ゆめとわのblog

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カテゴリ:筋・筋膜・骨 > 歪み

 生まれたての赤ちゃんを除いて、この世界に、からだが全く歪んでいない人はおそらく一人もいないと思います。同様に、顔や頭の歪んでいない人も皆無だと思います。私たちの骨格はたくさんの骨が筋肉や靱帯によって結び付けられてできていますので、それは「歪むようにできている」と考えても良いのではないかと思ったりもします。
 ただ、歪みが、ある許容範囲を越えてしまいますと、生理機能に弊害がでたり、動作に支障が現れたり、痛みやだるさやシビレなどの症状が現れたりしますので、歪みはなるべく小さな範囲にとどめておきたいものです。

 さて、今回はからだの歪みが原因で、顔が歪んでしまっている場合についての説明です。
 顔は頭蓋骨の前面のことですが、骨で申しますと前頭骨(額)と側頭骨(耳)と鼻骨(鼻)と頬骨と上顎骨と下顎骨です。これらの中で下顎骨を除いた骨は強靱な縫合関節で繋っていますので、半ば一体化しています。下顎骨は他の骨格と顎関節で繋がっていますが、顎関節はそしゃくや喋りでたくさん使いますので、非常に歪みやすいと部分であると言うことができます。

からだ前面(腹側)の影響を受ける下顎骨と側頭骨



 顔面も含めて頭部は首を介して胴体の上半身と繋がっているわけですが、ここで、胴体上半身を前面(腹側)と後面(背側)に分けて考えてみます。
 まず、胴体上半身の前面には胸とお腹がありますが、首の筋肉を介して頭部と胴体上半身が直接繋がっているところは、頭部では下顎骨と側頭骨であり、胴体上半身では鎖骨と胸骨です。
 ですから単純に考えますと、鎖骨と胸骨(=胸郭)の位置が狂った場合は、下顎骨と側頭骨の位置も狂ってしまうことになります。そして実際、そのようになります。

 鎖骨は大胸筋と三角筋を介して腕(上腕骨)に繋がっています。胸骨もまた大胸筋を介して上腕骨に繋がっていますので、手先や腕の使い過ぎなどで三角筋や大胸筋がこわばった状態になりますと、鎖骨と胸骨を上腕骨の方に引っ張るようになります。あるいは肩関節が少しおかしくなって上腕骨が肩関節から少し離れますと、同じように鎖骨と胸骨は上腕骨の方に引っ張られます。
 たとえば、右手指の使いすぎで大胸筋がこわばりますと、鎖骨と胸骨は本来の位置よりも右側にずれることになります。すると胸鎖乳突筋を介して鎖骨及び胸骨に繋がっています側頭骨は右後方にずれた状態になります。外見的には右耳が左耳に比べて「後ろにある」として知覚できると思います。
 また、舌骨下筋群の胸骨舌骨筋、胸骨甲状筋~甲状舌骨筋によって繋がっています舌骨も右側にずれる可能性がありますが、そうなりますと舌骨上筋群を介して下顎骨も右側に捻れるようになります。

 そして、右利きの人は右手をとてもたくさん使いますので、実際このようになっていると思います。顎先に手をあてて軽く右側に動かしたり、左側に動かしたときに、右側に動かす方が顎先は楽に動いてくれたのではないでしょうか。それは下顎骨が少し右側に捻れているからです。

からだ背面と骨盤と背骨の影響を受ける後頭部

 私たちは脊椎動物であり、その中の哺乳類に分類されますが、脊椎動物としての最大の特徴は背骨があることです。背骨は7個の頚椎と12個の胸椎と5個の腰椎、つまり24個の脊椎で成り立っていますが、そこに骨盤の中心となる仙骨・尾骨が繋がってからだを支える土台となっています。
 そして骨盤から背骨や肋骨を経由して後頭部まで繋がっている脊柱起立筋群があります。

 ですから後頭部、そしてその中心である後頭骨は脊柱起立筋群を介して背骨や骨盤の影響を受けています。背骨が捻れたり、骨盤が歪んだりしますと、後頭骨も歪んでしまうことになります。
 さらに、からだの背面には肩甲骨がありますが、それは僧帽筋を介して後頭部に繋がっています。肩甲骨は専門的に上肢帯と呼ばれ、腕をからだ(体幹)に結び付ける役割をしていますので、腕の影響を受けていろいろと変位します。
 パソコン業務や腕を前に出す作業をたくさん行っている人は肩が前に出た体型になりがちですが、それは肩甲骨の位置が変位しているということです。そうしますと僧帽筋は後頭部を引っ張るようになりますので、肩が前に出ている(=背骨から遠ざかっている)方に後頭部が捻れるようになります。

 つまり、からだの背面では、骨盤や腕(=手指)の影響を受けて後頭部が歪むことになります。そして、後頭部の中心である後頭骨は頭蓋骨の基礎的存在ですから、後頭部が歪みますと下顎骨を除いた頭蓋骨の全ての骨は歪んでしまうことになります。

筋膜の影響による顔の歪み

 皮膚の下層には皮下筋膜(浅筋膜)があります。皮膚が全身を覆っていますように皮下筋膜も全身を覆っていますが、皮下筋膜は結合組織であり丈夫です。
 私たちのからだは一番深部に骨があって、それを深層筋が包んでいるような状態になっています。そして部位によって層の数は異なりますが、深層筋の上に中層筋があり、さらにその上に浅層筋があります。そして全身の浅層筋を丸ごと包むように丈夫な皮下筋膜が覆っています。その表層に皮下脂肪があり、そして皮膚(真皮と表皮)があります。
 皮下筋膜は一枚のシート状のものですが、それが筋肉の層を直接包んでいますので、皮下筋膜が捻れた状態になりますと、筋肉の層も捻れ、骨も捻れた状態になります。
 「からだが歪む」ということは骨格が歪むことですから、主役は骨(骨格)であり、筋肉が脇役であるという考え方が一般的かもしれませんが、これとは違って「皮下筋膜が主体と
なって筋肉の状態と骨の状態を決めているかもしれない」という考え方もあります。
 「筋膜リリース」という整体法も注目されつつありますが、研究が進めば、「筋膜」に対する注目度はもっともっと高まっていくかもしれません。

 さて、骨盤の前面には鼡径部があります。鼡径部は骨盤の前面から骨盤内臓物(小腸や膀胱、直腸、子宮など)がはみ出さないようにブロックする役割もしていますが、内臓下垂などの影響で下がりやすい部位でもあります。また、足の小趾側アーチが失われている時は鼡径部が下がってしまう傾向があります。

