第3腰椎はその椎体が少し上を向いている状態が望ましいのですが、時々正面や下を向いた状態になっている人がいます。
靴擦れと第3腰椎……下半身のエネルギーのながれ
第3腰椎はその椎体が少し上を向いている状態が望ましいのですが、時々正面や下を向いた状態になっている人がいます。
ホームページとは違った、より臨場感のある情報をお届けしたいと思っています。 また、テーマも整体の枠を飛び出してみたいと思います。 ホームページは以下です。 http://yumetowa.com/ お問い合わせはメッセージ欄でお送りください。
足つぼ・整体 ゆめとわ
電 話 0465-39-3827
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当院では、まずベッドに伏臥位(うつ伏せ寝)になっていただいた状態から施術を始めることが多いのですが、それは症状の別に関わらず、全身の状況を確認するところから施術に入りたいと考えているからです。
背面の歪みを観察し、軽く擦ってからだを揺らしながら背骨の状況、筋肉の大きな変調、骨盤の状態などを確認していきます。
そして時々、「この人は今、胴体(上半身)が本来よりも長くなっていて短足に見える状態だ」と思うことがあります。
骨盤の位置が本来より下がってしまい、お尻も垂れてしまっているために短足に見えることもあります。
あるいは、骨盤と胸との間が間延びしたようになっていて胴が長くなっていると感じる場合もあります。
今回は、からだの歪みの一つとして、胴(上半身)が本来よりも長くなっている状態について取り上げてみます。
私たち日本人は欧米人やアフリカ系の人達と比べますと、お尻が下がって短足に見える傾向があります。実際に脚の長さが違う面もありますが、お尻(=骨盤)の在り方次第で見栄えといいますか印象がかなり違ってきます。
骨盤が前傾していてお尻がプリッと上がっている人達は、やはり脚が長く見えます。反対に骨盤が後傾していてお尻の肉も下がっている場合は、実際以上に脚が短く見えてしまいます。
ですから傾きも含めて骨盤のあり方はスタイルにとって重要です。
そしてもう一つ、骨盤の傾きにも関係することですが、実際に骨盤の位置が下がってしまう場合があります。
それは、お尻の筋肉である小殿筋と中殿筋に関係しています。
小殿筋も中殿筋も骨盤(腸骨)から始まり、大腿骨の大転子というところに繋がっています。ですから、股関節で大腿骨を外側に開く(外転)働きがあると、解剖学などの専門書には記載されています。書物によっては股関節の内旋など違う働きをするとの記述もありますが、概して、小殿筋も中殿筋も同じような働きを行い、股関節を支え、歩行を支えるために働く筋肉であるとされています。
ところが、私はまったく別の見方をしています。
それは連動する筋肉のことを知ることでわかります。
小殿筋は中殿筋に比べて短い筋肉ですが、膝関節では膝裏にある短い膝窩筋(しつかきん)と連動します。上半身の肩関節ではやはり短い棘上筋(きょくじょうきん)と連動し、肘関節でも短い肘筋(ちゅうきん)と連動します。
短い筋肉は大きな動作に関わるよりも、関節において骨と骨の関係を正しい状態に整える役割を有していると私は考えています。
ですから小殿筋は、股関節で骨盤と大腿骨の関係を適切な状態に保つ役割として重要です。
一方、小殿筋より大きくて筋の長さも長い中殿筋は動作を支え、姿勢を保つ働きをします。理想的な状態で立つことのできる人は、立った時にお尻にエクボができますが、それは中殿筋の働きによるものです。
そして、歩行の時に片脚立ち状態をしっかりした状態に支える役割を担っていますが、上半身で歩行運動に関わる腰方形筋(ようほうけいきん)と連動関係にあります。歩くときにお尻(=骨盤)がプリッ、プリッと左右交互に持ち上がるようになりますが、それは中殿筋と連動して上半身の腰方形筋が収縮することで骨盤を引き上げている姿です。
ですから、中殿筋の働きが悪い状態になりますと、腰方形筋も収縮力を発揮することができませんので、骨盤の動きが感じられないトボトボとした、脚だけで歩いているような歩き方になってしまいます。
