ゆめとわのblog

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 長年、介護の現場で働いている男性がいます。一口に介護職といってもいろいろな作業内容がありますが、この男性は責任者であり、かつ、現場ではかなりの力を要求される仕事をされています。
 その過酷な作業によってギックリ腰もしばしば経験されていますが、今の一番の悩みは腕と手に十分な入らないことです。数年前に右肩を損傷しました。毎日毎日、多くの人を抱える作業をしていて腕の筋肉が耐えられなくなり、肩の腱(上腕二頭筋長頭腱)を損傷してしまいました。悩まれた挙げ句、手術によって治療されたのですが、術後は以前ほど力を使うことができませんので、左腕の方に負担が掛かるようになってしまいました。
 本人は右腕を損傷した経験もありますので慎重に作業をしていたようですが、やがて左腕も疲弊してしまい右腕と同じ運命をたどるようになってしまいました。結局、両肩を手術することになってしまったのです。

 今は左肩の手術から1年ほど経過したところですが、すっかり現場の仕事に復帰されています。ところが二月ほど前に、両方の前腕の筋肉が痛みだしたということで来店されるようになりました。そして同時に、これまで不安を感じたことのない膝にも不安を感じるようになっていました。
 週一回のペースで3回来店されました。それで前腕の問題は解決しましたが、私は違う面で不安を感じていました。
 「手術によって両方の肩周辺に十分な力が入らなくなってしまったので、手と腕の力に頼って作業をするようになってしまったようで、前腕や手の筋肉に疲労がたくさん蓄積してしまったようです。その影響で腕に痛みが現れたり、膝に力が入らなくなって不安を感じるようになってしまったのだと思います。」と申し上げました。
 そして「ですから、難しいかもしれませんが、腕への負担を可能な限り減らすようにして欲しいですし、疲労回復のケアも毎日ちゃんとやって欲しい。」と申し上げました。

 それから2週間ほどした頃、今度は「ギックリ腰になったしまった」ということで来店されました。ギックリ腰に対する施術を行い、それは一度ですみましたが、やはり私が感じたのは腕と手への負担でした。
 そして、その後2週間経って「左膝が全然曲げられなくなって、歩くこともまともにできない。足を地面に着くと痛い。」ということで来店されました。
 「ギックリ腰はその後すっかり良くなったのでその影響ではないと思うし、筋を伸ばしたり打撲したわけでもないのに急に膝かおかしくなって、あれよあれよという間にどんどん悪化してこんな状態になってしまった。何かの病気にでもなったのかな?」と不安な表情でした。
 この後、膝が曲がらなくなってしまった仕組みについてはお話ししますが、結局、施術したところは左手と左前腕が中心でした。手と腕の筋肉が使いすぎや疲労によってバランスを失い、その影響が骨盤と大腿骨との関係を歪め、それによって膝がほとんど曲げられない状態になってしまったのです。
 結局、60分の施術ですっかり症状は消えましたが、「残念ですが、もう肩や腕は仕事内容に耐えられない状況になってしまったと思うので、2週か3週に一度は来店されて、施術を受けた方がいいですよ。そうしなければ、同じことを繰り返すことになると思います。」と申し上げました。

膝が曲がらなくなる理由

 「膝が曲がらない」という症状は大きく3つに分けて考えます。

 一つは関節がずれていることです。変形性膝関節症が典型的ですが、そこまで状態が悪くなくても膝関節がずれた状態になりますと、膝を曲げるときに「膝の内側が痛む」、あるいは「膝の外側が痛む」状況になることがあります。そして、この状態を長引かせますと「膝に水が溜まる」症状が現れますが、それによって更に膝が曲げられなくなることがあります。

 二つ目は「膝を曲げることはできるけど、正座をすることができない」といった症状です。正座は単に膝を曲げることだけでなく、自分の体重がふくらはぎに乗っかりますので、その重さを柔らかく受けとめるように、ふくらはぎの筋肉がゆるまなければなりません。ふくらはぎの筋肉がこわばったままの状態でゆるむことができなければ、長く正座をすることはとてもできませんが、この時に要になるのは膝裏にあります膝窩筋(しつかきん)であったり、足首周辺の靱帯であったりします。

 三つ目はふくらはぎや太股裏の筋肉が収縮しない、あるいは伸びないために膝を曲げることができない状態です。
 専門書等によりますと、あるいは専門家の一般的な認識では、膝を曲げる動作においてははふくらはぎの筋肉(腓腹筋)とハムストリング(太もも裏の筋肉)は収縮することになっています。

 確かにそれは大きな意味では正しいことです。しかし、もっと細かく観察しますと、腓腹筋外側頭と半腱様筋は収縮しますが、腓腹筋内側頭と大腿二頭筋長頭は伸びることになります。もし、腓腹筋内側頭や大腿二頭筋長頭がこわばっていて上手く伸びることができない状態になっていますと、膝を曲げることができなくなってしまいます。そのこわばり具合によってどれだけ膝を曲げることができるかは変わってきますが、この状態の特徴としましては、上記の二つと違って痛みを感じることはないのですが、単に「それ以上曲げることができない」という状況になります。(もちろん、無理してそれ以上曲げようとしますと非常に強い痛みを感じますが。)
 そして状態が酷い場合は、歩く動作程度の膝の小さな屈曲もできなくなりますので、「歩くことができない」あるいは「足を地面につくこともできない」などとなってしまうこともあります。

 さて、この度登場していただいた人は、三つめの理由によって少しも膝が曲がられなくなっていました。
 その具体的な理由は上記でも説明しましたように大腿二頭筋長頭が強くこわばっていて連動する腓腹筋内側頭もこわばっているために、少しも伸びることができなかったからです。ですから「ほとんど膝を曲げられない」状態になっていました。
 そして大腿二頭筋長頭が強くこわばっていた理由は、骨盤の右側が歪んでいて大腿二頭筋長頭の出発点である坐骨結節が内側に入っていたからですが、その理由を追っていきますと、やはり左肩の不安定性からくる左手と左前腕の筋肉の問題が根本的な原因でした。ですから膝の症状ではありましたが、重点的に施術を行ったのは左手でした。

 膝に違和感を感じてから短時間のうちに膝を曲げることができなくなり、「足を着くことができないくらい膝を少しも曲げることができない」状態になってしまったのですから、本人はとても不安に感じたようです。「何か、膝が重い病気にでもなったしまったのか?」と思ったそうです。そして、その原因が左手周辺の問題であり、左手や左前腕を施術することで症状がすっかり消えてしまったことにも驚いていました。

膝裏を伸ばして、膝が曲げられなくなってしまった

 今回の主題であります「腕と膝の関係」とはかけ離れますが、今回登場していただいた人と同じように、三つ目の筋肉の問題で膝が曲げられなくなってしまった別のケースがありましたので紹介したいと思います。

