくなる可能性があります。つまり、ボーッとして思考力や集中力が乏しくなり、眠気に襲われやすい状況です。(鎖骨下静脈 参照)

上腕骨頭と頚椎と呼吸

 肩甲骨が前に出ている状況に加え、さらに腕(上腕骨頭)が前に出ている人もたくさんいます。
 上腕骨頭が前に出てしまう理由はいくつかありますが、その中の一つに親指と人差し指ばかりを使っている手指の使い癖によるものがあります。

 二の腕(上腕骨)の内側に烏口腕筋(うこうわんきん)があります。この筋肉は親指を動かす短母指外転筋(たんぼしがいてんきん)や長母指外転筋(ちょうぼしがいてんきん)の影響を受けてこわばることがあります。

 たとえば、スマホの文字入力やゲームで親指を頻繁に動かしますと短母指外転筋、長母指外転筋は酷使されることになりますが、そうしますと烏口腕筋もこわばってしまい、それによって上腕骨頭が前に出てしまうということがおこります。

 そして上腕骨頭が前に出ますと、骨連動の関係で上部胸郭(肋骨)が相対的に後方に下がるようになってしまいます。つまり胸元が少し凹んだような感じになるわけですが、それは胸郭上部(第1~3肋骨)が後方に歪み、さらに鎖骨と胸骨も喉の方に近づいたからです。見た目としては、鎖骨が埋もれてハッキリ見えないように感じるかもしれません。

 ところで、第1肋骨と第2肋骨には頚椎から斜角筋が繋がっていますが、骨が後方にずれますと斜角筋はこわばります。斜角筋はこわばりますと肋骨(胸郭)の方に頚椎を引き寄せますので、つまり、首が前に出てしまう姿勢となってしまいます。
 さらに、斜角筋はそしゃく筋と連動関係にありますので、本人の意志や癖とは関係なく常にそしゃく筋がこわばった状態になってしまい、噛みしめによる頭痛や顎関節の不調、緊張した表情などの症状を招く可能性が高くなります。

 そして、これらの鎖骨が埋もれ上部胸椎が凹んだ状況は肺を圧迫する、あるいは息を吸っても胸が広がらない状況を招きますので、吸気が中途半端になってしまいます。「もっと気持ちよく息を吸いたい」と感じますし、酸欠状態を助長します。

・上腕骨頭だけが前に出ていることもある

 多いのは肩が前に出ていて、さらに上腕骨頭も前に出ている状況ですが、肩の位置は良いのに上腕骨頭だけ前にでているという場合もあります。
 ご自分は「決して猫背ではない」と思っていても、首の横(斜角筋)が硬くて押すと痛みを感じるし、気持ちよく息を吸うことが難しいと感じるのであれば、上腕骨頭だけが前に出ているのかもしれません。

 また、上腕骨頭が前に出ている人は、筋肉連動の関係で大円筋(だいえんきん)がこわばります。脇の下の後側の壁が硬く感じ、手で摘まむと痛みを感じますが、背中側にあります大菱形筋(だいりょうけいきん)の働きが悪くなりますので、手を後ろに回す動作が十分にできなくなります。さらに歩行においても内股の筋肉(大腰筋と大内転筋)があまり働きませんので、股関節の外側ばかりを使って歩いているように感じると思います。

肩甲骨と上腕骨頭と立ち方や歩行の関係

 詳細は省きますが、肩甲骨が前に出ている、あるいは上腕骨頭が前に出ている人は、大腰筋の働きが悪くなり、大腿筋膜張筋に力が入りやすくなります。つまり、股関節では太股の内側ではなく外側に力が掛かってしまう状態になります。

 ですから、太股~ふくらはぎにかけて外側に重心が逃げてしまいますので、O脚になってしまう可能性が高まります。
 猫背気味で姿勢の悪い人は「自動的にO脚に進んでしまう」ということを私はここで申し上げていますが、実際、そのようになっている人がたくさんいます。
 私たちのからだは筋肉にしても骨格にしても「連動性」がありますので、一箇所を限定して、そこだけを修正を完了させることは不可能です。
 肩甲骨や上腕骨頭が前に出いているので、一生懸命肩周りを揉みほぐしたり、ストレッチして骨格を正しい状態にしようとしても、あるいは骨格をポキポキして整えようとしても、それは困難です。
 O脚を矯正するために膝を縛り付けて骨格を矯正しようとしても、あるいは特殊な靴を履いてO脚にならないようにと試みても、それは理屈に合わない行為です。かえって股関節や膝や足首の関節を傷めてしまうかもしれません。
 それよりも、上腕骨頭が前に出てしまった根本的な原因、たとえば短母指外転筋の硬いこわばりをほぐしたり、手首や肘関節の捻れが解消されるようなことを行った方が効果的です。

 肩甲骨が前に出ないように、パソコンやスマホを操作するときに「肘を下に降ろす」、ボクササイズのトレーニング後は肩甲骨を後に戻すようなストレッチを行いなどした方が良いと思います。
 そして上腕骨頭や肩甲骨の位置が正しい状態になれば、股関節~太股の内側の筋肉が使えるようになりますので、自ずと両膝は寄り、次第にO脚状態は改善されていきます。(O脚がすっかり固定化してしまった場合は、他の手段も必要)


 今回は、「肩が前に出ている」という、大変多く見られる骨格の歪みについて取り上げました。些細なことと言えば、それまでですが、呼吸を改善して楽に生きる、ドライアイを改善する、歩くことが心地良くなる、立ち仕事でも疲労を少なくする、といったことに関係する話題でした。
 

足つぼ・整体 ゆめとわ
電 話  0465-39-3827
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 上の写真は私の店舗の看板ですが、からだは一繋がりのものであり、手と足はつながっていますし、頭とお腹や背中も繋がっていて、必ず関連し合っているということ是非多くの人に理科していただきたいという思いを持って開業いたしました。開業から13年になりますが、その思いは今も全く変わりません。
 私の施術は、からだが一繋がりで繋がっていることが大前提となっています。ですから、他の多くの整体師やセラピストとは考え方も施術方法も全く異なっていると思います。そのことが解りやすい例が昨日ありましたので、紹介させていただきます。
(開業当時は、「身体」あるいは「体」と漢字で表記していましたが、今はなんとなくひらがなの方が私はしっくりきますので「からだ」と表記しています)


