ゆめとわのblog

ホームページとは違った、より臨場感のある情報をお届けしたいと思っています。 また、テーマも整体の枠を飛び出してみたいと思います。 ホームページは以下です。 http://yumetowa.com/ お問い合わせはメッセージ欄でお送りください。

カテゴリ: 下半身

 “足つぼ”、”足リフレ”の施術にはエステの施術に近い、あまり痛みを感じないものと、強い痛みを感じる施術があります。テレビ版組などで話題性のために取り上げられるのは、まるで罰ゲームのように強烈な痛みを感じる場面になりますが、実際、足裏や足の指(足趾)には強烈に痛みを感じるポイントがあります。
 今回は足裏で、とても強い痛みを感じる部分についての話題です。と申しましても足の反射区(足裏のツボ)についてではありません。
 普段はまったく気にならないけれど、実は非常に強くこわばっているポイントが足裏の深部にあります。そして、それによってふくらはぎや太股がおかしな状態になっていたり、骨盤が歪むなど体型に影響を及んでいることがあります。また、その影響が手先にまで及んで、ペンの握り方がおかしかったり、筆圧に問題があったり、箸が上手く使えなかったりという問題が生じている場合もあります。

足裏(足底)の一番深い場所

 足裏は地面と接触するばしょですから、とても強靱にできています。筋肉も三層あって、その表層に厚い筋膜(足底腱膜)がありますので、本来は裸足でも生活できるようになっているのだろうと思います。
 
 今回、取り上げますのは足底の最も深くにあります長腓骨筋腱(ちょうひこつきんけん)と前脛骨筋腱(ぜんけいこつきんけん)の関係と、その影響についてです。
 「腱」というのは筋肉が骨に繋がる部分のことですが、手と足の腱は細長くなっていて、人形劇で人形を動かす紐のような役割をしています。つまり、筋肉の本体(筋腹)が伸び縮みすることによって腱を動かしますが、それによって腱の繋がっている骨が動くという仕組みになっています。

 足底の最も深いところには、足趾の奥の骨(中足骨といいます)同士を結び付ける骨間筋(底側骨間筋と背側骨間筋)があります。主な働きは中足骨同士を結び付けることで足の骨格を安定させ、体重の重みなどに負けない足を保つことですが、もちろん足趾を動かす時にも働きます。そしてふくらはぎの長腓骨筋、前脛骨筋、後脛骨筋の腱があります。

 多くの人達に共通する実態としまして、これら前脛骨筋、後脛骨筋、長腓骨筋と、それらが連動している他の筋肉の変調が、からだの歪みや動作の不具合に繋がっているケースが多くあります。
 一例を簡単に紹介します。

 前脛骨筋は手の親指を曲げる短母指屈筋、長腓骨筋は親指を伸ばすときに使う短母指外転筋、後脛骨筋は親指を閉じる母指内転筋と深い関係にありますので、これらの筋肉が変調をおこしますと、手の親指の働きがおかしくなったり、手の形がおかしくなったりします。そして、ペンや箸の持ち方がおかしい、手や腕を使う時に脇が開いてしまう、腕立て伏せをすると肩に負担が掛かる、息を大きく吸うことができない、股関節で太股が外に出っ張ってしまう、いつも太股やふくらはぎの外側が張っている、O脚になりやすい、靴が外側(小趾側)ばかり減ってしまうなどの症状がもたらされる可能性があります。

長腓骨筋と前脛骨筋の関係

 ここで、とても多く見受けられるケースを例にだして説明させていただきます。
 私のところに来店される人達は、からだの何処かの調子が悪い状態です。そういうこともあってか、多くの人達が踵重心(踵に重心が乗っている)の状態です。ふくらはぎに張りを感じやすい、というのは踵重心の人の特徴でもありますが、O脚やその傾向にある人も踵重心です。

 踵に重心が乗っている人は、そのままでは不安定で後に倒れてしまいますので、下腹を前に出して、反り腰の状態にしてバランスを保つようになります。この状態では、足の指を曲げて「足趾で踏ん張る」立ち方になってしまいますが、それが足底の深い部分に影響をもたらすことになります。足趾を曲げて踏ん張る状態は、必然的に第1背側骨間筋や土踏まずのところに力が入ってしまうのです。
 ちなみに重心の位置が正しい人は、立っていても決して踏ん張る状態にはなりません。

 このような状況が常態化しますと、当然土踏まずの筋肉はこわばることになりますが、最も深いところにあります第1背側骨間筋や長腓骨筋腱の停止部(中足骨付着部)のこわばりは頑固なものになります。すると第一中足骨は内側に捻れた状態なりますが、それによって前脛骨筋腱が引っ張られ、前脛骨筋もこわばった状態になります。
 つまりふくらはぎの外側面にあります長腓骨筋と前脛骨筋の両方がこわばって張った状態になりますので、「常にふくらはぎの外側に張りを感じてうっとうしい」といった心境になってしまいます。
 この状態を解消するためには、第1背側骨間筋や頑固にこわばっている長腓骨筋腱の状態を改善しなければなりません。ですから私は、指圧やその他の手技で念入りにし施術を行うのですが、これがとても強い痛みを伴います。
 施術が痛いのは心苦しいのですが、「かなり痛いですけど‥‥」と前置きしながら、状態が良くなるまで施術を行っています。


