ゆめとわのblog

ホームページとは違った、より臨場感のある情報をお届けしたいと思っています。 また、テーマも整体の枠を飛び出してみたいと思います。 ホームページは以下です。 http://yumetowa.com/ お問い合わせはメッセージ欄でお送りください。

カテゴリ: 筋・筋膜・骨

 現在の社会ではまったく考えられないことですが、今から45年くらい前、私が中学性だった頃、学校の廊下を走っているところ生活指導の先生に見つかりますと、呼び止められ、「歯を食いしばりなさい」と言われて、頬にピシャッとビンタ(平手打ち)が飛んできました。そして、それはごく当たり前の光景のように「あの先生に見つかったら仕方がない」とみんな普通に思っていた時代でした。
 学校の先生が拳骨(げんこつ)でコツンと軽く頭を叩いて、生徒の行動を戒めることも普通に見られる光景でした。
 しかし、その後の社会の変化とともに、このような指導は体育会系運動部など、一部を除いてすっかりなくなったと思っていました。私の子供は30歳を超えましたが、幼い頃にお尻を一回ピシャッと叩いたことはありましたが、それ以外、手を挙げたことはありません。

 さて、定期的に来店されている40歳を超えたAさん(女性)がいます。Aさんの両親はかなり厳しかったようで、子供の頃はしばしば頭を叩かれ、時には竹刀でバシッと叩かれたそうです。親心がどうであれ、このような体罰は、精神的な面では根深い恐怖心につながり、恨みの感情をもたらすことになります。現在は親子断絶状態になっていますが、父親の話題がでるだけで、恐怖心に襲われ精神的に不安定な状態になってしまいます。そして、頭部への体罰の影響は精神面だけでなく、肉体的な面でも厄介な状態をもたらします。

 Aさんは慢性的に腰が悪く、しばしば左腰部の肋骨下部辺りをビリッと伸ばしてギックリ腰状態になっていました。通常は、このような場所を損傷してギックリ腰にはならないのですが、「どうして、いつもこの場所なんだろう?」と私は不思議に思っていました。
 彼女は腰の状態が安定したこともあって、一家で昨年4月に小田原から離れて別な場所に引っ越されました。その後も毎週来店されていますが、左腰は気になるものの、ビリッと損傷してしまうこともなく安定した日々を送っていました。ところが連休明けぐらいに、久々にビリッといつもの場所を伸ばしてしまいました。そして、先日来店された時には左耳と左目が塞がっているような状態になっていて、左こめかみや左顎がガチガチにこわばった状態なっていました。文学的に表現しますと「左前から来るものを絶対受け付けないように顔の左側を閉じてシャットアウトしている」といった状態です。
「左前からのものを絶対受け入れたくない、とからだが表現していますが、左前方に嫌なものでもあるのですか?」と尋ねてみました。
 すると、「4月に娘の学校で席替えがあって、隣になった男子がどうも娘と合わないみたいで、帰宅すると毎日のように不満を言うようになったんだけど‥‥、その男子の家がちょうど左、目の前の家で、なんとなくそれから、その家が気になってしまって‥‥」と仰いました。
 このくらいの嫌なことは誰もが日常的に経験することですから、それで一々からだがおかしくなってしまっては「たまったものではない」と思われると思います。ところが、精神的に恐怖心や不安を持っている人は、このくらいのことでも大きな影響を受けるようです。

 ところで、このような話になりますと、風水とか、方位避けとか、おまじないや祈祷の類に思いが向かう人も少なからずいらっしゃると思います。それはそれで、解決するために取るべき手段の一つであるかもしれないと私も思います。ですが、私はその前にやるべきことがあると考えています。

 先ほども申しましたが、Aさんはずっと左側に問題を抱えています。左半身の機能が今一つ不十分な状態ですから、左腰部を損傷しやすいですし、左側から受ける刺激に対して感覚器官の反応も悪いと考えることができます。ここでいう感覚器官の反応というのは、感覚器官の処理能力と同じことですが、左耳を通して入ってくる音(音波)の処理速度が若干遅く、左目から入ってくる光(色と形)の処理速度も若干遅いので、それらの情報をスムーズに処理しきれない状態になりやすいのです。ですから、左側からのやってくる様々な刺激をあまり受け入れないように、自然とからだが情報受け入れを制限していると考えることができます。そして、このような状態に加えて、精神面での根深い恐怖心や不安が増幅されて、左側をシャットアウトしてしまうという反応になったのかもしれません。

 ですから、左側からの刺激に対する処理能力が上がって、普通の人と同じレベルになることができれば、少々嫌な感情を抱いたとしても、このような状態にはならないのではないかと私は考えました。
 そこで私が思い出したのは、かつてAさんが子供の頃に、親から何度も頭を叩かれたことです。それによって頭皮やその下の筋膜は必ず損傷しているはずですから、それらをケアして状態が良くなれば左半身の機能が向上する可能性があると考えました。
 そこで座っていただき、頭部の損傷部位探しを行いました。20~30年前の損傷であっても頭部には今尚、たくさんの癒えていない損傷部位があります。そして、その中で左半身の機能に直接関係する部位を探し出さなければなりません。

 その方法は、実は単純です。まだ左腰部の、2週間程前にビリッと損傷してしまいギックリ腰状態になってしまった傷は治りきっていませんので、座ったまま左側に上半身を捻る動作は苦手な状態です。しかし、左半身の能力を悪化させている頭部の損傷部位にピンポイントで手を当てることができれば、左腰部の筋肉はあり程度収縮することができるようになるはずです。そして大きく左側に上半身を捻ることができるようになるはずです。それを目安にして、何カ所か「ここが関係しているかも」と思えるところに手を当てていきました。すると額と頭頂の境目、髪の生え際より少し頭頂寄りの高さで、中心ラインより少し左側のところに筋膜が凹んだままになっているところがありましたが、そこに手を当てると上半身を左にしっかり捻ることができるようになりました。ここが施術の対象ポイントです。
 そしてそこにジワーッと手指を当ててしばらくケアしていますと、次第にジーンと重苦しい感じがやってきます。そしてそれはやがて消えていきますが、それがケア(手当て)を終了する目安です。するとからだ全体もしっかりしますが、左目や左耳は、より開いた状態になり、左顎や左こめかみの状態も柔らかくなって首にあったこわばりも取れました。左半身の機能が向上した現れです。
 「この状態であれば、少々嫌なものを見たり、聞いたりしても、からだが自然と消化(情報処理)してくれるので、影響はほとんどないと思いますよ」と申し上げました。
 頭部にはこの他にも機能を回復させる必要のある損傷部位(筋膜)がまだまだたくさん残っています。「本当に、こんなにたくさん叩かれたんだなぁ」と内心思いつつも、時間は掛かりますが、これらを丁寧に回復させていけば、からだはもっともっと元気になるのだろうと思いました。