 その人の場合はズリッと右足を滑らせて転んでしまったことがきっかけですが、「転ぶまい」として踏ん張ったときに右膝の裏を伸ばしたような気がしたということでした。その場では、特に症状が現れたわけではなかったそうですが、夜ベッドに入るために膝を曲げたときに「ズキッ」と驚くような痛みに襲われ、それ以来膝を深く曲げることができなくなってしまったとのことでした。
 この人の場合は、半腱様筋が伸びてしまったことが原因でした。膝を曲げるときに半腱様筋は収縮するのですが、筋線維を傷めてしまったために収縮できない部分ができてしまったのです。膝を深く曲げる動作では、半腱様筋全体がしっかり収縮できる状態になっていることが必要ですが、筋線維の一部に収縮できない部分ができてしまったので半腱様筋の収縮が不完全な状態になってしまいました。ですから、膝を途中までしか曲げることができませんし、それ以上曲げようとしますと、「収縮できない部分を強制的に収縮させる」ことになりますので、突然強い痛みに襲われることになります。イメージとしましては「余った肉が挟まれて潰される」ような感じの痛みです。
 ですからこのような場合は、損傷して収縮できなくなってしまった筋線維を丁寧に手当てして回復を促すしかありません。もしこの時、方法を間違えてストレッチしたり、揉みほぐしたりしますと、益々筋線維は収縮できない状態になってしまいますので、症状を悪化する可能性が高くなります。


 今や人生100年の時代となりました。20歳代までは「からだに不安を感じたこともなく」、30歳代では「疲労や肩こりを感じ、時々腰痛も感じ」、40歳代以降はスッキリしない日々が多くなったり、からだの不具合や不調に悩まされる日々が訪れたりします。
 そして五十肩や腰痛や膝痛に悩まされる日々も増え、70歳頃になりますと体力の低下を感じ、病院を訪れる日々も増えますが、さらに人生は30年近く残っているというのが現実となっています。
 高齢者になりますと、人生に対するいろいろな欲はかなり減るとは思いますが、「最後まで自分の足で歩き続けていたい」というのがせめてもの願いとなるのかもしれません。そして、そのためには腰や股関節や膝や足首などの状態を快適な状態に保っておくことが大切です。中でも膝は、女性にとっては加齢にともなって壊しやすい部位ですから、常日頃から良い状態に保っていただきたいと思っています。
 何度も何度も申していますが、変形性膝関節症にならないように、既になってしまった人は症状を悪化させないように、十分に注意をしていただきたいと思っています。

足つぼ・整体 ゆめとわ
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 今回は膝痛に対する考え方の概略を説明させていただきます。細かい、突っ込んだ内容につきましては追々投稿させていただきます。

 からだの痛みにはいろいろな症状がありますが、膝の痛みは高齢の女性く見受けられる症状です。膝が痛くなりますと歩く一歩一歩がとても辛くなりますので、歩くことが嫌になって足りなくなりますが、それによってからだが不調な状態になります。ですから、症状が軽微なうちに手入れをしたり、手当てをしたりして、症状が現れない状態に改善していただきたいと思います。
 ところが、多くの人達が頼りにしている整形外科では、ヒアルロン酸や痛み止めを注射するなどの対処法、あまり効果のないリハビリ運動などを推奨して、湿布を処方しているのが実態のようです。それは治療とは呼べないと思います。なぜなら、膝が痛みを出す原因を治していないからです。
 膝痛は初期の段階であれば、ほとんど一回の施術で解消されてしまいます。整体的観点では、それほど難しい問題では有りません。しかしながらどの症状でも同じなのですが、症状が慢性化してしまいますと元の状態に戻すまでに時間と手間を要するようになってしまいます。ですから、なるべく早い段階で改善することを心がけていただきたいと思います。

 さて整体的観点では、膝の痛みは先ず三つの観点で区別して考えます。
 一つ目は、膝を曲げる、あるいは膝を伸ばすと痛みを発する場合です。正座ができないというのもこの類になりますが、膝関節が歪んでいることが痛みの原因になる場合です。膝関節が歪んでいることで膝周辺の筋肉がバランスの悪い状態になっていて緊張度を増している筋肉もありますが、その状態で膝を動かしますと筋肉の緊張度が限界点に達して痛みを出すという仕組みになっています。
 二つ目は、膝に力が入らない状態です。階段を昇る、あるいは降りるときに痛みを感じる。正座した状態から立ち上がろうとする時に痛みを感じる、といったものがこの類に入りますが、膝に関係する一つか、あるいは幾つかの筋肉が上手く働けない状態になっているために「膝で踏ん張る」ことができなくなってしまったからです。階段をトントン降りることはできても、ゆっくり粘り強く降りることができない時などは、この兆候の現れです。
 三つ目は重度の状態ですが、膝関節を構成している半月板や靱帯が損傷していたり、軟骨が壊れて欠片が膝関節内部に浮遊しているためにしばしば炎症を起こしてしまうなどの場合です。皆さんがよく言われる「軟骨がすり減って‥‥」というのがこの類です。
 
①膝を曲げたり伸ばしたりするときに痛みを感じる場合
 膝関節は太ももの骨(大腿骨)とスネの骨(脛骨)と膝の皿(膝蓋骨)とでできていますが、大腿骨と脛骨の関係が歪んでいますと、曲げ伸ばしの動作のときに膝関節周囲の筋肉や関節を包む袋(関節包)に負担が掛かって炎症が起きることがあります。つまり平たく言いますと「膝関節がずれている」場合です。
 そしてこの不具合が進行した時の特徴は“水が溜まる”ことです。
 膝関節には関節をぐるっと取り囲むように関節包がありますが、その内部には膝関節の運動が滑らかなるように“滑液(かつえき)”とよばれる水があります。炎症が起こりますとこの水が関節包の中にたくさん溜まってしまいますが、それは炎症を鎮静させるためです。ですから炎症がいつまでも解消されませんと“膝の水”は残ったままの状態になりますので「膝がパンパンに腫れてしまう」という状態になります。いつも膝に水が溜まっていて膝がパンパンになっている人、整形外科で水を抜いてもらっても再び水が溜まってしまうような人は、常に炎症し続けているということです。この膝が腫れた状態では、さらに膝の曲げ伸ばしが辛くなりますし、膝を動かさずじっとしていても圧迫感がありますので不快な思いをし続けることになります。

 また、膝の水が目立たなくても膝の曲げ伸ばしのときに痛みを感じることがあります。それは膝周辺の筋肉や筋膜が発する痛みです。
 私たち日本人は、膝下が外側にずれやすい傾向があります。この典型例はO脚ですが、そこまでいかなくても欧米人などに比べて私たちの脚がスマートさに欠けるのは膝関節で膝下が外側にずれているからです。そしてこの状態が悪化しますと膝内側の筋肉や筋膜はいつも引っ張られた状態になり、緊張状態になってしまいます。