 鼡径部の要は鼡径靱帯になりますが、そこは腹筋(外腹斜筋と内腹斜筋)の出発点(起始)になっているほか、その上を覆う皮下筋膜にとっても要となっています。鼡径部が下がった状態になりますと、腹筋が肋骨を引き下げる状態になりますが、腹部を覆う皮下筋膜も下に引っ張られますので胸や首の皮下筋膜も引っ張られ、顔面全体が引っ張られて下がった状態になります。
 以上は鼡径部が下がった場合という単純な例ですが、皮下筋膜は筋肉にゆるやかに密着していますので、筋肉や骨格の在り方の影響を受けて捻れたり、よれたりします。
 例えば右側の外腹斜筋が収縮したままのこわばった状態になりますと胸郭は斜め左下の方に捻れるようになりますが、皮下筋膜もそのように捻れたり、よれたりします。そして、その流れは首や頭部まで影響を及ぼし顔を歪めてしまう原因となります。



からだの歪みが顔の歪みにつながる三大要因

 以上説明させていただきましたように、からだの前面では鎖骨と胸、背面では骨盤と背骨と肩甲骨、そして全身的に皮下筋膜の捻れが顔の歪みを招く三大要因であると私は考えています。
 そして、鎖骨と肩甲骨の位置をおかしくする原因の多くは手指や腕の問題でありますし、骨盤を歪める原因としては足首や足や足趾の問題が考えられます。
 また、これらの原因で顔が歪みますと、噛み合わせが合わなくなってしまったり、噛みしめや片噛みの癖になってしまったりしますが、それによって更に顔の歪みがおおきくなってしまうことがあります。
 ですから、顔の歪みを調整する施術では、からだからの影響を先ず片付けるために、手指や腕、足周辺の状態を確認して調整することから施術を始めることが多いです。施術時間が60分間だったとして、最初の30~40分はからだばかりを調整し、残り20分くらいになったときにはじめて顔を調整し始めるという段取りになることも多々あります。それくらい、顔とからだの歪みは密接に関係し合っているのが実際です。
 からだの歪みを無視して放ったまま、顔や頭蓋骨ばかりを調整しても、それは理屈に合っていないことになります。

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(過去の記事を修正加筆したものです)

 顔の歪みは①生まれつきのもの、②からだの歪みが原因となって顔を歪ませているもの、③片噛み癖や噛みしめの癖になどによって歪んでしまったもの、④打撲による損傷や物理的な外力によって凹んだりずれたりして歪んでしまったもの、の四つに大別することができます。
 今回は④の打撲や外力の影響によって歪んでしまったものについて取り上げます。転んで打撲した、殴られて凹んだ、小顔矯正などで強引に頭蓋骨を動かされた、などがこのカテゴリーに入ります。
 小顔や顔の矯正を行う整体院などに行き、強い施術を受けたことで鼻骨が曲がったり、上顎骨が凹んだりして顔が崩れ、元の状態に戻したいというお客さんからの問い合わせが時々あります。
 過去の苦い体験から皆さんとても心配され、私のところではどういった施術をするのかとよく聞かれますので、ここで概略を説明したいと思います。
 まず、私は顔にかぎらず骨や骨格自体を外力(物理的力)を使って強制的に動かすことはいたしません。顔や頭蓋骨であれば、骨格を押したり引っ張ったりすることはしませんし、その他の部位でも骨をバキバキするような矯正は一切行いません。筋肉や筋膜などを丁寧に調整していき、自ずと骨格が元の状態に戻るような調整方法を行っています。



 頭蓋骨を強い力で押され、あるいは強引に矯正され、どこかの骨が曲がったり凹んだりしてしまったのは、頭蓋骨の関節が弛んでしまったことが主な原因であると考えられます。頭蓋骨は骨と骨が“縫合”と呼ばれる密度の高い繊維性の結合組織でつながっていますが、強い外力が加わり縫合が伸ばされた状態になりますと軽く押すだけでも骨が動いてしまったり、何もしなくても骨が垂れ下がったような状態になってしまいます。そして下顎骨を除く頭蓋は一つ一つの骨が立体パズルのように組み合わさって全体が成り立っていますので、どこか一個所の縫合がゆるんでしまい関連する骨が一つか二つ動いてしまいますと、それは全体に影響を与え頭蓋全体が歪んでしまうことになります。
 また、頭蓋骨全体が歪みますと噛み合わせが合わなくなり、噛み方がおかしくなったり噛みしめる癖をもつようになったりします。すると頭蓋骨だけでなく、関係する筋肉(そしゃく筋や表情筋)も変調します。すると、これら筋肉の変調によってますます頭蓋は歪むことになりますし、感覚器官やからだの機能に不調が現れたり、「首や肩が張る」といったことも起こります。
 このように外力によって頭蓋骨が歪んだり凹んだりした場合は、①縫合がゆるむ、そして②顔の筋肉に変調が起こる、という経過をたどることになりますが、それによって顔の歪みが悪化すると思われます。
 打撲などの損傷によって頭皮や皮下筋膜にダメージを受けた場合も、同じような感じです。
補足:小顔矯正などでは、鼻の際(上顎骨と頬骨と鼻骨の境界あたり)を強く押すようですが、それによって上顎骨が凹みます、すると関節している前頭骨、鼻骨、頬骨も影響を受けますので、額にへんなシワができたり、鼻が曲がったり、頬が下がったりしてほうれい線が深くなったりする可能性が高くなります。

施術について

 さて、外力や打撲などによって歪んでしまった頭蓋を修正する方法ですが、それは
 ①ゆるんだ縫合を本来の状態にもどすこと、
 ②顔と周辺の筋肉を整えること
の二つを行うことになります。

 頭蓋骨が歪んでいる上に、関節(縫合)の機能が低下しているために頭部は非常に不安定な状態になっています。症状が酷い場合は、歩いたり、ふり向いたりする程度の軽い頭の揺れでさえ、とても大きな揺れに感じられたり、残存現象が残るような感じがして心理的に不安感に襲われるようです。
 このような状態では、自ずと顔面の筋肉やそしゃく筋を硬くこわばらせて不安定な頭蓋をなんとか保とうとすることになりますので、自然と噛みしめ癖になってしまうでしょうし、顔面の筋肉も硬くなってしまいます。

 打撲によるケガや外力による頭蓋骨の歪みである場合は、ダメージ、損傷が主な原因ですから、先ずそれらの修復を試みて、その次に顔や頭蓋の筋肉を整えてバランスを取り戻すような段取りの施術となります。

・転んだり、殴られたりして、ダメージを受けている場所が明らかである場合は、まずそこから施術を始めます。頭皮やその下の皮下筋膜が損傷していることで頭蓋骨全体が歪んでしまうこともあります。また、先ほども申しましたが、そのダメージを補うために噛みしめたり、顔に力をいれていることによって顔や頭蓋が歪んでいることも考えられますが、そうであれば、ダメージ箇所を施術することで噛みしめ状態が改善されたり、顔から力が抜けるなどの変化が現れます。その変化を目安に、施術を進めることになります。