左手首の損傷で、右肩関節が動かせなくなった

 その中年の女性Bさんは、惣菜を作る仕事をしています。ですから包丁もたくさん使っていますし、両手をたくさん使っています。
 2週間ほど前に、仕事中につまずいてしまい前方に転んでしまいました。その時に左膝を床で打撲し、左手の掌側をかなり強く床に打撲したとのことです。そして、左手首はかなりの衝撃で腫れ上がったそうですが、転んだ直後から右肩に異変が現れ、すぐに右肩関節の動きが制限されるようになってしまい、右腕を動かすと激痛を感じるようになってしまったということです。
 「左手と左膝を打撲したのに、どうして右肩が動かせなくなったのか??? (自分の記憶にはないけど)もしかしたら右肩も打撲してしまったのか?」という思いを抱え、整形外科を受診されました。
 右肩のレントゲンでは異常は見つからず、原因のわからないまま医師からは「五十肩のようで、半年はかかるかなぁ」という診断がなされ、痛み止めの内服薬と湿布が処方されたということです。ところが日が経つほどに状態が悪くなり、痛みが耐えがたいほどになったので、「なんとかして欲しい」ということで来店されました。

 右肩の状態を確認しますと、正面に真っ直ぐには90°くらいの高さまでは腕を上げることができますが、それ以上は無理で、腕を横に動かす動作は痛くてほとんどできない状態でした。症状としては五十肩によく似ています。しかし、じわじわと五十肩(肩関節周囲炎)が悪化して腕が動かせなくなることはよくあることですが、ケガでもしない限り、普通の状態から「急に動かせない」状態になることは、ほとんどあり得ません。ですから、私としましては当初聞かされた左手と左膝の打撲がとても気になりました。

 Bさんのケースで申し上げれば、左手と左膝の打撲について説明したものの整形外科の医師は、症状のある右肩周辺ばかりを診察の対象としていました。ところが、「ひとつながりのからだ」が大前提の私は、右肩のことは後回しにして、左手と左膝に着目することから施術を始めました。
 ベッドに仰向けの状態で寝ていただき、左手及び左膝の打撲に関連するところから観察を始めました。
 左手のケガによって左腕の筋肉の働きが悪くなり、鎖骨の位置が狂ってしまい右肩に影響を及ぼすことは充分に考えられることです。ですから、左手首周辺の打撲箇所と鎖骨の関係、頚椎との関係などを探っていきました。すると、左小胸筋(しょうきょうきん)と左小菱形筋(しょうりょうけいきん)が非常にこわばっていて、第6頚椎から第1胸椎が強く左側に捻れているのが確認できました。

 また、小菱形筋は内股の薄筋(はくきん)と関連性がありますので、薄筋を確認しますとやはり深部が硬く張った状態にこわばっていました。そして小菱形筋と薄筋の関係では、薄筋がこわばったことによって連動する小菱形筋がこわばってしまったという順番になっていました。小菱形筋の強いこわばりは頚椎や上部胸椎をきつく捻れさせた状態にしていましたが、その影響で右肩の動きが制限されている可能性が考えられました。

 膝の打撲によって膝関節が不安定になり薄筋がこわばってしまうことは十分に考えられることですが、実際、そのような側面もありました。ところが膝関節を安定させるだけでは薄筋の状態が少し良くなるものの、深部の強いこわばりが解消される状態にはなりませんでした。右肩の動きは少し良くなるものの痛みは残ったままになっています。

 膝周辺を施術した後は、手首の施術に移りました。Bさんは「血管がこんなに浮き出るほど腫れたんですよ」と仕草をまじえて話してくださいましたが、そんなにも腫れたのであれば、深部の組織は弱り、働きはかなり悪くなっているだろうと察しまして、手首周辺の深部を丁寧に手当てしていきました。
 じっくりと施術を行っていますと、次第に薄筋深部のこわばりがゆるんでいき、小菱形筋のこわばりもゆるんでいきました。そして筋肉の強い張りで捻れていた頚椎や胸椎の状態が改善していきました。そこで仰向けになったままの状態ですが、右腕をいろいろと動かしてもらいますと、それまで痛みを感じていた動作が普通にできるようになっていたので、本人はビックリした様子でした。

 その後ベッドに座っていただき、膝周辺を再度チェックして整え、手首には弱った組織を修復させるために「お灸膏」を貼りました。
 「お灸膏」は最近知り合った、ちょっとお気に入りのシールです。こういった弱った箇所の修復を促すために、私は通常はダイオードを用いるのですが、手首の掌側であり、惣菜づくりの仕事でもありますので、貼ってもすぐに取れてしまいます。ですから、剥がれてもご自分で貼ることができる「お灸膏」をしばらくの間貼り続けていただくことをお願いしました。ちなみに膝の打撲で弱ってしまっているところにはダイオードを貼りました。

 これでBさんに対する施術は終了です。
 右肩の痛みや運動制限はすっかり良くなりました。手首周辺と膝周辺の弱まった部分が回復してくれば
それですっかり元の状態に戻ると思います。
 そして、今回は右肩の症状であったにも関わらず、私は右手も右肩も一切施術しませんでした。筋肉の状態を確認するために何度か触りましたが、施術は行いませんでした。
 施術中、Bさん本人は「ココが痛い」と左指で痛い箇所を私に訴えてきましたが、私はすべて無視した感じで左手や左膝周辺ばかりを施術していましたが、施術が終わると右肩がすっかり良くなっていたので驚いていました。

 私の施術を経験された人はご存じだと思いますが、私が施術する場所は症状が出ているところとは大きく離れているところが多いです。足や膝や腰の痛みに対して手を施術したり、背中や首の症状に対して足を施術したりしますが、それは筋肉の連動、骨の連動という仕組みを介して、私たちのからだは本当に一繋がりになっているからです。
 今回は、そのことを象徴するケースでしたので、紹介させていただきました。