脛骨のズレによる膝内側の痛み

 このような状態が進行しますと膝の内側に痛みを感じるようになります。最初は膝の曲げ伸ばしなどの運動時に違和感を感じるところから始まりますが、その後違和感が痛みに変わり、さらに痛みが増すようになります。そして歩いて体重が乗るだけで痛みを感じるようになってしまうかもしれません。さらに状態が悪化しますと、椅子に座っているだけでもジンジン、ピリピリ痛みを感じるようになったりします。
 このような段階になりましても、半月板や軟骨に損傷が及んでいなければ膝の歪みを整えて筋肉のバランスを取り戻すようにすることで速やかに膝の痛みは軽減し、やがて解消するようになります。
 ところが適切に対応することなく、ヒアルロン酸を注射してごまかしたり、痛み止めの湿布などをしてごまかし、膝が歪んだ状態を放っておきますと、どんどん歪みが大きくなって将来的に変形膝関節症になってしまう可能性があります。そうなりますと歩行や立位に困難をきたすなど、なかなか厄介なことになりますので症状の軽いうちに膝関節を整えることを強くおすすめします。

②膝に力が入らなくなって痛みを発する場合
 たまにしか山登りをしない人は実感としてわかると思いますが、上り坂も確かにきついのですが、帰りの下りは膝がガクガクしてしまいスムーズに歩くことができなくなってしまうことがあります。その主な理由は筋肉疲労によるものですが、疲労によって脚力が低下したというよりも膝の粘る力が弱くなってしまったからです。
 階段の昇り降りでも同じなのですが、上りで使う主な筋肉と下りで使う主な筋肉は異なります。ですから「階段の昇りは全然平気だけど、降りるのが怖くて」といったことが起こります。
 階段を昇る動作は自分の全体重を上に持ち上げる動作ですから、重力に対抗するための脚力が必要になります。ところが私たちの殿部には大殿筋(だいでんきん)という大きな抗重力筋が備わっていますので、よっぽどでない限り「階段を昇ることができない」ということにはなりません。
 一方、階段を降りる動作では、自分の全体重を片方の膝と足首で受け止めて支える力が必要になります。この動作では「膝の粘る働き」が何よりも重要で、この時に活躍する主な筋肉は大腿四頭筋(だいたいしとうきん)の中の中間広筋(ちゅうかんこうきん)です。(外側広筋(がいそくこうきん)も働きます)
 
階段を降りる_中間広筋


 この中間広筋の働きが悪くなりますと膝の粘りが乏しくなりますので、階段をトントン、パタパタと音を立てながら降りることはできても、ゆっくり粘り強く降りることができなくなります。“下りが苦手”と感じてしまうことでしょう。そして中間広筋の働きがさらに悪化しますと、何処かにつかまらないと正座した状態から立ち上がることができない、椅子から立ち上がる時や椅子に座るときに膝の前面や内部に痛みを感じる、手すりに頼らないと怖くて階段が降りられない、などの状況になります。

 膝に力が入らないことの特徴は体重が掛かると膝が痛むことですが、「膝関節が悪いのかも」と思って整形外科を受診しても解決に向かう可能性は低いと考えられます。膝関節が悪いのではなく、筋肉(中間広筋)の働きが悪いのです。
 ですから、この状況を改善するためには中間広筋の働きを本来の状態に戻さなければなりません。山登りのように筋肉疲労が原因で中間広筋の働きが悪くなったのであれば、休んで何日かすれば疲労が癒えて能力が戻ってきますので心配する必要はありません。
 ところが膝に力が入らないことによるトラブルを抱えた人の多くは、筋肉疲労ではなくその他に原因があります。そしてそのほとんどが、筋肉がアンバランス状態に変調していることによるものです。筋肉の変調とかアンバランス状態というのはイメージしにくいと思いますが、私たちの筋肉はいろいろなことで変調しやすくアンバランスになりやす特性があります。皆さんが行う体操やヨガや水泳などのトレーニングやウォーキングなどは筋肉を鍛えるだけでなく、バランスを取り戻して変調を改善する目的もあります。同様に、整体の施術によって膝周辺の筋肉を調整しますと中間広筋の働きが戻ってきます。筋肉を強くするのではなく、筋肉がよく働ける状態にすることが、施術の目的です。

③膝関節の構造物が傷ついていたり損傷している場合
 膝関節は座ったり立ったりするときには前後に大きく動きます(屈曲と伸展)が、少し捻るような運動(回旋)も行います。また、真っ直ぐに立つときなどは自然と膝関節にロックがかかり下肢の筋肉に余計な負担が掛からないような働きもしています。そしてこれらの運動がスムーズに行えるように骨以外に幾つかの構造物があります。

膝の内部構造

 これらの構造物が健全な状態で順調に働いているのであれば膝関節に大きな問題は起こりません。しかし、何かの理由で靱帯が損傷したり半月板が傷んだりしますと、膝関節は変形の方向に進むようになります。
 そして状態が悪化しますと変形性膝関節症と診断されるようになりますが、その状態がさらに進行しますとやがて半月板を失うような状況になり、クッションを失った大腿骨と脛骨が直接接するようになります。

正常膝と変形膝(レントゲン)

 そうなりますと関節軟骨が欠損してその欠片が関節包内に浮遊する状態になりますが、これらの状況によって膝関節は慢性的な炎症状態となり常に痛みを感じるようになります。
 ここまで状態が悪化しますと整体的手法だけでは対応することが困難です。整形外科におけるヒアルロン酸、痛み止め、抗炎症薬などを併用しながら痛みと闘っていくことになろうかと思います。ただ整形外科任せだけでは、状況は次第に悪化していくと思います。残念ながら、実際のところ、整形外科では変形性膝関節症の進行を阻止する術を持っていないからです。
 変形性膝関節症は膝関節の歪みから始まります。関節が歪んでいるので膝に体重が掛かりますと、膝は歪んでいる方向にちょっとずれます。変形性膝関節症の多くは、大腿骨に対して脛骨が外側にずれたO脚状態ですが、その場合、歩行時など片膝に全体重が乗るときに脛骨は外側にはみ出るように少し動いてしまいます。そんなことがたくさん繰り返されますと関節内側の半月板が損傷しはじめますが、やがて上記右側の写真のような状態に向かって進んでしまいます。

 右側写真のように内側の半月板がすっかりなくなって関節軟骨も損傷しているような状態にまでなりますと、残された手段は人工関節置換手術だけになってしまうのかもしれません。それはそれで良い方法だと思いますが、できればそうならないように、つまり半月板が消失するまで悪化させないように膝関節の状態を保っていただきたいと思います。そして、そのためには整形外科による治療に加えて整体的手段を併用された方が良いと思います。

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 O脚を修正しようとする場合のポイントとして、小殿筋のこわばりを解消することについては前回説明させていただきました。
 今回は膝関節における大腿骨とふくらはぎの骨(脛骨と腓骨)の関係に着目して考えてみます。私が「O脚は将来の変形性膝関節症予備軍」と考えている理由を今回は説明することになります。