 今回取り上げました“足底深部の強いこわばり”は、「雑草の根」に似た存在に喩えられます。つまり、雑草が邪魔だから草刈りをしたところで根が土中に残ったままですと、また同じようにすぐに雑草が生えてきてしまいます。しばらく、あるいは永遠に雑草とお別れしたいのであれば、「根こそぎ」除去しなければなりません。
 足底深部に「芯」のように存在するこわばりが残っていますと、一時的に状態が良くなったとしましても再び同じような症状が現れてしまいます。
 ですから、私はそのような気持ちで施術を行っています。しかし、それまでのからだの使い方の癖が改善されませんと「しばらくするとまた根付いてしまう」という状況になってしまいます。「
 ほとんどの人は、症状が軽くなりますと来店されなくなります。しかし、こんかいのような場合は、使い方の癖」が改善されるまで来店していただきたいと思っています。

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 時々、足を着くと足裏やかかとや小指のライン、親指のラインが痛むという人が来店されます。
 痛む場所や、痛みを出す状況によって原因は異なりますが、今回は“着地すると小指側が痛む”、“歩くと小指側が痛む”ことについ説明させていただきます。

 痛みを出すのはほとんど筋肉の問題です。着地の時は、からだの重みを受け止めるために足のアーチが沈むわけですが、その時に筋肉は伸びるようになります。もし筋肉の中にこわばって伸びることのできない部分(筋線維)がありますと、そこが痛みを発するようになります。
 あるいは着地の時ではなく、歩行時など地面を蹴って前に踏み出そうとするときに痛むのであれば、それは筋肉がうまく働くことのできない状態になっているために、地面を蹴ることができないからです。
 その判別は、体重が掛かっていない状態で痛みを出す部分を指圧するとわかります。指圧で痛むのであれば、それは筋肉のこわばりによるものです。状態がひどくなりますと、そっと触れるだけでも痛みを感じることがあります。
 指圧しても痛くないのであれば、それは筋肉のこわばりによるものではなく、力が入らないために小趾を上手く動かすことができないからだと考えられます。小趾を支え、動かす担当をしている筋肉の働きが悪いので、他の筋肉に負担が掛かっていることが考えられます。

筋肉のこわばりによって着地時に痛みが生じる

 筋肉がこわばってしまう理由はいくつか考えられますが、足の小趾側の筋肉に限定しますと、だいたい二つの理由に絞られます。

①小趾中足骨が不安定な場合

 踵から小趾先にかけて中間のところに第5(小趾)中足骨があります。

 この骨が不安定ですと、そこに付着している筋肉(短小趾屈筋)はこわばってしまいます。骨は筋肉が働くための足場としての役割を担っていますが、骨格が不安定だということは足場が不安定になっているということですので、筋肉はリラックスすることができないで常に緊張状態になってしまいます。

 小趾中足骨が不安定になる理由としましては、ふくらはぎ外側面の筋肉(短腓骨筋、第3腓骨筋)がこわばっていることがまず考えられます。
 また小趾が捻れている場合も小趾中足骨は不安定になります。外反母趾や内反小趾の人は母趾も小趾も基本的に捻れています。足の外側に重心の掛かっている人も小趾が捻れていることが多いです。立ったり歩いたりしたとき、小趾を捻るように使ってしまう可能性が高いからです。
 さらに、足の横アーチが機能していない「開張足」でも小趾中足骨は不安定になります。「だんびろの足」とは、今は言わないのかもしれませんが、力感の乏しいベチャッとした足です。

 開張足を防ぐためには、筋肉としては母趾内転筋(ぼしないてんきん)を良い状態に保っておく必要があります。
 母趾内転筋の働きが悪くなる理由としましては、まず第一に、ヒールの高い靴などによる影響があげられます。ヒールの高い靴を履きますと踵が浮いた状態で着地している状況になりますから、足のMP関節が甲側に曲がった状態で立ち続けることになります。それはMP関節周辺に負担を強いることになりますし、母趾内転筋を伸ばしつづけていることになります。筋肉は伸ばし続けられますと、やがてゆるみきってしまい働きが悪くなってしまいます。つまり、母趾内転筋が疲弊して縮まなくなってしまいますので、足が横に拡がり横アーチが失われてしまいます。

 また、特に高いヒールを履いたこともないのに母趾内転筋の働きが悪くなっている場合もあります。筋肉は「連動する」という大きな特徴をもっていますので、母趾内転筋自体に問題がなくても連動する筋肉がゆるんで働きの悪くなった状態になりますと母趾内転筋の働きも悪くなってしまいます。
 膝裏の一番奥にあります膝窩筋は母趾内転筋と連動関係にあります。膝窩筋は膝を曲げる筋肉(屈筋)に属していますが、例えばO脚などで反張膝(普通以上に伸びた状態の膝、バレリーナの膝)の状態になりそれが固定化しますと、膝窩筋が伸びてゆるんだ状態になってしまいます。それによって連動する母趾内転筋の働きが悪くなり開張足になってしまうこともあります。また、手のひらにも母指内転筋がありますが、手指の使い過ぎなどで手の母指内転筋が疲弊しますと、連動関係で足の母趾内転筋の働きが悪くなります。

 高いヒールを履いたことによって、あるいは筋肉の連動関係によって母趾内転筋の働きがわるくなりますと開張足になりますが、それは小趾中足骨だけでなく足趾や足の骨全体の不安定を招くことになりますので、当然、小趾に関係する筋肉がこわばったり、あるいはこの後に説明いたします「小趾を動かす筋肉の働きが悪くなる」状態を招くことになります。

②小趾の捻れや踵の歪みによる場合

 足の小趾側の一番外側にはMP関節付近から踵にかけて小趾外転筋(しょうしがいてんきん)があります。

 ところで、足のトラブルの一つに“内反小趾”があります。足の小指(小趾)が内側に捻れていて、さらに小趾のMP関節が4趾から離れた状態になり、小趾先からMP関節付近の外側に痛みを伴う状態のことです。外反母趾と対称的な状態ですが、外反母趾の人の多くは内反小趾にもなっています。
 さて、小趾先からMP関節にかけて内側に捻れますと小趾外転筋はこわばります。あるいは踵の骨が歪んだり、外くるぶし(外果)の位置が歪んだりしますと小趾外転筋がこわばることがあります。また、筋肉連動の関係で小趾外転筋がこわばることもあります。