 私は時々マグレインやピップエレキバン(最も磁力の弱いタイプ)やお灸膏を貼ることを推奨することがあります。これらは、おそらく「肩こり」など筋肉が硬くなってものを和らげる目的の製品だと思いますが、私が使う目的はそうではありません。打撲や損傷や使いすぎなどで筋肉の働きが悪くなっている部分の働きを補い、その部分の修復を促す目的で用いています。ですから、磁力や刺激が弱いものを選んでいます。

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 犬や猫など動物が肩コリを経験しているかどうかは知りませんが、私たち人間の多くは加齢に従って大なり小なり首や肩のコリを体験するようになります。そして、慢性的な首肩のコリで辛い日々を送っている人も少なくはないようです。

 首・肩のコリが辛くなった人は、湿布を貼ったり、温めたり、低周波などの電気をかけたり、マッサージをしたりなど、いろいろな方法で対処するわけですが、その中の一つとして私のところに来店される場合もあります。
 整体院での首・肩のコリへの対処法は「揉みほぐすことである」と多くの人は思っているかもしれません。確かにコリを揉みほぐすことは、気持良さも感じられますしコリも和らぎますので、有効な対処法の一つではあります。しかし実際には、揉みほぐすことだけでは、すべてのコリを解消することはできません。何故なら、皆さんが「コリ」や「張り」と感じているものは、専門的に見て幾つかの種類があり、それぞれに適切に対応しないと、それらを解消することができないからです。

 ここでは、幾つかある「コリや張り」の種類中から代表的なものについて取り上げてみます。

1.揉みほぐすことが有効なコリ‥‥内圧の高まった状態

 揉みほぐしたり、マッサージすることで得られる効果は一言で申しますと「詰まっている中身(老廃物など)を流し去る」ことです。
 どこに、何が、詰まっているのかということでは、筋肉の内部や筋肉とそれを包んでいる筋膜(被包筋膜)の隙間、あるいは皮膚の下にある筋膜(皮下筋膜)と筋肉との間に、停滞してしているリンパ液や老廃物が詰まっているという答えになります。それ故、筋肉や筋膜の内圧が高まってコチコチに硬くなったコリが生じてしまいます。
 普通は、子供達もふくめてすべての人にこの種のコリは存在します。それを「肩コリ」として不快に感じるかどうかは、その人の感度と、コリの強さによるものと思われます。「こんなにコリが強いのに」と思うのですが、本人は全然コリを感じていないという人も結構います。


 ところで、例えば細い血管は筋肉と筋肉の隙間などを通っていますが、筋肉の内圧が高まって硬くなり筋線維が太くなりますと、それは細い血管を圧迫することになります。動脈の細い血管が圧迫されて血流が弱くなりますと、細胞への新鮮な血液供給が減りますので生理機能が低下する可能性があります。また、首のコリが強くて脳に向かう血管が圧迫されますと、それは重大な問題を招く可能性につながりますので、心臓は血圧を高めて供給量が減らないように対処するのではないかと想像できます。そして、この状況は高血圧症になる原因の一つになり得ると考えることができます。

 ですから、指圧や揉みほぐしなどの方法で筋肉や筋膜を刺激して、内部に停滞している水分(リンパ液)や老廃物(炭酸ガスや細胞の代謝産物など)を流し去ることは、効果が一時的であるとはいえ適切で有効な手段であると思われます。
 低周波などの電気を掛けて筋肉を刺激することも同様な目的であると思われます。また温めることで筋肉はゆるみ、血流(静脈)やリンパの流れが良くなりますので、温熱療法もこの種のコリには有効だと思います。
 但し、冷湿布などで冷やすことは理屈に合いませんので有効とは言えませんが、「スッとして気持ち良く感じる」「痛みが引く」という面では意味のあることではあります。

2.筋肉の張りは揉みほぐしても効果が薄い‥‥筋肉の変調

 内圧の高まった「コリ」とは性質の違うものに「張り」があります。筋肉の張りが強くなった場合でも、普通の人はそれを「首・肩のコリ」と同じ類のものであると認識されるかもしれません。しかし施術を行う立場としましては、「コリ」と「張り」の違いを確実に区別する必要があります。


 一般的に「張り」といった場合は、筋肉や筋膜が緊張した状態、あるいは筋肉が縮む方向に力が働いている状態を指します。
 筋肉の主な働きは、自身を伸び縮みさせて骨格を動かしたり支えたりすることですから、からだの状況に合わせて筋肉は四六時中伸びたり縮んだりしています。ところが筋肉を使い過ぎたりしますと、縮んだまま伸びない状態になることがあります。これは筋肉の変調状態の一つですが、こわばった状態と私は表現しています。縮む方向にばかり力が働いている状態です。
 また筋肉は骨と骨を結んでいますので、骨と骨の間が広がった状態に骨格が歪みますと、間にある筋肉は引っ張られて突っ張った状況になります。筋肉は引っ張られますと、その力に反射的に対抗することになりますので、縮む方向に力を働かせます。ですから、この状況も筋肉にこわばりの変調状態を招いてしまいます。
 そして、筋肉は収縮しますと筋線維が硬く、太くなるという性質を持っていますので、張った状態(=こわばった状態)が強くなりますとコチコチに硬くなり、もっと太くなりますので、血管やリンパ管を圧迫してしまい血液やリンパの流れに影響をもたらすことになります。

 からだを鍛えている人の筋線維(筋肉)は太くなります。ですから、僧帽筋など肩の筋肉が大きくなっていますので相対的に首が短く見えるかもしれません。これは別に異常な状態でありませんが、からだを鍛えているわけでもないのに首が太く短く見えてしまう人もいます。その理由は、首肩の筋肉の張りが強くなっているからです。特に首は、筋肉の張りが強くなりますと、実際の太さよりもかなり太くなります。そして施術によって首の筋肉を整えますと、首が細く、長く、柔らかくなるのが実感できますが、それが本来の状態です。

 また、筋肉の張りが強くなりますと、それは筋肉が伸びにくい状態であるということですから、運動制限が生じます。後をふり向く動作などで、首だけでなく上半身も一緒に動かさないと動作ができないという状況であるならば、それは筋肉の張りが関係していると思われます。

 首や肩の筋肉の「こわばり」や「張り」を改善するためには、それらが筋肉の使い過ぎによって生じたものであるならば、揉みほぐしたり指圧することによって状態を良くすることができます。


