ゆめとわのblog

ホームページとは違った、より臨場感のある情報をお届けしたいと思っています。 また、テーマも整体の枠を飛び出してみたいと思います。 ホームページは以下です。 http://yumetowa.com/ お問い合わせはメッセージ欄でお送りください。

カテゴリ: 痛み

 その方のケガは30年以上前の小学生の時、自転車と衝突した時に強打し、上歯の左側を損傷したことでした。歯が折れたわけではありませんが、強い痛みとともにかなりの出血があったそうです。病院に行くほどのことではないとご両親が判断したのか、自然治癒に任せて傷を回復させたようです。症状が現れ始めたのは数年経った高校生の頃で、それから次第に症状が強くなり現在は常に左の顎関節に不具合と痛みがあり、顔面全体が痛く意識がそちらに取られてしまい、対象に真っ直ぐ向かって行かないということです。
 これまであらゆる治療を試みたとのことですが、一時改善の兆しを感じたこともあったものの結局は駄目で、私のブログを見て“どんなものか?”と電話がかかってきました。遠方の方ですから容易に来店していただくこともできませんので、とりあえず現在の顔を写真に撮っていただきメールしていただきました。
 もうたくさんの顔を見ていますので、写真とある程度の情報(やはり過去のケガや損傷の情報が一番)があれば施術が可能かどうか判断することも出来ます。そして先日来店していただきました。

 他の治療院や整体院、病院などではどのように考えて対処しているのか知りませんが、私は過去の“ケガ”・“手術”・“尻もちなどの打撲”についてはとても気になります。それらが症状の出発点になっている可能性が高いと感じているからです。
 ベッドに横になっていただき真っ先に歯茎を、顔の外側から手をあてて観察しました。案の上、左上顎骨の歯茎はゆるんでいて歯が頼りなく歯茎に付いているような状態でした。打撲による損傷で歯茎が30年以上もゆるんだままの状態だったことがわかります。その部分がゆるんでいるために、そのすぐ左上の部分に強くこわばった(収縮した)部分が発生したため、その部分に顔全体が引きつけられた状態になっていました。左目尻は下がり、左耳も下がって前に出、鼻先も左に寄って、口を動かしても左側の口角が不自然に左上に偏ってしまいます。また、右の顎関節周辺と右側頭部が大変こわばっていましたので、その理由を尋ねたところ、「いつも顔が痛いので、つい食いしばってしまう」とのことでした。

歯茎の打撲による顔の歪みと痛み

 他には記憶に残るケガもなく、普段調子悪いと感じることもないということでしたので、今回の施術の対象は歯茎を含めた左側の上顎骨と右側のそしゃく筋に絞られました。
 途中、二度くらい座っていただき、意識が対象に真っ直ぐに向かうか、開口や閉口が上手くいくか、というようなことを確認しながら施術を続けました。これはよくあることですが、ベッドに寝た状態で確認すると大丈夫でも、座ったり立ったりしますと状況が変わったりします。この方の場合も一度目に座った後は状態が変わりました。座って骨盤に体重がかかると状態が悪くなる、ということは骨盤に歪みがあるということなのですが、その骨盤の歪みは左側の鎖骨のズレが原因であり、その原因は右目のこわばりによるものでした。それを施術し、再度座っていただき意識や顎関節について確認していただくと、どうやら本人も納得できる状態になったようです。私が確認したところでは、若干左側のこわばりが残り、口を動かすと左口角の動きに微妙な不自然さが残ってはいるものの、歯茎の状態が良くなれば自ずと改善されると判断しました。そして日々行っていただきたいセルフケアをアドバイスして施術を終えました。(120分)

 サクラが私たちの心を豊かに晴れやかにしてくれるこの頃、サクラを眺めると自然に意識が花びらや様々なものに向かっていきます。目で見ているものの中で、意識を向けたものがクローズアップされて頭や心に入ってくる能力を“フォーカス力”と言うのかもしれませんが、私たちには本来その能力が備わっています。その能力によってイメージが頭に浮かび、じっくり考える(思考を展開する)ことができるわけですが、この方のように意識が真っ直ぐに向かうことができないのであれば“深く考える”ことができなくなってしまいます。頭で思いを巡らすことができなければ、人生が味気ないものになってしまうかもしれません。