 経験的に申し上げますと、小趾外転筋だけがこわばったとしても、床に着地しただけで痛みを発するということはほとんどありません。①で説明しましたように小趾中足骨の不安定な状態が重なったり、その他の要因が重なったときに痛みを発する場合が大半です。


筋肉の働きが悪くて踏ん張ることができずに痛みを発する

 小趾を支えたり、小趾を動かす筋肉の働きが悪く、荷重に耐えられなかったり、歩行時などで、うまく地面を蹴ることができないので他の足趾(指)に負担が掛かって痛みを出してしまう場合があります。その原因としましては血行不良やケガなど外傷による影響が考えられます。あるいは筋肉連動の関係で、小趾に関係する筋肉の働きが悪くなっている場合もあります。

 「朝、起きがけの第一歩を踏み出すときなどに痛みを感じる」というのは血行不良によって筋肉の働きが悪くなっていることが考えられます。「動いているうちに、少しずつ痛みが和らいでくる」というのであれば、血液が循環することで筋肉の働きが回復してくるということですから、まず血行不良について考えたり対策する必要があります。
 朝の起きがけだけでなく、座った状態から立ち上がって一歩を踏み出すと必ず痛む、というような場合もありますが、このような場合は血行不良だけでなく、その他の要因が絡んでいると思われます。
 いずれにせよ、筋肉の働きが悪い状態になっているためにしっかり骨格を支えることができくて、踏ん張ることができない状態になっているということです。

 次にケガの影響について考えてみます。例えば足の甲側(外踝の前くらい)を捻挫したり、小趾を骨折したりして、その傷が治りきっていない場合などです。
 ねん挫による最も大きな影響は靭帯が伸びてしまったために関節がグラグラと不安定になってしまうことです。関節は踏ん張りが効かない状態になりますので、体重を支えることができなくなってしまいます。歩いたり、走ったりする運動などから受ける負荷に耐えられない状態ですので痛みを発します。
 骨折の場合は動かすこともできなくなりますので、尚更負荷に耐えられないので痛みをはしますが、医師が「骨折は治った」と診断された後も、骨膜の状態が元に戻っていないことがあります。と申しますか、ほとんどの場合、骨がくっついただけでは完全に治癒しているとは言えません。捻挫も骨折も「腫れが引いて痛みが取れた」だけでは完全に回復したとは言えないと私は考えています。骨に付着している筋肉や関節に関係する筋肉の働きがしっかり戻った状態になるまで治癒させないと、何年経っても、何十年経っても、自然にしっかりした状態に戻ることはほとんどないと言えます。加齢などによって筋力が低下しますと「昔の古傷が痛む」という状況が現れますが、それは「実は傷がまだしっかりと治っていない」ことの現れだと考えています。
 つまり、もうすっかり忘れてしまうほど昔の捻挫や骨折の影響によって、「着地すると痛みを感じる」、「歩くと痛む」という症状が現れることも、十分に考えられることです。
 また、爪を深爪したり、何かに打撲したり、ちょっとした傷がついてしまった、といった「些細なことに思われること」の影響でも同じような状況になることがあります。
 このような場合は、何よりも傷をしっかり治すことが優先されます。いくらマッサージしたり、湿布を貼ったりしてみても痛みの原因は治まりません。


足のバランスと痛み

 たとえば、捻挫や骨折などの古傷がしっかり治っていない状態だったとしても、あるいは多少、小趾中足骨などがグラグラしている状態だったとしても、足裏全体でバランス良く立てる状態であり、効率よい歩き方ができる状態であれば、痛みを感じることはないかもしれません。それは、体重や運動による負荷が足裏全体に均等に分散されますので、小趾に対する負荷がそれほど掛からないからだと考えられます。
 ところが、足の外側(小趾側)に重心が掛かっている人の場合、歩行で着地するときは必ず小趾側に負荷が集まってしまいます。立っていても足の内側が浮き気味なって小趾側に負荷が掛かってしまいます。
 足の骨格がしっかりしていて、筋肉の働きに問題がないのであれば、このような状態でも痛みを感じることはなく、ただ「疲れやすい」という感じがするだけかもしれません。ところが疲労が溜まったり、筋肉が少し変調したり、骨格が不安定な状況になったりしますと痛みを感じるようになるかもしれません。そして、このようなケースは多いかもしれません。しばらく安静にして疲労が回復しますと痛みを感じることがなくなってしまう場合などです。

 一口に「足のバランスを整える」と言いましても、それは何かの運動をしたり、マッサージをすることなどで簡単にできることではありません。からだ全体のバランスを整えることが必要になりますので、やはり専門家に任せるのがよいかと思います。


 今回のテーマについての最初のブログは2015年2月に投稿しましたが、その後も読まれていらっしゃる人が多いようですので、今回は内容を増やして書き直しました。
 私はブログに対するコメントは受け付けない設定にしております。コメントに対する返答が時間的に難しいと考えているからです。
 時々、メッセージをいただくことがありますが、要望や質問などがございましたら、メッセージあるはメールにてお送りください。

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(以前に投稿した記事を修正加筆したものです)

 車や電車や飛行機などに長時間座り続けているとお尻の骨(坐骨付近)が次第にゴツゴツしだし辛くなったり痛くなったりする経験はどなたにでもあると思います。
 その原因は“お尻が疲れるから?”というのが一般的な見解だと思いますが、中には1~2分くらいしか座っていないのに坐骨付近が痛くなってしまう人がいます。ですから一概にお尻の疲労が原因であるとは言えません。今回はこのことについて考えてみたいと思います。