 歩くことは、前足を着地した後は、その着地した足が軸足に変わり、反対側の足が前に出ることで前に進む仕組みになっています。
 また、(O脚でもX脚でもない普通の人は)前足を着地した後に膝が少し前に出ることで重心が前方に移動しますが、その力を利用して歩くことが効率的で、からだに余計な負担を掛けない歩き方であると言うことができます。

歩行:膝が前に出る

 ところがO脚が進行して変形性膝関節症が重症化したような人は、前足を着地して軸足に移行するときに、膝が前に出るのではなく、からだの重みを受けて膝下の脛骨(けいこつ)が外側にグイッと動いてしまいます。そして、その時に膝の内側が痛みを出してしまうという状況になってしまいます。

O脚歩行横ずれ

 写真では解りにくいかもしれませんが、写真の人の実際の歩行を見ますと、左脚が軸脚に変わって、そこに全体重が乗る瞬間に左脛骨は大きく横ずれを起こしますし、その時に強い痛みを感じてしまいます。ですから、室内でも杖を利用して左膝に全体重が乗らないようにされています。

O脚歩行横ずれじゃない

 この人の場合、右膝も良い状態であるとは言えませんが、まだそれほどO脚は進んでいませんので、着地した後に膝が前に出て重心を前方に移動することができます。すると膝関節で横揺れや横ずれが起こりませんので、左膝のように内側に痛みを感じることはありません。

 見た目に「酷いO脚だから」ということも気になることではありますが、それよりも膝が使いものにならず歩くことができなくなってしまうことの方が人生にとって一大事ですから、何とか左膝の使い方が変わるようにしなければなりません。
 「横ずれではなく、膝が少しでも前に出て欲しい」
 これが今の私の思いです。
 そうなれば、形は不格好でも膝が本来の在り方で使えるようになりますので、痛みも飛躍的に軽減すると予想されます。
 また、ここまで膝関節が変形していますと、内側の半月板もかなり傷んでいると思われますので「常に快適に」というわけにはいかないかもしれませんが、日常生活はそれほど痛みを感じずにできるのではないかと思っています。

 膝関節が「横にずれるか、前に出てくるか」たったそれだけの違いなのですが、実際にはそこが分かれ目となって、「快適に歩ける」「痛くて歩けない」という大きな違いとして現れます。
 そして使い方をたったそれだけ修正するだけのことなのですが、それがなかなか厄介で、手間と時間を要することになります。

膝関節が横ずれを起こす理由‥‥膝窩筋と縫工筋が重要
 O脚の進んだ人の膝関節が横ずれを起こすようになってしまう最初の原因として、歩行時に前足を着地して体重を乗せる時に、脛骨が内側に捻れてしまうことがあります。
 典型的なO脚の人のスタイルは、両膝の間が広がっていることの他に、立った時に足の小指側に重心が掛かってしまうことがありますが、この状態は脛骨が少し内側に捻れている状態です。
 膝下が少し外側にはみ出し、なおかつ内旋しているというのが専門的な見方になりますが、そのような状態をもたらす筋肉があります。

・膝窩筋のこわばりと働きの悪い縫工筋
 太股の裏側にはハムストリングと呼ばれる強力な筋肉があります。ハムストリングは骨盤の坐骨結節や大腿骨を出発点として膝関節を飛び越え、ふくらはぎの骨に繋がっています。
 また、ふくらはぎ裏側の表層には腓腹筋がありますが、その出発点はふくらはぎの骨ではなく太股の骨になっていて足のかかとに繋がっています。ですから、ハムストリングの終着点(停止部)と腓腹筋の出発点(起始部)は膝関節を跨いだ状態で交叉しているのですが、これによって膝裏に凹みができます。そして、それを膝窩(しつか)と呼びます。

膝窩筋2

 膝窩の一番奥に小さな膝窩筋があります。収縮することでふくらはぎの骨(脛骨)を少し内側に捻る働きをしています。
 膝関節が曲がった状態から膝を伸ばすようにしていきますと、膝が真っ直ぐになる手前で脛骨が外側に少し捻れます。それによって膝がすっかり伸び、関節にロックがかかって太股の骨(大腿骨)と脛骨があたかも一本の骨になったように一体化します。この仕組みがあるので大腿骨の筋肉とふくらはぎの筋肉の緊張状態がゆるむことができます。

 膝が伸びきった状態は関節にロックが掛かった状態ですから、再び膝を曲げるためにはロックを外さなければなりません。この時にロックを外す働きをするのが膝窩筋です。
 「膝関節が伸びるときに脛骨が外旋してロックが掛かり、膝窩筋が収縮して脛骨が内旋することでロックが外れ、膝を曲げることができる」このような仕組みになっています。

 そしてO脚の人の場合、この膝窩筋がこわばっていて常に脛骨が少し内旋したままの状態になっています。
 膝窩筋は太股の骨の外側(外側上顆)を出発点として脛骨の内側に付着していますので、収縮しますと脛骨が外側上方に引っ張られながら内側に捻れる状況になります。つまり膝窩筋がこわばった状態になりますと、膝下が外側に少しはみ出し、なおかつ内側に捻れているので、外側の出っ張り(腓骨頭)が目立つ状態になります。

O脚と変形性膝関節症

 膝窩筋がこわばった状態は自ずと脛骨が内側に捻れた状態をもたらしますが、歩いたり、立ったりして体重が掛かったときには、それが更に強調されて、脛骨が外側に引き出され且つ内側に捻れた状態に動かされます。それは膝関節の内側半月板に負担を掛けますし、膝関節内側の筋肉を引っ張る状態になりますので、そこに痛みが発生します。
 ですから、O脚の人の膝内側の痛みを軽減させるための条件として、膝窩筋がこわばった状態を解消しなければなりません。

 さらに、歩行時に膝が前に出てくるようにするためには、大腿骨と脛骨の位置関係を正す必要があります。と言いますのは、膝窩筋の影響で脛骨が内旋している状態は、膝の内側に着目しますと、大腿骨に対して脛骨が後に下がった状態になっているということです。この状態では、立った時に膝の後側に重心が掛かってしまいます。“かかと重心”の原因の一つになりますし、反張膝の原因になります。

O脚と反張膝

 歩く動作は、一歩一歩が膝を曲げたり伸ばしたりの繰り返しです。また短時間であっても全体重が片方の脚に乗ることになります。ですから大腿骨に対して脛骨が後方にある人は、重心が前方に向かうのではなく、かかとの方に掛かってしまいます。そしてそれでは前に進むことができませんので、上半身を前に倒すようにして前方に進む力を得ています。「前のめりになって、後から足がついてくる」そんな歩き方です。
 この歩き方もまた膝に負担を掛ける歩き方ですので、そうならないように膝下で後方に引っ込んでいる脛骨を前方に出さなければなりません。その方法の一つがこわばっている膝窩筋の状態を改善することですが、それ以外に脛骨を前方に引き出す働きをする筋肉を整えることがあります。それは大腿四頭筋(大腿直筋、内側広筋、外側広筋、中間広筋)であり縫工筋(ほうこうきん)になりますが、縫工筋の働きが悪くて脛骨の内側が引っ込んでいる場合が多くあります。

