ゆめとわのblog

ホームページとは違った、より臨場感のある情報をお届けしたいと思っています。 また、テーマも整体の枠を飛び出してみたいと思います。 ホームページは以下です。 http://yumetowa.com/ お問い合わせはメッセージ欄でお送りください。

カテゴリ: 体型

 昨年の4月の検査で側弯症と診断された、当時中学1年生(現在は2年生)の女子が昨年8月から月2回のペースで来店されています。
 その時の検査で角度(コブ角)が30°だったということで、学校側の指定する医療機関で装具を装着するように強く勧められているとのことでした。

 本人と母親の希望もあって、「装具を装着することなく側弯症が良くならないものだろうか?」と相談を受けました。からだを観察しますと、明らかに側弯症と認識できる状態でしたが、症状がかなり進行しているというレベルでもありませんでしたので、「装具は必要ないと思いますし、安心できる状態になるまでは時間は掛かりますが、十分に対応できますよ。」と申し上げて、施術で対応することに決めました。
 施術を始めて8ヶ月が経ちましたが、今年の4月に再び学校側の検査がありました。レントゲンによる診断では、昨年30°だった角度が18°になっていて、医師から「装具を装着する必要はない」と言われたとのことです。
 私自身は「まだ18°もあるのか‥‥」と少し残念な気持ちでしたが、母親はご自分の選択(当院での施術を選んだこと)で改善が見られたことで一安心といった様子でした。同じように側弯症と診断されて装具装着を選ばれたクラスメイトの女子は、昨年に比べて更に側弯が進行していたということでした。

側弯症への具体的対応

 成長期の側弯症進行を阻止する目的で、装具を装着させる治療法があります。装具によって側弯のさらなる進行が抑えられると考えての方法かもしれませんが、私にはその理屈が理解できません。

 歯列矯正のために装具を用いることはなんとなく理解できます。歯は軽い力で横方向には動きますので、装具を装着して軽い力をかけ続けていれば、歯列がそのようになるのだろうと思います。
 あるいは、ムチウチをしてしまった頚椎を保護するために装具をつけたり、捻挫や骨折から骨格や組織を保護するために装具を装着するのも理解できます。
 ところが背骨の歪みを進行させないように、大がかりな装具を、それも一日中窮屈な思いをしながら装着したとして、どれだけの効果が期待できるのか、私はとても懐疑的です。
 背骨はからだのセンターラインです。ですから、からだが望むようなバランスを反映するようにして背骨は歪みます。例えば、いつも右側にばかりからだを捻っている人は、その状態でバランスが取れるように背骨が捻れます。からだが右に捻れているのに背骨だけ捻れない状態でいることはできません。装具を使って強制的に背骨だけ捻れない状態にしたとしますと、からだ全体と背骨の在り方が乖離していしまいますので、からだにとってはとても辛い状況になってしまいます。ですから、背骨の捻れや歪みを改善したいと考えるのであれば、からだの捻れや歪みが改善するようにすることが王道であると私は考えます。
 「どうしてからだが歪んでしまったのだろう?」、このことを追求することなく形だけ強制的に整えようとしても、からだはそれに応えてくれません。細かく、繊細で、多くの忍耐を要求される作業になりますが、歪みが生じた原因を探し出す作業を欠かすことはできません。そして、それこそが解決に至るための最も重要なポイントであると私は考えています。

きっかけがあって歪み始める

 病気や先天性の要因による場合は別にして、からだや背骨が歪んでしまうのには必ず原因ときっかけがあると私は考えて観察と施術を行っています。
 「いつもの姿勢が悪かったから、歪んでしまったのだろうか?」という問いかけをされる人がいます。確かに姿勢の悪さは歪みの原因ですが、「どうして姿勢が悪くなってしまったのだろう?」というところに着目しなければならないと思っています。
 3歳とか、5歳とか、小学校低学年の子供たちの中には、落ち着きがなくてじっとしていることが苦手な子がいます。食卓に座ってご飯を食べることができなかったり、いつも肩肘をついてダラダラと食事していたりと、「ちゃんと座ってご飯をたべなさい!」と母親をイライラさせる子供がいます。そんな子供たちは将来、側弯症になる可能性を秘めていますが、ちゃんと座ることができないのは性格などの問題ではなく、骨盤に問題があったり、腹筋に力が入らなかったりと、肉体的な問題が原因になっていることが多いと思います。
 乳幼児と呼ばれる頃の子供たちは関節がとても柔らかいので、肩や股関節が瞬間的に脱臼したとしてもすぐに戻ったりします。そして親にぶら下がってブン回されたりする遊びが好きです。もしかしたら、それによって肩関節や股関節がゆるんだ状態になってしまい、骨盤が不安定になって座位で体重を支えることができないために、ちゃんと座ることができないのかもしれません。あるいは出産時の臍の緒の処理に問題があって、腹直筋の働きが悪く、舌の動きも悪くなって、なんとなくしゃべり方もおかしく、しっかり座位を保つことができない状態になっているのかもしれません。
 「そんなことが影響しているんですか!?」と、皆さんにとっては思いも寄らないことが原因やきっかけになって、からだが歪んでいることは実際とても多いのです。

 今回の女子は、やはり小学校高学年の頃から食卓の椅子に真っ直ぐ座って食事することができず、いつも脚を曲げているような変な格好をしていたとのことでした。
 そこで本人に「小学生の時、何か大きなケガなどしたの?」と尋ねました。同伴した母親にも尋ねてみましたが、特に大きなケガをした記憶はないとのことでした。しかしながらからだを観察していきますと、腹部左側の肋骨とみぞおちの境辺りに他の場所とは感触の違う場所がありました。
 「ここ少しおかしいのだけれど、何かあったのかな?」と本人に尋ねました。すると「小学校4年生の時、体育の跳び箱の授業で踏切のタイミング合わなくて、そのまま真っ直ぐ跳び箱に突っ込んでしまいお腹を強打してしまった」とのことでした。
 「しばらくの間、息ができなくて苦しかったけど、少し休んでいたら大丈夫になったので‥‥」
 これは場所的に見て、充分に歪みのきっかけになる出来事だと思いました。
 また、その後の母親との会話からいろいろな情報を得ました。幼い頃から、歩いていてしょっちゅう何かにぶつかってしまう、つまり本人はぶつかるつもりはなくても廊下の壁にぶつかったり、テーブルにぶつかったりしてしまう癖があったとのことでした。これも貴重な情報です。1歳の時に髄膜炎を患ったとのことですが、それが関係しているのかもしれません。

歪みの始まりを特定して、そこを施術する

 「背骨の歪み」が側弯症ですから、それを修正するためには背骨がどこから歪み始めたのかを特定することが非常に重要です。歪みが一番大きくなる部位は大概肩甲骨の下部辺りになりますが、そこから背骨が歪み始めるということはほとんどないと思います。下半身の問題で背骨が歪んでしまったのであれば、その歪みは骨盤近くから始まります。頭部や手や腕、上半身の問題であれば、頚椎、あるいは胸椎の上の方から歪みが始まります。
 そして、その始まりである脊椎の歪みや捻れに従って上半身が捻れるようになりますが、やがてその捻れが定着するようになってしまいます。そうなりますと「ちゃんと座っていられない」など姿勢の悪い状態になりますが、その悪い姿勢を長く続けていますと、次第に最初の歪みが増幅されて脊椎全体を歪めるようになってしまいます。そして成長期という要因も合わさって背骨が肩甲骨下部辺りで大きく歪んだ状態になってしまうのではないかと思います。