ハムストと坐骨の関係

 太ももの裏側の筋肉をハムストリング(略して“ハムスト”)と言います。ハムストリングは坐骨から始まって太ももの裏を通り膝下の裏側につながっている筋肉群です。
 ハムストリングは坐骨を筋肉の出発点(起始)としていますので、坐骨の状態に深く関係する筋肉です。筋肉の性質上、同じ筋肉のどこかに働きの悪い部分が生まれますと別の部分がこわばって硬くなるという仕組みがあります。例えばハムストリングの中間部分、ちょうど太ももの裏側、座面についているところにゆるんだ部分ができますと、起始部の坐骨に近いところにこわばりができてしまいます。筋肉はこわばりますと硬くなりますので、“坐骨が尖ってゴツゴツした感じがする”という症状が現れます。
 基本的に、筋肉は同じ状態を長時間保つことが得意ではありません。特に伸ばされた状態で長時間耐えることは苦手です。椅子に座り続けることは、ハムストリングが座面に接触し続けることですが、加えて太ももの重みがかかっていますので、筋肉・筋膜・皮膚が重さに耐えながら伸ばされ続けているということです。時々立ったり歩いたりして筋肉を動かすことができれば、伸ばされ続けている状態は一時的に解消されて、一端リセットされますので筋肉が疲弊することもないのですが、そういうことができない場合は、筋膜や筋線維が伸ばされ続ける状態に耐えられなくなり、疲弊して収縮できなくなってしまう部分ができてしまう可能性が高まります。それは喩えて言いますと、筋肉や筋膜に“伸びきってしまい縮むことができなくなってしまったゴム”のような部分ができてしまうということです。そうなりますと筋肉全体の働き(収縮力)が悪くなりますので、それを補うように同じ筋肉の別の部分にキュッと硬く縮まったこわばりの部分が発生することになります。
 座り続けていますと次第に坐骨部分が尖ったように感じたり、あるいは坐骨周辺に“妙にありありと感じられる硬いもの”が感じられるようになることがありますが、それはこのような原理で生じます。

 坐骨が痛くなる理由は他にもありますが、“座り続けていると痛くなる”といった場合はこのような仕組によるものが最も多いと思います。また、何らかの理由でハムストリングがゆるんでしまっている人は座ると間もなく坐骨が痛くなったり腰が痛くなったりしてしまいます。ハムストリングはスポーツで肉離れを起こしやすいところですが、肉離れを患っている人は座面に太ももをつけるだけでも耐えられなくなってしまうことでしょう。

 さて、映画館などで長時間座り続けていなければならないときに坐骨や腰が痛くなった場合などの対処法としては、太ももと座面の間に手を入れて温めたり擦ったりしてハムストリングのゆるみを改善するようにすることが良いと思います。お尻をモゾモゾ動かしたり、お尻の痛くなったところに手を当てたりするより効果的です。

ハムストリングがゆるんでしまう理由

 上記のように筋肉が何かに長時間接触していたり、荷重がかかり続けていたりしますと筋線維が伸びて収縮できない部分ができ、筋肉の働きは悪くなりますが、それ以外にも筋肉がゆるんで働きが悪くなってしまう状況はあります。
 一つは使いすぎによるものです。これは筋肉疲労のことであり、この場合は休養することによって機能を回復することができます。
 もう一つは血液循環不良によるものです。端的な例は“冷え”です。からだ全体が冷えたり、部分的に冷えたりしますと動脈の巡りが悪くなり、細胞に十分な酸素が届けられないので筋細胞の働きが悪くなって筋肉はゆるんだ状態になってしまいます。
 その他には神経の問題もあります。ハムストリングで申せば、坐骨神経がコントロールしている筋肉ですので、坐骨神経の状態が悪くなりますと筋肉は働きの悪い状態になります。
 また他の筋肉の影響によってゆるんでしまう場合もあります(これが一番多いかもしれません)。例えば腰や膝が悪くて、歩いたり立ったりするときに下半身全体で踏ん張ることができない状況になりますと、自ずと通常以上に足の指に力を入れて頑張ることになります。それによって足裏や足趾(足指)の筋肉はカチカチにこわばりしますが、その影響でハムストリングがゆるんでしまうことがよく起こります。ふくらはぎはパツンパツンに張っているのに、お尻や太ももの裏はユルユルといった感じです。高いヒールを履いている人、靴のサイズが合っていない人、かかと体重の人、歩き方の悪い人、背中の丸まった人、こういう人達の足趾はこわばっていることが多いのですが、すると筋肉の連動関係、拮抗関係でハムストリングはゆるんでしまうのです。