・小顔矯正などで頭蓋骨全体を動かされたり、あるいは頭蓋骨全体が不安定になってしまった場合などでは、打撲などと違ってダメージ箇所を最初から特定することは難しい面があります。ですから、先ずは頭蓋骨修正の基本的施術を行うことから始めます。
 頭蓋骨の基本は後頭骨(後頭部)です。骨格(体幹)の基本は仙骨であり、背骨でありますが、その同じセンターライン上にあります後頭骨が頭蓋骨の基本になります。
 後頭骨を整えることから施術を始めますが、小顔整体でおかしくなってしまった人のほとんどは後頭部の筋膜と縫合関節がゆるんだ状態になっています。
 そして後頭骨を施術した後は顔前面への施術を行うことになりますが、上顎骨が凹んでいる場合はかなり厄介です。顔を小さくするという目的で頬骨や鼻の横(上顎骨)あたりをグイグイ押し込むような施術を行うのでしょうか、上顎骨が陥没状態になっている場合があります。そのような状態になってしまった人は目頭部分が凹んで口の中がとても狭く感じ、噛み合わせもまったく合わなくなっていると思いますが、心理的にも「どうしよう?」という不安でいっぱいになっているかもしれません。


 凹んだ上顎骨が前に出てくれば、目の落ち込みも、噛み合わせも改善されると思いますが、そのための施術はなかなかたいへんです。後頭骨と側頭骨、後頭骨と頭頂骨、頭頂骨と前頭骨などは縫合関節の部分が大きいので、直接手を当てて施術することができますが、上顎骨は前頭骨と鼻骨に小さな関節しか持っていません。表面に現れている関節だけを施術してもあまり効果は期待できませんので、他の部分を施術することによって上顎骨が前にでてくるようにしなければなりません。

 ですから、力を使って骨を押し込み、強制的に頭蓋骨を小さくして小顔を実現しようとする整体は、絶対に避けていただきたいと思います。
 「頭蓋骨のバランスが整えば、むくみが減り、筋肉も引き締まって自然と小顔が実現する」
 このような方針で行っている小顔整体を探して訪れていただきたいと思います。むくみが減り、頬のタルミが減って、目が大きく開くようになり、顎の角度が変われば、それだけでかなり小顔に見えるはずです。

回復までの時間はまちまち

 顔の中には感覚器官がありますし、頭蓋には脳が収まっていますので、顔はとても敏感です。見た目では「もう大丈夫ではないだろうか」と感じても、本人の感覚がすっかり戻らないと、安心感は戻ってこないようです。
 ですから、回復までにどれくらいの時間と施術回数が必要なのかは、一概に申し上げることができません。私としましては、まずは不安感を除去して安心できる顔と頭の状態にすることが第1の目標と考えています。そして、それが実現した上で、それぞれのご要望に応じて細かいところを修正していくような、そんな段取りを考えています。


 外力によってダメージを受け、顔や頭が不安定になってしまった人は精神的にも非常に落ち込んでいます。若い女性などには、涙をポロポロ流しながら来店される人もいます。
 雑誌やネット情報を見ながら自分で自分の顔をグイグイ押したりしてしまい、「ちょっとまずいかも」と感じると小顔整体のお店を訪ねるようです。そしてそこでも上手くいかないと、同じようなお店を転々としては、さらに頭蓋骨をいじられ、症状や状態がどんどん悪化してしまったというパターンになるようです。そんな人が何人も来店されました。
 そして実際、このような人達は本人が満足するまで回復するのに半年から1年という時間がかかってしまいます。
 今も遠くから月に1度のペースで新幹線に乗って来店されている、まだ20歳前の女子がいます。最初の来店から半年くらいになると思いますが、そろそろ終了となりそうです。アルバイトをして新幹線代と施術料(4700円)を稼いで来店されているとのことですが、それでも希望が見えて、すっかり明るくなったので、私も一安心といった感じです。

 どうぞ、顔や頭は大切にしてください。安易な気持ちでいじらないように注意していただきたいと思います。


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 医学界では、頭蓋骨はほとんどずれない、動かないことになっているようです。「頭蓋骨や顔が変形してしまう、寝て起きると顔が変わっているし、枕に後頭部をつけて寝ることはペシャッとなりそうで怖い」と医師に訴えても「あり得ない」と言われ、精神科に回されそうになると仰っていました。
 私は実際の解剖を経験したこともなく、直に頭蓋骨や骨盤を触ったこともありません。ですから「頭蓋骨が変形することはない」「仙腸関節もたやすく動くことはない」と言われますと、「確かに解剖所見ではそうかもしれません」と思いますが、同時に「屍体と生体では違うのではないか」と思います。私は筋肉や皮膚の上からしか頭蓋骨や骨盤を触ることはありませんが、常に生きているからだを触っていますので、頭蓋骨や仙腸関節が簡単に動くことはよく知っています。

 私が整体の学校に通っていた頃、先生は骨盤の模型を手に取りながら、「このように骨盤は表面も裏面も強靱な靱帯でガチガチ固められているので仙腸関節はほとんど動かないと考えられる」と説明していました。確かに「靱帯(関節を強固にし、その運動を制御する)」という言葉の印象と模型を見せられた印象で想像しますと「仙腸関節を動かすことは大変なことだ」と感じてしまいます。

マシュマロのように感じた頭蓋骨
 むくみで悩んでいる人はよくおわかりだと思いますが、足のむくみが強いとき、スネを指で押しますと凹みができてしばらく戻らなかったりします。頭蓋骨の弛み方が進行しますと、これと同じような感じになります。頭を左から右に押しますと、そのように頭が変形してなかなか戻らなくなります。頬骨を押しても同様になります。それはむくみの激しいときに皮膚を押すと凹んでなかなか戻らなくなるのに似ています。「まるでマシュマロのようだなぁ」、私がもっとも重症だと感じた頭蓋骨の状態です。
 歩く一歩一歩の振動で頭の骨がそのように揺らされ、頭を横に回すと後頭部や頭頂部が時間遅れで後から着いてくるような感じになってしまいます。それまで一つにまとまって一体化していた頭蓋骨がバラバラに動いてしまうように感じられるのだと思いますが、その不安感は大変なものだと思います。
 このような状態になってしまった人は「まさかこんなに酷くなるとは‥‥」と後悔されますが、同時に「もう生涯、元の状態には戻らないかもしれない」と強烈な不安感に襲われるようです。医師に相談しても「理解してもらえない」と感じてしまうのであれば、尚更そうだと思います。

ゆるみきってしまった筋膜、縫合はじっくり取り組むしかない
 20歳を超えたばかりの若い女性は、額の吹き出物やニキビが気になり、四六時中それらをいじったり、つぶすようにして頭蓋骨を押していたと言います。そうしているうちに少しずつ頭蓋骨がゆるみだし、あるとき「自分の顔がおかしくなっている」と危機感を感じ、美容整形や整体院を訪ねるようになったということです。整体院ではいろいろなやり方で頭蓋骨をいじられ、美容整形で顔にメスをいれるようになり、益々歪みと不安定さが増し、私のところに来店されました。
 「いじりすぎたために筋膜がゆるみ過ぎてしまい、何度も直接頭蓋骨を動かしたので縫合関節がゆるんで形が変わり、安定性がなくなってしまった」というのが実際の原因だと思います。
 こうなってしまったら、筋膜を元の状態に戻し、ゆるんでしまった縫合関節を元の状態に戻すしか方法はありません。それは時間と手間のかかることです。忍耐力が必要です。しかし、これしか方法がないと私は思います。
 この女性は最初は週に2度ほど来店され、それが週1になり、やがて月に2度ほどのペースになりましたが、1年近く来店されました。「気になって、気になって、つい触っていじってしまう」という癖がなかなか抜けなかったようです。