 ですから歪みを修整しようとする場合は、最初の歪み、つまり歪みの始まりの場所を特定して、その歪みが始まった原因を修正する必要があります。
 例えば側弯症の場合、肩甲骨辺りに一番大きな歪みがありますが、そこばかりに着目して、その部位にたくさん施術を行って歪みを正そうとしても、それでは上手くいきません。そこは結果的に歪んでしまった部位、歪みのシワ寄せが最も大きくなって現れた部位ですから、たとえその部位の歪みが一時的に改善されたとしても、原因であり、歪みの始まりの部位が修正されていなければ、すぐに再び歪んだ状態に戻ってしまいます。そしてこれが、私が装具は意味をなさないと考える理由でもあります。
 クラスメイトの女子が、「装具を装着していたのに、一年前より歪みが大きくなってしまった」というのは、このことの具体的な現象です。

 この女子の場合、頚椎から歪みが始まっていました。ただし、歪みの原因は一つだけではありませんでした。腹部の打撲により腹筋の一部の働きが悪くなっていて、それによる胸郭の歪みもありました。また、頭皮やその下の筋膜にも打撲によると思われる損傷が残った状態になっていました。右肘もゆるんだ状態になっていましたが、しばしばテーブルなどにぶつけていたということです。
 頚椎全体が左側に弯曲した状態になっていて、その反動のような感じで胸椎が右側に弯曲し、それが肩甲骨の下部あたりで最大の歪みになっていました。そして、その結果として首の左側筋肉が強くこわばって張っていました。胸郭は右側へ歪んでいましたが、それを強調するかのように右側の肩甲骨が右前方に大きく回った状態になっていました。上半身が逆「く」の字のようになっていましたが、腰部は左側の脊柱起立筋が「ボーン」と棒のように突っ張った状態になっていました。
 このような骨格の状態ですから、当然運動制限もありまして、首を下に向けることも反ることも途中までしかできませんし、腰を捻る動作も不十分な状態です。

 施術は、歪みの始まりであると特定した頚椎の修正からはじめました。左顎が噛みしめた状態になっていて、それが左首の筋肉(斜角筋)のこわばりをもたらし、頚椎を左側に引っ張っていました。さらに腹部の打撲による影響で第7頚椎やその下部の胸椎が、噛みしめによる頚椎の捻れとは反対方向の歪みをもたらしていました。そして右肘の損傷による影響で右肩甲骨が外側に大きくずれる状態になっていました。当初、何回かの施術はこれらの歪みを修整することを主目的に調整していきました。
 左顎の噛みしめ状態を解除すること(噛みしめない状態にすること)。腹部の打撲部位の損傷を改善すること。右肘の状態を改善すること。
 これら3点に集中して4~5回の施術を行いますと、背骨の状態は当初の側弯とは様相が変わっていきました。この女子はバレエ(踊り)を習っていますが、レオタードを着た容姿が大分変わったと10月くらいに母親が仰いました。普通の人がパッと見ただけでは側弯症だとは気がつかない程度にはなったのだろうと思います。

側弯症に対して気になること

 整形外科の先生たちの見解によりますと、成人時のコブ角が30°未満であれば生活にそれほど支障はでないだろうということです。成長期であっても20°(ありは25°)未満であれば装具は必要なく、要観察の状態だということですが、私はこの見解に不満を感じます。
 これまで幾人かの側弯症の人達を観てきたことで申し上げれば、明らかに側弯症であるとわかるようなコブ角が30°程度の人の場合、内臓の配置が通常の人とは異なります。上半身の右側か左側か、どちらかに寄っている状況になっていますので、通常の人とは消化吸収能力に差が出てもおかしくないと思えます。通常の人でも胃下垂などの状況になりますと胃もたれや不快感、消化不良を感じるわけですから、内臓の配置に偏りがある人は不調や不都合があるのが自然な状態になっているのではないかと思います。ただ、本人にとってはその状態が普通ですから、特に不調だとは思わないかもしれません。
 また、胸郭の歪みが大きいわけですから、呼吸運動には確実に影響が出ます。特に胸式呼吸の方への影響が強いと考えられますが、その場合「芯からリラックスする」という状態を達成することが難しくなります。
 このブログでは何回も呼吸の大切さについて記してきましたが、呼吸は単に肺でガス交換を行っているだけのことではありません。大切な脳も含めてからだの隅々の小さな細胞にまで酸素が充分に届けられ、そこでのガス交換がちゃんと行われることが最も重要なことです。肺呼吸がしっかりできていて、血中の酸素濃度にも問題がなかったとしても、脳が酸欠状態で、いつも頭がボーッとして半分寝ているような状態であれば、それは呼吸が良いとは言えません。

 現に、からだが大きく歪んでいる人は噛みしめや歯ぎしりの癖、片噛みの癖などを持つことになりますが、それはからだを緊張状態にします。私は施術で噛みしめや食いしばりの癖に対処する場合、からだの歪みや呼吸状態の改善を試みますが、側弯の大きい人は、そこでつまずいてしまいます。
 ですから、「コブ角30°未満であれば生活に支障がでない」などという医学的ガイドラインがあるとするのであれば、それは無責任な見解であると言わざるを得ません。たとえ成人であったとしても、30°が20°に、20°が10°になるような方策を考えて提供するのが専門家としての在り方ではないかと思います。

側弯症の改善は時間を要するが成果はでる

 この度の女子を受け入れるにあたって、お母様に「時間は掛かりますよ」と最初に申し上げましたが、現に、これまで9ヶ月が過ぎました。当初、コブ角30°だったものが、4月の時点で18°になりました。私はなんとか10°まで持っていきたいと考えています。
 これまでたくさんの人の背骨を観察してきましたが、真っ直ぐな人は一人もいませんでした。多少の歪みは誰にもあります。ですから、おそらく10°以下は標準であり、充分許容範囲であるのではないかと思っています。

 この9ヶ月はこの女子にとっては確かに成長期でありまして、体重が10㎏以上、身長も10㎝以上は増えたのではないかと思います。幸いにして母親の協力がありまして、このように良い方向に進みました。あと半年くらいで施術を終える段階に到達したいというのが現在の目標ですが、半年が1年になったとしても、必ずその時はやって来ると思っています。
 これまでも何人かの側弯症と診断された成長期のお子さんが親御さんに連れられて来店されました。しかし、ほとんどの人達が3回程度来店されて、その後来店されなくなってしまいました。目に見えた結果が現れないので頼りなく感じたのかもしれません。

 確かに私たち整体の業界は、一般的な見解として「いいかげん」とか「口からでまかせ」とか「信用できない」などのレッテルが貼られているかもしれません。やはり「医師」の方が権威がありますし、検査機器などの機械が揃っていますので、信用しやすいのかもしれません。しかし現実には、「装具を装着して様子を観ましょう」、症状が進行したら「手術で対処しましょう」ということしかできないようです。それでは、揚々とした将来を持っている少年少女たちが可哀想です。そう私は思ってしまいます。