鵞足の働き

 また、同じ鵞足でも半腱様筋がこわばりますと脛骨をさらに内旋させて後方に引っ張りますし、半膜様筋のこわばりも脛骨を後方に引っ張ってしまいます。O脚を修正する場合には、これらの筋肉も確認する必要があります。

 さて以上説明してきましたように、O脚が進行した変形性膝関節症にならないようにするためには、膝窩筋、半腱様筋、半膜様筋のこわばり状態を解消し、縫工筋の働きを高めることが必要です。そしてこれらの筋肉は、ほとんどの場合、連動する他の筋肉の影響をうけて変調していますので、直接これらの筋肉を揉みほぐしたりしても解決にはつながりません。

 専門的になってしまい解りにくいかもしれませんが、
 膝窩筋は小殿筋、棘上筋、肘筋と連動しますので、肩や肘の状態の影響を受けます。足の方では足底の骨間筋と連動しています。立った時に小指側に重心が掛かってしまう人は、足裏全体で安定して立てませんので、足の親指と2趾(人差し指)のところに力を入れてこらえながら経っていたりします。昔のサンダルや下駄では鼻緒のあるところです。するとそこの筋肉(骨間筋)がこわばりますが、それが膝窩筋のこわばりへと繋がります。
 半腱様筋、半膜様筋は腓腹筋(外側頭)、ヒラメ筋と連動しますので、ふくらはぎやアキレス腱、かかとなどの状態の影響を受けます。
 そして縫工筋は肩甲骨と上腕骨を繋いでいる烏口腕筋(うこうわんきん)と連動しますので手や肩に問題ありますと働きが悪くなることがあります。

O脚歩行横ずれ施術後

 写真の方は後期高齢者で、5年ほど前に脊柱管狭窄症の手術を行っていますが、未だに腰痛は残ったままです。さらに1年前に肩関節近くの上腕骨(二の腕)を骨折して手術を行いましたが、まだ万全な状態ではありません。
 このような既往症を抱えながら両膝の調子も悪く、特に左膝はO脚が進んだ変形性膝関節症で立っていても痛みを感じ、全体重を左膝に掛けると痛みが強くなりますので家の中でも歩行時は杖を使っているという状況です。

 前回はO脚における小殿筋の説明をさせていただきましたが、今回取り上げています膝窩筋は小殿筋と連動しています。そして肩の棘上筋、肘の肘筋とも連動関係にありますので、上腕骨の骨折とその手術によるマイナス面は膝窩筋のこわばりや烏口腕筋と連動する縫工筋の働きに対して大きな影響をもたらしています。ですから、施術のスタートは肩周辺や肘を整えることから始まります。
 そして、小殿筋を整え、今回の膝窩筋や縫工筋など膝周りを整え、次回説明させていただきます足首周辺と足を整える施術を行います。さらに脊柱管狭窄症を手術した腰部も気になりますのでケアを行いますが、膝関節を調整するためにたくさんの部位を施術しています。

 一通りの施術が終わりますと、歩く姿が施術前と変わり上の写真のようになります。O脚自体はそれほど変化していないように感じられますが、膝関節の使い方が変わります。前足として着地してから軸足に移行するときに全体重を左脚で支えるわけですが、施術前は膝関節が横ずれを起こして痛みを発症していました。しかし施術後は膝が前に出るようになりましたので横ずれがほとんど起こらなくなりました。ですから膝に痛みを感じることもなくなり、さらに重心が自然と前方に移動するようになりましたので、上半身を前に倒すこともなく反対側の足を前に運ぶことができるようになりました。

O脚施術前・後

 O脚を調整する場合は、「形」ではなく「使い方」が変わることが何よりも大切であると私は考えています。施術やその他の手段で形を整えたとしても使い方が変わらなければ、結局は元に戻ってしまいます。それも短時間で。
 使い方が変われば、少しずつ少しずつですが着実に筋肉や骨格の状態が変化していきます。そのO脚のしぶとさにもよりますが、良い使い方をしていれば半年、1年と時間が経つうちにO脚は改善されていくと考えています。ですから私の仕事は自然と使い方が良くなるような状態になるよう調整を行うことだと考えています。
 筋肉や骨格に問題があるために良い使い方ができない状態なのに、「頑張って使い方を変えてください」みたいなことを要求する整体師もいるようですが、私はそのようなことは要求しません。それはプロの仕事ではないと考えているからです。

 O脚の調整を望んで来店される方々の多くは長い間の使い癖がありますし、筋肉なども「形状記憶」みたいに頑固になっていて、すんなり変調を改めてくれないこともあります。ですから、施術を始めた頃は「施術すると良くなるけど、1週間するとまたダメになってしまう」
というような状況になったりします。そんなことを何度も何度も繰り返しながら、ある日突然筋肉の状態がすっかり変化して一気に良い方向に向かう、ということも多々あります。

 「O脚を直したい」ということで多くの方が来店されましたが、何度か来店されて来なくなってしまう人がほとんどです。今回登場していただいた人のように「もう手術はしたくない。しかし膝の痛みが辛いのでなんとかして欲しい」と思われている人や、1回の施術で「明らかに変化した」という実感を得られた人などは定期的に来店されますが、そうでない人は来店されなくなってしまいます。それは残念なことだと思っています。先ほども申しましたが、「使い方が変わらなければ形を変えても無理。使い方が変われば将来必ず形が変わる。」と私は確信しています。しかし、往々にしてそれは時間のかかることです。
 冒頭に申し上げましたが、O脚が進行しますとやがて変形膝関節症になり、将来歩行が辛くなる可能性が高まります。「今は痛みもないし、多少のO脚でもやむを得ない。そんな人もたくさんいるし。」などと思っている人も多いと思いますが、O脚には十分注意をして頂きたいと考えています。

 今回は膝周辺の問題について取り上げましたが、O脚を調整するときには足元、つまり足首周辺や足、足趾なども重要です。次回は足元について説明させて頂きます。

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 膝関節には「膝小僧」と呼ばれたり「膝のお皿」と呼ばれたりする特徴的な骨があります。それを専門的には膝蓋骨(しつがいこつ)と呼びますが、膝の状態の快適な人は、(膝を伸ばした状態では)この膝蓋骨がグニャグニャと(自由に)動きます。
 おそらく幼稚園児や小学生の膝蓋骨はとても動きが良いものだと思いますが、大人の場合は、膝蓋骨が固まったようになってしまっていて動きが悪い人がたくさん結構います。特に膝にいろいろな症状を抱えた高齢者にそういう人は多いと思います。