 皮膚や筋膜は触り方次第で、しっかりしたり、反対にゆるんでしまったりします。時々電話で「何処をどう触ればいいのか?」と問合せを受けますが、言葉で説明できるものではありません。実際に体験していただいて、やり方を覚えて帰っていただきたいのです。やり方自体は非常に簡単です。しかし、触る深さと集中力と意識が大切です。テレビに気を取られながら触り続けても意味のないばかりか、悪い影響を与えてしまうかもしれません。

 この若い女性は、今はだいたい3週間に一度くらいの間隔でケアのために来店されますが、「気になって触ってしまうことはもうなくなった」と言います。今の安定した状態からすれば、いったいあの時の状態は何だったのか? と思えます。
 
生身の私たちの骨格は固定されたものではない
 施術をしていて「硬いなぁ!」と感じるものは筋肉や靱帯や筋膜など軟部組織です。それらが硬くなっているために骨格が動かしにくというのはありますが、骨格が硬くて動かしようがないと感じることはありません。

頭蓋の主な縫合01

 頭蓋骨は20以上の骨が縫合関節というしっかりとした結合組織で結びついて一体化していますので「硬く固定されたもの」という印象をお持ちかもしれません。しかし実際には呼吸をする度に少し拡がったり縮んだりしています。そしゃくする度に少し動きますし、喋る度に動いています。関節があるということは、そこが動くようにできているということです。動かなくて済むならたくさんの関節がある必要はありません。

骨盤の靱帯

 それは骨盤の仙腸関節も同様です。骨盤の模型を見ますと、仙腸関節は強力な靱帯でガッチリ固められていますので、まったく動きが制限されているように思えます。実際、学校の授業で先生はそのように説明されていました。しかし、実際には歩く度に仙腸関節は動いていますし、立ったり座ったりする時に骨盤の形は変わりますが、それは仙腸関節が動いているから可能になります。もし仙腸関節がガッチリ固定されて動かないような状態でしたら、私たちの動作はロボットのようになってしまい、しなやかな動きはできなくなってしまいます。
 腰痛やギックリ腰の時には、私たちの動きにスムーズさが欠けてしまいますが、それは仙腸関節の動きにしなやかさが欠けてしまうからだと考えてもよいと思います。
 生気が失われてしまった、単なる物質としての靱帯、筋肉、筋膜、骨などを観察しますと「仙腸関節も頭蓋骨もほとんど動かない」という結論になるかもしれませんが、それは生きている生身の私たちには全然あてはまらないと私は考えます。

簡単に動いてしまうので、直接骨格を動かさない
 「整体」に対する一般的なイメージは「骨をボキボキする」ということのようです。ですから、そのようなことを一切しない私の施術は「何という施術方法なのか?」としばしば聞かれます。
 例えば、なんとなく肩関節や手指の関節に違和感を感じるので、故意に動かして「バキッ」と音を鳴らす癖を持った人がいます。それによって関節がはまり、スッキリすると言います。それはそれで整体の一つの手法ですから、ボキボキ直接骨を動かす整体も「あり」だと思います(私には上手くできませんが)。
 但し、頭蓋骨は別です。下顎骨を除いた頭蓋骨表層の骨は「縫合」という接続方法で隣の骨と結びついていますが、一つ一つの骨はパズルのピースのような関係性で頭蓋骨全体を形作っています。ですから一つが狂いますと全体に影響が及ぶことになります。どれかの骨を押し続けますと、その周辺の縫合がゆるみます。すると、その骨が安定性を失いグラグラすることになりますが、加えて頭蓋骨全体が歪みだし不安定になることになります。

 頭蓋骨を形作っている縫合関節は柔らかくて丈夫です。これは頭蓋骨に限ったことではありませんが、私たちのからだの骨格は「強く押すと反発する。そっと柔らかく触る(圧する)と動きがわかる」という特性があります。この特性を利用して私は、骨が上や下や右や左に「ずれている」と把握しています。見た目で骨のずれを察知しているのではなく、軽く圧して骨の動き具合を感じて判断していますが、こうした頭蓋骨の特性を無視して頭蓋骨をいじりますといろいろと問題が起きる可能性が高まります。
 コルギや小顔整体などで、頭蓋骨をグイグイ押し込みますと、最初は反発します。それは「強く押すと反発する」という特性です。ところが何度も何度も同じことを繰り返したり、あるいはたった一回かもしれませんが、縫合関節が反発する力を失ってしまいますと頭蓋骨は簡単に変形するようになります。コルギや頭蓋骨を直接操作する小顔整体はこの特性を利用して頭蓋骨を変形させているのかもしれないと思えてしまいます。他にも機械や電気を使って縫合を意図的にゆるめ、頭蓋骨が変形しやすい状態にしている方法があるのかもしれません。

 何処か一部分の縫合関節がゆるんだだけの状態であれば、すぐに取り返すことができます。しかし一部分の縫合がゆるんだだけでも頭蓋骨全体は歪みますし、そこに不安定さまで混じってきますと、気持ちとして「何とかしなければ」という思いが心を埋めるようになり、施術を重ねたり、自分でいじり続けることが制御できなくなってしまったりするようです。するとゆるんだ縫合の箇所が増えてしまいますので、益々頭蓋骨は不安定になり、やがてマシュマロのような頭蓋骨への道を歩むことになってしまうのだろうと思います。

  •  最初は頭蓋骨が反発するので「もっと強く押して屈服させよう」という思いでいじり始める。
  • そんなことを繰り返しているうちに、突然反発しなくなる時がやってきて「これは上手くいくかも(小顔になるかも)」と思い、さらにいじり続ける。
  • 「なんか骨の一部が落ち込んでいるように感じはじめ、ちょっと不安」
  • 「目や鼻など感覚器官に不調を感じ始め、顔面に違和感を感じ始める」
  • 焦る気持ちも混じり、「なんとかしなければ」と強く思うようになって、負のスパイラルへの道を進んでしまう
 屍体ではなく、生きている私たちの頭蓋骨やからだの骨格の関節は、丈夫ですが、とても柔軟です。ですから骨は簡単に動きます。硬く固定されたように見える頭蓋骨は、実は(ある範囲の中で)簡単に動かすことができます。ですから私はあえて「直接頭蓋骨を操作してはいけない」と申し上げたいのです。
 今から少し前、コルギがとても流行った頃、「自分で行うコルギ」みたいな本が売られていました。「どうしてこんな危険なものが一般に売られているのだろう?」と、ゾッとしました。個人的な見解ですが、まったく恐ろしいことだと思います。