 あるいは、筋肉連動の仕組みの結果、首肩の筋肉がこわばっている状況もあります。例えば噛む筋肉(そしゃく筋)は首の斜角筋と連動していますが、スルメや硬いものなどを噛みすぎたり、噛みしめる癖があったりしてそしゃく筋がこわばった状態になりますと、連動して斜角筋や胸鎖乳突筋もこわばり、首の張りが強くなります。このような場合は、施術する対象はそしゃく筋になりますし、骨格の歪みが原因で筋肉の張りが強くなっている場合は、当然骨化の歪みを修整しなければなりません。

3.体調不良による肩のコリ

 程度の差こそあれ、多くの人は首・肩がこっている状態だと思います。ところが、そのコリを自覚していない、あるいは気にしていない人も多くいます。
 しかし、そんな人が突然、肩のコリに辛さを感じることがあります。そして、マッサージをしてみたり、温めたりして対処するのですが、気持ち良くなるのはその場限りで、すぐに再び肩のコリが辛くなってしまうことがあります。
 おそらくその原因は、何かの理由で首と肩の筋肉に力が入ってしまい、こわばった状態になってしまうからだと思います。
(本人には力を入れている意識も自覚もありませんが)

 ところで、私たちのからだの中心部は骨盤・腰部・下腹部です。中心部の力やエネルギーが充実していますと、からだを十分に支えることができますので、顔や手や足から力は抜けます。首や肩からも抜けます。
 反対に、からだの中心部がエネルギー不足、力不足の状態になりますと、無意識ながら手足や顔や首肩に力を入れてからだを支えるようになってしまいます。普段、リラックスしている時でも、何となく軽く手を握っていたり、足指を曲げていたりする人は、このような人であると考えられます。

 また、お腹が冷えている人がたくさんいます。そのような人は胃腸の働きが悪くなる可能性が高いわけですが、同時に首肩に力が入ってしまい、そのコリを辛く感じてしまうことがあります。
 あるいは普段は胃腸の働きに問題はないのですが、体調を崩したなどの理由で胃の働きが悪くなりますと、同時に首肩のコリがとても辛く感じられる場合もあります。
 こんな時は一生懸命肩から力を抜いてリラックスしようとするかもしれませんが、残念ながらからだの仕組みとして、(意に反して)自然と首肩の筋肉が収縮状態になってしまうのです。
 ですから、解決策はお腹を温めることであり、胃腸の状態を改善することになります。足つぼへの刺激なども一つの方法です。

4.からだの歪みによる首・肩のコリ

 肩がズッシリ重たく感じて辛くなることがあります。肩コリだと思って肩を回したり、腕を上げたりして重みを軽減しようと試みても、肩の重みが増すばかりでちっと良くなりません。
 この状況は、腹筋や背筋が縮んでいて肩甲骨や胸郭(肋骨)を下に引っ張っていることが原因です。肩が下に引っ張られていますので、肩を回したり、腕を上げたりする動作は抵抗が強まってしまうために「重みが増した」感じがしてしまいます。
 肩甲骨の位置も本来よりも下がっていますので、首筋の張りは強くなります。ですから首を回す動作がしづらくなっているはずです。
 また、女性であれば、本来よりもバストの位置が下がっていますので気になっているかもしれません。


 筋肉で説明しますと、三つの腹筋(腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋)のどれかがこわばっている可能性が一番高いです。これらの筋肉は骨盤と胸郭を繋いでいますので、こわばってしまいますと、腹直筋であれば真っ直ぐ下に、外腹斜筋や内腹斜筋であれば斜め方向に胸郭を骨盤の方に引きつけてしまいます。
 腹直筋がこわばる要因の一つにお腹の冷えがありますが、それ以外ではすべての腹筋に手や足の使い方の偏りは関係します。
 ですから、このように腹筋のこわばった人を施術するときには、お腹の冷えによる影響を除去したり、手や手首、肘関節などを整えたり、足やふくらはぎの筋肉を整えたりして、腹筋がゆるんで胸郭が上がるようにします。

 また、背面では肩甲骨の位置を整える必要がありますが、肩甲骨を下に引っ張ってしまう最も多い原因は骨盤が後に傾いていたり下がっていたりすることです。外見では、お尻が下がっていて短足に見えるかもしれません。そしてこのようになってしまうほとんどの原因は足の使い方にあります。踵重心の状態ですとふくらはぎの裏側が常に突っ張って重たくなっていると思いますが、そんな人はお尻とふくらはぎの境あたりは頼りない状況でゆるんいるために、骨盤が下がった状態になっていると思われます。
 ですから、特に下半身をしっかり整えて、骨盤の後傾が改善され、立った時に「お尻にエクボ」ができるような状態になるよう整えますと、自ずと肩甲骨の位置も上がります。


 単純な「首・肩のコリ」に関しましては、以上の4つのパターンのどれかか、あるいは複合したケースがほとんどだと思います。
 その他に五十肩など肩関節に問題があったり、頚椎や背骨に歪みがあって、その影響で首・肩の筋肉がこわばってしまい「コリ」を感じている場合もありますが、それらはそれらで別々に対処する必要があります。

 私のところでは、首肩のコリで来店された人に対しては通常60分コースを選んでいただいています。その内容は、最初の15~20分を首肩の揉みほぐし、次の15分位をふくらはぎと足への施術、そして背中への施術、残りの15~20分を両手・両腕、余裕があれば頭部への施術を行うという感じです。
 つまり、首肩のコリに対しても必ず全身を施術しているわけですが、その理由は上記に説明させていただいた通りです。そして、症状が強かったり、施術する場所が更にあると考えられる場合は、80~90分のコースを選んでいただくとよいと思います。