さて、小殿筋も中殿筋も股関節を支える重要な筋肉ですが、互いに拮抗する関係になることがあります。つまり小殿筋が収縮してこわばった状態になりますと、中殿筋はゆるんで伸びた状態になります。そして、このような状態の人がたくさんいます。
小殿筋と連動する筋肉の一つに膝裏の膝窩筋がありますが、膝裏がボーン膨らんで張っているような人のほとんどは膝窩筋がこわばった状態になっています。
膝窩筋がこわばってしまう理由はいくつかありますが、踵重心やO脚で膝の裏側にテンションが掛かってしまう人(反張膝など)はこわばっている可能性が高いです。また、足首が硬くなっていて上手く軽やかに回すことのできない人も膝窩筋がこわばっています。
足首の問題はもっと詳しく説明しなければならないと考えていますが、簡単に概要だけ申し上げます。
足首(足関節)にはいくつもの大きな靱帯があります。捻挫の症状はその靱帯が損傷して伸びてしまったためにもたらされますが、足首の運動が足りなくなったり、あるいはしゃがみ込んだ姿勢や重心の掛かり方が偏ったりしますと、捻挫とは反対に靱帯が縮んで硬くなってしまいます。
足首を回すと痛みを感じたり、あるいは一部(足首より前)は動くけど踵も含めた足全体を回旋することができないような人は足首の靱帯が硬くなっていると考えられます。
足首の靱帯が縮んで硬くなりますと、ふくらはぎの骨(脛骨と腓骨)を足の方(=下方)に引っ張る状態になります。
そしてこの時、膝関節に注目しますと、脛骨が下方に引っ張られたことによって大腿骨との関係で微妙に隙間が大きくなってしまいます。すると大腿骨と脛骨の関係を適切に保とうと働いている膝窩筋は自身を収縮させて関節を保持しようと頑張るようになりますが、これが膝窩筋のこわばり状態を招いてしまいます。
膝窩筋のこわばりは筋連動の関係にある小殿筋をこわばらせますが、それによって拮抗する中殿筋はゆるんで働きの悪い状態になります。そして、それがお尻のたるみに繋がります。
さらに、中殿筋と筋連動の関係にある腰方形筋もゆるんでしまいますので、肋骨と骨盤との間(距離)が拡がってしまい、胴が間延びしたような状態になりますし、骨盤が下がった状態になってしまいます。
以上がよく見かける、小殿筋と中殿筋の関係による胴が間延びした状態の例ですが、小殿筋がこわばってしまう理由は膝窩筋のこわばりによる以外にもありますし、中殿筋がゆるんで腰方形筋の働きが悪くなる理由もいくつかあります。
ですから、お尻を上げて脚が長く見えるようにしたいと考えるのであれば、小殿筋と中殿筋の状態に着目して、からだを整えることが筋骨格系での施術方法になります。
上記で説明しました筋骨格系の問題で”胴長に見える”状態を整えることは、たいして難しいことではありませんが、なかなか手強い状況もあります。
それは骨盤を中心とした、からだの中心部が力不足の状態になっていて、腹筋や腰部背筋の働きが悪いために胴長になっている状況です。
からだを上半身と下半身に分けて考えたとき、肋骨(胸郭)から上を上半身、骨盤から下を下半身として、骨格のない(背骨はありますが)お腹と腰部をその繋ぎ役として見ることができます。
繋ぎ役である腹筋と腰部背筋がしっかりしているのであれば、それは体幹がしっかりしているということであり、全身が一繋がりのものとして一体的に機能できます。
例えば、手先を動かして作業するときでも、筋肉連動の仕組みによって足元や下半身からの力を利用することができますので、手先や手の筋肉はたいして疲れません。(同じ仕事をしても、疲れをあまり感じないような人はこのタイプに入ります。)
ところが繋ぎ役である腹筋と腰部背筋の働きが悪い状態になりますと、上半身と下半身の動きに連動性がなくなってしまいます。手先を動かすときなど、足や下半身の筋肉はその動きに関わることができなくなりますので、腕や肩の力だけで作業を行うようになってしまいます。すると必要以上に力を入れなければならない状態になりますので顔や首に余計な力が入ってしまい、首肩のコリが強くなってしまう可能性が高くなります。もちろん手や腕の筋肉もこわばります。
ときどき、このような状態の人を見ますが、その原因を私は「エネルギー不足の状態」と考える時があります。
からだが「エネルギー不足」という状態を論理的に説明することは難しいのですが、感覚的に、やはり「体幹のエネルギーが足りない状態」というのが一番しっくりきます。