 “膝の見栄え”、“膝下のむくみ”、“膝関節の動きの軽さ”などにとって、膝蓋骨の動きは、思いの外、大きな影響力を持っているようです。また、膝蓋骨の動きを柔軟に保つことによって膝の痛みが軽減することもあります。
 膝がスッキリしない、膝裏が腫れぼったい、下半身のリンパの流れが悪い気がする、と感じている人は、膝蓋骨の動きを良くするケアを行ってみてください。きっと何かしら良い効果が得られると思います。

膝蓋骨を動かすケアの方法
 皆さんの膝蓋骨(膝小僧、膝のお皿)は関節の中で独立していて少し浮いた状態になっていますでしょうか。膝蓋骨だけを掴んで、円を描くように回してみてください。それが苦もなくできる人は、特にこのケアが必要な状態ではありません。

膝蓋骨を動かすケア

 膝蓋骨の動かし方は、内・外・上・下の4方向を原則としてケアを始めます。膝蓋骨の動きの悪い人は、例えば内側には動かしやすく外側には動かしにくい、上方へは動かしやすいけど下方には動かしにくい、という感じだと思います。その場合は動かしやすい方向からケアを始めます。
 外側に動かしやすい場合は、まず膝蓋骨の内側の際に手指をあてて、ゆっくりと大きく外側に向けて膝蓋骨を動かします。関節包が硬くなっていますと、なかなか動かしづらくなっていますが、ゆっくりじっくり動かし始め、ストレッチするように動かせる限界まで動かします。そして、さらに力を入れてもう少しだけ動かします。痛みを感じますが、それは関節包が硬くなっているためで、時間の経過とともに関節包がゆるんできて痛みは消失します。そして、その状態で30秒から1分ほど保持していますと、関節包の中や膝関節周辺でリンパが流れ出したり血流が活発化するような状態になりますが、なんとなく心地よさを感じるようになると思います。
 次に、元々動かしづらかった内側へ動かすケアを行いますが、膝蓋骨を外側に動かすケアをする前よりは、内側に動かしやすい状態になっているのに気づいていただけますでしょうか。外側へのケアを行ったことで関節包が柔らかくなったので、膝蓋骨の可動域が広がった状態になりました。
 膝蓋骨を外側に動かしたのと同じ要領で内側に動かし、関節包や周りの組織のストレッチを行います。そして、同様の手順で膝蓋骨を上方と下方へストレッチするケアを行います。
 通常は、以上の4方向へのケアを行いますと、膝蓋骨はゆるゆると軽やかに動ける状態になると思います。しかしながら、なかなか動かしづらい方向も残ってしまうかもしれませんが、その時にはもう一度、その動かしづらい方向のストレッチを行ってください。

膝が腫れぼったい
 膝関節を傷めた経験のある人は、膝関節が大きく腫れ上がったりしませんでしたでしょうか。慢性的に膝に痛みを感じている人の膝はいつもなんとなく腫れぼったくてスッキリ感がありませんが、その主な理由は「水が溜まっている」からです。
 膝関節は頻繁に大きく動かす関節ですし、体重が足元にずっしり掛かってくるのを分散して緩和するための存在でもありますので、非常に負荷がかかるところです。そのため、打撲や摩擦による損傷を防ぐための構造物が幾つもありますが、それらはすべて”水”の働きを利用しています。

膝の関節包

 関節包と呼ばれる水の入った袋が幾つもあって関節の動きや外的衝撃によって生じる摩擦力や圧力を緩和しています。また膝を曲げ伸ばしするときに骨同士がぶつからないように半月板がクッションの役割を果たしていますが、その半月板に栄養を与え、その動きを滑らかにするために“滑液”が供給されています。そしてその滑液を含んで関節を全体的に包んでいる幾つかの“関節包”がありますますが‥‥、つまり膝関節の骨や軟骨や半月板や靱帯は水に満たされた中で動いているような構造になっています。そしてこの水は体液であり、リンパ液でもあります。膝を打撲するなどして膝に炎症が起こりますと、それを鎮めるためにリンパ液や体液がその損傷部位にドッとやってきます。これが「膝に水が溜まってしまう」現象の原因です。
 ですから本来は、炎症が治まれば膝の水は元の状態に戻りますので、膝は再びスッキリとした状態になるはずです。いつまで経っても腫れぼったいというは、言い換えれば、いつまで経っても「炎症が治まらない」状態であるということです。
 膝が水でパンパンに腫れ上がりますと、膝を曲げるのも困難になってしまいます。対処方法として水を抜く処置がありますが、炎症状態が解消されなければ再び水が溜まって腫れた状態に戻ってしまいます。

膝小僧が目立つ
 膝関節が腫れているわけでもないのに「膝小僧(膝蓋骨)が他の人たちに比べて目立つ」という相談を受けたことがあります。
 膝小僧が目立つ状態には大別して二つの状況が考えられます。一つは膝蓋骨の位置が本来の場所にないことです。内側や外側、あるいは上方や下方にずれていますと膝小僧が突出しているように見えるかもしれません。
 もう一つは大腿骨(太もも)に対して脛骨(スネ)が後方にずれていることです。これはO脚の人などによく見られる状況ですが、脛骨が引っ込んでいるために膝小僧が突出しているように見えてしまいます。膝裏が常に膨らんでいたり、張っていたりする人はこのような状態だと思います。

大腿四頭筋と膝蓋骨の関係

 膝関節の構造としまして、膝蓋骨は大腿四頭筋腱の中に含まれています。つまり、大腿四頭筋腱の状態によって膝蓋骨の定位置は決まるということです。
 大腿四頭筋は太ももの内側にあります内側広筋(ないそくこうきん)と外側にあります外側広筋(がいそくこうきん)、そして太ももほぼ中央部にあります中間広筋(ちゅうかんこうきん)と骨盤から膝関節に繋がっている表層の大腿直筋(だいたいちょくきん)の4つの筋肉の総称ですが、それぞれの筋肉の停止腱(膝関節部の腱)が集まったものが大腿四頭筋腱です。ですからそれぞれの筋肉の力関係で大腿四頭筋腱の状態も変わりますので、その中に含まれている膝蓋骨の位置も様々に変化することになります。
 内股やO脚の人は大概、太もも内側の筋肉、つまり内側広筋がこわばっていますので膝蓋骨は内側に歪みます。O脚の場合、両膝の間が開いているわけですが、それに反するように膝小僧は内側を向く状態になります。X脚の人は、太もも内側(内側広筋)が伸びてゆるんでいますので膝小僧が外側にずれますが、この状態が悪化しますと膝蓋骨が脱臼しそうな状況になることもあります。