 側弯症を修正するためには、今回記しましたとおり、元々の原因を特定しなければなりませんし、一つや二つや三つくらいの原因でなったわけではありません。ですから、実際の作業では施術を進めながら別の問題点と直面し、それを修正するとまた別の問題点が表面化するといった工程を何度も繰り返すことになります。
 最初の原因で歪みバランスが悪くなってしまったからだは、どこかに要らぬ負担をかけてしまいますが、その状態を続けていることで別な場所が歪み始めます。すると、さらにその影響で別の場所が歪んでしまうというようなことが繰り返されますが、このような状態が常態化して側弯症という背骨の大きな歪みにつながってしまいます。
 ですから、一つの歪みが解消されるように施術を行いますと、潜んでいた新たな歪みに直面し、それに対処するとまた別な歪みが気になるといった状況になります。ですから、どうしても施術回数が必要になりますので時間が掛かってしまいます。しかし、細かく一つ一つの歪みを修整していきますので、着実に成果が期待できるのです。

 確かに私のところはお金が掛かります。月に2度のペースで来店していただきたいと思っていますので、年間26回で金額としては年122,200円になります。
 この金額をどう思われるかは、それぞれの考え方だと思いますが、私は整形外科が採用する「装具装着で様子を観る」というのは、あまりにも消極的な手段であり、「患者を治す」という医療従事者としての取り組み方ではないと思ってしまいます。

足つぼ・整体 ゆめとわ
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 「出っ尻・出っ腹の体型」と言いますと、一般的には、肥満傾向でお腹が前に大きく出ていて、お尻も大きくて、腰が少し反っているようなイメージかもしれません。ところが、痩せていても、からだの骨格として出っ尻・出っ腹の人がいます。そして実際、そのような人はたくさんいます。

 たとえば「腰(骨盤)にからだを乗せて立つ」という表現を皆さんはどのように受け止められるでしょうか?
 アスリートや骨格に歪みの少ない人はすぐに理解できるかもしれません。しかしこのイメージ的な表現、骨盤にからだを乗せる(委ねる)ということが実感として理解できない人は多いかもしれません。しかしながら、このことは私が皆さんに理解していただき、是非実現していただきたいと思っていることの一つです。
 座っているときも、立っているときも、骨盤にすっかり委ねることができるようになりますと、足や膝や太股にかかる負担は小さくなりますし、自然と顔や首や肩から力が抜けた状態になりますので、噛みしめの癖や肩こりなどもかなり軽減するようになります。

 ところが実際のところ、私のところに来店される人達の多くはこの状態とは違っています。現代はスマホやパソコンなどの影響もあってか、首が前に出いている人が本当にたくさんいます。そして、そのような人達のほとんどは、骨格的に、出っ尻・出っ腹の状態になっています。今回は、首が前にでていることと、出っ尻・出っ腹の関係について取り上げてみます。

第6頚椎と第4腰椎と骨盤の関係

 首の骨である頚椎は7個あります。ガクンと頭を前に倒したときに首の後側つけ根のところに大きく飛び出している突起は頚椎の7番目、第7頚椎の棘突起(きょくとっき)です。そして、その飛び出した第7頚椎のすぐ上にある棘突起が第6頚椎ですが、それが前方に落ちている人がたくさんいます。頚椎がどのような状況にあるのかを把握することは触り慣れないと難しいのですが、首を真っ直ぐに戻したときになんとなく第6頚椎が戻りきらず、前方に取り残された感じがすることで認識できるかもしれません。

 私のこれまでの経験で申し上げれば、第6頚椎が前に落ちている(=第6頚椎が下を向いている)人は第4腰椎も下を向いた状態(=第4腰椎棘突起は上に動く)になっています。そして同時に大腰筋(だいようきん)が働きの悪い状態になっています。大腰筋は腰部を安定させるために非常に重要な働きをしています。

 私たちの骨格は、側面から見ますと頚椎がやや前弯していますが、その反動的に胸椎がやや後弯しています。そして腰椎は再び前弯しますが、第3~第5腰椎の間でカーブが大きくなって仙骨、つまり骨盤に続いています。
 ですから本来であれば、腰を反ったり、骨盤を前後に動かす動作(腰振りダンスなど)では第4腰椎を支点にして脊椎(背骨)が動くことになります。

 ところが第6頚椎が前方に落ち込んでいたり、首が前に出ていたり、猫背の人は第4腰椎が良い状態ではありません。腰椎の前弯が乏しくてストレートに近かったり、酷い場合は前弯ではなく反対に後弯していることもあります。

 先ほど申し上げた「腰(骨盤)にからだを乗せて立つ」と表現できる状態は、上図の左側のような脊椎の状態になっていて、頭部を含めた上半身の重さが骨盤に真っ直ぐ乗っかる状態になっています。
 右側の図のように首が前に出て腰椎の前弯も乏しくなった場合は、頭部も含めた上半身の重心ラインが骨盤より前になりますので、前のめりのような感じになってしまいます。つまり「出っ腹」の状態です。痩せていても下腹だけ出ているような人がいますが、それはこのような原理によるものだと思います。
 上半身が前に出いていることは、全身的に見ますと相対的に下半身(骨盤)が後方にあるということですから、つまり「出っ尻」の状態です。
 上半身が前のめりのような状態ですから、からだはバランスをとるために自然と下半身の重心を後方に移動します。ですから、自ずとからだは「かかと重心」になってしまいます。

 ですから「出っ尻・出っ腹」状態や下腹部が前に出ている状態を改善しようとするのであれば、理屈としましては第4腰椎を整えることを中心に腰椎の前弯を正すことがポイントになります。
 ダイエットするなどしてお腹が出ないように努力してみても、なかなか効果が現れないと感じている人は、是非第4腰椎を中心に腰椎を整えることを行ってみてください。素速く効果が現れるのではないかと思います。
 そして、第4腰椎を整える上で、要になるのは第6頚椎の在り方であると私は考えています。

後斜角筋のこわばりによる影響

 第6頚椎が歪んでしまう理由はいくつかありますが、最も多く見受けられる理由は後斜角筋(こうしゃかくきん)のこわばりによるものです。
 後斜角筋は第4~6頚椎と第2肋骨を繋いでいる筋肉ですから、こわばって常時収縮している状態になりますと、常に第4~6頚椎を下方に引っ張り続ける状況になります。これによって第6頚椎が前方に落ちてしまう状態がもたらされます。

 後斜角筋は、咬筋の深層筋線維と連動しますので、噛みしめの癖を持っている人は常にこわばっています。(耳穴のすぐ側がコチコチに硬い人)

 また、付着しているのは第2肋骨ですが、内肋間筋がこわばっている人は常に第2肋骨も含めて肋骨が下にある状態ですから(息を吐き出して胸が下に下がった状態)後斜角筋は下方に引っ張られた状態になっていてこわばっています。息を大きく吸っても鎖骨やそのすぐ下の肋骨がスムーズに上がってこない人はこのような状態の人です。
副鼻腔と肩甲骨と腰部の働き 参照) 