舌の働きに影響する頭部の損傷

 昨年の1月から整体の勉強会を始めていますが、その生徒さんの一人、Bさん(女性)は、子供の頃に転んで頭部を強く打撲した経験を持っています。
 「その打撲痕は傷として今も尚、からだに必ず悪い影響を及ぼしていると思うので、損傷部位を探して手当てしてみましょう」と勉強の一環も兼ねてやってみました。
 その損傷部位は、後頭部の、正中線より少し右側にありました。
 
 舌について、過去のブログで何回か取り上げたことがあります。噛みしめ癖や噛み合わせの不調、無呼吸症候群、喉の不調や違和感などを感じている人は大抵、舌の位置が下がった状態になっています。このことはまた詳しく説明しようと考えていますが、舌の位置が狂っていますと発声にも影響がでます。
 Bさんの舌の位置は下がった状態でした。喉元も硬い状態で、発声にも少し不満があったようです。

 私がBさんの後頭部の、損傷部位に手を当てますと喉元が変化を始めました。そして、しばらく手を当て続けていますと、Bさんの声が変わってきました。舌の位置が上がって顎や顔から力が抜け始め、目の働きも向上して、楽に目が大きく開くようになりました。
 この頭のケアをした当日は、「自分の声がこんなにもからだの中で響くことにビックリしました。そして、からだがしっかりして、帰りの道中、歩くことがとても心地良かったのです。こんなにもからだって変わるんですね。」と後日報告してくれました。
 「ただ、日が経つにつれ、あの素晴らしかった感覚がだんだん薄れ、一週間もすると元の感じに戻っててしまった」とも言いました。そうなんです。損傷部位は治癒することなく長い年月放置された状態でいますと、それが当たり前であるかのように、つまり形状記憶のようになってしまうようです。ですから、しばらくの間は毎日セルフケアすることが必要になります。ケアを繰り返すことで、やがて形状記憶状態から解放され、ケアしなくても大丈夫な状態になるようです。

 50歳を超えた男性Cさんは、声優が本職です。最初に来店されたのは5~6年前でしたが、満足に喋ることができなくなって仕事ができなくなってしまったとのことでした。東京にお住まいですが、現在は月に一度のペースで来店されています。膝に持病を抱えていますので、そのケアと喋りに関係するケアのためです。
 喋りに関してはしばらく良かったのですが、「この4月に舞台をこなした後から、舌の動きが悪くなってしまった」と、今回は少し沈んだ様子で来店されました。
 状態を確認しますと、舌の位置がかなり下がってしまったようで、それが原因で舌の動きが悪くなっていました。特に「ら・り・る・れ・ろ」とラ行を発声する時は、舌の位置が上にないと、一々舌を持ち上げてから舌先を動かさなければなりませんので、自分が思っているよりも「舌の動きが付いてこない」と感じてしまいます。そして、一つ一つの発声で舌を持ち上げる動作が必要になりますので、喋ることで疲れを感じやすくなってしまいます。「舌が重たい」と本人は感じるのかもしれません。

 舌が下がってしまう理由はいくつかありますが、大腰筋の働きが悪くなることもその中の一つです。
 少し前の投稿(出っ尻・出っ腹)で、第6頚椎のことを説明させていただきましたが、第7頚椎が上を向いた状態になりますと、舌が下がる状態になってしまうようです。
 第7頚椎が下を向きますと第6頚椎と第4腰椎は上向き加減になりますので、腰椎の前弯が良い状態になります。この状況を反対から考えますと、大腰筋の働きが良くなって腰椎の前弯がしっかりしますと第4腰椎も第6頚椎も良い状態になって第7頚椎が下を向き、舌が上がる、といった状態になります。
 「この一月間に、これまでとは違ったことを何かしていましたか?」と尋ねました。
 すると「スポーツタイプの自転車ですが、足腰を鍛えるためにそれを使って仕事場に行くようにしてみました。」と仰いました。「ああ、これは影響しているなぁ」と思いました。
 普通の人であれば、自転車を漕ぐことは大腰筋を鍛える運動になります。しかし、この人はガニ股の人ですから、股関節の外側の筋肉(大腿筋膜張筋)を使って自転車のペダルを漕いでしまいます。すると大腰筋の働きは相対的に悪くなってしまいます。
 そこで、舌の動きが悪くなったときの応急対処法としまして、大腰筋の運動をアドバイスさせていただきました。

 大腰筋は腰椎のお腹側を出発して骨盤前面(鼡径部)を経由して大腿骨内側のつけ根(小転子)に付着していて、歩行時などで太股を持ち上げる働きをしています。収縮すると股関節で大腿骨が少し外側に回旋しますので、鍛え方としましては、床に仰向けの状態になっていただき、まず①脚を少し外側に回旋させた状態にします。そして、その状態のまま②真っ直ぐ上方に脚を上げます。高く上げますと別の筋肉が作動しますので、高さは30°くらいまでです。今回の場合、大腰筋を鍛える目的は腰椎の前弯を確保して腰椎を安定させることですから瞬発力は必要ありません。ですから、ゆっくり、じっくり脚を持ち上げます。そして上げた脚を降ろす動作も重要です。脱力して引力のままにドスンと降ろしては全く意味がありません。ゆっくり、そっと降ろし、床に触れそうになったところで再び持ち上げる運動を行います。
 大腰筋の働きが悪いと脚が真っ直ぐではなく、少し揺れながら挙上と下降を行ってしまうと思います。しかし、この運動をしばらく行って大腰筋の働きが良くなりますと、真っ直ぐスムーズに行うことができるようになります。

 そして、Cさんにその場でこの運動を片脚10往復ずつ行っていただきましたが、それだけで舌の動きは良くなりました。
 床に寝て行うことは「いつもでもできる」というものではありませんが、仰向けになることができなければ、椅子に座った状態で、同じように股関節で太股を少し外旋させた状態で、真っ直ぐ腿上げをすることでも効果は期待できると思います。(膝を曲げた状態では負荷が減りますので、回数を増やすなどで対処してください。)

 さて、以前に、Cさんが舞台の裏方などもやっていた若い頃、仕事中に何度も頭をぶつけたことがあると聞いたいたことを思い出しまして、「きっと頭の打撲も関係しているだろうな」と思いました。そして、頭頂部の凸凹しているところに手を当てますと、「舌の動きが軽くなった!」と仰いました。
 この部分は来店された当初(数年前)にも施術したところでしたが、やはり古傷として影響が出てしまったようです。加齢や疲労によって古傷の影響が現れたと考えることもできます。あるいは、この一月は天候、気候がかなりおかしくて寒暖差が激しかったですから、そのようなことの影響で古傷の影響が出てしまったと考えることもできます。
 しかし、こんな諸々も含めて、頭部の損傷は後々まで影響が及んでしまいますので、誰もが真剣に考えなければならないことだと改めて思いました。「頭部や顔面に打撃になるような行為は絶対にしてはいけない」と、社会全体が認識するために、このような事実をより多くの人に知っていただきたいと思っています。