筋肉は同じ状態を長く続けることが苦手

 今となってほとんど死語になりつつある“根性!”は、私の幼い頃、漫画「巨人の星」の時代にはごくごく一般的な言葉でした。「姿勢を正しく保ち続けることができないのは忍耐力が足りないからだ」などとよく言われたものです。今、この仕事についていろいろな方と接していますと、“耐えられる身体”と“耐えられない身体”という判別がつきますので、「今の状態では、それ(姿勢良く座り続けようとすることなど)は無理です」などと申し上げることがあります。
 ところが現実の今の社会では、この“無理”を強いられている場面がけっこうあります。デパートなどの売り場で働いている人は、お客さんが居ても居なくても座ることは許されない、などと耳にします。接客が忙しくて動き回っているのであれば、からだは疲労しますが、筋肉は同じ状態をじっと耐え続けるといった状況にはなりませんので疲弊してゆるんでしまう可能性は少ないです。ところが暇で動くこともないのに、座ることは許されず立ち続けていなければならない状況になりますと、筋肉は無理を強いられることになります。下半身の筋肉が疲労してきて次第に働き悪い状態になるわけですが、それでも立ち続けていなければならないとなりますと、無意識に肩や背中に力を入れて頑張り続けるようになってしまいます。肩こりがきつくなったり、背中の張りに辛さを感じる原因の一つであると思います。
 また反対にPC作業などで一日中座り続けていなければならない、というのも筋肉には良くありません。姿勢が崩れていくのは当然のことだと思います。筋肉は、それ自身が伸びたり縮んだりするようにできています。つまり伸縮を繰り返すのが本来の在り方ですので、どちらか一方に偏るという使い方は間違っているのです。
 職場環境改善を取りざたされている今日、整体的な観点で申し上げれば、企業側はこういうことにも配慮する必要があると思います。売り場の片隅、お客さんから見えないところに少しの時間でも座れる椅子を用意すことも職場環境の改善ではないでしょうか。
 座り続けることの多い仕事では、上司の方が積極的に声を掛けて、時々立ったり歩いたりすることを促すことも大切なように思います。


 今回のテーマは「座るとお尻の骨(=坐骨)が痛くなる」というものですが、その最も多い理由は太股裏の筋肉(ハムストリング)や筋膜がゆるんで働きの悪い状態になっていることだと私は思っています。
 筋肉や筋膜の働きが悪くなっているところに、さらに物(座面)と接触したり、荷重がかかったりしますと、筋肉や筋膜は耐えられなくなって反乱を起こすように、坐骨周辺を硬くして痛みとして訴えるようになります。
 ですから、このような場合は、痛いところ(坐骨周辺)を揉みほぐして弛めることが解決策ではなく、ゆるんで働きの悪くなっている部分の機能を回復させることが正しい対処方法です。そこを間違えますと状態が悪化することがあります。

 お尻が痛いからと、太股の裏に低周波治療器の端子を貼ったりする場合は、細心の注意が必要です。強い力(電力)でハムストリングを刺激し続けた結果、坐骨周辺だけでなく、お尻全体が硬くなって坐骨神経痛に苦しむようになった人を知っています。くれぐれも注意してください。


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 長年、介護の現場で働いている男性がいます。一口に介護職といってもいろいろな作業内容がありますが、この男性は責任者であり、かつ、現場ではかなりの力を要求される仕事をされています。
 その過酷な作業によってギックリ腰もしばしば経験されていますが、今の一番の悩みは腕と手に十分な入らないことです。数年前に右肩を損傷しました。毎日毎日、多くの人を抱える作業をしていて腕の筋肉が耐えられなくなり、肩の腱(上腕二頭筋長頭腱)を損傷してしまいました。悩まれた挙げ句、手術によって治療されたのですが、術後は以前ほど力を使うことができませんので、左腕の方に負担が掛かるようになってしまいました。
 本人は右腕を損傷した経験もありますので慎重に作業をしていたようですが、やがて左腕も疲弊してしまい右腕と同じ運命をたどるようになってしまいました。結局、両肩を手術することになってしまったのです。

 今は左肩の手術から1年ほど経過したところですが、すっかり現場の仕事に復帰されています。ところが二月ほど前に、両方の前腕の筋肉が痛みだしたということで来店されるようになりました。そして同時に、これまで不安を感じたことのない膝にも不安を感じるようになっていました。
 週一回のペースで3回来店されました。それで前腕の問題は解決しましたが、私は違う面で不安を感じていました。
 「手術によって両方の肩周辺に十分な力が入らなくなってしまったので、手と腕の力に頼って作業をするようになってしまったようで、前腕や手の筋肉に疲労がたくさん蓄積してしまったようです。その影響で腕に痛みが現れたり、膝に力が入らなくなって不安を感じるようになってしまったのだと思います。」と申し上げました。
 そして「ですから、難しいかもしれませんが、腕への負担を可能な限り減らすようにして欲しいですし、疲労回復のケアも毎日ちゃんとやって欲しい。」と申し上げました。

 それから2週間ほどした頃、今度は「ギックリ腰になったしまった」ということで来店されました。ギックリ腰に対する施術を行い、それは一度ですみましたが、やはり私が感じたのは腕と手への負担でした。
 そして、その後2週間経って「左膝が全然曲げられなくなって、歩くこともまともにできない。足を地面に着くと痛い。」ということで来店されました。
 「ギックリ腰はその後すっかり良くなったのでその影響ではないと思うし、筋を伸ばしたり打撲したわけでもないのに急に膝かおかしくなって、あれよあれよという間にどんどん悪化してこんな状態になってしまった。何かの病気にでもなったのかな?」と不安な表情でした。
 この後、膝が曲がらなくなってしまった仕組みについてはお話ししますが、結局、施術したところは左手と左前腕が中心でした。手と腕の筋肉が使いすぎや疲労によってバランスを失い、その影響が骨盤と大腿骨との関係を歪め、それによって膝がほとんど曲げられない状態になってしまったのです。
 結局、60分の施術ですっかり症状は消えましたが、「残念ですが、もう肩や腕は仕事内容に耐えられない状況になってしまったと思うので、2週か3週に一度は来店されて、施術を受けた方がいいですよ。そうしなければ、同じことを繰り返すことになると思います。」と申し上げました。

膝が曲がらなくなる理由

 「膝が曲がらない」という症状は大きく3つに分けて考えます。

 一つは関節がずれていることです。変形性膝関節症が典型的ですが、そこまで状態が悪くなくても膝関節がずれた状態になりますと、膝を曲げるときに「膝の内側が痛む」、あるいは「膝の外側が痛む」状況になることがあります。そして、この状態を長引かせますと「膝に水が溜まる」症状が現れますが、それによって更に膝が曲げられなくなることがあります。