それは仕事や作業のしすぎなどオーバーワークによってからだが疲れ、力が足りなくなってしまったという状態とは異なります。そうであれば休息をとることで解決することができます。
あるいは、冷えなどの理由で筋肉の働きが悪くなったり、血流やリンパやエネルギーの循環が悪くなって力不足の状態になってしまうことがありますが、それとも違います。
例えば風邪など引いて高熱がでてしまい、一日中布団の中で寝ていたとします。やがて高熱が治まり、頭も軽快になってきたので布団から出て何か食べようと起き上がろうとしたときに、何となくお腹や腰に力が入らなくなり、歩き方もフラフラしてしまうことがありますが、それに近い状況かもしれません。
からだのエネルギーが高熱と闘うことに総動員されていたので、体幹のエネルギーがスカスカの状態になってしい、しばらくはエネルギー不足の状況になってしまう、そんな状況です。
このように考えますと、この状態を解消するためには、本来体幹にあるはずのエネルギーが別の場所に行ってしまったのを(体幹に)呼び戻さなければならないということになります。
東洋医学の「気の世界」に「導引」という手法がありますが、このことを指しているのかな? などと思ったりします。
さて、ではどのような施術によって体幹のエネルギー不足状態を解消するかということになりますが、私は「筋肉を使える状態にすること」が肝心だと考えています。
抽象的な表現ですが、この表現が最も正しいと思います。そして「使えない状態を、使える状態にする」というのは、私の仕事の核心的なところでもあります。
からだに潜んでいる秘密の一面ですが‥‥、不思議なことに筋肉は、周辺環境を整えて、その筋肉が働きやすい状況になりますと、自ずと働くようになります。そして、その状態で働きだしますと自然とエネルギーが増大するようになります。(ただし、その筋肉にダメージがあったり、よほど疲労したり体力が衰えてしまったりした場合は違います。)
つまり、エネルギーを高めるためには筋肉が適度に使われることが必要で、そのためには骨格が整っていて重心移動がスムーズに行える状況にあるなど、周辺環境が整っている必要があるということです。
反対から申しますと、周辺環境など含めて筋肉が働ける条件が整っていませんと、働かせたくても働くことができないということです。
ほとんどの人は、筋肉は「使えば、使えるようになる」と思っています。例えば腹筋が使えない状態なら、腹筋運動などトレーニングをすることによって腹筋の筋力が強くなりますので、腹筋が使えるようになるだろうと考えていると思います。
ところが、それは誤解です。このブログでは何度となく申し上げてきましたが、重心移動が正しく行えないと目的の筋肉は作動することができません。
少し前のブログで取り上げましたが、例えば座った状態で上半身を前傾させる運動では、腹筋が働いて下腹部の踏ん張りによって上半身の前傾を保てている状況が本来のあり方です。ですから、上半身を前傾するに従って恥骨付近に力が溜まってきます。
しかし、これができない人がいます。上半身を前傾させる動作を背骨や腰部の筋肉で支えてしまうような人です。坐骨に重心(前傾運動の支点)が残ったままで上半身を屈めてしまうので、背中側の筋肉で動作を行ってしまうのです。
腹筋を使って前傾動作のできる人は、動作の最初に重心を坐骨付近から恥骨の方に移しながら前傾動作を行います。ですから見かけ上は、恥骨や下腹部が前方に出るような感じで上半身を前傾させるようになります。
重心の在り方によって作動する筋肉は厳密に限定されます。ですから、いくら腹筋を鍛えて筋力をアップしようとも、恥骨に重心が移らなければ腹筋は効率よく作動しません。「腹筋を使おう」「腹筋を使いたい」と意識しても、願っても、それは無理なのです。
そして上半身の前傾運動だけでなく、私たちの日常生活の動きのほとんどで腹筋と背筋は交互に使われるようになっています。
例えば歩く動作においては、上げた前足を着地するまでの過程では腰部が少し反って重心が後側(軸足)にありますので、背筋が主に働いています。しかし着地した前足が軸足に変わり、地面を蹴るようにからだを前方に移動する段階では、骨盤の前側に重心が移動して腹部前面の筋肉が仕事をするようになります。