髪の毛がある意味‥‥頭部の保護

 最近来店された女性は30代前半ですが、やはり両親からの虐待のような体罰で頭部や腹部に損傷を持っていて、それがからだの不調の原因になっていました。
 「私の娘と同世代でも、そのような現実があるのか‥‥」と私はショックを受けました。

 私たちは哺乳動物に分類されますが、人類がネアンデルタール人からクロマニヨン人、そして現代人へと進化する過程で、額が大きくなり体毛は減りました。額が大きくなったのは、おそらく大脳が大きくなったからだと思いますが、それによって現代人は知性的になったのかもしれません。そして体毛はかなり減りましたが、陰部と頭部だけはしっかりと残されたままになっています。それは大切な場所を保護するという意味だと考えられます。ですから、頭部はしっかり保護されなければならないところだと誰もがしっかり認識する必要があります。
 たとえ、お子さんの言動に腹が立ったとしても、決して頭と顔は叩かないでください。どうしても叩きたくなったらお尻にしてください。それも良いことではありませんが、頭や顔の損傷に比べたら後々の影響が比べものにならないくらい小さいものだと考えられます。



 私は頭の傷がからだに及ぼす影響について、たくさんの事例を通してよく知っています。ところが、ほとんどの皆さんは、そのことをご存じではありません。ですから、せいぜい言葉だけで伝えるだけの力しかありませんが、どうぞ頭部や顔面はとても大切に扱ってください。決して傷つけないと心に決めて欲しいと思っています。
 話のついでになりますが、小顔整体、コルギ、美容整形、これらに対しては慎重に決断してください。道理として的確に、正しく行っている専門家もたくさんいらっしゃると思います。ところが、それより多くの不適切な施術者もいると思います。そのような間違った人達によって頭部や顔面部を傷つけられますとその影響は必ず不調として現れると申し上げます。

足つぼ・整体 ゆめとわ
電 話  0465-39-3827
メールアドレス info@yumetowa.com
ホームページ http://yumetowa.com
web予約 http://yumetowa.com/sp/reserve2.html

 生まれたての赤ちゃんを除いて、この世界に、からだが全く歪んでいない人はおそらく一人もいないと思います。同様に、顔や頭の歪んでいない人も皆無だと思います。私たちの骨格はたくさんの骨が筋肉や靱帯によって結び付けられてできていますので、それは「歪むようにできている」と考えても良いのではないかと思ったりもします。
 ただ、歪みが、ある許容範囲を越えてしまいますと、生理機能に弊害がでたり、動作に支障が現れたり、痛みやだるさやシビレなどの症状が現れたりしますので、歪みはなるべく小さな範囲にとどめておきたいものです。

 さて、今回はからだの歪みが原因で、顔が歪んでしまっている場合についての説明です。
 顔は頭蓋骨の前面のことですが、骨で申しますと前頭骨(額)と側頭骨(耳)と鼻骨(鼻)と頬骨と上顎骨と下顎骨です。これらの中で下顎骨を除いた骨は強靱な縫合関節で繋っていますので、半ば一体化しています。下顎骨は他の骨格と顎関節で繋がっていますが、顎関節はそしゃくや喋りでたくさん使いますので、非常に歪みやすいと部分であると言うことができます。

からだ前面(腹側)の影響を受ける下顎骨と側頭骨



 顔面も含めて頭部は首を介して胴体の上半身と繋がっているわけですが、ここで、胴体上半身を前面(腹側)と後面(背側)に分けて考えてみます。
 まず、胴体上半身の前面には胸とお腹がありますが、首の筋肉を介して頭部と胴体上半身が直接繋がっているところは、頭部では下顎骨と側頭骨であり、胴体上半身では鎖骨と胸骨です。
 ですから単純に考えますと、鎖骨と胸骨(=胸郭)の位置が狂った場合は、下顎骨と側頭骨の位置も狂ってしまうことになります。そして実際、そのようになります。

 鎖骨は大胸筋と三角筋を介して腕(上腕骨)に繋がっています。胸骨もまた大胸筋を介して上腕骨に繋がっていますので、手先や腕の使い過ぎなどで三角筋や大胸筋がこわばった状態になりますと、鎖骨と胸骨を上腕骨の方に引っ張るようになります。あるいは肩関節が少しおかしくなって上腕骨が肩関節から少し離れますと、同じように鎖骨と胸骨は上腕骨の方に引っ張られます。
 たとえば、右手指の使いすぎで大胸筋がこわばりますと、鎖骨と胸骨は本来の位置よりも右側にずれることになります。すると胸鎖乳突筋を介して鎖骨及び胸骨に繋がっています側頭骨は右後方にずれた状態になります。外見的には右耳が左耳に比べて「後ろにある」として知覚できると思います。
 また、舌骨下筋群の胸骨舌骨筋、胸骨甲状筋~甲状舌骨筋によって繋がっています舌骨も右側にずれる可能性がありますが、そうなりますと舌骨上筋群を介して下顎骨も右側に捻れるようになります。

 そして、右利きの人は右手をとてもたくさん使いますので、実際このようになっていると思います。顎先に手をあてて軽く右側に動かしたり、左側に動かしたときに、右側に動かす方が顎先は楽に動いてくれたのではないでしょうか。それは下顎骨が少し右側に捻れているからです。

からだ背面と骨盤と背骨の影響を受ける後頭部

 私たちは脊椎動物であり、その中の哺乳類に分類されますが、脊椎動物としての最大の特徴は背骨があることです。背骨は7個の頚椎と12個の胸椎と5個の腰椎、つまり24個の脊椎で成り立っていますが、そこに骨盤の中心となる仙骨・尾骨が繋がってからだを支える土台となっています。
 そして骨盤から背骨や肋骨を経由して後頭部まで繋がっている脊柱起立筋群があります。

 ですから後頭部、そしてその中心である後頭骨は脊柱起立筋群を介して背骨や骨盤の影響を受けています。背骨が捻れたり、骨盤が歪んだりしますと、後頭骨も歪んでしまうことになります。
 さらに、からだの背面には肩甲骨がありますが、それは僧帽筋を介して後頭部に繋がっています。肩甲骨は専門的に上肢帯と呼ばれ、腕をからだ(体幹)に結び付ける役割をしていますので、腕の影響を受けていろいろと変位します。
 パソコン業務や腕を前に出す作業をたくさん行っている人は肩が前に出た体型になりがちですが、それは肩甲骨の位置が変位しているということです。そうしますと僧帽筋は後頭部を引っ張るようになりますので、肩が前に出ている(=背骨から遠ざかっている)方に後頭部が捻れるようになります。