 顔面には感覚器官が全部集まっていますから、顔が歪んだり、損傷したり、おかしくなりますと感覚に異常が現れる可能性が高まります。その違和感や不快感は私たちの心に直接作用し、日常生活を不快なものにしてしまうかもしれません。
 たまにDVで顔に問題を抱えた方が来店されますが、精神的ダメージだけでなく身体的感覚異常というダメージも残っています。顔も含めて頭部は生命体にとって本当に重要なところです。ですから子供さんをしかるときに頭を叩いている光景を目にしますと、私はゾッとしてしまいます。「叩くならお尻にして欲しい」と心の中で思いますし、暴力は精神的にも肉体的にも傷を残す行為なので慎まなければなりません。
 顔は大切にしてください。「気に入らないから」といって簡単に整形手術などしてしまうのは止めてください。後々必ず後遺症が残ると私は思っていますし、そんな方も来店されています。

 今回は“からだの痛み”について考えてみたいと思います。虫歯、打撲、創傷、炎症、捻挫、肩こり、腰痛、関節痛、神経痛、腹痛、頭痛‥‥、からだの痛みには様々なものがあります。そして現代科学は痛みを発するのメカニズムについて研究を進めています。そして解ってきたことは、とても大雑把に言えば、からだの細胞が放出する化学物質が神経を通じて脳に送られ信号として痛みを感じる、といった感じでしょうか。ですから痛みを緩和するためには、痛みにつながる化学物質をどうにかしようということで薬が開発されています。
 ところが現実として”飲み続けると効かなくなる”といった現象や“痛み止めの効かない痛み”もあり、なんとなく科学的進歩が停滞気味になっているのかもしれません。

 私のところに来られる方々の多くは“痛み止めが効かなくなった”あるいは“痛み止めが効かない”頭痛や腰痛などからだに痛みを感じている方々です。からだに痛みが発すると多くの人は整形外科や内科や脳外科など痛みを発している部位の専門科を受診されると思いますが、本来“痛み”は生理学の分野です。ですから例えば「神経が圧迫されているので痛みを出している可能性が考えられる」とか「脳はきれいなので頭痛は肩こりからきているのかもしれない。」などというどこか核心を得ていないような医師からの診断が返ってきてモヤモヤしてしまうのかもしれません。しかし、これらの医師は“痛みの専門医”ではないので仕方がないのかもしれません。

 さて、私も当然“痛みの専門家”ではありませんので、痛みのメカニズムを取り扱ったりはしませんが、「痛みのほとんどは筋肉(及び結合組織など軟部組織)が関係している」と考えています。心因性の、心理的な要因による痛みは脳内で生み出される化学物質による場合がほとんどだと思いますので、それは除外しての話ですが。
 多くの専門家が“神経”について着目していますし、実際レントゲンやMRIなどの画像診断を受けた方々は医師から「神経が‥‥」という説明を聞いていると思います。しかし“痛み=神経”みたいな見方に偏りますと問題の本質にたどり着けないのではないかと思います。神経は確かに化学物質(痛み物質)の刺激情報を脳に伝達する役割をしていいますが、歯科治療で神経を殺したり抜いたりしたはずなのにやはり歯が痛んだり、ヘルニアの手術をして神経の圧迫を取り除いたはずなのにシビレや痛みがスッキリしなかったりする現実を考えますと、どこか的外れな感じがしてしまいます。

筋肉が発する痛み
 私のところに来店される方々のからだの痛みは、ほとんどが筋肉が発する痛みです。おそらく胃痛や生理痛などの多くも筋肉が発する痛みだと思います。なぜなら胃や生殖系の臓器も全部筋肉でできているからです。偏頭痛など頭部の血管が強く脈打つような痛みも、血管に関係する痛みですから、やはり血管を形成している筋肉が発するいたみだと私は考えています。
 科学的には、痛みを誘発する化学物質を細胞が放出して云々、という見解かもしれませんが、その化学物質を放出する細胞はやはり筋細胞とその類似細胞ですので、からだのほとんどの痛みは筋肉や筋膜・腱・靱帯などの結合組織が発する痛みではないでしょうか。私はそのように単純に考えていろいろな痛みに対処していますが、それで胃痛などの内臓痛も生理痛も軽くなります。

 さて、腰痛は筋肉の痛みであることは想像が難しくないと思います。からだを捻ろうとすると腰に痛みが走るのは、腰部の筋肉が伸びてくれないからです。膝関節痛や肩関節痛(四十肩・五十肩)などの関節痛もつきつめればやはり筋肉やその兄弟である結合組織が発する痛みに行きつきます。
 そこで今回は、“からだが発する痛みのほとんどは筋肉の痛み”という前提で説明を行っていきます。もちろん私は痛みの専門家ではありませんので、学術的な科学的見解からすると“不足”や“不正確”な部分もあろうかと思いますが、実際に手技だけで痛みを改善している現場からの見方の一つとして参考にしていただければと思います。