膝関節での膝蓋骨の位置

 本来、膝蓋骨は大腿骨と脛骨の中央部の凹んだところに収まっているのが正しい在り方ですし、それであれば「膝小僧が目立つ」という状態にはなりません。

O脚と反張膝、目立つ膝小僧

 膝小僧が目立つ二つ目としまして、大腿骨に対して脛骨が後方にずれている状況があります。ここでもまたO脚のケースが登場しますが、O脚の人の多くは踵重心であり、膝裏外側に力が集まる傾向がありますので、ふくらはぎ(脛骨)が外側かつ後方にずれる可能性があります。その状態が悪化しますと膝裏が伸びきって、180°以上になっているのではないかと思えてしまう“反張膝”になりますが、こういう人たちの膝小僧はやはり目立ちます。
 それは膝蓋骨が前に突出して目立つのはなく、脛骨が後方にずれてしまっているために光と影の影響もあり、膝小僧、あるいは膝が目立って見えてしまいます。また、脛骨が後方にずれている状況は中間広筋が引き伸ばされた状態を招きますが、すると大腿直筋がこわばってしまい太ももの前面が硬く太くなって柔軟性を失います。すると、膝だけでなく太もも全体がボーンとして目立つ感じになってしまいます。
 特別トレーニングをして鍛えているわけでもないのに、太ももが太く、膝も大きく、脚全体の筋肉が硬く張っているような、一見“筋肉質”と思わせるような人がいますが、その理由は脛骨が後方にずれているだけのことかもしれません。勿論、体質的に筋肉質でそのような状態になっている人もいますので、それは除いてのことになりますが。



 からだの機能としても膝関節の状態はとても重要ですが、下半身の見栄えとしても膝がスッキリしていることは好ましいことです。
 そのためにエステでマッサージを受けたり、ご自分でストレッチなどのケアをしている人もいると思います。しかし、なかなか思うように効果が得られなかったりするかもしれません。そんな時は、上記のようなことを参考にしてみてください。
 膝蓋骨を動かすケアを毎日丁寧に行っているだけでも、それなりの効果は得られると思います。

足つぼ・整体 ゆめとわ
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 今年は9月に入ってから立て続けに台風がやってきて、天候がとても不安定です。台風が発生すると具合が悪くなる人、低気圧が通過する頃体調が悪くなる人、そんな人はたくさんいます。高齢者で膝や股関節など関節を病んでいる人にとってはとても辛い季節かもしれません。

変形性膝関節症01

 私の母は既に後期高齢者ですが、70歳になる手前の頃、リウマチを患い左側の膝関節が変形してしまいました。リウマチの方は投薬治療によって寛解したのですが、変形してしまった膝は元には戻りません。右脚の方は変形することもなく普通の状態ですので、写真(数年前)にありますように左右で脚の形が違っているため(左脚が短いので)歩き方が変わってしまいました。その影響で少しずつ左脚のO脚が悪化し、今では左脚を引きずるような歩き方になってしまいました。今は同居していますので毎朝出勤前にマッサージをしているのですが、この長引く悪天候はマッサージの効果も少なく、とても辛いようです。

O脚で膝の内側に痛みを感じたらしっかり対処してください
 私たち日本人にはO脚の人がたくさんいます。特に高齢の女性には大変多いです。それは、O脚は加齢とともに進行するという現実を現しているのだと思います。スタイルが悪くなるということだけであれば、私があえて問題視することでもないのですが、進行したO脚は変形性膝関節症になる危険性が高くなりますので、そうならないように対策をしっかりしてO脚を進行させないように、あるいはO脚自体を改善するようにしていただきたいと思います。

 O脚は脚の外側面に力がかかりますので、ふくらはぎ(下腿)は膝関節で外側にずれるようになります。そのような状態が長年続きますとやがて膝関節の内側半月板(クッション)が損傷して大腿骨とスネ(脛骨)が直に接触するようになったりして炎症が生じます。ここまで状態が悪化しますと変形性膝関節症と診断されますが、こうなってしまいますと改善はなかなか難しくなります。 膝が変形する前の段階でも膝の内側に痛みを感じることはよくあります。一番多いのは膝関節が一時的に、あるいは慢性的に歪んでいるため、膝内側の筋肉が緊張状態になってしまい、曲げたり動かしたりすると痛みを感じるケースです。O脚ではない人でも、手や足を酷使した後で膝が痛むことはしばしば見受けられます。(この仕組みについては過去のブログやホームページを参照してください。)ほとんどの場合、一時的なものですので手足の疲労やコリが回復すれば膝は元の状態に戻ります。
 他方、O脚の人は常に脚の外側に力が掛かっており脛骨が外側に歪んでいますので、膝内側の筋肉は引っ張られていて緊張状態にあります。また筋肉だけでなく、膝関節を包んで中に関節の動きを円滑にするための潤滑液を含んいる“関節包”にも偏った力が掛かったり、圧迫が加わったりしてしまいますので炎症が起こりやすくなっています。ですから少し長く歩いたり、重たい物を持ったり、正座をしたりしますと膝の内側に痛みを感じたり水が溜まったりしてしまうという状況になります。状態が悪くなりますと膝を曲げることが辛くなったり、椅子に座っているだけでもジンジンしたり、何もしていなくても苦痛を感じるようになってしまうこともあります。このような状態でも湿布を貼ったり、温めたり、痛み止めの薬を飲んだりしますと苦痛は軽減します。ですからそのようにして対処している人が多いのですが、この段階は要注意です。この段階ではヒアルロン酸の注射は効果があると思います。痛みも和らぎ、関節包の状態も良くなりますので関節の動きもスムーズになります。しかし、膝内側の筋肉が緊張状態であることには変わりがありません。「良くなったはずなのに‥‥。また痛くなってしまった。」となってしまうことでしょう。

変形性膝関節症(半月板損傷)

 半月板や軟骨の損傷が進んでいない状態であれば、それがひどい膝関節痛や不具合だったとしても回復の可能性は十分にあります。膝関節を取り巻く筋肉のバランス状態を改善することで膝は良好な状態に戻ることができます。しかし、進行したO脚状態では筋肉バランスを整えることは難しくなりますので、少しずつでもO脚を改善することに取り組んでいただきたいと思います。
 若くて筋肉に力があるうちは膝内側が緊張状態であっても筋肉は耐えることができます。半月板が減ってしまうこともないかもしれませんので膝は変形しないでいられます。ところが加齢とともに筋肉や組織の力が衰えますと筋肉は緊張状態に耐えきれなくなり、少しずつゆるみ始めて膝関節の歪みが進行していきます。O脚状態で膝の歪みが進行しますと、内側の半月板はダメージを受け機能が低下してしまいます。すると大腿骨と脛骨の軟骨部分が接触するようになったりして膝にいろいろな問題が生じるようになります。
 ここまで状態が進行してしまいますと、“膝が良好な状態”に戻すことは難しくなります。正座ができない、早歩きができない、湿布や貼り薬が手放せない、しばしば整形外科のリハビリ器具を利用したくなる、などの状況になりますが、生涯膝の不具合と付き合って行かなければならない可能性がたかくなります。