 つまり、からだの背面では、骨盤や腕(=手指)の影響を受けて後頭部が歪むことになります。そして、後頭部の中心である後頭骨は頭蓋骨の基礎的存在ですから、後頭部が歪みますと下顎骨を除いた頭蓋骨の全ての骨は歪んでしまうことになります。

筋膜の影響による顔の歪み

 皮膚の下層には皮下筋膜(浅筋膜)があります。皮膚が全身を覆っていますように皮下筋膜も全身を覆っていますが、皮下筋膜は結合組織であり丈夫です。
 私たちのからだは一番深部に骨があって、それを深層筋が包んでいるような状態になっています。そして部位によって層の数は異なりますが、深層筋の上に中層筋があり、さらにその上に浅層筋があります。そして全身の浅層筋を丸ごと包むように丈夫な皮下筋膜が覆っています。その表層に皮下脂肪があり、そして皮膚(真皮と表皮)があります。
 皮下筋膜は一枚のシート状のものですが、それが筋肉の層を直接包んでいますので、皮下筋膜が捻れた状態になりますと、筋肉の層も捻れ、骨も捻れた状態になります。
 「からだが歪む」ということは骨格が歪むことですから、主役は骨(骨格)であり、筋肉が脇役であるという考え方が一般的かもしれませんが、これとは違って「皮下筋膜が主体と
なって筋肉の状態と骨の状態を決めているかもしれない」という考え方もあります。
 「筋膜リリース」という整体法も注目されつつありますが、研究が進めば、「筋膜」に対する注目度はもっともっと高まっていくかもしれません。

 さて、骨盤の前面には鼡径部があります。鼡径部は骨盤の前面から骨盤内臓物(小腸や膀胱、直腸、子宮など)がはみ出さないようにブロックする役割もしていますが、内臓下垂などの影響で下がりやすい部位でもあります。また、足の小趾側アーチが失われている時は鼡径部が下がってしまう傾向があります。

 鼡径部の要は鼡径靱帯になりますが、そこは腹筋(外腹斜筋と内腹斜筋)の出発点(起始)になっているほか、その上を覆う皮下筋膜にとっても要となっています。鼡径部が下がった状態になりますと、腹筋が肋骨を引き下げる状態になりますが、腹部を覆う皮下筋膜も下に引っ張られますので胸や首の皮下筋膜も引っ張られ、顔面全体が引っ張られて下がった状態になります。
 以上は鼡径部が下がった場合という単純な例ですが、皮下筋膜は筋肉にゆるやかに密着していますので、筋肉や骨格の在り方の影響を受けて捻れたり、よれたりします。
 例えば右側の外腹斜筋が収縮したままのこわばった状態になりますと胸郭は斜め左下の方に捻れるようになりますが、皮下筋膜もそのように捻れたり、よれたりします。そして、その流れは首や頭部まで影響を及ぼし顔を歪めてしまう原因となります。



からだの歪みが顔の歪みにつながる三大要因

 以上説明させていただきましたように、からだの前面では鎖骨と胸、背面では骨盤と背骨と肩甲骨、そして全身的に皮下筋膜の捻れが顔の歪みを招く三大要因であると私は考えています。
 そして、鎖骨と肩甲骨の位置をおかしくする原因の多くは手指や腕の問題でありますし、骨盤を歪める原因としては足首や足や足趾の問題が考えられます。
 また、これらの原因で顔が歪みますと、噛み合わせが合わなくなってしまったり、噛みしめや片噛みの癖になってしまったりしますが、それによって更に顔の歪みがおおきくなってしまうことがあります。
 ですから、顔の歪みを調整する施術では、からだからの影響を先ず片付けるために、手指や腕、足周辺の状態を確認して調整することから施術を始めることが多いです。施術時間が60分間だったとして、最初の30~40分はからだばかりを調整し、残り20分くらいになったときにはじめて顔を調整し始めるという段取りになることも多々あります。それくらい、顔とからだの歪みは密接に関係し合っているのが実際です。
 からだの歪みを無視して放ったまま、顔や頭蓋骨ばかりを調整しても、それは理屈に合っていないことになります。

足つぼ・整体 ゆめとわ
電 話  0465-39-3827
メールアドレス info@yumetowa.com
ホームページ http://yumetowa.com
web予約 http://yumetowa.com/sp/reserve2.html

(過去の記事を修正加筆したものです)

 顔の歪みは①生まれつきのもの、②からだの歪みが原因となって顔を歪ませているもの、③片噛み癖や噛みしめの癖になどによって歪んでしまったもの、④打撲による損傷や物理的な外力によって凹んだりずれたりして歪んでしまったもの、の四つに大別することができます。
 今回は④の打撲や外力の影響によって歪んでしまったものについて取り上げます。転んで打撲した、殴られて凹んだ、小顔矯正などで強引に頭蓋骨を動かされた、などがこのカテゴリーに入ります。
 小顔や顔の矯正を行う整体院などに行き、強い施術を受けたことで鼻骨が曲がったり、上顎骨が凹んだりして顔が崩れ、元の状態に戻したいというお客さんからの問い合わせが時々あります。
 過去の苦い体験から皆さんとても心配され、私のところではどういった施術をするのかとよく聞かれますので、ここで概略を説明したいと思います。
 まず、私は顔にかぎらず骨や骨格自体を外力(物理的力)を使って強制的に動かすことはいたしません。顔や頭蓋骨であれば、骨格を押したり引っ張ったりすることはしませんし、その他の部位でも骨をバキバキするような矯正は一切行いません。筋肉や筋膜などを丁寧に調整していき、自ずと骨格が元の状態に戻るような調整方法を行っています。



 頭蓋骨を強い力で押され、あるいは強引に矯正され、どこかの骨が曲がったり凹んだりしてしまったのは、頭蓋骨の関節が弛んでしまったことが主な原因であると考えられます。頭蓋骨は骨と骨が“縫合”と呼ばれる密度の高い繊維性の結合組織でつながっていますが、強い外力が加わり縫合が伸ばされた状態になりますと軽く押すだけでも骨が動いてしまったり、何もしなくても骨が垂れ下がったような状態になってしまいます。そして下顎骨を除く頭蓋は一つ一つの骨が立体パズルのように組み合わさって全体が成り立っていますので、どこか一個所の縫合がゆるんでしまい関連する骨が一つか二つ動いてしまいますと、それは全体に影響を与え頭蓋全体が歪んでしまうことになります。
 また、頭蓋骨全体が歪みますと噛み合わせが合わなくなり、噛み方がおかしくなったり噛みしめる癖をもつようになったりします。すると頭蓋骨だけでなく、関係する筋肉(そしゃく筋や表情筋)も変調します。すると、これら筋肉の変調によってますます頭蓋は歪むことになりますし、感覚器官やからだの機能に不調が現れたり、「首や肩が張る」といったことも起こります。
 このように外力によって頭蓋骨が歪んだり凹んだりした場合は、①縫合がゆるむ、そして②顔の筋肉に変調が起こる、という経過をたどることになりますが、それによって顔の歪みが悪化すると思われます。
 打撲などの損傷によって頭皮や皮下筋膜にダメージを受けた場合も、同じような感じです。
補足:小顔矯正などでは、鼻の際(上顎骨と頬骨と鼻骨の境界あたり)を強く押すようですが、それによって上顎骨が凹みます、すると関節している前頭骨、鼻骨、頬骨も影響を受けますので、額にへんなシワができたり、鼻が曲がったり、頬が下がったりしてほうれい線が深くなったりする可能性が高くなります。