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 腕を動かすと肩が痛む・腕が上がらない・腕が後にまわらない・肩がジクジク痛む・いつも肩に違和感がある‥‥という症状は俗に“五十肩(四十肩)”と呼ばれていますが、年代や年齢に関係なく20歳代の人も60歳代の人も患ってしまう症状です。
 五十肩になってしまうと治るまでに、半年、一年、一年半の期間を要するという俗説が定説のように語られているようです。しかし、そんなことはまったくありません。症状をもたらすことになった原因を的確に捉え、それを修正することができれば、多くの場合、症状はそれほど時間がかからずに改善し痛みは和らぐと思います。
 四十肩・五十肩に対しては“アイロン体操”など、肩関節を動かす運動がリハビリとして採用されている場合が多いようですが、私は良いことだとは思いません。筋肉に無理をさせて症状を更に悪化させてしまうのではないかと危惧しています。
 今回は肩関節周囲炎(四十肩・五十肩など)について説明させていただきます。尚、四十肩も五十肩も肩関節周囲炎のことですが、以下、簡略して「五十肩」という呼び名にさせていただきます。

五十肩(肩関節の異常)の四つの項目

  • 肩を揉みほぐしても無駄‥‥五十肩・肩関節異常の確認方法
  • 筋肉のバランスを整えることがカギ
  • 手の疲れはとても強く影響する
  • 大切な肩甲骨の働き
  • 五十肩はすぐに改善できる
     ‥‥しかし、こじらすと時間がかかる


肩を揉みほぐしても無駄
  ‥‥五十肩・肩関節異常の確認方法

 五十肩は肩関節や肩周辺の痛みやしびれですから、肩こりが原因しているのではないかと思っている人がたくさんいます。しかし、それはまったく見当外れです。いわゆる“肩こり”というのは首・肩の筋肉や筋膜に水分や老廃物が溜まってしまい、内圧が高くなってコチコチになってしまっている状態です。これは揉みほぐすことで中の水分や老廃物を流してしまえば内圧が下がりますので、筋肉や筋膜は本来の柔らかい状態に近づきコリが取れていきます。。ところが五十肩に代表される肩関節周囲の痛みやしびれは、肩関節に関係する筋肉のバランスが悪くなってしまったことにが元々の原因ですから、筋肉のバランスが元に戻るように整えることが必要になってきます。


 上の写真のように腕を水平近くに保ち、内回し、外回しをしてみてください。この時、肩や腕に痛みやツッパリ感が生じたり、よく回らなかったりするようでしたら、程度の差こそあれ五十肩(肩関節異常)の兆候があります。

筋肉のバランスを整えることがカギ

 上記の運動テストで、内回しか外回しのどちらかで痛みを感じたり、強い突っ張りを感じたり、あるいは回すことができなかったりする場合は、肩関節に関係する筋肉のバランスが悪い状態であるということです。
 毎日をいろいろな作業をしながら暮らしている私たちは、完璧にバランスの取れた状態でいることは不可能です。ですから、多少のツッパリ感を感じたり、なんとなく回り方が不十分だと感じたりするかもしれませんが、その程度であれば問題は生じないと思います。しかし実感として「あれ~!」って感じるようであれば、肩関節に問題があると考えていただいた方がよろしいと思います。
 このような状態の時に肩関節を大きく、あるいは頻繁に動かすなどして無理をしますとやがて炎症が生じ、肩が痛い、腕が動かせないという状態になってしまう可能性があります。じっとしていると何となく違和感があってスッキリしないので、何度も腕や肩甲骨を回してしまう人がいますが、そういう動作は五十肩への入口になる可能性がありますので、「おかしいかも」と感じましたら無理をすることなく、しばらくは安静にされることをお勧めします。
 
 肩関節に関係する筋肉のバランスが悪い状態になっていますので、肩関節を形成している肩甲骨と鎖骨と上腕骨(二の腕の骨)の関係が歪んだ状態になっています。関節の歪んだ状態は違和感を感じる原因ですが、このような状態の時に肩関節を動かしますと筋肉に無理が掛かることになります。筋肉には対応力や柔軟性がありますので、少しの無理は耐えられます。しかし、その無理が何度も何度も繰り返されますとやがて炎症を起こして痛みを感じるようになり、その先は「疲弊して損傷する」といった状態になります。こうなりますと、明らかな五十肩の到来です。
 ですから筋肉のバランスを修正しないまま、少し痛みを感じても無理やり可動域を拡げようとするリハビリは理屈に合いません。私は反対です。「関節が固まらないように‥‥」という理由は五十肩の初期にはあてはまりませんし、筋肉に無理をさせ続けますと、五十肩の状態が重症化するばかりでしょう。

 私は整体の学校で、肩関節周囲炎に対する施術方法として肩関節を大きく動かして可動域を強制的にでも拡げるようにと教わりました。ですから、五十肩に対しては肩関節を動かすことが対処法として定説になっているのだと思います。ですから、このような考え方をしている整体師や治療家や整形外科の医師もたくさんいると思います。しかし、長年の臨床経験で申し上げれば、それはまったく理に反しています。そのようなことを続けていれば、炎症も悪化し、筋肉は器質そのものが変化してしまいますので、本当に1年~1年半、五十肩が治らないという状態になってしまうと思います。



 五十肩(四十肩)、つまり肩関節周囲炎を改善するための基本は肩関節を整えることです。肩関節は肩甲骨と上腕骨の関節ですが、鎖骨も間接的に関わってきます。これらの骨格に歪みや捻れがなく、肩関節がしっかりしている状態であれば、関係する筋肉はリラックスして楽な状態になります。
 しかし、例えば上腕骨が肩甲骨から少し離れた状態(よく見受けられます)になりますと肩甲骨から上腕骨に繋がっている筋肉(上腕二頭筋、上腕三頭筋、烏口腕筋、三角筋、棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)や鎖骨から上腕骨に繋がっている筋肉(大胸筋、三角筋)が緊張状態になります。
 あるいは、鎖骨が内側にずれますと三角筋や大胸筋が緊張状態になります。筋肉が緊張状態になることは伸びが悪くなるということですから、関節がスムーズに動かなくなります。
 そして、関節の動きが悪いのに無理やり動かすようなことを行いますと、緊張した筋肉は耐えられなくなり損傷する可能性があります。筋肉が損傷状態になりますと収縮することができなくなりますが、それは筋肉に力が入らない状態です。仮に肩関節を支えている筋肉(例えば棘上筋など)が力の入らない状態になりますと、腕を肩からぶら下げることも満足にできなくなり、「立っているだけでも腕のつけ根がジンジンしてしまう」などという状況を招きます。状態が酷くなりますと眠る態勢すら痛みを伴うようになってしまいます。
 ですから、まず第一に考えなければならないことは骨格を整えて安定させることなのですが、骨格を歪めてしまう原因のほとんども筋肉の状態にありますので、筋肉を整えることによって骨格を整え、そして肩関節がリラックスした状態になるよう働きかけることが整体の施術になります。