デスクワークにおいては、椅子に座り続けていますと腰が疲労しますので、しばしば姿勢を変えて座面に当たる場所を前後左右にちょこちょこ動かしたりします。それは無意識的な行為ですが、重心の掛かっている場所を変えることで、働く筋肉が特定の筋肉に偏らないようにしているということです。腹筋を使ったり、腰部の筋肉を使ったり、腹筋でも右側を使ったり、左側を使ったりして、特定の筋肉が疲労しないようにしているわけですが、それができるためには重心移動が思い通りにできる状態になっていなければなりません。腰や殿部を傷めたりして、ある一部分が体重の負担に耐えられない状態になっていますと、思い通りの重心移動は実現しなくなってしまいます。
また、筋肉には特性がありまして、収縮し続けたり、伸ばされ続けたりと、同じ状態を長く続けていることが苦手です。
収縮し続けたり、過度に使われ続けますと、こわばったり、あるいは疲弊して働きの悪い状態になってしまうことがあります。
反対に、使われない状態が長く続いたり、伸ばされたまま長時間放って置かれますと、伸びきって戻らなくなったゴムやバネのような状態になって上手く収縮することができなくなってしまうことがあります。
仮に、骨盤の後側(坐骨)にある重心を前方(恥骨)に移動することができない状態だったとしますと、それは腹筋を上手く使うことができない状態ということです。本人の感覚では「お腹に力が入らない」と感じるかもしれません。
すると腹筋ではなく背筋ばかりを使ってしまうようになりますので、背筋は疲弊し、腹筋は収縮できない状態を招く可能性があります。
実際、私が体幹のエネルギー不足と感じるタイプの人の姿勢は、背中が丸まって猫背気味で、骨盤が後ろに倒れている傾向があります。
骨盤が後ろに倒れているということは、座った時に坐骨より後側に重心が掛かっているということですから、座った状態では常に背中側の筋肉ばかりに負担が掛かるようになってしまいます。
ですから、体幹の背中側は背筋が使われすぎて疲労し、働きが悪くなって伸びた状態になっています。また、お腹側の腹筋はほとんど使われませんのでゆるんで伸びた状態になっています。
この状況を言葉で表現しますと「腹筋と背筋の働きが悪いので骨盤と胸が離れて胴が長くなってしまった」ということになりますし、私は「エネルギー不足で胴長の状態になっている」と感じて表現しています。
ですから、この状況を脱して体幹を本来の状態に戻すためには、恥骨側に重心を乗せることができる状態にして、腹筋を使えるようにすることが必要です。
腹筋が使えるようになれば背筋に掛かる負担も減りますので、背筋の疲弊状態も解消することができます。体幹において腹筋と背筋のバランスが良くなりますので、エネルギー不足と感じた状態は解消されることになります。
「おなかに力が入らず、内臓の働きも今一で、背中や腰の辺りがいつも張っている」と感じ、何となく胴も長くなったと感じるようであれば、以上のような状態なのかもしれません。
以上、本来の姿よりも胴長に見えてしまう状況につきまして、筋骨格系の観点と、エネルギー不足の観点で説明させていただきました。
先日、高校時代のクラブ仲間と忘年会を行いました。私以外は会社勤めの仕事をしています。来年は私たちは60歳になりますので定年が間近に迫っています。再雇用を考えている友人、別の会社への就職を考えている友人など、それぞれですが、平均寿命が延びた現在は60歳を超えても皆、まだまだ働かなければなりません。
こんなことを思いますと、みんな歳をとっても若々しく元気でいてほしいと思います。そして、歳をとっても顔の皺は少なく、背中もスッと伸びた状態でいることは、生き甲斐と活力に満ちた生活を送る上で重要なことだと思います。
これまで「上昇する力」や「舌の在り方」について取り上げてきました。そして、今回の「エネルギー不足」の話も含めて、私たちのからだに潜んでいる見えざる仕組みを知っていただき、活用していただき、人生100年時代を生き抜いていただきたいと思っています。90歳まで背筋の伸びたからだでいて欲しいと思います。
足つぼ・整体 ゆめとわ
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私たちのからだは外界と「気」のやり取りをしながら生理現象を行っているようだ、という話を前回させていただきました。