 さらに手指~腕~肩関節にかけての状態によって第2肋骨が歪んでいることがありますが、それによって後斜角筋がこわばっていることもあります。
 私は仕事柄、毎日母指をたくさん使っていますが、その影響で短母指屈筋や短母指外転筋とその関連が常にこわばっています。そして、それによって後斜角筋がこわばった状態になっています。

 私は毎朝30分ほどウォーキングをしていますが、首が前に落ちていて骨盤に上半身がちゃんと乗っていないと感じることがしばしばあります。そんなときは上の写真の赤く塗ったところあたりをキューッと指圧しながら歩くようにしていますが、それだけでからだが真っ直ぐになって気持ち良く歩くことができるようになります。大腰筋の働きも向上して仙骨も前傾するようになりますので、意図しなくてもどんどん脚が前にでるようになり、お尻をプリプリさせながら歩くことができるようになります。運動を盛んにしていた20代の頃に戻ったような感じになります。

第4腰椎と大腰筋と大内転筋

 先ほども申し上げましたが、腰椎の前弯で重要なのは第3~5腰椎の大きなカーブと柔軟性です。子供たちのこの部分はフニャフニャですが、大人たちのこの部分は加齢にしたがって残念ながらどんどん硬くなっていき、柔軟性が失われてしまいます。
 腹ばいになった状態で腕を伸ばして上半身だけ反ろうとしたとき、小学生くらいまでの子供たちはなんの苦もなく腕を真っ直ぐに伸ばしきることができますが、大人たちは腰椎に柔軟性がありませんので骨盤を浮かせないと腕を伸ばすことができなかったりします。腰椎が後弯している人は、この動作すら危なっかしく見えてしまいます。

 ハワイのフラダンスやブラジルのサンバの踊りなどでは腰を非常に柔軟に、そして素速く動かしながら踊るわけですが、そのためには第3~5腰椎の柔軟性が何よりも重要です。この部分が硬い人は腰(骨盤)を振るような動作は非常に負担ですから、踊り続けることはできないと思います。

 加齢に伴って、あるいは悪い姿勢や強い衝撃などによって腰椎椎間板ヘルニアを患ってしまうことがありますが、その最も多い場所は第4腰椎と第5腰椎の間だということです。また、腰部の病気であります 「分離すべり症」「変性すべり症」も第4、第5腰椎に多いということです。
 つまり、腰椎下部の第4、第5腰椎は骨盤(仙骨)との連結部位でもあり、背骨(脊椎)の中で最も負担が掛かかる部位ですから故障を起こしやすいところだと考えることができます。ですから常に良い状態にしておきたいものです。

腰椎の前弯に最も関係が深い大腰筋

 大腰筋は腰椎の椎体を前方に引っ張っています。それによって腰椎の前弯が保持されるわけですが、特に腰椎前弯のカーブが最も大きくなっている第3~第5腰椎においては大腰筋の働きがとても重要です。仮に大腰筋の働きが悪くなりますと腰椎の前弯が乏しくなりますので「出っ尻・出っ腹」の状態になってしまいます。また、腰椎の椎間もしまりがなくなって不安定になりますので、周辺の筋肉がガチッとこわばってしまい、筋肉緊張による腰痛を招いてしまいます。
 また今回説明しておりますように、第6頚椎が落ち込むことと連動して第4腰椎も下方にずれ落ちた状況になりますと、それだけで大腰筋の働きは悪くなってしまいます。するとやはり腰部全体が不安定になります。そして大腰筋と連動する大内転筋の働きも悪くなりますが、すると立った時にお尻に力が入らない状況になってしまいます。

 冒頭に取り上げました、「腰(骨盤)にからだを乗せて立つ」状態というのは、実は「大内転と中殿筋がしっかりと働いて、お尻の穴をキュッと締めるようにして立つことができる」状態と同じことです。しっかり立とうとしますと仙骨が前傾して、太股内側から膝内側にかけて力が集中しますが、その反面、太股の前面やふくらはぎや足には余計な力が入らなくなります。足の指先を曲げることなくしかっりとした立位を保つことができます。
 足の指が曲がっている人が大変多いのですが、そのような人は足の指を曲げることでバランスを取りながら立っている、つまり指先で踏ん張って立っているということですが、それは好ましい状態ではありません。

 体操選手が演技の前にキュッとお尻を絞って立ちますが、それは正しく骨盤にからだを乗せている状態です。このような立位を実現するためには大腰筋の働きが良くなって、連動して大内転筋、中殿筋の働きが良くなる必要があります。
 中殿筋や大内転筋の能力を十分に引き出すためにも、大腰筋がしっかりと働ける状態を保つことは重要です。
(中殿筋や大内転筋をたくさん鍛えても、要である大腰筋がしっかり働けない状況であれば、それら筋肉の能力を十分に引き出すことができません。)


 以上、説明させていただきましたことを要約しますと、出っ尻・出っ腹の骨格を克服してスマートな体型と骨格を実現するためには以下の二つのポイントが重要だと考えられます。
①第6頚椎を整えること‥‥後斜角筋のこわばりを解消する
②第4腰椎を中心に腰椎の前弯を実現する‥‥大腰筋の働きが重要

 そしてキーワードとして、「噛みしめ癖」、「内肋間筋=胸式呼吸」、「手の母指ライン」、「仙骨の前傾」、「中殿筋と大内転筋」などが挙げられます。

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(以前に投稿した記事を修正加筆したものです)

 車や電車や飛行機などに長時間座り続けているとお尻の骨(坐骨付近)が次第にゴツゴツしだし辛くなったり痛くなったりする経験はどなたにでもあると思います。
 その原因は“お尻が疲れるから?”というのが一般的な見解だと思いますが、中には1~2分くらいしか座っていないのに坐骨付近が痛くなってしまう人がいます。ですから一概にお尻の疲労が原因であるとは言えません。今回はこのことについて考えてみたいと思います。

ハムストと坐骨の関係

 太ももの裏側の筋肉をハムストリング(略して“ハムスト”)と言います。ハムストリングは坐骨から始まって太ももの裏を通り膝下の裏側につながっている筋肉群です。
 ハムストリングは坐骨を筋肉の出発点(起始)としていますので、坐骨の状態に深く関係する筋肉です。筋肉の性質上、同じ筋肉のどこかに働きの悪い部分が生まれますと別の部分がこわばって硬くなるという仕組みがあります。例えばハムストリングの中間部分、ちょうど太ももの裏側、座面についているところにゆるんだ部分ができますと、起始部の坐骨に近いところにこわばりができてしまいます。筋肉はこわばりますと硬くなりますので、“坐骨が尖ってゴツゴツした感じがする”という症状が現れます。
 基本的に、筋肉は同じ状態を長時間保つことが得意ではありません。特に伸ばされた状態で長時間耐えることは苦手です。椅子に座り続けることは、ハムストリングが座面に接触し続けることですが、加えて太ももの重みがかかっていますので、筋肉・筋膜・皮膚が重さに耐えながら伸ばされ続けているということです。時々立ったり歩いたりして筋肉を動かすことができれば、伸ばされ続けている状態は一時的に解消されて、一端リセットされますので筋肉が疲弊することもないのですが、そういうことができない場合は、筋膜や筋線維が伸ばされ続ける状態に耐えられなくなり、疲弊して収縮できなくなってしまう部分ができてしまう可能性が高まります。それは喩えて言いますと、筋肉や筋膜に“伸びきってしまい縮むことができなくなってしまったゴム”のような部分ができてしまうということです。そうなりますと筋肉全体の働き(収縮力)が悪くなりますので、それを補うように同じ筋肉の別の部分にキュッと硬く縮まったこわばりの部分が発生することになります。
 座り続けていますと次第に坐骨部分が尖ったように感じたり、あるいは坐骨周辺に“妙にありありと感じられる硬いもの”が感じられるようになることがありますが、それはこのような原理で生じます。