施術について

 さて、外力や打撲などによって歪んでしまった頭蓋を修正する方法ですが、それは
 ①ゆるんだ縫合を本来の状態にもどすこと、
 ②顔と周辺の筋肉を整えること
の二つを行うことになります。

 頭蓋骨が歪んでいる上に、関節(縫合)の機能が低下しているために頭部は非常に不安定な状態になっています。症状が酷い場合は、歩いたり、ふり向いたりする程度の軽い頭の揺れでさえ、とても大きな揺れに感じられたり、残存現象が残るような感じがして心理的に不安感に襲われるようです。
 このような状態では、自ずと顔面の筋肉やそしゃく筋を硬くこわばらせて不安定な頭蓋をなんとか保とうとすることになりますので、自然と噛みしめ癖になってしまうでしょうし、顔面の筋肉も硬くなってしまいます。

 打撲によるケガや外力による頭蓋骨の歪みである場合は、ダメージ、損傷が主な原因ですから、先ずそれらの修復を試みて、その次に顔や頭蓋の筋肉を整えてバランスを取り戻すような段取りの施術となります。

・転んだり、殴られたりして、ダメージを受けている場所が明らかである場合は、まずそこから施術を始めます。頭皮やその下の皮下筋膜が損傷していることで頭蓋骨全体が歪んでしまうこともあります。また、先ほども申しましたが、そのダメージを補うために噛みしめたり、顔に力をいれていることによって顔や頭蓋が歪んでいることも考えられますが、そうであれば、ダメージ箇所を施術することで噛みしめ状態が改善されたり、顔から力が抜けるなどの変化が現れます。その変化を目安に、施術を進めることになります。

・小顔矯正などで頭蓋骨全体を動かされたり、あるいは頭蓋骨全体が不安定になってしまった場合などでは、打撲などと違ってダメージ箇所を最初から特定することは難しい面があります。ですから、先ずは頭蓋骨修正の基本的施術を行うことから始めます。
 頭蓋骨の基本は後頭骨(後頭部)です。骨格(体幹)の基本は仙骨であり、背骨でありますが、その同じセンターライン上にあります後頭骨が頭蓋骨の基本になります。
 後頭骨を整えることから施術を始めますが、小顔整体でおかしくなってしまった人のほとんどは後頭部の筋膜と縫合関節がゆるんだ状態になっています。
 そして後頭骨を施術した後は顔前面への施術を行うことになりますが、上顎骨が凹んでいる場合はかなり厄介です。顔を小さくするという目的で頬骨や鼻の横(上顎骨)あたりをグイグイ押し込むような施術を行うのでしょうか、上顎骨が陥没状態になっている場合があります。そのような状態になってしまった人は目頭部分が凹んで口の中がとても狭く感じ、噛み合わせもまったく合わなくなっていると思いますが、心理的にも「どうしよう?」という不安でいっぱいになっているかもしれません。


 凹んだ上顎骨が前に出てくれば、目の落ち込みも、噛み合わせも改善されると思いますが、そのための施術はなかなかたいへんです。後頭骨と側頭骨、後頭骨と頭頂骨、頭頂骨と前頭骨などは縫合関節の部分が大きいので、直接手を当てて施術することができますが、上顎骨は前頭骨と鼻骨に小さな関節しか持っていません。表面に現れている関節だけを施術してもあまり効果は期待できませんので、他の部分を施術することによって上顎骨が前にでてくるようにしなければなりません。

 ですから、力を使って骨を押し込み、強制的に頭蓋骨を小さくして小顔を実現しようとする整体は、絶対に避けていただきたいと思います。
 「頭蓋骨のバランスが整えば、むくみが減り、筋肉も引き締まって自然と小顔が実現する」
 このような方針で行っている小顔整体を探して訪れていただきたいと思います。むくみが減り、頬のタルミが減って、目が大きく開くようになり、顎の角度が変われば、それだけでかなり小顔に見えるはずです。

回復までの時間はまちまち

 顔の中には感覚器官がありますし、頭蓋には脳が収まっていますので、顔はとても敏感です。見た目では「もう大丈夫ではないだろうか」と感じても、本人の感覚がすっかり戻らないと、安心感は戻ってこないようです。
 ですから、回復までにどれくらいの時間と施術回数が必要なのかは、一概に申し上げることができません。私としましては、まずは不安感を除去して安心できる顔と頭の状態にすることが第1の目標と考えています。そして、それが実現した上で、それぞれのご要望に応じて細かいところを修正していくような、そんな段取りを考えています。


 外力によってダメージを受け、顔や頭が不安定になってしまった人は精神的にも非常に落ち込んでいます。若い女性などには、涙をポロポロ流しながら来店される人もいます。
 雑誌やネット情報を見ながら自分で自分の顔をグイグイ押したりしてしまい、「ちょっとまずいかも」と感じると小顔整体のお店を訪ねるようです。そしてそこでも上手くいかないと、同じようなお店を転々としては、さらに頭蓋骨をいじられ、症状や状態がどんどん悪化してしまったというパターンになるようです。そんな人が何人も来店されました。
 そして実際、このような人達は本人が満足するまで回復するのに半年から1年という時間がかかってしまいます。
 今も遠くから月に1度のペースで新幹線に乗って来店されている、まだ20歳前の女子がいます。最初の来店から半年くらいになると思いますが、そろそろ終了となりそうです。アルバイトをして新幹線代と施術料(4700円)を稼いで来店されているとのことですが、それでも希望が見えて、すっかり明るくなったので、私も一安心といった感じです。

 どうぞ、顔や頭は大切にしてください。安易な気持ちでいじらないように注意していただきたいと思います。


足つぼ・整体 ゆめとわ
電 話  0465-39-3827
メールアドレス info@yumetowa.com
ホームページ http://yumetowa.com
web予約 http://yumetowa.com/sp/reserve2.html

 顔面神経麻痺を患いますと、表情筋の働きが極端に低下しますので、目が閉じられない、口が閉じられないので食べたり喋ったりすることが困難になる、顔の表情がなくなってしまうので怖い顔になる等々の不便で不快な自覚症状に襲われることになります。私自身、7~8年前に顔面神経麻痺を患いましたので、そのことはよく知っています。