絶望も、諦めることも必要ない
 頭蓋骨や顔を乱して、深い悩みや絶望感にさいなまれてしまった人が何人も来店されました。顔や頭は私たち自身(自己)に一番近いところですから、そこが物理的に不安定になりますと精神的にもとても不安定になってしまいます。
 「もう、生涯元の状態には戻らないかもしれない」
 心全体が不安感で埋まってしまいます。しかし、忍耐強く地道に修復に取り組んでいけば必ず元の状態、不安感が消える状態になる日が来ます。それまでに3ヶ月以上、あるいは半年くらい時間を要するかもしれません。人によっては1年以上になってしまうかもしれません。

 ゆるみきってしまった縫合や筋膜は、そう簡単には力を回復しません。時々来店していただき施術を行いますが、それだけでは足りませんので、自分で修復のためのケアをし続けなければなりません。改善に取り組み始めた当初は3歩進んで2歩後退、あるいは3歩後退しているように思える日々が続きますが、ある日を境に急に力を回復して関節が安定する時がやってきます。そんな部分が少しずつ増え、やがて頭蓋骨全体がしっかり安定するようになり、心が安らぐ時が必ず訪れます。忍耐、忍耐、忍耐の日々を何日も経験しなければなりませんが、やはりこの地道なやり方が王道だと思います。ゆるんでしまった縫合や筋膜の働きを即効的に回復させるための特効薬的手段はないと思います。特殊能力をもったヒーラーなどにはそういう力があるかもしれませんが、一般的には無理です。
 このような状態に陥った人は「他にもっと有効な方法はないのか?」と耐えきれずに私に迫ってきたりしますが、それは無理なのです。しかし、やがて、必ず安定した状態に戻るのです。

 私が知っている頭蓋骨はこういう特性を持ったものです。そして、解剖学的に顔は内臓(腸管)が表に飛び出したものだと解釈されていますので、顔や頭をいじることは内臓を直接いじっていることと同じことになります。ですから本当に細心の注意を払って取り扱わなければなりません。「エイヤー!」と気合いを入れて一気に取り扱う類のものではないのです。
 今も顔で悩まれている人、顔をいろいろいじっている人、そのような人がたくさんいると思いますが、どうぞくれぐれも注意していただきたいと、そう願っています。

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 その人は30歳代半ばで、やや痩せている男性です。来店されるなり、内臓の検査データなどをお見せになりからだの不調について説明されはじめました。まだまだお若いのにたくさん不調を抱えておりました。
 「内臓が不調になったので、からだが歪んだのか? あるいは、からだが歪んだ状態が長く続いたので内臓が病変したのか?」
 皆さんは、どちらのケースが多いと思われますか。“操体法”という整体法の産みの親である橋本敬三氏(故人、医師)は「からだの歪みが原因で病変している場合の方が断然多い」という主旨のことを語っております。私は医者ではないので、そのことの真偽について私見を述べることはありませんが、整体師という立場では「からだの歪みを修整することで内臓の働きが戻り、病気が良くなってくれれば嬉しい」と考えています。そしてこの度来店された方に対して、そのように対応させていただきました。

右半身に問題あり‥‥右半身が下がっている
 右の顎関節の開きが悪く、胆嚢の機能が悪く、胃・腸に問題があり、子供の頃からアトピー性皮膚炎で現在も治らず、いびき、無呼吸症候群‥‥、ざっとこんな症状をお持ちで、その他にはコレステロール、動脈硬化の傾向があるとのことでした。子供の頃から一生懸命サッカーをやっており、激しく動いて血流が盛んになっているときは症状が緩和していたことから、普段の血流にも問題があるのではないかと考えておられました。
 からだを見ますと、確かに大きく歪んでいました。上半身が左下の方に、頭から見て左巻きに捻れていて右顎、右鎖骨、右胸が骨盤の左側にむけて強く引っ張られている状態でした。右顎関節の問題は、この捻れによる影響が大きかったです。下顎骨の右側(右のエラ)が下に引っ張れているので、口を閉じるのに余計に力が要ります。ですから右側の咬筋が左側より力を入れて使うように必然的になってしまいますが、その結果右側の咬筋が噛みしめ状態となり顎の開きが悪くなってしまいます。
 また、胸郭が左巻きに捻れていることによって横隔膜の動きは当然悪くなり、腹式呼吸が不十分な状態になっています。さらに、同じ理由で胸郭内の右側、つまり右肺や肝臓も常に圧迫されていることから働きが低下していることが予想されます。胆嚢は肝臓系の機能の一部ですので、ここは厳密に対処しないといけない、と考えました。
 この方に限らず、胸郭の右側が圧迫されて不調を訴える方に対しては、細部にわたって調べ、対応しなければならないと考えています。なぜなら、そこには肝臓があるからです。少し話は難しくなりますが、肝臓は静脈系の臓器です。静脈系ということは自分の力で血液を流すことは苦手であり、心臓のポンプ力も及ばないので、周りの助けによって血液を巡らせなければなりません。
 ふくらはぎが浮腫みやすく“第2の心臓”などと呼ばれることがあるのは、心臓から離れているので心臓のポンプ力は及ばないため、歩くことによって筋肉を動かし、筋肉が収縮と弛緩を繰り返す力(ミルキングアクション=乳搾り)を利用して血液を循環させなければならないからです。静脈やリンパは動脈のように搏動しませんので、その周りの筋肉運動の力を頼りに血液やリンパ液を心臓に向けて進ませる仕組みになっています。
 食べた食物は胃や十二指腸など消化器系によって分解され、小腸で栄養成分として吸収されて血液の中に入ります。その後、その栄養豊かな血液は門脈(門静脈)と呼ばれる静脈を通って肝臓へ送られます。そして肝臓で解毒・分解・合成されてからだに必要な物資として生まれ変わります。血液の中にある余分な糖分はグリコーゲンとして蓄えられ、アミノ酸はタンパク質に合成され、有害物質は解毒され無害化されます。このように肝臓で処理された血液が心臓に戻り、肺でガス交換された後、動脈血となって全身に送られる仕組みになっています。ですから肝臓の働きが悪くなりますと、新陳代謝に必要な物質が欠乏してしまうことになります。その状態が続きますと、やがて私たちはからだを正常に維持することができなくなってしまうのです。

肝臓の働き

 さて肝臓は静脈系ですから、周りの力を借りて血液を循環させています。門脈を通って肝臓に入った血液は、肝臓の中の細かい道(毛細血管)に枝分かれします。それは、川が小川に分かれ、小川がさらに細かいチョロチョロの流れに分かれ、水の流れがとてもゆっくりになるのと同じです。とても細いところをゆっくり流れる水は岸辺の草や水中の石や微生物の作用を受けて浄化されます。浄化された水は再び合流して小川となり、やがて本流に合流しますが、その時には川の水はすっかりきれいになっています。肝臓における処理もこれと同様だということです。
 ところで、細い川の流れが滞るとどうなりますでしょうか。水はゆっくりでも流れていれば“浄化”に働きますが、水溜まりのように流れがなくなってしまいますとやがて“腐敗”し悪臭を発生するようになってしまいます。ですから肝臓内の血液は流れが停滞してしまってはいけません。うっ血状態になってしまっては病気になってしまう可能性が高まります。