 坐骨が痛くなる理由は他にもありますが、“座り続けていると痛くなる”といった場合はこのような仕組によるものが最も多いと思います。また、何らかの理由でハムストリングがゆるんでしまっている人は座ると間もなく坐骨が痛くなったり腰が痛くなったりしてしまいます。ハムストリングはスポーツで肉離れを起こしやすいところですが、肉離れを患っている人は座面に太ももをつけるだけでも耐えられなくなってしまうことでしょう。

 さて、映画館などで長時間座り続けていなければならないときに坐骨や腰が痛くなった場合などの対処法としては、太ももと座面の間に手を入れて温めたり擦ったりしてハムストリングのゆるみを改善するようにすることが良いと思います。お尻をモゾモゾ動かしたり、お尻の痛くなったところに手を当てたりするより効果的です。

ハムストリングがゆるんでしまう理由

 上記のように筋肉が何かに長時間接触していたり、荷重がかかり続けていたりしますと筋線維が伸びて収縮できない部分ができ、筋肉の働きは悪くなりますが、それ以外にも筋肉がゆるんで働きが悪くなってしまう状況はあります。
 一つは使いすぎによるものです。これは筋肉疲労のことであり、この場合は休養することによって機能を回復することができます。
 もう一つは血液循環不良によるものです。端的な例は“冷え”です。からだ全体が冷えたり、部分的に冷えたりしますと動脈の巡りが悪くなり、細胞に十分な酸素が届けられないので筋細胞の働きが悪くなって筋肉はゆるんだ状態になってしまいます。
 その他には神経の問題もあります。ハムストリングで申せば、坐骨神経がコントロールしている筋肉ですので、坐骨神経の状態が悪くなりますと筋肉は働きの悪い状態になります。
 また他の筋肉の影響によってゆるんでしまう場合もあります(これが一番多いかもしれません)。例えば腰や膝が悪くて、歩いたり立ったりするときに下半身全体で踏ん張ることができない状況になりますと、自ずと通常以上に足の指に力を入れて頑張ることになります。それによって足裏や足趾(足指)の筋肉はカチカチにこわばりしますが、その影響でハムストリングがゆるんでしまうことがよく起こります。ふくらはぎはパツンパツンに張っているのに、お尻や太ももの裏はユルユルといった感じです。高いヒールを履いている人、靴のサイズが合っていない人、かかと体重の人、歩き方の悪い人、背中の丸まった人、こういう人達の足趾はこわばっていることが多いのですが、すると筋肉の連動関係、拮抗関係でハムストリングはゆるんでしまうのです。

筋肉は同じ状態を長く続けることが苦手

 今となってほとんど死語になりつつある“根性!”は、私の幼い頃、漫画「巨人の星」の時代にはごくごく一般的な言葉でした。「姿勢を正しく保ち続けることができないのは忍耐力が足りないからだ」などとよく言われたものです。今、この仕事についていろいろな方と接していますと、“耐えられる身体”と“耐えられない身体”という判別がつきますので、「今の状態では、それ(姿勢良く座り続けようとすることなど)は無理です」などと申し上げることがあります。
 ところが現実の今の社会では、この“無理”を強いられている場面がけっこうあります。デパートなどの売り場で働いている人は、お客さんが居ても居なくても座ることは許されない、などと耳にします。接客が忙しくて動き回っているのであれば、からだは疲労しますが、筋肉は同じ状態をじっと耐え続けるといった状況にはなりませんので疲弊してゆるんでしまう可能性は少ないです。ところが暇で動くこともないのに、座ることは許されず立ち続けていなければならない状況になりますと、筋肉は無理を強いられることになります。下半身の筋肉が疲労してきて次第に働き悪い状態になるわけですが、それでも立ち続けていなければならないとなりますと、無意識に肩や背中に力を入れて頑張り続けるようになってしまいます。肩こりがきつくなったり、背中の張りに辛さを感じる原因の一つであると思います。
 また反対にPC作業などで一日中座り続けていなければならない、というのも筋肉には良くありません。姿勢が崩れていくのは当然のことだと思います。筋肉は、それ自身が伸びたり縮んだりするようにできています。つまり伸縮を繰り返すのが本来の在り方ですので、どちらか一方に偏るという使い方は間違っているのです。
 職場環境改善を取りざたされている今日、整体的な観点で申し上げれば、企業側はこういうことにも配慮する必要があると思います。売り場の片隅、お客さんから見えないところに少しの時間でも座れる椅子を用意すことも職場環境の改善ではないでしょうか。
 座り続けることの多い仕事では、上司の方が積極的に声を掛けて、時々立ったり歩いたりすることを促すことも大切なように思います。


 今回のテーマは「座るとお尻の骨(=坐骨)が痛くなる」というものですが、その最も多い理由は太股裏の筋肉(ハムストリング)や筋膜がゆるんで働きの悪い状態になっていることだと私は思っています。
 筋肉や筋膜の働きが悪くなっているところに、さらに物(座面)と接触したり、荷重がかかったりしますと、筋肉や筋膜は耐えられなくなって反乱を起こすように、坐骨周辺を硬くして痛みとして訴えるようになります。
 ですから、このような場合は、痛いところ(坐骨周辺)を揉みほぐして弛めることが解決策ではなく、ゆるんで働きの悪くなっている部分の機能を回復させることが正しい対処方法です。そこを間違えますと状態が悪化することがあります。

 お尻が痛いからと、太股の裏に低周波治療器の端子を貼ったりする場合は、細心の注意が必要です。強い力(電力)でハムストリングを刺激し続けた結果、坐骨周辺だけでなく、お尻全体が硬くなって坐骨神経痛に苦しむようになった人を知っています。くれぐれも注意してください。


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 O脚修正の3回目は膝下から足首周辺と足についてです。
 前回説明させていただきましたように、O脚の人は膝窩筋のこわばりなどによって膝関節でふくらはぎの骨(脛骨と腓骨)が外に飛び出したようになり、かつ内側に捻れていますが、多くの場合、その状態が足首に向かうにつれて悪化しています。つまり、膝関節のところでは小さな内側への捻れだったものが、足首手前では捻れ方が大きくなっているということです。
 この直接的な原因はふくらはぎの皮下筋膜(皮膚の下にある膜)が捻れた状態になっているからです。器と中身があったとして、器が捻れてしまったので中身もそれに合わせるように捻れてしまったという状況に似ています。
 そして、ふくらはぎの筋膜が捻れてしまう原因は膝窩筋のこわばりだけでなく、膝下の筋肉の変調と足首周辺の靱帯や筋膜などの状態です。膝下の筋肉がアンバランスな状況になって足首に負担が掛かるようになりますが、それに耐えるために足首周辺の靱帯や筋膜が硬くなって対抗している姿が感じられます。
 この状況が慢性化して何年、何十年と経ちますとO脚は頑固なものになり修正するにも手間と時間を要することになります。