 さて、この度、顔右側の顔面神経麻痺を患った若い女性が来店されました。顔面神経麻痺になって3ヶ月ほど経っているということです。病院では、いろいろな検査を行いましたが原因が特定できず、それでも一応ウイルスが絡んでいるかもしれないとのこと(血液検査でも異常はないとのことだそうですが)で、ストロイドの注射で対応しているとのことです。

 顔面神経は脳神経の一つであり、その問題と整体とはまったく関連性のないことだとほとんどの人が思っていると思います。しかし、けっこう関連性は深いと私は考えています。
 私自身のことで申せば、顔面神経麻痺になったときに耳鼻科などの病院を訪れましたが、結局、ほとんど原因については何もわかりませんでした。そして、決まり事のようにステロイド薬とビタミン剤を処方されて「顔面神経麻痺に間違いありませんね。あとは薬を飲んで様子を見てください。」という言葉だけでした。「これで本当に治療と言えるのだろうか?」と釈然としない思い抱いたわけですが、それも「いつものことだ」と諦めるしかありませんでした。

顔面神経麻痺の原因は?

 顔面神経は顔の表情筋の働きをコントロールする神経ですが、それは脳幹にある脳神経の一つです。ですから、顔面神経の働きが「弱い」とか「鈍い」といった場合は、脳幹の働きが低下している可能性が考えられます。そしてそれは脳幹に血液を供給している椎骨動脈の流れに問題がある可能性が考えられるわけですが、このことにつきましてはこれまでのブログで説明させていただきました。
 寝ていても眼が完全に閉じていない状態、ドライアイ、口の閉じ方が悪い、頬が垂れる、口角が上がりきらない等々は顔面神経の働きが弱い状態ですが、神経麻痺はこれらとは違い「動かない」「動かせない」という症状をもたらします。
 顔面神経麻痺は神経の働きが鈍いとか弱いということではなく、神経がほとんど機能していないということですから緊急事態ではあります。そして原因として考えられる可能性は以下の三つに絞られるのではないかと思います。

 一つ目は神経が病気の状態である可能性です。ウイルスなどはこのカテゴリーに含まれますが、病院で治療することが必須です。手遅れになりますと回復不可能になってしまう可能性がありますので、顔面神経麻痺になったと感じたら先ずは大きな病院で検査されることをお勧めします。そして脳関係の異常の有無も確認する必要があるのかもしれません。

 二つ目は神経管の切断や損傷の可能性です。強い打撲や衝撃、あるいは手術ミスなどで神経管が損傷したり切断した場合は、神経伝達が不可能になります。やはり脳外科など大きな病院で診てもらうことををお勧めします。頭部のケガや打撲、ムチウチなどの後で顔面神経麻痺の症状がでましたら、必ず病院に行ってください。

 三つ目は、神経管が強く圧迫されていることによって神経伝達ができない可能性です。そして、実際にはこれが最も多いのではないかと私は感じています。ヘルニアによるしびれや痛み、坐骨神経痛などもそうですが、神経管が強く圧迫された状態になりますと、神経伝達に異常が現れたり、神経伝達ができなくなったりすることがあります。
 顔面神経の経路の何処かで、神経管が強く圧迫されている状況がありますと、神経伝達がうまくできなくて顔面神経麻痺の状態になる場合がありますが、この状況は病院よりも整体的手法の方が適切に対処できるのだろうと思います。

顔面神経と耳下腺と咬筋(こうきん)

 顔面神経は頭蓋骨の耳穴のすぐ側にある穴を通って外側に現れますが、その後すぐに耳下腺の中を通過しながら枝分かれして顔面全体に広がっていく経路となっています。ですから、神経管を圧迫する可能性が最も高いと考えられますのは耳穴周辺(顎関節など)と耳下腺及び咬筋です。

  咬筋はそしゃく筋の一つですが、歯ぎしりや噛みしめる癖を持っている人は咬筋が硬くこわばっています。筋肉はこわばりますと硬く太くなりますので、耳下腺と咬筋の間を通過する顔面神経の本幹は圧迫を受けることになります。つまり、歯ぎしりや噛みしめの癖を持っている人は顔面神経が圧迫された状態になっているということです。それによって顔面神経の働きが弱くなりますので、瞼が完全に閉じないことでドライアイになっていたり、笑っても心地良い笑顔が作れなかったり、顔がたるんでしまったりという状態になっている可能性があります。
 そして、この状態が酷くなりますと、顔面神経麻痺と診断される状態になってしまうと思われます。

 さて、この度来店された女性は、4ヶ月前に歯科矯正のための外科手術を行いました。上顎骨と下顎骨を途中で切断して噛み合わせを調整しながら骨をつなげる大がかりな手術だったとのことです。そして、退院後間もなく顔面神経麻痺の症状が現れたということで、手術の影響によるものか、あるいは手術に関係してウイルスに感染したのか、いろいろと病院側もチェックしたようですが、そのような原因ではなかったということです。

 私は施術に際して一番最初に顔面神経麻痺のある方(右側)の耳下腺と咬筋を触りました。案の上、耳下腺も咬筋もカチカチの状態でした。また、それ以外に耳周辺や後頭部の右側もかなり硬くなっていました。
 「硬くなっている耳下腺や咬筋をゆるめれば何らかの変化があるかもしれない」と思いまして、そのように施術を始めました。しばらく持続指圧による施術を継続していましたが、なかなかゆるんでくれません。
 「どうしてこんなに硬いのだろう?」と思いながら施術を継続していましたが、顔面神経麻痺になりますと口も閉じられなくなりますので、「きっと無理して口を閉じようとしていたので、右の咬筋を強く収縮させていたからかもしれない。」(咬筋は三叉神経の支配で顔面神経とは直接関係ありません)と思いました。
 また咬筋や耳下腺が硬くなっている以外にも頚椎が歪んでいて、右側の肩こりもかなり強かったのですが、その原因は右目に関係する筋肉にありました。
 「右目(瞼)も閉じられなかったので、無理して閉じようとしていたためにこんなにコメカミも硬くなったしまったのかな?」などと思いながら耳下腺、咬筋、コメカミやその他関係する筋肉を調整して頭蓋骨の歪みもある程度調整しました。
 するとたるんでいた顔面右側の表情筋や皮膚に張りが戻ってきましたので、「これは改善の可能性がある」と感じました。ウイルスによる神経の病気でもなく、神経が損傷したわけでもなく、神経管が圧迫されていることが原因になっている可能性が高いことがわかったわけです。