 二つ目は「膝を曲げることはできるけど、正座をすることができない」といった症状です。正座は単に膝を曲げることだけでなく、自分の体重がふくらはぎに乗っかりますので、その重さを柔らかく受けとめるように、ふくらはぎの筋肉がゆるまなければなりません。ふくらはぎの筋肉がこわばったままの状態でゆるむことができなければ、長く正座をすることはとてもできませんが、この時に要になるのは膝裏にあります膝窩筋(しつかきん)であったり、足首周辺の靱帯であったりします。

 三つ目はふくらはぎや太股裏の筋肉が収縮しない、あるいは伸びないために膝を曲げることができない状態です。
 専門書等によりますと、あるいは専門家の一般的な認識では、膝を曲げる動作においてははふくらはぎの筋肉(腓腹筋)とハムストリング(太もも裏の筋肉)は収縮することになっています。

 確かにそれは大きな意味では正しいことです。しかし、もっと細かく観察しますと、腓腹筋外側頭と半腱様筋は収縮しますが、腓腹筋内側頭と大腿二頭筋長頭は伸びることになります。もし、腓腹筋内側頭や大腿二頭筋長頭がこわばっていて上手く伸びることができない状態になっていますと、膝を曲げることができなくなってしまいます。そのこわばり具合によってどれだけ膝を曲げることができるかは変わってきますが、この状態の特徴としましては、上記の二つと違って痛みを感じることはないのですが、単に「それ以上曲げることができない」という状況になります。(もちろん、無理してそれ以上曲げようとしますと非常に強い痛みを感じますが。)
 そして状態が酷い場合は、歩く動作程度の膝の小さな屈曲もできなくなりますので、「歩くことができない」あるいは「足を地面につくこともできない」などとなってしまうこともあります。

 さて、この度登場していただいた人は、三つめの理由によって少しも膝が曲がられなくなっていました。
 その具体的な理由は上記でも説明しましたように大腿二頭筋長頭が強くこわばっていて連動する腓腹筋内側頭もこわばっているために、少しも伸びることができなかったからです。ですから「ほとんど膝を曲げられない」状態になっていました。
 そして大腿二頭筋長頭が強くこわばっていた理由は、骨盤の右側が歪んでいて大腿二頭筋長頭の出発点である坐骨結節が内側に入っていたからですが、その理由を追っていきますと、やはり左肩の不安定性からくる左手と左前腕の筋肉の問題が根本的な原因でした。ですから膝の症状ではありましたが、重点的に施術を行ったのは左手でした。

 膝に違和感を感じてから短時間のうちに膝を曲げることができなくなり、「足を着くことができないくらい膝を少しも曲げることができない」状態になってしまったのですから、本人はとても不安に感じたようです。「何か、膝が重い病気にでもなったしまったのか?」と思ったそうです。そして、その原因が左手周辺の問題であり、左手や左前腕を施術することで症状がすっかり消えてしまったことにも驚いていました。

膝裏を伸ばして、膝が曲げられなくなってしまった

 今回の主題であります「腕と膝の関係」とはかけ離れますが、今回登場していただいた人と同じように、三つ目の筋肉の問題で膝が曲げられなくなってしまった別のケースがありましたので紹介したいと思います。

 その人の場合はズリッと右足を滑らせて転んでしまったことがきっかけですが、「転ぶまい」として踏ん張ったときに右膝の裏を伸ばしたような気がしたということでした。その場では、特に症状が現れたわけではなかったそうですが、夜ベッドに入るために膝を曲げたときに「ズキッ」と驚くような痛みに襲われ、それ以来膝を深く曲げることができなくなってしまったとのことでした。
 この人の場合は、半腱様筋が伸びてしまったことが原因でした。膝を曲げるときに半腱様筋は収縮するのですが、筋線維を傷めてしまったために収縮できない部分ができてしまったのです。膝を深く曲げる動作では、半腱様筋全体がしっかり収縮できる状態になっていることが必要ですが、筋線維の一部に収縮できない部分ができてしまったので半腱様筋の収縮が不完全な状態になってしまいました。ですから、膝を途中までしか曲げることができませんし、それ以上曲げようとしますと、「収縮できない部分を強制的に収縮させる」ことになりますので、突然強い痛みに襲われることになります。イメージとしましては「余った肉が挟まれて潰される」ような感じの痛みです。
 ですからこのような場合は、損傷して収縮できなくなってしまった筋線維を丁寧に手当てして回復を促すしかありません。もしこの時、方法を間違えてストレッチしたり、揉みほぐしたりしますと、益々筋線維は収縮できない状態になってしまいますので、症状を悪化する可能性が高くなります。


 今や人生100年の時代となりました。20歳代までは「からだに不安を感じたこともなく」、30歳代では「疲労や肩こりを感じ、時々腰痛も感じ」、40歳代以降はスッキリしない日々が多くなったり、からだの不具合や不調に悩まされる日々が訪れたりします。
 そして五十肩や腰痛や膝痛に悩まされる日々も増え、70歳頃になりますと体力の低下を感じ、病院を訪れる日々も増えますが、さらに人生は30年近く残っているというのが現実となっています。
 高齢者になりますと、人生に対するいろいろな欲はかなり減るとは思いますが、「最後まで自分の足で歩き続けていたい」というのがせめてもの願いとなるのかもしれません。そして、そのためには腰や股関節や膝や足首などの状態を快適な状態に保っておくことが大切です。中でも膝は、女性にとっては加齢にともなって壊しやすい部位ですから、常日頃から良い状態に保っていただきたいと思っています。
 何度も何度も申していますが、変形性膝関節症にならないように、既になってしまった人は症状を悪化させないように、十分に注意をしていただきたいと思っています。