筋肉の状態を四つに分ける
 私の整体は、筋肉や筋膜の状態を①正常(変調のない状態)、②こわばり状態、③働きの悪い(ゆるみ過ぎた)状態、④内圧の高まった状態の4つに分けて対処することにしています。
 さらに“筋肉は必ず連動している”ことと“骨格の位置や状態は筋肉や筋膜が決めている”ことを基本にしてすべての症状に対応しています。

 今回は筋肉が痛みを発する理由として(1)の筋肉の状態について説明したいと思います。

筋肉の4つの状態

 ①筋肉が正常な状態とは、思いのままに、あるいは状況に合わせて筋肉が伸びたり縮んだりすることが十分にできる状態、筋肉の収縮と伸張を邪魔する要素がない状態のことです。

 ②こわばり状態とは、筋肉の中に収縮したまま伸びることができない部分ができてしまったために、その筋肉全体として伸びにくくなっている状態のことであり、つまり筋肉から力が抜けずにゆるめようとしてもゆるまない状態のことです。筋肉の“はり”とは、この“こわばり状態”であると考えてもよいと思います。
 ストレッチ運動をしたとき、”どうしても一部分だけ気持ちよく伸びてくれない”と感じるときは、その部分がこわばり状態であると言えます。伸びないのに無理をして伸ばそうとしますと、筋肉は痛みを発し「それ以上伸ばさないで!」と信号をだしますが、それを無視して強引に伸ばし続けていますとやがて“ピリッ”となって損傷してしまう可能性があります。肩関節痛の初期段階で、肩関節の動きに何となく違和感を感じるので痛みを我慢しながらグイグイ肩を回し続けたりしていますと、関節は動くようになったもののある日突然腕が痺れ出したり、重たく感じられるようになったりして、いわゆる五十肩に向かって進んでいくようになってしまうかもしれません。

 ③働きの悪い状態、ゆるみ過ぎた状態とは筋肉の一部に収縮することができない部分ができてしまったためにその筋肉全体として収縮しにくい状態になっていることです。筋肉は収縮することによって力を発揮しますので、このような状態では「力が入らない」となってしまいます。階段を降りるときに、普通に両足を交互に使って降りるのではなく、一段ずつ一度足を揃えないと痛んで降りることができないときがあります。これは一時的にあるいは慢性的に膝関節が悪い状態であるいえますが、筋肉的にみると片側の膝を支える筋肉の働きが悪いため体重を支えるだけの力が発揮できない状態です。長く走り続けたり、歩き続けたりしますとだんだんと脚やからだが重く感じられるようになります。それは疲労によるものですが、見方を変えますと、筋肉の能力を超えて使いすぎたために筋肉が疲弊してゆるみ過ぎの状態になり、筋力が十分に発揮できない状態になったということです。

 ④内圧の高まった状態というのは、単純な肩こりや膝下のむくみなどに代表される状態で、筋肉の内部に水分や老廃物が溜まってしまいコチコチに硬くなってしまったような状態のことです。よほどひどい状態にならない限り、この状態が直接強い痛みにつながることはほとんどありません。どちらかというと「重い」「スッキリしない」などという感覚に関係すると思います。マッサージや揉みほぐしで状態を改善できるものといえますが、首肩こりの場合、この状態と②こわばり状態を併せ持っていることがほとんどですので、「マッサージだけではスッキリしない」という感想になってしまうかもしれません。