 次に、核心に迫るために、この女性が一番気にしていました右目(瞼)の閉じ方を観察しながら、改めて咬筋が強くこわばり、耳下腺が硬くなってしまった原因を追及していきました。
 その作業は、私の右手を咬筋に当てながら、左手を使って頭蓋骨をいろいろと触りながら少し動かして、どの状態にすれば咬筋がゆるむかを観察する方法です。
 その過程で、前頭骨の右側が左側に比べ少し上がった状態になっていて、右眉毛の眉間寄りのところが少し浮いたような状態だったのですが、それを少し下に押し込んで前頭骨が水平な状態になるよう操作しましたが、その時にフッと右の咬筋がゆるみました。そして瞼の閉じ方について聞いてみましたところ「閉じている気がする」と仰いました。つまり、それまでは瞼を閉じても閉じた気がしていなかったということです。
 私は他にもいろいろと状態を確認していきましたが、その結果、これ(眉間の右側が浮いた状態)が大きな原因であると結論をだしました。あとは、「どうして、ここ(眉間の右側)が浮いてしまっているのだろう?」の追求です。
 そこで、手術のことを思い出しまして、「おそらく手術の影響で頭蓋骨が歪んでしまっているのだろう」と思いまして確認する作業を行いました。それは、上顎骨の切断したであろうと思われるところに手を当てていき、浮いている眉間の右側が沈むように動くポイントを探し出すという作業です。

 すると、右側上顎骨の中央部分、鼻が収まる穴のところに疑わしいポイントを見つけました。そしてそこに手指を当てますと前頭骨の状態が良くなり、咬筋がゆるみ、瞼の閉じ方も改善する状態になりました。そこで最終的に、この部分の手術の傷がまだ治りきってないことが根本的な原因である可能性が高いと判断しました。

 そして以下のように説明しました。
 「右側の顔面神経麻痺は、顔面神経が通っている耳下腺が硬くなっていることと、咬筋が強くこわばっていることで神経管が強く圧迫されてもたらされていると思います。そして耳下腺が硬くなった理由も、咬筋が常に強くこわばっている理由も頭蓋骨の歪みによるものであり、その歪みは手術によって切断した骨がまだ完全にくっついていないからだと思います。手術後半年はそんな影響が現れても仕方ないのかもしれません。ですから、この部分(上顎骨の穴)をよくケアしてください。それで次第に顔面麻痺は改善されていくと思います。」
 そして、最後にマグレイン金粒を小鼻の部分に貼り、「これを貼ってケアしてください」とマグレインを一袋渡して施術を終えました。
 施術後は、右目の具合も良くなり、顔に表情が戻っていました。まだ右口角の上がり方が十分ではありませんでしたが、一番の悩みであった右瞼の問題は解消された感じでした。

 私自身も顔面神経麻痺を経験しましたので、その不便さと、辛さと、なんとなく情けない気持ちは理解できますし、改善への道筋もイメージできます。そしてビタミン剤がまったく薬に立たないことも知っています。
 もし、顔面神経麻痺やそれに近い症状で悩まれている人がいらっしゃいましたら、是非一度ご相談ください。
 自分の顔が「無表情」「表情が乏しい」「笑顔がつくれない」「(意に反して)なんとなく怖い」などと思われている人は、顔面神経の問題かもしれません。そうであるならば、改善することは十分に可能だと思います。

足つぼ・整体 ゆめとわ
電 話  0465-39-3827
メールアドレス info@yumetowa.com
ホームページ http://yumetowa.com
web予約 http://yumetowa.com/sp/reserve2.html

 棘上筋(きょくじょうきん)につきましてはこれまで幾度となく取り上げてきましたが、私にとっての新たな発見がありましたので、今回お知らせしたく投稿させていただきました。

 棘上筋は肩甲骨にあるインナーマッスルですが、その位置している場所は棘上窩と呼ばれる「肩甲骨真上の凹み」です。そして私は、どういうわけか以前から”その場所”が個人的に気になっています。そして頑固な肩こりは棘上筋の硬結が芯になっていますので、この硬結を解決しないかぎり本当の意味で肩こりから解放されることは難しいのではないかと思ったりします。
 私たちは人生の中でいろいろなものを背負って生きていますが、その場所が棘上窩であり、棘上筋なのではないか? などと思っています。お父さんが小さいお子さんを肩車したときに、お子さんのお尻が乗っかる場所が棘上窩であり棘上筋ですが、つまり、棘上筋の硬結が頑固な肩こりの「芯」であるということは、私たちが人生の重荷を下ろすまで肩はこり続けてしまうことを暗示しているのかもしれません。


 また、肩甲骨は「天使の羽」として喩えられることもありますが、私たちに天上界や別次元の世界を連想させる象徴の一つでもあるようです。
 ですから天使の羽を軽やかな状態にして軽やかに生きていくためには肩甲骨の重たさを取り除くためにも棘上筋のこばばりや硬結を解消したいものです。


 (http://b-gata-diary.com/archives/1455より引用)

頭部の損傷は棘上筋のこわばりにつながる

 以前の投稿で、スノーボードで後頭部を強打し、その影響で中殿筋の働きが悪くなってしまった長距離走アスリートの話をさせていただきました。(後頭部の打撲による影響‥‥スノーボードなど)
 そして今回は頭部の強打やムチウチの影響が棘上筋のこわばりにつながるという内容です。
 O脚についての説明で股関節にある小殿筋(しょうでんきん)と棘上筋は連動関係にあるという話をさせていただきました。


 棘上筋がこわばりますと小殿筋も連動してこわばりますが、その影響で股関節が拡がってしまいO脚が始まってしまう‥‥というような内容です。(O脚修正でのポイント①‥‥小殿筋)

 今、20歳前の女子がO脚を直すために隔週のペースで来店されています。「以前にシンクロナイズドスイミングを習っていたのだけれど、脚の形が今一つ決まらなくて‥‥」というお母様のお話でしたが、それはO脚によるものだったと考えられます。
 O脚の場合、施術に際して一番最初に確認するところは小殿筋の状態ですから、当然、連動する棘上筋をチェックすることになります。そして予想通り、この女子の小殿筋も棘上筋もこわばっていました。
 「こんなに若いのに肩こり、気の毒だね~」などと内心で思いながら、棘上筋のこわばりを解消すべく施術を行っていましたが、どうもスッキリ解消できません。そこで「子供の頃、何かケガなどしませんでしたか?」とお母様に尋ねてみました。すると「シンクロナイズドスイミングの練習し始めの頃にプールの底に頭部を強打したことがある」と仰いました。
 それで頭頂部を探ってみました。すると頭頂部の少し右側に頭皮(筋膜)のゆるんで凹んだところがありました。そこで、その部分に手指をあてて(力を)補ってみますと棘上筋のこわばりがゆるんでいくのが感じられました。
 次に立っていただき、同じように頭頂部に私の手をあてますとO脚で小趾側重心だった状況が変化しました。重心が内側に移動し、両膝が少し寄るようになりました。
 ダメージを受けた頭頂部を手当てすることで棘上筋と小殿筋のこわばりがゆるんできてO脚状態も少し良くなることがハッキリしたわけです。
 O脚の場合、小殿筋のこわばりだけが原因ではありませんので、他にもいろいろ施術しなければなりません。しかし小殿筋は一番最初の要ですから、こわばりの原因がハッキリして対処法も確定しましたので、それは大きな一歩となりました。