体の前面01
 
 肝臓は横隔膜のすぐ下の右側に位置しています。ですから腹式呼吸による横隔膜の運動は肝臓内の血流に影響力があると考えることができます。腹式呼吸では、息を吸ったときに横隔膜が収縮して胸が拡がり腹部が圧迫されます(お腹が前にでる)。つまりこの時肝臓は横隔膜と他の臓器に挟まれて圧迫をうけます。次に呼気(息を吐く)の時は横隔膜が弛緩して腹部がゆるんで拡がります。それまで圧迫を受けていた肝臓は解放された状態になります。呼吸運動に合わせて行われる圧迫と解放の繰り返しはミルキングアクションです。ふくらはぎの血液が少しずつ心臓に向かった進むように、肝臓内の毛細血管にある血液も少しずつ前進します。ですから肝臓にとって横隔膜の運動はとても大切ですし、肝臓が位置している胸郭(肋骨)の状態も大切だと整体的には考えることができます。
 胸郭が捻れていて肋骨が常に肝臓を圧迫しているような状態は、肝臓の力を弱めてしまうと考えられますが、この方の上半身の捻れは正にそのような状態であったと言えます。

腹直筋と外腹斜筋と内腹斜筋
 私たちが会話で普通に話している「腹筋」には、正確には四つの筋肉があります。腹筋の発達した人のイメージは「お腹の筋肉が割れている」なのかもしれませんが、その筋肉が腹直筋です。その他に、筋線維がお腹を斜に走る外腹斜筋、内腹斜筋、そして横に走る腹横筋があります。さらに施術的観点では、腹直筋は中心から3つのラインに分けて考えます。

肝臓の圧迫

 そして、右半身の肋骨下部から上腹部にかけて、つまり肝臓に直接関係する運動を整えようとするとき、右側の外腹斜筋と腹直筋の一番外側のラインの状態は一番気になるところです。
 右半身の外腹斜筋がこわばった状態ですと、胸郭を(頭部から見て)左巻きに捻り下げますので、肝臓は肋骨によって圧迫された状態になってしまいます。あるいは左半身の内腹斜筋がこわばった状態でも同じような状況です。
 胸郭(肋骨)は歪んだ状態ですので、肋骨を足場に運動している横隔膜の動きも当然悪くなってしまいます。
 腹直筋の外側ラインがこわばった状態ですと、息を吸う時、胸郭を上げることができなくなってしまいます。つまり息をたくさん吸い込むことができません。これは腹式呼吸が中途半端な状態になっているということですが、肝臓に対するミルキングアクションが不十分になってしまいますので、肝臓内の血流が停滞気味になってしまう可能性が考えられます。

 外腹斜筋、腹直筋以外の問題で肝臓や胃を圧迫していたり、ミルキングアクションが不十分になっていることも当然あります。
 しかしながら肝臓(や胆嚢)機能のことを優先して考えた時には、この右半身の肋骨下部と上腹部の筋肉の状態は細心の注意を払って観察し、厳密に整えなければならないと私は考えています。

 ところで、この男性は右半身の外腹斜筋と腹直筋、左半身の内腹斜筋に根強い問題がありました。そしてその原因を追究していきますと、両足の指に根本的な問題点が見つかりました。おそらく子供のころから打ち込んでいたサッカーによる影響だと思います。
 現在、海外にお住まいなので次の来店がいつになるかわかりません。日々自分でできるセルフケアをアドバイスしましたが、「上手くやってくれてればいいけど‥‥」と思っています。

整体的な観点でも
 もう長くお付き合いしている方々には、「胃の調子が悪くて」とか「むくみが強いので腎臓かしら」など内科的症状や、時には「歯が痛くなって」という症状で、私のところに来られる人もいらっしゃいます。
 私は整体師ですので、筋骨格系を中心にからだを整えるのが仕事です。薬のことは全く分かりませんし、血液検査の数値を言われてもほとんどわかりません。ですが、実際、からだだけを見て整えていきますと胃腸の痛みや不調、歯痛他、いろいろな症状が自ずと消えていくことがあります。

 ですから「長年、医師の治療を受けているが症状の改善が思わしくない」と感じられていらっしゃるようでしたら、一度ご来店いただければと思います。整体的な観点では「どう捉えるのか?」ということを知っていただくだけでも意味があるかもしれません。

足つぼ・整体 ゆめとわ
電 話  0465-39-3827
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 ここで“顔が下がる”というのは頭蓋骨の中で、顔面(前面)の骨格が本来の位置より下がってしまうことを言っています。頬がたるんで下がる、顎のラインがたるんで下がる、というのとは本質的に意味が違いますが、顔の骨が下がると確実にそれらもたるんでしまいますので「顔のたるみの原因の一つとして骨格が下がっていることがある」と言うことができます。
 
 顔の骨(前頭骨、頬骨、上顎骨、下顎骨など)が下がる理由として考えられることは以下の通りです。
①頭蓋骨や顔の皮膚・筋膜・筋肉を損傷した場合
②からだの歪みの影響が頭蓋骨を歪めている場合
③噛みしめ、片噛み、歯ぎしり、食いしばりなどの癖によりそしゃく筋が変調状態にある場合
④歯茎が傷んだり弛んだりしている場合
⑤筋肉・筋膜・皮膚の疲労や衰え‥‥加齢など

 実際の施術では以上の5項目からの影響を考えて最終的に頭蓋骨を整え、表情筋の働きを整えるようにしています。ですから、おそらく皆さんがイメージしていると思われる「たるみを改善するに顔のマッサージをしてハリを回復させる」ということには重きを置いていません。

頭蓋骨の前後の関係‥‥前が下がると後ろが上がり、後ろが上がると前が下がる
 頭蓋骨において“前面”と言えば顔のことであり、具体的には前頭骨、鼻骨、頬骨、上顎骨、下顎骨のことです。そして“後面”は後頭骨のことであると言ってもよいと思います。