足つぼ・整体 ゆめとわ
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 今回は膝痛に対する考え方の概略を説明させていただきます。細かい、突っ込んだ内容につきましては追々投稿させていただきます。

 からだの痛みにはいろいろな症状がありますが、膝の痛みは高齢の女性く見受けられる症状です。膝が痛くなりますと歩く一歩一歩がとても辛くなりますので、歩くことが嫌になって足りなくなりますが、それによってからだが不調な状態になります。ですから、症状が軽微なうちに手入れをしたり、手当てをしたりして、症状が現れない状態に改善していただきたいと思います。
 ところが、多くの人達が頼りにしている整形外科では、ヒアルロン酸や痛み止めを注射するなどの対処法、あまり効果のないリハビリ運動などを推奨して、湿布を処方しているのが実態のようです。それは治療とは呼べないと思います。なぜなら、膝が痛みを出す原因を治していないからです。
 膝痛は初期の段階であれば、ほとんど一回の施術で解消されてしまいます。整体的観点では、それほど難しい問題では有りません。しかしながらどの症状でも同じなのですが、症状が慢性化してしまいますと元の状態に戻すまでに時間と手間を要するようになってしまいます。ですから、なるべく早い段階で改善することを心がけていただきたいと思います。

 さて整体的観点では、膝の痛みは先ず三つの観点で区別して考えます。
 一つ目は、膝を曲げる、あるいは膝を伸ばすと痛みを発する場合です。正座ができないというのもこの類になりますが、膝関節が歪んでいることが痛みの原因になる場合です。膝関節が歪んでいることで膝周辺の筋肉がバランスの悪い状態になっていて緊張度を増している筋肉もありますが、その状態で膝を動かしますと筋肉の緊張度が限界点に達して痛みを出すという仕組みになっています。
 二つ目は、膝に力が入らない状態です。階段を昇る、あるいは降りるときに痛みを感じる。正座した状態から立ち上がろうとする時に痛みを感じる、といったものがこの類に入りますが、膝に関係する一つか、あるいは幾つかの筋肉が上手く働けない状態になっているために「膝で踏ん張る」ことができなくなってしまったからです。階段をトントン降りることはできても、ゆっくり粘り強く降りることができない時などは、この兆候の現れです。
 三つ目は重度の状態ですが、膝関節を構成している半月板や靱帯が損傷していたり、軟骨が壊れて欠片が膝関節内部に浮遊しているためにしばしば炎症を起こしてしまうなどの場合です。皆さんがよく言われる「軟骨がすり減って‥‥」というのがこの類です。
 
①膝を曲げたり伸ばしたりするときに痛みを感じる場合
 膝関節は太ももの骨(大腿骨)とスネの骨(脛骨)と膝の皿(膝蓋骨)とでできていますが、大腿骨と脛骨の関係が歪んでいますと、曲げ伸ばしの動作のときに膝関節周囲の筋肉や関節を包む袋(関節包)に負担が掛かって炎症が起きることがあります。つまり平たく言いますと「膝関節がずれている」場合です。
 そしてこの不具合が進行した時の特徴は“水が溜まる”ことです。
 膝関節には関節をぐるっと取り囲むように関節包がありますが、その内部には膝関節の運動が滑らかなるように“滑液(かつえき)”とよばれる水があります。炎症が起こりますとこの水が関節包の中にたくさん溜まってしまいますが、それは炎症を鎮静させるためです。ですから炎症がいつまでも解消されませんと“膝の水”は残ったままの状態になりますので「膝がパンパンに腫れてしまう」という状態になります。いつも膝に水が溜まっていて膝がパンパンになっている人、整形外科で水を抜いてもらっても再び水が溜まってしまうような人は、常に炎症し続けているということです。この膝が腫れた状態では、さらに膝の曲げ伸ばしが辛くなりますし、膝を動かさずじっとしていても圧迫感がありますので不快な思いをし続けることになります。

 また、膝の水が目立たなくても膝の曲げ伸ばしのときに痛みを感じることがあります。それは膝周辺の筋肉や筋膜が発する痛みです。
 私たち日本人は、膝下が外側にずれやすい傾向があります。この典型例はO脚ですが、そこまでいかなくても欧米人などに比べて私たちの脚がスマートさに欠けるのは膝関節で膝下が外側にずれているからです。そしてこの状態が悪化しますと膝内側の筋肉や筋膜はいつも引っ張られた状態になり、緊張状態になってしまいます。

脛骨のズレによる膝内側の痛み

 このような状態が進行しますと膝の内側に痛みを感じるようになります。最初は膝の曲げ伸ばしなどの運動時に違和感を感じるところから始まりますが、その後違和感が痛みに変わり、さらに痛みが増すようになります。そして歩いて体重が乗るだけで痛みを感じるようになってしまうかもしれません。さらに状態が悪化しますと、椅子に座っているだけでもジンジン、ピリピリ痛みを感じるようになったりします。
 このような段階になりましても、半月板や軟骨に損傷が及んでいなければ膝の歪みを整えて筋肉のバランスを取り戻すようにすることで速やかに膝の痛みは軽減し、やがて解消するようになります。
 ところが適切に対応することなく、ヒアルロン酸を注射してごまかしたり、痛み止めの湿布などをしてごまかし、膝が歪んだ状態を放っておきますと、どんどん歪みが大きくなって将来的に変形膝関節症になってしまう可能性があります。そうなりますと歩行や立位に困難をきたすなど、なかなか厄介なことになりますので症状の軽いうちに膝関節を整えることを強くおすすめします。