そして、手のひらと足裏は体内から外界に向けて気を放出する出口になっていて、そこから気が放出されている状態が望ましい、という話をさせていただきました。
今回は具体例を示して、前回の続きをさせていただきます。
しばしば腰痛と間違われるのですが、腎臓が膨らんで肋骨を圧迫しているために腰部から背中にかけて辛い思いをしている人がいます。
腎臓は胸郭(肋骨)の下部~腰部にありますので、膨れたり腫れたりしますと下位肋骨を内側から押すようになります。
仰向けで寝たりしと肋骨は背中側から内臓を押し上げるようになりますが、その刺激で腎臓のある辺りが辛くなり、耐えがたく感じる場合があります。あるいは、膨れや腫れが慢性化して硬くなりますと、常に肋骨を圧迫する状態になりますので、どんな体勢でも常に辛くなるという状態を招きます。
この状態を「腰痛が悪化した」と感じる場合がありますが、からだを前後に動かしたり、左右に捻ったりすることに何の不自由さもなければ、骨格や筋肉の問題ではありません。つまり筋骨格系の腰痛ではありませんので、マッサージなど行っても症状はまったく改善しません。
このように腎臓は膨らんだり腫れたりすることがあります。それが腎機能と関係しているのかどうかはわかりませんが、疲れが溜まったりしますとこのような状態になりやすいと思います。
腎臓が肋骨を圧迫しているような状態に対しては、私は次の3点を考えながら施術を行います。
・耳と腎臓との関連性
・静脈系に問題があるか
・気の流れが停滞しているのか
東洋医学の考え方では、腎臓と耳には深い関係があります。
そして実際、このことは現象として現れます。
耳が過敏な状態であったり、頭蓋骨が歪んで耳の位置がずれていたりしますと、その影響で腎臓が膨らむ、あるいはむくむことがあります。また反対に、腎臓の状態が思わしくなかったり、膨れた状態になりますと耳の機能に変調が現れることがあります。
(耳の問題‥‥低音難聴 参照)
耳が過敏な状態とは、それまではほとんど気にならなかった騒音などの音が気になるようになったり、音がうるさく感じたりする状態です。その他に、耳に膜が張っているように感じ音がこもったり、自分の声が頭の中で響いたりする耳管に関係する症状、難聴や耳鳴りなども腎臓と関係している場合もあります。
これらのように耳の状態がおかしく、同時に腰部(腎臓のところ)に不快感や圧迫感を感じるようであれば、腎臓の膨れや腫れの問題を耳との関連性で考えてみるべきだと思います。
静脈とリンパをあわせてここでは静脈系と呼びますが、静脈系の停滞はむくみにつながります。ただその場合、腎臓だけがむくみということにはなりません。顔や手や足などもむくんでいて、さらに腰部が辛いようでしたら、静脈系のことも考えに入れて対処する必要があると思います。
ただし私は、どんな人に対しても静脈系は必ず確認して整えるようにしています。私のような仕事は動脈系よりも静脈系を整えることに適していると思います。静脈系についての詳細はこちらを参照してください。
通常、からだは足裏から気を放出していますが、その流れを利用して腎臓は自身が放出すべき、いわば「邪気」とか「不要となった気」と呼べるものを放出していると私は思っています。
ですから、足裏から気が放出できない状態になりますと、腎臓に気が溜まってしまう状態になってしまいます。私はそんなふうに考えています。
この状態が長引きますと、腎臓が気で溢れたようになり、膨らんでしまうのではないかと思います。そしてその膨らみが肋骨を圧迫して辛くなったり、あるいは腰部(腎臓のあるところ)を手で圧迫すると「ウッ」と不快に感じて思わず声がでてしまう状況になってしまうのだと思います。
昨年から整体療法の勉強会を行っていますが、先日の勉強会では「気の流れ」をテーマにしましたが、ちょうど参加者の一人の腎臓が少し膨らんだ状態になっていました。背部から腎臓のあるところを圧迫しますと「うっ」と声を出してしまうような不快感を感じます。
「足裏から気が放出できるようになると、どう変化するか?」
ということで勉強会を進めました。足裏から気が放出できるようにするためには、基本的には膝から下(下腿と足首と足)を整えることがポイントです。