大切な肩甲骨の働き

 腕を横に上げる動作では、もし肩甲骨が回転しないとしますと60°程度(斜め下)しか動かすことができません。その後は肩甲骨が回転することで肩甲骨と腕が一体となって真上まで腕を挙上することができます。車のハンドルを握ったり、洗濯物を干したりする動作は、腕を前方に上げる動作ですが、肩甲骨が一緒に動かなければなりません。腕を後ろに回す動作でも同様です。
 ですから、五十肩で腕の動きが悪い場合や動作が制限されている場合は、肩甲骨の状態を整える必要があります。そして肩甲骨を考えるときには鎖骨のことも同時に考えなければなりません。

 肩甲骨の動きに関しましては、背面では肩甲挙筋、小菱形筋、大菱形筋の状態が影響を与えます。下の写真のように腕を前方に挙上する動作では、右肩甲骨が反時計回りで動く(上方回旋)必要があります。このとき肩甲挙筋は伸び、小菱形筋も大菱形筋も伸びなければなりませんが、ある角度を超えて真上まで挙上する場合は小菱形筋が収縮して肩甲骨の上方が背骨に近づくようになります。


 また、上半身の側面や前面では前鋸筋や小胸筋や大胸筋が働いて肩甲骨の回転が実現しますが、このように肩甲骨と鎖骨および上腕骨に関係する筋肉のすべてが連携して伸びたり縮んだりすることで一つの動作がスムーズに行えるようになります。ですから、肩甲骨の動きに関しましても関係する筋肉の状態とバランスが基本になるといった点で共通しています。

手の疲労はとても強く影響する

 五十肩(肩関節の異常)のすべてがそうだというわけではありませんが、手の疲労は肩関節の不具合の多くに関係します。
 肩甲骨および鎖骨から上腕骨に繋がっている筋肉に問題がありますと骨格が歪んで五十肩になる可能性があると上記で申しましたが、これらの筋肉は当然、前腕(肘~手首)や手の筋肉に連動しています。
 また、肘関節が捻れている人が多いのですが、その影響が肩関節に及んでいることもありますし、肘が捻れてしまう理由として手指や手の疲労はとても関係します。 

 実際に腕と手を整えようとする場合は、前腕と手指を主に施術することになりますが、皆さんが予想もできないほどに手指の関節周辺や前腕の筋肉はコチコチに硬くこわばっています。これらのこわばりはほぐして解消しなければなりませんが、それはかなり痛みを伴う施術になります。
 パソコンのキーボードやマウスを操作したり、包丁を使ったり、いろいろ手先を使う動作は、一つ一つの動きではそれほど力を使わないかもしれませんが、何度も何度も同じ動作を繰り返すことによって手や手指に疲れは蓄積します。そしてそれが筋肉に強いこわばりをもたらしますが、それが原因で五十肩になってしまう可能性は十分に考えられます。


 ほとんどの人は自覚していませんが、手首の近く、いわゆる手の土手の部分(母指球・小指球)の深いところが強くこわばっている人がたくさんいます。さらに母指の第一関節、小指や薬指の第一関節付近がこわばっている人もたくさんいます。
 これらの強いこわばりは五十肩だけでなく、いろいろな体調不良や不具合の原因になっていますので、日々セルフケアとして揉みほぐしていただきたいと思っています。

五十肩はすぐに改善できる
 ‥‥しかし、こじらすと時間がかかる:筋肉の疲弊

 五十肩(肩関節の異常)は、初期段階であればすぐに改善できる症状です。それはおかしくなっている筋肉や骨のバランスを整えるだけですむものです。


 しかしながら「肩が痛いのに我慢して使い続ける」という状況が長引きますと、症状をこじらせてしまい、改善するのに時間がかかってしまうことになります。

 筋肉はしばしば変調を起こします。変調というのは収縮しっぱなしの状態=こわばって硬くなった状態と、反対に疲弊や損傷して腑抜けのようになってしまい上手く収縮することのできない状態のことです。特定の筋肉を偏った状態で使い続けることで硬くこわばることになりますが、反対に筋肉を伸ばしたままの状態で放置したり、さらに負荷を掛け続けたりしますと疲弊したり損傷して「伸びきってしまい戻らなくなったゴム」のようになってしまいます。
 筋肉が硬くこわばった状態は痛みを伴いますが、揉みほぐすことで変調を解消することが可能です。それはそれほど時間を要しません。ところが疲弊したり損傷して上手く収縮することができなくなってしまった筋肉を元の正常な状態に戻すのはたいへんです。
 五十肩も初期の段階であれば、多くが筋肉のこわばりによる関節の歪みが原因であると考えられます。ですから短時間あるいは短期間の施術で問題は解決すると思います。ところが、痛みがある(=関節が歪んでいる)にもかかわらず使い続けていますと、筋肉は耐えられなくなって疲弊した状態になります。あるいは損傷状態になります。こうなりますと「五十肩をこじらせてしまった状態」ということですが、回復までに時間が掛かることになります。

 このことを、どうぞ注意していただきたいと思います。
 ハッキリ申しまして、テレビや雑誌などの情報は正確ではないものが横行しています。整形外科のリハビリでさえ、今尚、アイロン体操などを推奨していたりします。筋肉の性質を深く理解していないと言わざるを得ません。
 また、整形外科を受診される時の注意事項としまして、注射は頻繁に行わない方が賢明だと申し上げます。注射は筋肉に針を刺すことですから筋線維が傷みます。数回程度であればそれほど支障が出ないかもしれませんし、回復も可能かもしれませんが、10回、20回と針を刺しますと、その筋肉は損傷状態になってしまいます。五十肩を治すための治療が五十肩を悪化させる結果をもたらすことになります。実際、過去にそのような人が来店されました。週に二度くらいのペースで20回ほど痛み止めの注射をしていたということでした。この人に対する私の施術はただただ手を当てて筋肉の回復を促すことだけでした。週に2度くらいのペースで5回くらい来店されたと記憶しますが、毎回60分、手を当て続けることだけでしたが、それで五十肩の症状はよくなりました。