 ですから、ご自分やご家族の誰かがO脚で、膝の内側に痛みを感じるようであれば、早い段階で適切に対処することを是非実行してください。その症状が一月も続くようであれば、関節を整えることを考えてください。
 現代医学の領域では、ヒアルロン酸によって関節の動きがスムーズになること、痛み止めの注射や薬で炎症が治まり痛みを感じなくなること、関節の変形が酷くて機能を果たすことができなければ人工関節に取り替えること、もしかしたらそういうことを“適切な対処法”と考えているのかもしれませんが、それでは医学が進歩しているとは私には思えません。
 O脚の人は“将来の変形性膝関節症の予備軍”みたいなものですから、如何にO脚を改善するか、あるいは如何にO脚を悪化させないようにするか、そういったことに取り組むのが、本当の意味での進歩ではないかと思うのですが‥‥。

O脚の改善は股関節から
 スタイル重視を掲げている“O脚矯正”では両膝の間が狭くなり脚がなるようにすることを主体に矯正を行っているのかもしれません。それは“形”に重点を置いたやり方です。しかしそれでは今回の、将来変形性膝関節症にならないためにO脚を改善するという目的を叶えることにはつながらないかもしれません。

O脚と下肢の筋肉・骨格02

 私たちの標準的な骨骼では、大腿骨は骨盤の外側から膝に向かって内に入るように降りています。そして膝から足にかけての脛骨はほぼ垂直に降りています。骨格の在り方は力の方向性を示しますので、下肢は“骨盤から膝にかけて力が内側に集まっている状態が正しい”ということになります。つまり立った時、膝のやや内側に力が集中している感じが得られる状態が良い、ということです。立った時、膝の外側に力が逃げてしまったり、どこに力が集まっているのかハッキリしないのであれば、それは改善する必要があるということです。

 O脚を改善するための第一段階は、力が膝の内側に集まるようにすることだと私は考えています。そしてそのためには、股関節では大腿骨を外側に開く働きをする筋肉を整えなければなりません。その要は小殿筋です。
 更に、股関節で大腿骨を外側に回旋させる働きをする筋肉を整える必要があります。その要は短内転筋です。
 その他に筋膜の影響があります。そしてその影響力はかなり強いです。大腿部の筋膜が少し内側に捻れる感じで膝に向かっているのが良いのですが、触診に馴れていない人にとって筋膜の流れを感じることは難しいかもしれません。仮に、筋膜が理想とは反対に外側に流れているような状態では、力はその方向に向かってしまいますので、膝の内側に力が集まる状態にはなりません。そして膝蓋骨(膝のお皿)は筋膜の影響を受けますので、他者に比べて膝蓋骨が外側に位置しているように感じるかもしれません。それは筋膜が外側に捻れていることを現しています。
 尚、立った時に足が「ハの字型」になっているO脚や内股の人は膝蓋骨が内側に入り筋膜も内側に捻れている状態になっていますが、それが良いわけではありません。股関節で脚が内側に捻れているということですから、膝裏が外側を向いてしまうので反張膝になってしまいO脚を助長してしまいます。

 O脚の場合、膝関節で脛骨が外側にズレているわけですが、そのことばかりに注目して膝関節ばかり整えたとしても、股関節から膝関節にかけての力の掛かり方が改善されなければ、膝関節の矯正は極めて一時的なものになってしまいます。5分も歩けば元の状態に戻ってしまうかもしれません。
 ですから先ず第一に整えるべきところは股関節での大腿骨の角度であり、大腿部の筋膜の流れだと私は考えています。その上で、膝関節における大腿骨と脛骨の関係、足関節(足首)などを修正するのが順番になります。

 たとえ脚の形がすぐに真っ直ぐにならなかったとしても、立ったり、歩いたりするときの重心が太股と膝のやや内側に集まるような状態になっていれば、自ずと足の母趾側に力が入るようになります。このような状態でからだを使い続けていれば次第に骨格も筋肉のバランスもそのように変わっていきます。それまで負担の掛かっていた内側半月板も次第に偏った圧力から解放されるようになりますので、変形性膝関節症になる可能性は遠のいていきます。

O脚と骨密度
 高齢者、とくに女性の高齢者にとって骨密度は気になるところです。骨折しやすい状態かどうかは骨密度だけの問題ではないかもしれませんが、一つの目安として骨密度を気に掛けていることは良い方法かもしれません。
 また、私の母を例に出しますが、リウマチを患って少し経った頃骨密度を測定したことがあります。普通の状態である右脚の骨密度は年齢より若い値でした。一方、O脚である左脚は骨密度が芳しくなく投薬によって対処しなければならないレベルでした。
 これを一般の人はどう考えるのでしょうか? 骨密度が悪く、つまり骨が弱いのでO脚になってしまったと考えるのでしょうか?
 専門用語は忘れましたが、骨は重力の掛かり具合によって成長したり退化したりする傾向があります。重力のない宇宙では、じっとしていると筋肉だけでなく骨も細ってしまいますので、宇宙飛行士達は宇宙船の中でたくさんトレーニングをしています。それは骨や筋肉に重力をかけているということに他なりません。
 そう考えますと、普通の状態である母の右脚の骨にはしっかりと重力が掛かっていますが、O脚の左脚には重力があまり掛かっていないということになります。O脚が進行して左脚を引きずりながら歩いている現在であれば、「左脚をかばうために右脚ばかりに力をいれている」ということで骨密度の左右差の原因をイメージしやすいと思います。しかし、測定した頃は左脚で地面をしっかり踏めていた頃ですから、左右で大きな差があることは想像しにくいことでした。

変形性膝関節症01

 ここでもう一度母の写真を見ていただきたいのですが、O脚である左脚は股関節から膝のやや外側に重力が掛かっていて、膝から下は力の方向がすっかり外側に向かっています。この状態を見方を変えて観察しますと「右脚はからだの重み(重力)をしっかりと大腿骨と脛骨で受け止めているが、左脚は力が外側に流れて逃げてしまっている」となります。つまり骨に対する荷重が左側は弱くなっていますので骨が退化してしまう、となります。
 O脚(X脚も同様)の人は膝関節に対する負担が増えるので痛みや炎症を起こすのですが、骨そのものに対する負担は減るので骨密度が悪化するという結果になります。

 ホルモンの関係とも言われていますが、体質的に女性は骨密度が悪化しやすいと言います。高齢になって外出の機会、歩く距離も減りますと骨が弱くなってしまうのは仕方がないことではありますが、そこに膝関節の不具合、O脚が加わりますと尚さら骨の弱体化が加速します。ですから道理だけで考えますと、加齢に従いO脚は改善するようにしなければならないということになります。
「スタイルのことを考えていた若い頃はO脚を気にしていたけど、もうそんな歳でもないし、今更O脚を直そうとも思わない」というのは心情的には理解できますが、からだの健康を考え「いつまでも自分の脚で歩き続けていたい」と思われるのであれば、O脚を改善することを考えていただきたいと思います。
 O脚を改善することは重心をからだの中央に持っていき、動作を無理なく効率的に行うことにもつながりますので、単に脚だけの問題ではないことをつけ加えます。

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