施術の詳細は省略しますが、骨格と筋肉を調整しますと、気が出る状態に変化しました。私が施術したのではなく、他の参加者に考えてもらいながら実際にやってもらいました。左右への施術で20分間くらいの時間を要したと思います。そして座ってもらい、腎臓の状態を確認し、さらに圧迫してみましたが、膨らみはなくなり、圧迫による不快感もなくなっていました。
「腎臓で停滞していた気が足裏から出ていったので、膨らみが消え、腎臓に余裕が生まれた」ということだったと思います。
腎臓の膨らみ状態の程度によりますが、膨らみが大きく硬くなっているような場合は、実際の施術では上記で挙げました3つのことを実行しますが、さらに腎臓の反射区を利用します。
「反射区」とはいわゆる「足つぼ療法」と呼ばれる施術の時に用いるツボ(正確には反射区)のことですが、そこを刺激することで対応する臓器に影響を与えることができるとされる部分のことです。
腎臓の反射区は手のひらと足裏にありますが、私は両方を利用します。
足裏の反射区を刺激するときは、「ここから気が出て行ってね!」という思いを込めて施術をします。そしてその後で手のひらの反射区を刺激しますが、この時の思いは「この刺激が腎臓に伝わって気の巡りが活発になり、腎臓の気がどんどん足裏に向かって欲しい」というものです。
よほど腎臓の膨らみが頑固な状態でない限り、耳を整え、静脈系を整え、気の流れを整えて腎臓の反射区を刺激しますと、大概はそれで腎臓の膨らみは解消して、腰部に余裕が生まれます。それまで溜まっていた気が抜けていきますので、スッキリしてからだが軽くなった気になると思います。
ところが、たまになかなかスッキリした状態にならない人がいますが、そのような人は長年の慢性化により腎臓の膨らみがとても頑固な状態になってしまった人だと思います。
頭痛や頭重とは違いますが、何となく頭の中がモヤモヤしていたり、たくさん詰まっているように感じる時があります。静脈の流れが悪くて、頭の中に血液がたくさん残っているような場合もありますが、その他に、やはり「気」やその類のものが停滞していると感じられる場合もあります。
多くの人は、深い眠りの時以外、ずっと頭の中で何かを考え続けていると思いますが、その思考も頭の中に残ったままですと、それは邪気と同じような影響を及ぼすのではないかと思います。
本人はストレスが多いと感じているだけかもしれませんが、頭の中が「想いで満タン」といった感じの人が時々来店されます。
また、不安や心配、苦しみや悲しみといった感情が胸に溜まっている人もいらっしゃいます。どうしてそれが右胸かなのか理由はわかりませんが、右胸の鎖骨の下辺りが硬く膨らんでいて、そこの深部を揉みほぐしますと強い痛みを感じる人がいます。
それが単純に、右胸が硬いだけの問題であるならば、しばらく揉みほぐすことによって柔らかくなりますので、私はそれほど考えません。
ところが、その硬さが影響して腰が張っていたり、頭部が歪んでいるなどの状況になっていますと、「柔らかくなればいい」と簡単には片付けられません。やはり根本的な原因を追及して、そのような状況にならないことを考えなければなりません。
精神的ストレスも含めて頭の中を窮屈にしている思考の数々、心(胸)の片隅に巣くってしまったしつこい感情、これらは健康を害し、からだを歪める可能性があります。ですから、からだから排出する必要があります。そして余裕のある頭と心を取り戻していただきたいと思います。
しかし、このしつこいものを「どうやって出したらいいの?」と、反論されると思います。
そこで、そのための効果的な方法は、手のひらから放出される気と一緒に、外に出してしまうことだ、と私は考えています。
手のひらから出すための最も簡単な方法は、手のひらを最大限に拡げることです。太陽に向かって、あるいは大空に向かって手を高々と上げ、手のひらを思いっきり拡げます。
この状態をしばらく続けていきますと、手のひらの拡がりは大きくなると思いますが、次第に手のひらの真ん中辺りがムズムズしたりスースーしたりし始めると思います。それは気が抜けていく合図のようなものです。そして、その後はしばらくの間、普通にしていても気が通って抜けていく感じがしていると思います。そして、少し頭がスッキリしたり、心がスッキリしたりするのではないかと思います。