頭蓋骨の後頭部と顔面部の関係

 頭蓋骨の前面と後面の関係はシーソーのようになっていて、片方が下がると他方が上がるという現実があります。後面の後頭骨は、後頭部~後頸部~背中~骨盤後面という筋肉、つまり脊柱起立筋によって仙骨に、他の背筋によって骨盤後面につながっています。ですから脊柱起立筋が伸びた(ゆるんだ)状態になりますとお尻(仙骨)が下がり後頭骨が上がります。猫背のような姿勢の人は背中の筋肉が伸びてしまいますので、このような状態になっています。すると前頭骨や鼻骨が下がり、それに追随するように頬骨、上顎骨、下顎骨が下がってしまいます。
 また頭蓋骨前面の下顎骨は喉や首前面の筋肉につながり、胸~腹部~骨盤前面(恥骨)につながっています。例えばお腹が冷えて腹筋が硬くなる(こわばる)と胸が下がり首前面や喉の筋肉が緊張して下顎骨を下げてしまうということが起こります。そして下顎骨を下げるだけでなく顔の筋膜も下に引っ張られますので、顔前面の骨が全部下がってしまいます。そして、実際、こういう状況は大変多いので顔を整える施術の最初に背中側とお腹側の状態を確認し、それらを整えてから顔への施術に入るという手順が多くなります。
 60分の施術時間のうち、最初の30分をからだを整えることに費やすということはよくあることです。なぜなら顔や頭蓋骨を集中的に整えたとしても、腹筋や背筋の影響で元の状態に戻ってしまうのであれば整体の意味がなくなってしまうからです。

鼻骨が下がると顔が下がる
 顔が下がっている人はほとんどの場合、鼻(鼻骨)が下がっています。顔を上げる施術を行う場合、目安にする部位がいくつかありますが鼻骨は最初の目安です。見た目にも、鼻骨が下がりますと鼻筋の通り方にシャープさがなくなりますし、鼻骨はちょうど両眼の間にありますのが、その周辺の凹凸が減りますので、光と影の関係で“ホリの少ない顔”のように見えてしまいます。反対に鼻骨が上がって本来の位置に戻りますと、額から真っ直ぐに降りる鼻筋がはっきりし、眼窩の凹みもしっかり現れますので、引き締まった顔立ちに見えます。

表情筋のこわばりが顔を下げる

 鼻骨が下がる要素として眼鏡の影響はあります。昨今は眼鏡もだいぶ軽くなっているようですが、それでも重さがあります。それが一日の多くの時間、鼻骨にぶら下がっていれば鼻骨と前頭骨を繋いでいる関節がゆるんでしまい鼻骨は下がってしまいます。
 その他にも鼻骨が下がってしまう理由は幾つかあります。後頭骨が上がっていることもその一つです。また鼻骨は上顎骨と関節していますので、上顎骨が鼻骨を引っ張るという状況で鼻骨が下がってしまうこともあります。鼻と眼の間、そして眼の下(頬骨周辺)には幾つかの表情筋がありますが、これらの筋肉は日々の生活の中で非常にたくさん使われます。そのため収縮して硬くなっていることが多々あります。(強めに指圧すると痛みを感じます)。これらの筋肉は上顎骨と鼻骨をつないでいますので、筋肉の収縮が鼻骨を引き下げてしまうという状態を招きます。実際、鼻骨を上がる施術では、この辺りの表情筋をゆるめます。すると鼻骨だけでなく頬骨も上がりますので眼窩の状態も良くなり眼が大きく開くようになります。
 そして定かな理由はわかりませんが、胸(胸骨)と鼻骨は深い関係にあります。胸骨上には筋肉はあまりなく、ほとんど筋膜の下に骨があるような感じになっていますが、この筋膜がゆるんでいますと鼻骨が下がってしまうという関係があります。胸は環境に対するセンサーのような役割をしていますし、心理的な状態も胸に現れます。心配事や不安があると胸は閉じてしまいますが(実際に肋骨が閉じます)、その他にも天気や季節的要因の影響を受けます。花粉症の時期鼻の通りが悪くなりますが、その理由の一つは鼻骨が下がっていることです。胸骨を観察しますと力弱く感じられ筋膜もゆるんでいます。ですから花粉症の症状を改善するために胸骨の状態を整えて筋膜のゆるみを解消する施術を行いますが、それは鼻骨を上げて鼻の通りを良くするためもあります。

からだの前面(腹側)の筋肉が顔を引っ張って下げてしまう場合
 東洋医学ではからだの陰(腹側)と陽(背側)の境目として「人中」というツボがあると考えられています。“人中”は上唇と鼻孔の中間にありますが、からだの急所とされています。また解剖学的には上歯と下歯の接点、つまり上顎骨と下顎骨が背側と腹側を分ける骨であると考えられています。それは顎関節のことでもあり、上歯(上顎骨)から上部が背側であり、下顎骨は腹側です。

腹筋のこわばりによる顔の下がり

 腹側の出発点は骨盤の前面(正確には骨盤底)であり、恥骨部から始まる腹直筋を例にとると解りやすいかもしれません。腹直筋は恥骨部から始まり肋骨(胸郭)の前面につながっています。仮にお腹の冷えなどによって腹直筋がこわばって(収縮した状態)いるとします。すると肋骨は恥骨部の方に引っ張られますが、その流れは首の前面を経由して舌骨を引っ張り下顎骨を下げてしまいます。腹直筋がこわばってしまう理由は“お腹の冷え”以外にもありますが、猫背などの悪い姿勢を長く続けていること、丸まっている姿勢が“楽”という状態もあてはまります。ともに腹直筋をこわばらせたり、こわばっていることを象徴しているからです。
 下顎骨とそれ以外の頭蓋骨は陰と陽の関係にありますが、同じ顔を形成していますので筋膜や皮膚はつながっています。ですから腹側のこわばりによって下顎骨が下がりますと筋膜や皮膚が顔全体を下に引っ張りますので、結果的に「腹筋がこわばると胸が下がり顔も下がる」と言うことができるようになります。他者とくらべてバストの位置が「なんとなく下にあるな」と思われている人、あるいは「本来の自分より胸が下がっているように感じる」と思われる時は、ほぼ間違いなく顔が下がっていると考えられます。

 また腹筋だけでなく、手で言えば、手のひらは腹側であり、手の甲は背側です。手のひらを大きく伸びやかに拡げようとしても中途半端で終わってしまい、拡げきれない人は腹側の筋肉がこわばっているということです。左手は伸びやかに拡げることができるのに右手のひらはこわばっているという場合、顔の右側だけが下がっているという状態かもしれません。実際にはもっと複雑にいろいろな状況が絡み合って顔の歪みをつくっていますのでこんなに単純ではありませんが、このような原理によって顔の歪みがもたらされている場合もあると理解していただければと思います。そして、こういうからだの歪みが顔の歪みをつくっているというケースがとても多いと感じています。

お尻が下がると顔も下がる
 “頭蓋骨の前後の関係”で説明しましたとおり、後頭部(後頭骨)が上がると顔は下がります。そして後頭骨は仙骨と対になって連動して動いています。通常の場合、呼吸で息を吸う時、仙骨が上がると共に後頭骨は下がります。つまり息を吸うとき顔があがります。このようにならない人は呼吸の仕方がおかしいか、顔が歪んでいると思われます。
 ですから、骨盤つまりお尻が下がっている人は常に後頭骨が上がっているため顔が下がっている状態であると言えます。骨盤が下がる理由はたくさんありますが、普段の姿勢や歩き方は大きな影響力を持っています。背中の丸まった悪い姿勢で背中の筋肉が伸びて(ゆるんで)しまった人は後頭骨も上がり仙骨も下がります。ムチウチを経験した人でしっかり治癒していない人の多くは首後面の筋肉がゆるんでいますので後頭骨が上がり骨盤が下がっています。ウエストが緩いわけでもないのにジーンズやスラックスがすぐに下がってしまうような人はお尻が下がっている人と言えます。