 冒頭に申し上げましたが、五十肩になったら「治るまでに1年以上掛かってしまう」という定説のようなものがあるようですが、実際はそんなことはありません。
 私は肩関節が怪しいと感じたお客さんには「肩関節はどうですか?」と尋ねます。すると「回すとカクカクする」とか「真上まで上げられない」とか反応が返ってきます。そしてそのための施術をおこないますが、15~20分くらいの施術でほとんど解決してしまいます。
 
 私たちは手や腕を毎日たくさん使っています。ですから、肩関節が少々おかしくなることは当然のことでもあります。肝心なことは症状を悪化させないこと、慢性化させないことです。症状が軽微なうちに適切に対処することです。
 肩関節周辺に違和感や若干の不具合を感じてから10日間くらいは様子を見るのがよいと思います。体調の変化で肩関節がおかしくなったり、普段と違いことをしておかしくなったりすることもありますが、
10日もすれば、それらの問題も治まって肩関節の歪みも戻ると思います。そしてこの時に注意しなければならないことは、違和感を感じてもしつこく動かさないことです。違和感程度であれば気持ち悪いかもしれませんが、そっと安静にしておくことがよいと思います。
 そして、10日経っても症状が消えないようなら、整形外科や治療院などを訪れるのがよいと思いますが、再三申し上げていますように「無理してでも関節を動かす」ような治療を行うことは厳禁です。信頼のできるところを受診されてください。

足つぼ・整体 ゆめとわ
電 話  0465-39-3827
メールアドレス info@yumetowa.com
ホームページ http://yumetowa.com
web予約 http://yumetowa.com/sp/reserve2.html

 棘上筋(きょくじょうきん)につきましてはこれまで幾度となく取り上げてきましたが、私にとっての新たな発見がありましたので、今回お知らせしたく投稿させていただきました。

 棘上筋は肩甲骨にあるインナーマッスルですが、その位置している場所は棘上窩と呼ばれる「肩甲骨真上の凹み」です。そして私は、どういうわけか以前から”その場所”が個人的に気になっています。そして頑固な肩こりは棘上筋の硬結が芯になっていますので、この硬結を解決しないかぎり本当の意味で肩こりから解放されることは難しいのではないかと思ったりします。
 私たちは人生の中でいろいろなものを背負って生きていますが、その場所が棘上窩であり、棘上筋なのではないか? などと思っています。お父さんが小さいお子さんを肩車したときに、お子さんのお尻が乗っかる場所が棘上窩であり棘上筋ですが、つまり、棘上筋の硬結が頑固な肩こりの「芯」であるということは、私たちが人生の重荷を下ろすまで肩はこり続けてしまうことを暗示しているのかもしれません。


 また、肩甲骨は「天使の羽」として喩えられることもありますが、私たちに天上界や別次元の世界を連想させる象徴の一つでもあるようです。
 ですから天使の羽を軽やかな状態にして軽やかに生きていくためには肩甲骨の重たさを取り除くためにも棘上筋のこばばりや硬結を解消したいものです。


 (http://b-gata-diary.com/archives/1455より引用)

頭部の損傷は棘上筋のこわばりにつながる

 以前の投稿で、スノーボードで後頭部を強打し、その影響で中殿筋の働きが悪くなってしまった長距離走アスリートの話をさせていただきました。(後頭部の打撲による影響‥‥スノーボードなど)
 そして今回は頭部の強打やムチウチの影響が棘上筋のこわばりにつながるという内容です。
 O脚についての説明で股関節にある小殿筋(しょうでんきん)と棘上筋は連動関係にあるという話をさせていただきました。


 棘上筋がこわばりますと小殿筋も連動してこわばりますが、その影響で股関節が拡がってしまいO脚が始まってしまう‥‥というような内容です。(O脚修正でのポイント①‥‥小殿筋)

 今、20歳前の女子がO脚を直すために隔週のペースで来店されています。「以前にシンクロナイズドスイミングを習っていたのだけれど、脚の形が今一つ決まらなくて‥‥」というお母様のお話でしたが、それはO脚によるものだったと考えられます。
 O脚の場合、施術に際して一番最初に確認するところは小殿筋の状態ですから、当然、連動する棘上筋をチェックすることになります。そして予想通り、この女子の小殿筋も棘上筋もこわばっていました。
 「こんなに若いのに肩こり、気の毒だね~」などと内心で思いながら、棘上筋のこわばりを解消すべく施術を行っていましたが、どうもスッキリ解消できません。そこで「子供の頃、何かケガなどしませんでしたか?」とお母様に尋ねてみました。すると「シンクロナイズドスイミングの練習し始めの頃にプールの底に頭部を強打したことがある」と仰いました。
 それで頭頂部を探ってみました。すると頭頂部の少し右側に頭皮(筋膜)のゆるんで凹んだところがありました。そこで、その部分に手指をあてて(力を)補ってみますと棘上筋のこわばりがゆるんでいくのが感じられました。
 次に立っていただき、同じように頭頂部に私の手をあてますとO脚で小趾側重心だった状況が変化しました。重心が内側に移動し、両膝が少し寄るようになりました。
 ダメージを受けた頭頂部を手当てすることで棘上筋と小殿筋のこわばりがゆるんできてO脚状態も少し良くなることがハッキリしたわけです。
 O脚の場合、小殿筋のこわばりだけが原因ではありませんので、他にもいろいろ施術しなければなりません。しかし小殿筋は一番最初の要ですから、こわばりの原因がハッキリして対処法も確定しましたので、それは大きな一歩となりました。