ムチウチの後遺症‥‥棘上筋のこわばり

 上記のように、頭頂部の損傷が小殿筋のこわばりを招くことに加えてムチウチによる損傷の影響で棘上筋がこわばってしまう場合もあります。
 ムチウチの後遺症にはいろいろなものがありますが、経験された人達の話をうかがいますと「事故の後、半年間くらいは自動車保険が補助してくれるので整形外科で治療やリハビリ(牽引など)を受けることができ、なんとなく気にならない程度に回復するんだけれど、しばらく経って保険も適応されなくなった後から首や肩が重苦しく感じられたりするようになる」という内容の話が多いようです。
 ムチウチの直後は損傷してしまった後頭部から首にかけての症状が一番気になりますが、やがてその症状が一段落しますと肩上部や肩甲骨周辺に残ったままになっている症状がクローズアップされるようになるからかもしれません。

 ところで、普通「肩が凝って! 凝って!」と思わず手を当ててしまうのは肩上部が多いと思いますが、そこは棘上筋の場所ではありません。棘上筋は肩上部の少し後側(背中側)を上から強く指圧して、深く入ったところで強い張りと硬さを感じる部分です。私は、棘上筋のこわばりを「肩こりの芯」であると受け止めていますが、この硬さやこわばりは揉んだり指圧したりして解決する類のものではありません。その場では痛み(イタキモ)や気持ち良さを感じるかもしれませんが、その場限りです。次の朝には肩こり状態が元に戻っていると思います。



 「どうしてこの人はこの部分がこんなにこわばっているのだろう?」と思いながら施術していることが多いのですが、棘上筋のこわばりも“からだの秘密”、謎めいているものの一つだと感じています。

 棘上筋は肩関節のインナーマッスルとして肩関節を安定させる重要な役割を担っています。棘上筋が疲弊した状態になりますと腕が肩関節から落ちたような状態になります。四十肩や五十肩のきっかけになる状況ですが、状態が悪化しますと肩腱板断裂と診断されるかもしれません。
 そして棘上筋がこわばる理由として考えやすい要因は二つあります。一つは筋連動によるこわばりですが、再三登場します小殿筋や他の連動筋がこわばってしまったがために棘上筋もこわばってしまうというものです。もう一つは、肩関節で肩甲骨と上腕骨(じょうわんこつ=二の腕の骨)の関係がおかしくなってしまったために(=肩関節の歪み)棘上筋が緊張状態になってこわばってしまうというものです。
 しかし、これら二つの要因を解消しても棘上筋のこわばりが解消されないことがあります。そのことを私は謎めいているともうしましたが、その中の一つに頭部の損傷やムチウチによる影響があります。

頭頂部のゆるんだ状態と棘上筋と全身の緊張

 子供の頃、机の下に潜って遊んだりしている時に頭を“ゴツーン!”と強打したような経験は多くの人にあると思いますが、そのようなことで頭皮(頭部の筋膜)がダメージを受けますと、その影響で棘上筋がこわばってしまうことがあります。そして、その状態が何十年も続いて、今尚からだに影響を及ぼしている人もいます。
 そして、このような頭頂部の損傷は棘上筋のこわばりだけでなく顔に力が入ってしまう原因にもなるようです。
 現在は稀になっていると思いますが、子供達が言うことを聞かないからといって頭にゲンコツでゴツンなどとやりますと、それは将来にわたって顔・首・肩から力が抜けない原因になってしまうかもしれません。

 集中すると顔の中心部や眉間に力が入って目や頬が内側に引き寄せられる状態になる人がいます。最近の投稿で「前頭部で考えること」について記しましたが、自ずと前頭部で考えることが苦手な人が前頭葉で考えようとしますと、額の中央や眉間に力が入ることになります。頑張って考えようとしますので力が入ってしまうのだと思います。私の主観的な感じ方になりますが、そのような人は額が尖っているように感じます。そして、そういう人を施術するときには「何処を手当てすれば額が平たく開いたようになるだろうか?」と思い、意識を集中して施術箇所を探します。
 額が尖っていようが眉間に力が入っていようが、そんなことは「大したことではない」と受け取られてしまうかもしれません。しかし、眉間や顔の中心部に力が入ってしまうことや、首や肩についつい力が入ってしまうことは、からだに緊張状態をもたらすことですから、セラピストとして無視したり、ないがしろにするわけにはいきません。その人が楽に、リラックスして日々の暮らすためには、緊張状態を解消して自律神経の働きを整える必要があるからです。

 以上をまとめますと以下のように言えます。
 頭頂部や後頭部が損傷状態でゆるんでいる人は眉間や額の中央部に力が入りやすく、そして棘上筋もこわばった状態になってしまうようです。そして、それは全身の緊張に繋がりますので自律神経を乱す原因になる可能性があります。自律神経は内臓の働きや生理機能をコントロールしていますので、不定愁訴など「よくわからないけど不調」だとか「快眠・快便・快食」の状態が遠ざかってしまいますので、毎日を生きることが辛く感じられるようになってしまう可能性があります。
 ですから、頭頂部や後頭部の損傷は「痛みや腫れが引いたから良くなった」で終わらせずに、適切に対処していただきたいと思います。(適切な対処とは、例えば問題意識をしっかり持っている医師やセラピストに相談されることなどです)

棘上筋は重要なポイント筋肉の一つ

 私たちの肉体には400以上の骨格筋があります。舌や腹直筋など一部を除きますと左右に同数ありますので、200対以上の骨格筋が存在しているわけです。これだけたくさんあります筋肉の中で、整体の施術として注目すべき重要な筋肉というものがありますが、私にとって棘上筋はその一つです。
 顔面・頭部のそしゃく筋、舌に関係する筋肉、上部頚椎に関係する筋肉、そして棘上筋、肩から上部ではこれらの筋肉の状態がその人の健康状態を左右する要になると考えています。
 そして、これらのどの筋肉も単純でありながら、整えるのに手間のかかる筋肉です。
 冒頭に、棘上筋は「何かを背負っている」と表現しましたが、この筋肉がすっかり変調(こわばりなど)や硬結から解放された状態にするためには「あと何をすれば良いのだろう?」と思い続けています。
 おそらくストレスをはじめ、心理的な要因も絡んでいると思いますので、私の施術だけでは完璧な状態にはならないかもしれません。しかし、皆さんがこの重荷感からすっかり解放されて、天使の羽を持っているかのように軽やかになられるようお手伝いさせていただければと思っています。

足つぼ・整体 ゆめとわ
電 話  0465-39-3827
メールアドレス info@yumetowa.com
ホームページ http://yumetowa.com
web予約 http://yumetowa.com/sp/reserve2.html

↑このページのトップヘ