O脚の人の足首と足

長趾屈筋の強いこわばりによって捻れるふくらはぎ
 O脚の人だけでなく、ふくらはぎが足首に向かって内側に捻れている人はかなり多くいます。内股の人は間違えありません。それ以外にもかかと体重の人、上半身を前に倒しながら歩いている人、足を引きずるように歩いている人などはその可能性があります。

長趾屈筋のこわばりと脛骨の捻れ

 さて、このふくらはぎに内側への捻れをもたらす筋肉を長趾屈筋(ちょうしくっきん)と言います。長趾屈筋につきましては以前にも取り上げましたが、ふくらはぎの一番奥、脛骨の内側面から出発し、脛骨の縁に沿って下り、内くるぶしのすぐ下を通って2~4趾の指先(末節)に繋がっています。収縮することで母趾(足の親指)以外の指先を曲げる働きをします。O脚の人の場合、足の外側に重心が掛かっていますので、歩行時などで普通の人以上に長趾屈筋を使うことになります。ですから、O脚の人の長趾屈筋は強くこわばってしまいますが、それによってふくらはぎが足首に向かって内側に捻れていきます。
 そして実際の現象として、長趾屈筋のこわばりをゆるめていきますと、ふくらはぎの内側への捻れは改善していきます。

足首内側の靱帯などを整える
 O脚ではないとしても足の外側に重心が掛かってしまう、あるいは重心が外側に逃げてしまうような立ち方の人は多くいます。内股の人もその傾向にありますし、過去に足首を捻挫した経験のある人もそうなりやすいと言えます。
 そして足の外側(小趾側)に重心が掛かったまま何年もあるいは何十年も経過してしまった人は、足首周辺の靱帯や筋膜(屈筋支帯含む)が柔軟性を失った状態になっています。そして前述の長趾屈筋の強いこわばりもあいまって、ふくらはぎの皮下筋膜を内側に捻れさせO脚特有の足首状態をもたらしているようです。

O脚の人の足首と足2

 重心が小趾側にある人の特徴の一つとして、足首が内側に倒れている(内反状態、足首の内側が縮んで外側が伸びている)ことがあります。その直接的な原因として、外くるぶしが下がっていること、足首内側の靱帯が縮んでいること、かかとの内側の屈筋支帯と呼ばれる結合組織(筋膜)が縮んでいることなどが考えられます。

 足首周辺には幾つもの靱帯があります。靱帯は筋肉のように伸び縮みする働きをするものではありませんが、直接骨と骨を結び付けている紐や鎖のような役割りをしています。強い衝撃や引っ張りがあったとしても頑張って骨と骨の間がある範囲を超えて離れないようにしています。
 捻挫は足首をくじいたりして頑丈な靱帯でも耐えられないような力が掛かってしまったために、靱帯が伸びてしまったり損傷してしまった状況ですが、そのために関節がグラグラして不安定になってしまいます。そして靱帯は伸びたり損傷したりすることだけでなく、硬く縮んだ状態になることもあります。

足首内側の靱帯

 足首の内側には三角靱帯がありますが、小趾側重心の人はこの靱帯が縮んで硬直しています。それによって母趾側の土踏まずが内側に持ち上がった状況になり、かかとが内側に入った内返し状態の足首になっています。この状態を改善するためには、指圧などの手法により靱帯の硬直を解除する必要があります。

足首の屈筋支帯

 また、内くるぶしからかかと内側にかけて屈筋支帯(くっきんしたい)という結合組織がありますが、これも硬くなって縮んでいます。そして、かかとの内側にはアキレス腱が延長して筋膜となった部分もありますが、O脚の人などはこれらがとても硬くなっています。足首を正しい状態に戻すためには、これらを揉みほぐして柔軟性を回復する必要がありますが、揉みほぐしには痛みを伴います。

足首外側を整えて小趾側アーチを整える
 O脚や小趾側に重心が掛かってしまう人の足首外側では、外くるぶしが下がっていて、かかとの外側~小趾先にかけてダラッとして頼りない感じになっています。足首の内側が硬くなって頑固な状態とは相対的で、外側は頼りない感じです。

足の外側の骨格(小趾アーチ)

 O脚の人や小趾側に重心が掛かっている人は足が内反状態で、母趾側の土踏まずが浮いて小趾側が墜ちているのが特徴的ですが、そのため小趾側の縦アーチは失われた状態になっています。
 「偏平足」は母趾側の縦アーチが失われた状態で本来「土踏まず」として浮いている部分が地面に着いてしまう「平らな足裏」のことを言うようですが、小趾側の縦アーチも重要です。
 母趾側のアーチが失われますと、歩行時など地面からの衝撃に対するクッション作用の働きができないため、足腰に負担が掛かると言われています。このことにつきましても私は言いたいことがありますが、今は小趾側のアーチについて申し上げます。これまでたくさんの人に施術をしてきましたが、“下がった口角を上げる”、“目をパッチリと開くようにする”、“お腹の調子を整える”、”鼡径部をスッキリさせる”等々、からだを整える上で小趾側のアーチを整えることは重要です。
 少し前に“からだに内在する上昇する力”について云々させていただきましたが、小趾側のアーチはこの力に関係があるようです。そう言う意味でも、小趾が墜ちている人はそれを整えて小趾側のアーチをしっかりとしたものにしていただきたいと思います。
 尚、小趾側のアーチを整える方法は簡単には説明できません。幾つかのパターンによって小趾が墜ちてしまう状況になるのですが、O脚を改善する手段を用いれば小趾側アーチがしっかりとする、というものでもありません。しかし、O脚特有の足首状態を整えようとするなら、小趾側アーチを整えることは必要事項であるということです。

重度なO脚は足首が潰れた状態になっている
 上記に掲載した写真のモデルは私の母です。母は元々はO脚ではありませんでした。10年ほど前にリウマチを患い、左膝関節が変形してO脚状態になってしまいました。ですから、ずっとO脚だった人に比べますとふくらはぎの内旋(内側への捻れ)は軽微です。そして足首自体の状態もそれほど悪いわけではありません。
 ところが若い頃からずっとO脚で、高齢になって変形性膝関節症になり、膝の内側がいつも痛いような人、つまりO脚が重症化してしまった人の足首は潰れたような状態になっていることが多いです。
 そしてこのような人は、歩くときに、膝に体重の重みが掛かると膝下が外側に動き、足首に重みが掛かるときには足首の内側がグニュッと沈み込むような動きをしますが、からだがとても可哀想な状態だと思ってしまいます。

重症なO脚の足首

 ふくらはぎの骨が真っ直ぐ降りてきて、それを足首の骨(距骨)で真っ直ぐに受け止め、からだの重みが足裏全体に分散して拡がる状態が理想ですが、そのような人は「足首が立っている」と感じます。しかし、このような人が少ないのも実状です。
 しかしながら歩く度に足首がグニュッ、グニュッと曲がってしまうのは良くありません。O脚でなくてもこのような人はいます。是非直していただきたいと思います。