“こわばり”は伸ばそうとすると痛み、“ゆるみ過ぎ”は収縮しようとすると痛む
 さて、筋肉が収縮したままの状態で伸びることができない状態(=こわばり状態)はその筋肉が縮む方向に力が働いているということです。こういうときにストレッチや指圧などで筋肉を伸ばそうとしますと、筋肉に働いている力と逆行することになりますので筋肉は痛みを発します。例えば背部の筋肉がこわばっている腰痛や背中痛、つまり腰や背中に強い張りを感じている状態では前に屈んで背中側の筋肉を伸ばそうとしますと痛みを感じます。首の背面がこわばっている状態では、下を向こうとすると首から背中にかけての背面に痛みがでます。単純な例ですが、痛みを出す原理はこのようなものです。
 反対に筋肉が収縮できない状態(=ゆるみ過ぎ状態、働きの悪い状態)では、そのゆるみ過ぎの部分は縮むことができませんので、無理して縮めようとすると痛みがでます。あるいは力が発揮できない状態ですので、力を発揮しようとすると痛みがでます。からだを背面に反ろうとすると(背面の筋肉を収縮させる)背部や腰部に痛みがでるときはこのような状態です。膝関節は十分に曲げることができるのに階段の昇り降りや歩行で膝に痛みを感じるのは、動作に関係する筋肉のどこかにゆるみ過ぎの状態があり筋力が発揮できないからです。また、首を後に大きく倒して上を向こうとすると首の後側にこぶのような塊を感じて十分に上を向けないようなときは、そのこぶのようなところは筋肉がゆるみすぎた状態で収縮できないため、周りは収縮しているのにその部分だけ置き去りにされたような状態だということです。(余計な肉や脂肪が邪魔している場合もありますが)

 以上は原理を理解していただくために単純な例をあげましたが、実際には一つの筋肉の中に“こわばり部分”も“ゆるみ過ぎ部分”も混在していて、総体としてこわばった状態、ゆるんだ状態になっています。また、それらのこわばりやゆるみ過ぎの原因がその筋肉自体にあるのか、他からの影響(筋肉の連動関係)でそうなっているのか、といったことも見極めて施術をしなければなりません。

“こわばり”と”ゆるみ過ぎ”の関係‥‥骨格の歪み
 筋肉(骨格筋)の働きの一つは、収縮したり伸張したりすることで骨を動かしからだを動作させることです。(その他の大きな働きとして、骨格を正しい位置に保ち安定させること、体熱を生み出すことがある)
 ですから(表情筋など一部の筋肉を除いて)骨格筋は骨と骨を結ぶようにつながっています。そしてからだの動作は単純に伸ばしたり曲げたりするだけでなく、捻ったり微妙に動かしたりする動きも加わりますので、一つの骨には幾つもの筋肉が付着しています。
 
3つの筋肉と骨格

 ここで仮に骨と骨の間が3本の筋肉でつながっていたとします。そしてその中の一つの筋肉が打撲によりダメージを受け働きの悪い状態になったとします。すると、それまで3本の筋肉が正常に働いていることによって骨と骨の関係は安定して動作がスムーズにできていたものが、実質2本の筋肉で骨格と動作を支えなければならなくなりました。2本の筋肉が前と同じように働いていたのでは、骨と骨の間は離れていってしまいますので、骨が離れていかないように2本の筋肉はこれまで以上に収縮力を強めなければなりません。つまり1本ダメージを受けたので、その負担を他の2本が強いられるということです。よく皆さんが口にする「かばっていたので痛くなってしまったのかも‥‥」に近い状態です。2本の筋肉は骨格を維持するために常に収縮し続けなければならなくなったため“こわばりの状態”になってしまいます。膝関節痛や五十肩では、こんな状態が常に起こっています。
 筋肉がこわばった状態ですから関節の動きは悪くなります。膝を曲げることができなくなったり、腕が途中までしか上がらなかったりします。こんなときに“関節が硬くなっているから”という理由で頑張っている2本の筋肉を揉みほぐしてこわばりを取ってしまいますと、骨と骨をつないでいる筋肉が全滅状態になってしまいますので骨格は大きく乱れますし、動作がほとんどできない状態になってしまいます。膝関節痛は悪化し、五十肩は重症化してしまいます。症状を“こじらせた”状態です。

 上記の例では骨と筋肉の関係で説明をしましたが、実際には一つの筋肉の中で同じようなことが起こっています。筋肉線維のある部分に働きの悪い状態ができてしまいますと、それをカバーするように同じ筋肉の別のところにこわばった部分が発生します。あるいは使いすぎなどでこわばった部分ができますと別のところにゆるみ過ぎの部分が生まれます。こうなりますと筋肉を伸ばしても縮めても痛みを感じてしまうということになります。ギックリ腰などになって骨盤近くの腰部が働きの悪い状態になりますと、背筋のその上部がこわばって張ったりします。すると真っ直ぐ立ったりからだを反ろうとすると骨盤近くの筋肉が痛み(収縮できないので)、前に屈もうとするとそれより上部の背中に近い部分が痛くなります(伸びないので)。そしてこの場合は、骨盤近くにできた働きの悪い部分をケアして収縮できるようにすることが改善方法です。その部分の筋肉の働きが回復すれば自然と上部の張り(こわばり)は解消するからです。この時、間違って上部の張っている部分を揉みほぐしてしまいますと、ベッドに寝て施術を受けているときはこわばりも痛みも薄らいでいきますので改善に向かっているかのように感じますが、施術が終わって起き上がろうとしたとき、筋肉が作動してくれませんのでまったく腰が動かせない状態になったりします。施術する側としては、その見極めを慎重に行うことがとても重要になってきます。