②膝に力が入らなくなって痛みを発する場合
 たまにしか山登りをしない人は実感としてわかると思いますが、上り坂も確かにきついのですが、帰りの下りは膝がガクガクしてしまいスムーズに歩くことができなくなってしまうことがあります。その主な理由は筋肉疲労によるものですが、疲労によって脚力が低下したというよりも膝の粘る力が弱くなってしまったからです。
 階段の昇り降りでも同じなのですが、上りで使う主な筋肉と下りで使う主な筋肉は異なります。ですから「階段の昇りは全然平気だけど、降りるのが怖くて」といったことが起こります。
 階段を昇る動作は自分の全体重を上に持ち上げる動作ですから、重力に対抗するための脚力が必要になります。ところが私たちの殿部には大殿筋(だいでんきん)という大きな抗重力筋が備わっていますので、よっぽどでない限り「階段を昇ることができない」ということにはなりません。
 一方、階段を降りる動作では、自分の全体重を片方の膝と足首で受け止めて支える力が必要になります。この動作では「膝の粘る働き」が何よりも重要で、この時に活躍する主な筋肉は大腿四頭筋(だいたいしとうきん)の中の中間広筋(ちゅうかんこうきん)です。(外側広筋(がいそくこうきん)も働きます)
 
階段を降りる_中間広筋


 この中間広筋の働きが悪くなりますと膝の粘りが乏しくなりますので、階段をトントン、パタパタと音を立てながら降りることはできても、ゆっくり粘り強く降りることができなくなります。“下りが苦手”と感じてしまうことでしょう。そして中間広筋の働きがさらに悪化しますと、何処かにつかまらないと正座した状態から立ち上がることができない、椅子から立ち上がる時や椅子に座るときに膝の前面や内部に痛みを感じる、手すりに頼らないと怖くて階段が降りられない、などの状況になります。

 膝に力が入らないことの特徴は体重が掛かると膝が痛むことですが、「膝関節が悪いのかも」と思って整形外科を受診しても解決に向かう可能性は低いと考えられます。膝関節が悪いのではなく、筋肉(中間広筋)の働きが悪いのです。
 ですから、この状況を改善するためには中間広筋の働きを本来の状態に戻さなければなりません。山登りのように筋肉疲労が原因で中間広筋の働きが悪くなったのであれば、休んで何日かすれば疲労が癒えて能力が戻ってきますので心配する必要はありません。
 ところが膝に力が入らないことによるトラブルを抱えた人の多くは、筋肉疲労ではなくその他に原因があります。そしてそのほとんどが、筋肉がアンバランス状態に変調していることによるものです。筋肉の変調とかアンバランス状態というのはイメージしにくいと思いますが、私たちの筋肉はいろいろなことで変調しやすくアンバランスになりやす特性があります。皆さんが行う体操やヨガや水泳などのトレーニングやウォーキングなどは筋肉を鍛えるだけでなく、バランスを取り戻して変調を改善する目的もあります。同様に、整体の施術によって膝周辺の筋肉を調整しますと中間広筋の働きが戻ってきます。筋肉を強くするのではなく、筋肉がよく働ける状態にすることが、施術の目的です。

③膝関節の構造物が傷ついていたり損傷している場合
 膝関節は座ったり立ったりするときには前後に大きく動きます(屈曲と伸展)が、少し捻るような運動(回旋)も行います。また、真っ直ぐに立つときなどは自然と膝関節にロックがかかり下肢の筋肉に余計な負担が掛からないような働きもしています。そしてこれらの運動がスムーズに行えるように骨以外に幾つかの構造物があります。

膝の内部構造

 これらの構造物が健全な状態で順調に働いているのであれば膝関節に大きな問題は起こりません。しかし、何かの理由で靱帯が損傷したり半月板が傷んだりしますと、膝関節は変形の方向に進むようになります。
 そして状態が悪化しますと変形性膝関節症と診断されるようになりますが、その状態がさらに進行しますとやがて半月板を失うような状況になり、クッションを失った大腿骨と脛骨が直接接するようになります。

正常膝と変形膝(レントゲン)

 そうなりますと関節軟骨が欠損してその欠片が関節包内に浮遊する状態になりますが、これらの状況によって膝関節は慢性的な炎症状態となり常に痛みを感じるようになります。
 ここまで状態が悪化しますと整体的手法だけでは対応することが困難です。整形外科におけるヒアルロン酸、痛み止め、抗炎症薬などを併用しながら痛みと闘っていくことになろうかと思います。ただ整形外科任せだけでは、状況は次第に悪化していくと思います。残念ながら、実際のところ、整形外科では変形性膝関節症の進行を阻止する術を持っていないからです。
 変形性膝関節症は膝関節の歪みから始まります。関節が歪んでいるので膝に体重が掛かりますと、膝は歪んでいる方向にちょっとずれます。変形性膝関節症の多くは、大腿骨に対して脛骨が外側にずれたO脚状態ですが、その場合、歩行時など片膝に全体重が乗るときに脛骨は外側にはみ出るように少し動いてしまいます。そんなことがたくさん繰り返されますと関節内側の半月板が損傷しはじめますが、やがて上記右側の写真のような状態に向かって進んでしまいます。

 右側写真のように内側の半月板がすっかりなくなって関節軟骨も損傷しているような状態にまでなりますと、残された手段は人工関節置換手術だけになってしまうのかもしれません。それはそれで良い方法だと思いますが、できればそうならないように、つまり半月板が消失するまで悪化させないように膝関節の状態を保っていただきたいと思います。そして、そのためには整形外科による治療に加えて整体的手段を併用された方が良いと思います。

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