 これまで3回にわたり、O脚について説明させていただきました。
 1回目は股関節を中心に小殿筋に焦点を当てました。2回目は膝関節を中心に膝窩筋と脛骨の内旋に焦点を当てました。今回の3回目は足首周辺と足に焦点を当てました。
 同じO脚でも人それぞれ、細かい部分で違いはありますが、O脚を修正する上での基本的な考え方はこれで良いのではないかと私は思います。と言いますか、本当の意味でO脚を修正するためのであれば、必ずこの3つの項目は確認して修正しなければならないと考えます。

 また、現在いろいろと検証中ですが、上部頚椎(頚椎1番と2番)の状態はO脚に限らず様々症状において影響力があるようです。上部頚椎を整えることで、からだ全体の在り方が落ち着くようで、いろいろな不調や不具合が良い方向に向かいます。これについてはもう少し検証が進んだ段階で改めて説明させていただきたいと考えています。
 そして、今回ちょっとお話しさせていただきました「小趾側のアーチと上昇する力」につきましても、そのうち取り上げようと考えています。


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 O脚を修正しようとする場合のポイントとして、小殿筋のこわばりを解消することについては前回説明させていただきました。
 今回は膝関節における大腿骨とふくらはぎの骨(脛骨と腓骨)の関係に着目して考えてみます。私が「O脚は将来の変形性膝関節症予備軍」と考えている理由を今回は説明することになります。

 歩くことは、前足を着地した後は、その着地した足が軸足に変わり、反対側の足が前に出ることで前に進む仕組みになっています。
 また、(O脚でもX脚でもない普通の人は)前足を着地した後に膝が少し前に出ることで重心が前方に移動しますが、その力を利用して歩くことが効率的で、からだに余計な負担を掛けない歩き方であると言うことができます。

歩行:膝が前に出る

 ところがO脚が進行して変形性膝関節症が重症化したような人は、前足を着地して軸足に移行するときに、膝が前に出るのではなく、からだの重みを受けて膝下の脛骨(けいこつ)が外側にグイッと動いてしまいます。そして、その時に膝の内側が痛みを出してしまうという状況になってしまいます。

O脚歩行横ずれ

 写真では解りにくいかもしれませんが、写真の人の実際の歩行を見ますと、左脚が軸脚に変わって、そこに全体重が乗る瞬間に左脛骨は大きく横ずれを起こしますし、その時に強い痛みを感じてしまいます。ですから、室内でも杖を利用して左膝に全体重が乗らないようにされています。

O脚歩行横ずれじゃない

 この人の場合、右膝も良い状態であるとは言えませんが、まだそれほどO脚は進んでいませんので、着地した後に膝が前に出て重心を前方に移動することができます。すると膝関節で横揺れや横ずれが起こりませんので、左膝のように内側に痛みを感じることはありません。

 見た目に「酷いO脚だから」ということも気になることではありますが、それよりも膝が使いものにならず歩くことができなくなってしまうことの方が人生にとって一大事ですから、何とか左膝の使い方が変わるようにしなければなりません。
 「横ずれではなく、膝が少しでも前に出て欲しい」
 これが今の私の思いです。
 そうなれば、形は不格好でも膝が本来の在り方で使えるようになりますので、痛みも飛躍的に軽減すると予想されます。
 また、ここまで膝関節が変形していますと、内側の半月板もかなり傷んでいると思われますので「常に快適に」というわけにはいかないかもしれませんが、日常生活はそれほど痛みを感じずにできるのではないかと思っています。

 膝関節が「横にずれるか、前に出てくるか」たったそれだけの違いなのですが、実際にはそこが分かれ目となって、「快適に歩ける」「痛くて歩けない」という大きな違いとして現れます。
 そして使い方をたったそれだけ修正するだけのことなのですが、それがなかなか厄介で、手間と時間を要することになります。

膝関節が横ずれを起こす理由‥‥膝窩筋と縫工筋が重要
 O脚の進んだ人の膝関節が横ずれを起こすようになってしまう最初の原因として、歩行時に前足を着地して体重を乗せる時に、脛骨が内側に捻れてしまうことがあります。
 典型的なO脚の人のスタイルは、両膝の間が広がっていることの他に、立った時に足の小指側に重心が掛かってしまうことがありますが、この状態は脛骨が少し内側に捻れている状態です。
 膝下が少し外側にはみ出し、なおかつ内旋しているというのが専門的な見方になりますが、そのような状態をもたらす筋肉があります。

・膝窩筋のこわばりと働きの悪い縫工筋
 太股の裏側にはハムストリングと呼ばれる強力な筋肉があります。ハムストリングは骨盤の坐骨結節や大腿骨を出発点として膝関節を飛び越え、ふくらはぎの骨に繋がっています。
 また、ふくらはぎ裏側の表層には腓腹筋がありますが、その出発点はふくらはぎの骨ではなく太股の骨になっていて足のかかとに繋がっています。ですから、ハムストリングの終着点(停止部)と腓腹筋の出発点(起始部)は膝関節を跨いだ状態で交叉しているのですが、これによって膝裏に凹みができます。そして、それを膝窩(しつか)と呼びます。

膝窩筋2

 膝窩の一番奥に小さな膝窩筋があります。収縮することでふくらはぎの骨(脛骨)を少し内側に捻る働きをしています。
 膝関節が曲がった状態から膝を伸ばすようにしていきますと、膝が真っ直ぐになる手前で脛骨が外側に少し捻れます。それによって膝がすっかり伸び、関節にロックがかかって太股の骨(大腿骨)と脛骨があたかも一本の骨になったように一体化します。この仕組みがあるので大腿骨の筋肉とふくらはぎの筋肉の緊張状態がゆるむことができます。

 膝が伸びきった状態は関節にロックが掛かった状態ですから、再び膝を曲げるためにはロックを外さなければなりません。この時にロックを外す働きをするのが膝窩筋です。
 「膝関節が伸びるときに脛骨が外旋してロックが掛かり、膝窩筋が収縮して脛骨が内旋することでロックが外れ、膝を曲げることができる」このような仕組みになっています。

 そしてO脚の人の場合、この膝窩筋がこわばっていて常に脛骨が少し内旋したままの状態になっています。
 膝窩筋は太股の骨の外側(外側上顆)を出発点として脛骨の内側に付着していますので、収縮しますと脛骨が外側上方に引っ張られながら内側に捻れる状況になります。つまり膝窩筋がこわばった状態になりますと、膝下が外側に少しはみ出し、なおかつ内側に捻れているので、外側の出っ張り(腓骨頭)が目立つ状態になります。

O脚と変形性膝関節症

 膝窩筋がこわばった状態は自ずと脛骨が内側に捻れた状態をもたらしますが、歩いたり、立ったりして体重が掛かったときには、それが更に強調されて、脛骨が外側に引き出され且つ内側に捻れた状態に動かされます。それは膝関節の内側半月板に負担を掛けますし、膝関節内側の筋肉を引っ張る状態になりますので、そこに痛みが発生します。
 ですから、O脚の人の膝内側の痛みを軽減させるための条件として、膝窩筋がこわばった状態を解消しなければなりません。