強いこわばり、こわばりの連続は、それだけで痛みを発する
 ある程度高齢になりますと、寝ているとき朝方近くにふくらはぎが攣ったりすることを経験します。またテレビでしばしば目にする光景ですが、サッカー選手が試合の途中に脚が攣りグランドの中に座り込んでふくらはぎを伸ばしたりしています。
 体験した方はよくわかると思いますが、“攣る”というのは筋肉にこわばりが連続して発生することです。グッグッグッグッと筋肉が強くこわばって強い痛みを感じます。部分的な脱水状態とか血行不良だとか、原因についていろいろ言われていますが「陰極まれば陽と為す」の喩えどおり“ゆるみ過ぎの状態”が行きすぎて筋肉が耐えられなくなったために、筋肉が自ら収縮して機能を回復させようとする反応のように思います。いずれにせよ強いこわばり状態や筋肉が連続して収縮を繰り返しているような状態は、じっとしていてもそれだけで痛みを感じます。断続的に訪れる胃を締めつけられるような痛みもこの部類に入るのではないでしょうか。
 こわばりの奥にゆるみ過ぎ状態が隠れていると考えるなら、温めたり緩やかなマッサージをするなど休息とともに筋肉の働きを回復させるような手段を用いるのが良いように思います。

 今回は骨格筋の痛みについてとりあげました。簡単にまとめますと次の3つに集約できます。
①縮む方向に作動している(ベクトルが向いている)筋肉を伸ばそうとすると痛む
②縮むことのできない状態の筋肉を収縮させようとしたりすると痛む
③連続する収縮や強い収縮状態はそれだけ痛む

 生理学的な見方では、“痛みと感じる”化学物質の電気的刺激が脳に伝わって起こる脳やからだの反応ということのようです。ですからその化学物質に対する脳の反応が抑制されるように、あるいは化学物質の刺激が脳に伝わらないように薬物(化学物質)を用いて対応する方法が考えられています。鎮静剤や痛み止めの類はそのようなもののようです。心因性の痛み、つまり心理的な要因で脳が生み出す化学物質がもたらす痛みについても同じような考え方で対処しているのでしょうか、いわゆる精神疾患、心療内科で処方される薬剤があります。それはそれで科学の進歩であり、文明の発展かもしれませんが、薬剤への依存度が増していくことには大きな懸念を感じます。
 ここに記したことで、痛みに対して整体でもかなりのことができると言っているのではありません。対応する手段が整体にもあるということを知っていただき、選択肢の一つとして記憶していただきたいと思っています。日常生活の中で“痛みと感じる化学物質”がなるべく生まれないようにすることが整体の仕事の一つであると考えています。

追記:
 余談ですが、ヨガをなさっている人も増えてきた現在、ストレッチについてちょっとだけ言わせて頂きます。 
 ストレッチで筋肉を伸ばそうとするとき、限界までは気持ちよく伸ばすことができますが、それを超えると痛みを感じだし呼吸が乱れてきます。息をゆっくり吐き出しながら筋肉を伸ばしているのですが、途中から吐き出せなくなったりします。本当はそこで伸ばすのを止めなければなりません。というのは筋肉はそれ以上伸ばして欲しくないので痛みという信号を発し呼吸を乱すからです。しかし皆さんの話を聞いていますと、多くの人が何かに闘いを挑むように限界点を超えてストレッチを続行しています。
 視点を筋肉の側に移して考えますと、それ以上伸ばして欲しくないのでこわばりをつくって限界だと知らせているのに、さらに伸ばされると益々こわばりが強くなり、筋肉を縮ます方向の力が強くなってしまいます。数回なら大丈夫かもしれませんが毎日毎日同じことを繰り返していますと、こわばりが定着してしまいますので、ある日から「ストレッチ運動を続けるほどに筋肉が硬くなっていくような気がする」というようなことになってしまうかもしれません。健康のために行うストレッチもその他の運動も筋肉とよく会話しながら“心地良く”やっていただきたいと思います。

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