私は整体師として、常にそのような状態であるようにするために、肘や手首や手指を整えます。
頭や胸からの気は、肩関節~肘関節~手首(手関節)などの関節が歪んでいますと、なかなか流れ出てくれません。そして、これらの関節が慢性的に歪んだ状態になっている理由は、昔の古傷が治りきってないことによる影響と現在の手指の使い方の癖による影響が考えられます。
詳細は専門的になってしまいますので、ここでは説明しきれませんが、前回記しましたように、手を握ってグーを作るときに人差し指側と小指側のどちらを主に使っているかは重要なポイントになります。
人差し指と親指側を主体に手を使う人は、字を書く時に筆圧が強くなってしまいます。スラスラ字を書くという感じではなく、いろいろな動作で肘を挙げて脇が開いた状態になってしまう特徴があります。そして首や肩に力が入ってしまいますので、首肩のコリを感じやすくなります。
そしてこのような人は、前腕(肘から手首にかけて)が内側に捻れ(回内位)ていますが、その反動で上腕(二の腕)が外側に捻れ(外旋位)、さらに肩(上腕骨)が前に出ているという特徴があります。手首も内側に捻れ、親指のつけ根が少し内側に落ち込んでいるかもしれません。
これはパソコンやスマホを多用している人に多く見られる特徴ですが、このような人達はおそらく気が放出されていませんので、頭や心がスッキリしている状態ではないと思います。
現在、かつてバイクで転んでしまい、右肩周辺を打撲した影響で不調を抱えている青年が来店されています。当初は、右肩関節周辺の問題以外に呼吸が苦しく、不安症で、少し鬱気も感じるという状況でした。
これらの症状の主な原因は、右肩周辺と右腕の筋肉の損傷が治りきっていないことによって右腕と右肩の関係がおかしかったからです。
初回の施術はその辺りの損傷を施術することに集中しましたが、それで呼吸が楽になりました。呼吸が楽になって頭部に酸素が十分行き渡るようになったのだと思いますが、それで不安症も改善したとのことでした。
2週間後に2度目の施術を行いましたが、その間のことについて尋ねますと、呼吸の苦しさはかなり軽減し、鬱気も消え、不安症の方も良くなったとのことでした。
しかし私の観点では、まだ手のひらから気が出る状況ではありませんでしたので、そうなることができれば彼の心理的な状況ももっともっと良くなるだろうと思いました。
そんなことを思いながら、先日4回目の施術を行いました。思いの外、右肩周辺の回復が遅いので「打撲だけではないのかなぁ?」と思いました。そして、改めてからだをいろいろ観察していきました。
すると、右足首で足趾のつけ根の靱帯が伸びているのを見つけました。捻挫痕のような感じです。そこを調整しますと右腕の状態がパシッとし始め、気が通るようになるを感じました。
これでやっと手のひらから気が出る状態になることができます。そうなれば、もっと頭の中がスッキリするでしょうから、良い状態で安定すると思います。
「人間は考える葦である」という有名な言葉がありますが、私たちは深い眠りにあるとき以外、ずっと考え続けています。ですから次から次へと思考が生まれているわけですが、それらがいつまでも頭に残っていますと、それは不調を招きます。
私は皆さんの頭を触ったときに、「詰まっているなぁ」と感じることがあります。大概は頭部の右側が詰まっていて、実際後頭部の右側が大きくなっています。(そのように頭蓋骨が歪んでいる)
そして、そんな時は「右手のひらから出して頭を軽くしたい」と思います。施術時間に余裕があれば、そのようにしています。
今回の話題に対する説明をどれだけの人が信じてくれるかわかりませんが、私は実際に体験していること、つまり私の真実をそのまま記しました。
そして、このようなことは実際に勉強会でのテーマにしていますので、誰もが知って体験することができます。もちろん、来店された方も知ることができます。
頭や心がスッキリしない人、不安や恐れとどう対峙すればよいかと悩んでいる人、腰部が辛く感じている人、からだの中に気が停滞していると感じている人、そんな人は機会があればご来店ください。
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