 さらに、歩行時に膝が前に出てくるようにするためには、大腿骨と脛骨の位置関係を正す必要があります。と言いますのは、膝窩筋の影響で脛骨が内旋している状態は、膝の内側に着目しますと、大腿骨に対して脛骨が後に下がった状態になっているということです。この状態では、立った時に膝の後側に重心が掛かってしまいます。“かかと重心”の原因の一つになりますし、反張膝の原因になります。

O脚と反張膝

 歩く動作は、一歩一歩が膝を曲げたり伸ばしたりの繰り返しです。また短時間であっても全体重が片方の脚に乗ることになります。ですから大腿骨に対して脛骨が後方にある人は、重心が前方に向かうのではなく、かかとの方に掛かってしまいます。そしてそれでは前に進むことができませんので、上半身を前に倒すようにして前方に進む力を得ています。「前のめりになって、後から足がついてくる」そんな歩き方です。
 この歩き方もまた膝に負担を掛ける歩き方ですので、そうならないように膝下で後方に引っ込んでいる脛骨を前方に出さなければなりません。その方法の一つがこわばっている膝窩筋の状態を改善することですが、それ以外に脛骨を前方に引き出す働きをする筋肉を整えることがあります。それは大腿四頭筋(大腿直筋、内側広筋、外側広筋、中間広筋)であり縫工筋(ほうこうきん)になりますが、縫工筋の働きが悪くて脛骨の内側が引っ込んでいる場合が多くあります。

鵞足の働き

 また、同じ鵞足でも半腱様筋がこわばりますと脛骨をさらに内旋させて後方に引っ張りますし、半膜様筋のこわばりも脛骨を後方に引っ張ってしまいます。O脚を修正する場合には、これらの筋肉も確認する必要があります。

 さて以上説明してきましたように、O脚が進行した変形性膝関節症にならないようにするためには、膝窩筋、半腱様筋、半膜様筋のこわばり状態を解消し、縫工筋の働きを高めることが必要です。そしてこれらの筋肉は、ほとんどの場合、連動する他の筋肉の影響をうけて変調していますので、直接これらの筋肉を揉みほぐしたりしても解決にはつながりません。

 専門的になってしまい解りにくいかもしれませんが、
 膝窩筋は小殿筋、棘上筋、肘筋と連動しますので、肩や肘の状態の影響を受けます。足の方では足底の骨間筋と連動しています。立った時に小指側に重心が掛かってしまう人は、足裏全体で安定して立てませんので、足の親指と2趾(人差し指)のところに力を入れてこらえながら経っていたりします。昔のサンダルや下駄では鼻緒のあるところです。するとそこの筋肉(骨間筋)がこわばりますが、それが膝窩筋のこわばりへと繋がります。
 半腱様筋、半膜様筋は腓腹筋(外側頭)、ヒラメ筋と連動しますので、ふくらはぎやアキレス腱、かかとなどの状態の影響を受けます。
 そして縫工筋は肩甲骨と上腕骨を繋いでいる烏口腕筋(うこうわんきん)と連動しますので手や肩に問題ありますと働きが悪くなることがあります。

O脚歩行横ずれ施術後

 写真の方は後期高齢者で、5年ほど前に脊柱管狭窄症の手術を行っていますが、未だに腰痛は残ったままです。さらに1年前に肩関節近くの上腕骨(二の腕)を骨折して手術を行いましたが、まだ万全な状態ではありません。
 このような既往症を抱えながら両膝の調子も悪く、特に左膝はO脚が進んだ変形性膝関節症で立っていても痛みを感じ、全体重を左膝に掛けると痛みが強くなりますので家の中でも歩行時は杖を使っているという状況です。

 前回はO脚における小殿筋の説明をさせていただきましたが、今回取り上げています膝窩筋は小殿筋と連動しています。そして肩の棘上筋、肘の肘筋とも連動関係にありますので、上腕骨の骨折とその手術によるマイナス面は膝窩筋のこわばりや烏口腕筋と連動する縫工筋の働きに対して大きな影響をもたらしています。ですから、施術のスタートは肩周辺や肘を整えることから始まります。
 そして、小殿筋を整え、今回の膝窩筋や縫工筋など膝周りを整え、次回説明させていただきます足首周辺と足を整える施術を行います。さらに脊柱管狭窄症を手術した腰部も気になりますのでケアを行いますが、膝関節を調整するためにたくさんの部位を施術しています。

 一通りの施術が終わりますと、歩く姿が施術前と変わり上の写真のようになります。O脚自体はそれほど変化していないように感じられますが、膝関節の使い方が変わります。前足として着地してから軸足に移行するときに全体重を左脚で支えるわけですが、施術前は膝関節が横ずれを起こして痛みを発症していました。しかし施術後は膝が前に出るようになりましたので横ずれがほとんど起こらなくなりました。ですから膝に痛みを感じることもなくなり、さらに重心が自然と前方に移動するようになりましたので、上半身を前に倒すこともなく反対側の足を前に運ぶことができるようになりました。

O脚施術前・後

 O脚を調整する場合は、「形」ではなく「使い方」が変わることが何よりも大切であると私は考えています。施術やその他の手段で形を整えたとしても使い方が変わらなければ、結局は元に戻ってしまいます。それも短時間で。
 使い方が変われば、少しずつ少しずつですが着実に筋肉や骨格の状態が変化していきます。そのO脚のしぶとさにもよりますが、良い使い方をしていれば半年、1年と時間が経つうちにO脚は改善されていくと考えています。ですから私の仕事は自然と使い方が良くなるような状態になるよう調整を行うことだと考えています。
 筋肉や骨格に問題があるために良い使い方ができない状態なのに、「頑張って使い方を変えてください」みたいなことを要求する整体師もいるようですが、私はそのようなことは要求しません。それはプロの仕事ではないと考えているからです。

 O脚の調整を望んで来店される方々の多くは長い間の使い癖がありますし、筋肉なども「形状記憶」みたいに頑固になっていて、すんなり変調を改めてくれないこともあります。ですから、施術を始めた頃は「施術すると良くなるけど、1週間するとまたダメになってしまう」
というような状況になったりします。そんなことを何度も何度も繰り返しながら、ある日突然筋肉の状態がすっかり変化して一気に良い方向に向かう、ということも多々あります。

 「O脚を直したい」ということで多くの方が来店されましたが、何度か来店されて来なくなってしまう人がほとんどです。今回登場していただいた人のように「もう手術はしたくない。しかし膝の痛みが辛いのでなんとかして欲しい」と思われている人や、1回の施術で「明らかに変化した」という実感を得られた人などは定期的に来店されますが、そうでない人は来店されなくなってしまいます。それは残念なことだと思っています。先ほども申しましたが、「使い方が変わらなければ形を変えても無理。使い方が変われば将来必ず形が変わる。」と私は確信しています。しかし、往々にしてそれは時間のかかることです。
 冒頭に申し上げましたが、O脚が進行しますとやがて変形膝関節症になり、将来歩行が辛くなる可能性が高まります。「今は痛みもないし、多少のO脚でもやむを得ない。そんな人もたくさんいるし。」などと思っている人も多いと思いますが、O脚には十分注意をして頂きたいと考えています。

 今回は膝周辺の問題について取り上げましたが、O脚を調整するときには足元、つまり足首周辺や足、足趾なども重要です。次回は足元について説明させて頂きます。

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