ムチウチの後遺症‥‥棘上筋のこわばり

 上記のように、頭頂部の損傷が小殿筋のこわばりを招くことに加えてムチウチによる損傷の影響で棘上筋がこわばってしまう場合もあります。
 ムチウチの後遺症にはいろいろなものがありますが、経験された人達の話をうかがいますと「事故の後、半年間くらいは自動車保険が補助してくれるので整形外科で治療やリハビリ(牽引など)を受けることができ、なんとなく気にならない程度に回復するんだけれど、しばらく経って保険も適応されなくなった後から首や肩が重苦しく感じられたりするようになる」という内容の話が多いようです。
 ムチウチの直後は損傷してしまった後頭部から首にかけての症状が一番気になりますが、やがてその症状が一段落しますと肩上部や肩甲骨周辺に残ったままになっている症状がクローズアップされるようになるからかもしれません。

 ところで、普通「肩が凝って! 凝って!」と思わず手を当ててしまうのは肩上部が多いと思いますが、そこは棘上筋の場所ではありません。棘上筋は肩上部の少し後側(背中側)を上から強く指圧して、深く入ったところで強い張りと硬さを感じる部分です。私は、棘上筋のこわばりを「肩こりの芯」であると受け止めていますが、この硬さやこわばりは揉んだり指圧したりして解決する類のものではありません。その場では痛み(イタキモ)や気持ち良さを感じるかもしれませんが、その場限りです。次の朝には肩こり状態が元に戻っていると思います。



 「どうしてこの人はこの部分がこんなにこわばっているのだろう?」と思いながら施術していることが多いのですが、棘上筋のこわばりも“からだの秘密”、謎めいているものの一つだと感じています。

 棘上筋は肩関節のインナーマッスルとして肩関節を安定させる重要な役割を担っています。棘上筋が疲弊した状態になりますと腕が肩関節から落ちたような状態になります。四十肩や五十肩のきっかけになる状況ですが、状態が悪化しますと肩腱板断裂と診断されるかもしれません。
 そして棘上筋がこわばる理由として考えやすい要因は二つあります。一つは筋連動によるこわばりですが、再三登場します小殿筋や他の連動筋がこわばってしまったがために棘上筋もこわばってしまうというものです。もう一つは、肩関節で肩甲骨と上腕骨(じょうわんこつ=二の腕の骨)の関係がおかしくなってしまったために(=肩関節の歪み)棘上筋が緊張状態になってこわばってしまうというものです。
 しかし、これら二つの要因を解消しても棘上筋のこわばりが解消されないことがあります。そのことを私は謎めいているともうしましたが、その中の一つに頭部の損傷やムチウチによる影響があります。

頭頂部のゆるんだ状態と棘上筋と全身の緊張

 子供の頃、机の下に潜って遊んだりしている時に頭を“ゴツーン!”と強打したような経験は多くの人にあると思いますが、そのようなことで頭皮(頭部の筋膜)がダメージを受けますと、その影響で棘上筋がこわばってしまうことがあります。そして、その状態が何十年も続いて、今尚からだに影響を及ぼしている人もいます。
 そして、このような頭頂部の損傷は棘上筋のこわばりだけでなく顔に力が入ってしまう原因にもなるようです。
 現在は稀になっていると思いますが、子供達が言うことを聞かないからといって頭にゲンコツでゴツンなどとやりますと、それは将来にわたって顔・首・肩から力が抜けない原因になってしまうかもしれません。

 集中すると顔の中心部や眉間に力が入って目や頬が内側に引き寄せられる状態になる人がいます。最近の投稿で「前頭部で考えること」について記しましたが、自ずと前頭部で考えることが苦手な人が前頭葉で考えようとしますと、額の中央や眉間に力が入ることになります。頑張って考えようとしますので力が入ってしまうのだと思います。私の主観的な感じ方になりますが、そのような人は額が尖っているように感じます。そして、そういう人を施術するときには「何処を手当てすれば額が平たく開いたようになるだろうか?」と思い、意識を集中して施術箇所を探します。
 額が尖っていようが眉間に力が入っていようが、そんなことは「大したことではない」と受け取られてしまうかもしれません。しかし、眉間や顔の中心部に力が入ってしまうことや、首や肩についつい力が入ってしまうことは、からだに緊張状態をもたらすことですから、セラピストとして無視したり、ないがしろにするわけにはいきません。その人が楽に、リラックスして日々の暮らすためには、緊張状態を解消して自律神経の働きを整える必要があるからです。

 以上をまとめますと以下のように言えます。
 頭頂部や後頭部が損傷状態でゆるんでいる人は眉間や額の中央部に力が入りやすく、そして棘上筋もこわばった状態になってしまうようです。そして、それは全身の緊張に繋がりますので自律神経を乱す原因になる可能性があります。自律神経は内臓の働きや生理機能をコントロールしていますので、不定愁訴など「よくわからないけど不調」だとか「快眠・快便・快食」の状態が遠ざかってしまいますので、毎日を生きることが辛く感じられるようになってしまう可能性があります。
 ですから、頭頂部や後頭部の損傷は「痛みや腫れが引いたから良くなった」で終わらせずに、適切に対処していただきたいと思います。(適切な対処とは、例えば問題意識をしっかり持っている医師やセラピストに相談されることなどです)

棘上筋は重要なポイント筋肉の一つ

 私たちの肉体には400以上の骨格筋があります。舌や腹直筋など一部を除きますと左右に同数ありますので、200対以上の骨格筋が存在しているわけです。これだけたくさんあります筋肉の中で、整体の施術として注目すべき重要な筋肉というものがありますが、私にとって棘上筋はその一つです。
 顔面・頭部のそしゃく筋、舌に関係する筋肉、上部頚椎に関係する筋肉、そして棘上筋、肩から上部ではこれらの筋肉の状態がその人の健康状態を左右する要になると考えています。
 そして、これらのどの筋肉も単純でありながら、整えるのに手間のかかる筋肉です。
 冒頭に、棘上筋は「何かを背負っている」と表現しましたが、この筋肉がすっかり変調(こわばりなど)や硬結から解放された状態にするためには「あと何をすれば良いのだろう?」と思い続けています。
 おそらくストレスをはじめ、心理的な要因も絡んでいると思いますので、私の施術だけでは完璧な状態にはならないかもしれません。しかし、皆さんがこの重荷感からすっかり解放されて、天使の羽を持っているかのように軽やかになられるようお手伝いさせていただければと思っています。

足つぼ・整体 ゆめとわ
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