噛みしめや歯ぎしりの癖
 再三登場する噛みしめ、歯ぎしり、食いしばりの問題ですが、これらも顔の下がりに影響します。これらの癖を持った人は“ついつい顔に力が入ってしまう人”に分類されますが、そしゃく筋だけでなく頬を中心とした表情筋もこわばっています。上唇から頬骨にかけて頬骨筋や笑筋などがありますが、これらがこわばりますと頬骨を引き下げてしまいます。頬骨が下がりますと額の骨である前頭骨も下がりますので眼窩が下がり目が開きにくくなります。そして額が下がるということは顔全体が下がるということです。また鼻の周辺にも幾つかの表情筋がありますが、これらがこわばると鼻骨を下げますので、やはり顔全体が下がってしまうということになります。私たちは日常生活において喋ったり、笑ったりしてこれらの表情筋をたくさん使っていますが、その影響で頬骨の下にある筋肉がまるで骨のように硬くなっている人がたくさんいます。目の下の部分を強く指圧したときに痛みを感じるのは筋肉が硬くこわばっているからですが、この辺りの筋肉を指圧してゆるめるだけでも目が開けやすくなり額が上がる場合もあります。

側頭筋と咬筋

 また、そしゃく筋である咬筋は顎関節から頬骨につながっている頬骨弓に付着していますので、噛みしめや歯ぎしりなどによって咬筋がこわばってしまいますと頬骨弓、つまり頬骨を下げてしまいます。ですから顔が下がるのを予防するためには、噛みしめ、食いしばり、歯ぎしりなどの癖や表情筋のこわばりが蓄積しないよう気をつけなければなりません。また日々のフェイシャルマッサージでは、顔の表面(皮膚や表情筋)だけでなく深い部分や咬筋の硬さをゆるめるケアをすることが望ましいと思います。そのやり方は静かにじっくりと指圧することが一番です。みなさんがやりがちな、“グイグイ”揉んだり指圧したりすることは組織を傷つける可能性がありますのでやらないでください。

歯茎の問題
 歯茎の影響については、現在いろいろと事例を集めて考察しているところですが、現象面のみで申し上げれば「歯茎がゆるむと舌がこわばり顔が下がる」となります。
 歯茎がゆるむ理由としては、歯槽膿漏や炎症など病的な要因もありますが、私のところに来られる方々の場合は、歯列矯正、インプラントなどによる影響が多いです。また、噛みしめや食いしばりによって歯茎に負担が掛かりすぎて弱くなっていることもあります。
 歯茎は上顎骨と上歯、下顎骨と下歯をつないでいて歯の健康やそしゃくの安定に深く関わっています。ですから歯茎の健康が損なわれますと、歯やそしゃくに関わる組織=舌、そしゃく筋、口の中の壁(口蓋や咽頭、頬)などに影響が及ぶと考えることができます。
 「首肩から力が抜けない」という項目で取り上げましたが、舌は神秘的で大きな影響力を持っています。首肩から力が抜けない人の多くは舌が硬くこわばっている傾向があります。顎を引く動作で舌は収縮しますが、舌がこわばっている人はいつも顎を引いている状態と同じであると考えてもよいと思います(程度はそれぞれ違いますが)。このような人は何かあると瞬時に顔に緊張が生まれ、呼吸が止まって息苦しくなり、首や肩に力が入ってしまいます。24時間、365日、ずっとこのような状態で生き続けることはそれだけで「大変」なことだと感じてしまいます。
 そして歯茎の状態が悪い時は、舌がこわばってしまいます。歯列矯正をした人、インプラントを行っている人、歯槽膿漏の人、あるいは歯茎がゆるんでいるかもしれないと思っている人は、両手の指先を使って歯茎に届くように押しあててみてください。歯茎に指先が当たっている時は舌がゆるみ、手を離すと舌がこわばる(舌先が少し引っ込む)のであれば、歯茎の影響が舌に及んでいるという証です。
 舌はこわばると下顎を引き寄せると同時に下げる働きをします。つまり舌がこわばっている人は顎が下がっているということです。そしてそれが顔全体を下げてしまうことは上記で説明したとおりです。

 先日「三白眼(黒目が小さく白目の面積が大きい)」を改善したいという要望がありました。「そこまで整体で可能かどうか?」と一瞬考えましたが、要望にはなんとか応えたいという思いもありまして過去のことをいろいろ尋ねました。「幼児の頃は三白眼ではなく、中学性になった頃から黒目が小さくなったように思う。」ということでしたので、子供の頃の癖について尋ねました。すると「顎を引いてにらむように見る癖があった。」ということでした。顎を引く動作は舌を収縮させる動作です。そして、にらむことは虹彩(黒目)を緊張させる動作です。ですからこの方は子供の頃、舌をこわばらせ、さらに黒目をこわばらせていたということになります。このことが影響しているかもしれないと思い、舌のこわばりをゆるめるように施術をしていきますと少しずつですが黒目が大きくなっていきました。“舌は神秘的”と前に少し記しましたが、舌が全身に及ぼす影響力はかなりのものだと思います。

打撲や損傷の影響
 転んで顔を打撲したことがある、頭を強打した経験がある、顔を殴られたことがあるなどで顔面や頭部の骨や筋肉や皮膚・筋膜が損傷し、それが治りきっていないことが原因で顔が下がっていることもあります。また手術を行った経験のある人は縫合の部分が弱くなっていますが、その影響で顔が下がっていることもあります。医師は手術が成功し、縫合部分がしっかりつながっていれば、それで治療が終了、「問題なし」と判断するのだと思いますが、整体的な観点では問題が残ったままになります。
 縫合部分は“すっかり元の状態に戻った”ということとは違います。からだには電気が流れていて、その流れの有様によって筋肉や筋膜や皮膚の働き具合は変わります。縫合によって皮膚も筋膜もしっかりくっつきますが電気の流れは縫合部で途絶えてしまうように感じます。ですから多くの場合、縫合部周辺の筋肉・筋膜・皮膚の働きは弱くなっています。それによって骨格は歪みますが、それだけでなく感覚器官の働きが悪くなったり、体調が“今ひとつパッとしない”という状態になってしまうことはよくあることです。そして、そういう人はたくさんいます。

加齢や衰えによる影響
 加齢によって筋肉の力や働きが衰えていくのは自然の流れであり、自然界に存在するかぎり避けることのできない現象です。しかしながら同じ40代、50代、60代であっても、個人差があり顔の下がり方に違いが生じているのも現実です。
 加齢による影響だけついて言えば、骨と骨をつないでいる関節線維の力が弱まり骨格全体がゆるんでしまうこと、代謝力が弱まってむくみが生じるため組織全体が重くなり、また筋力が弱まるため重力に負けてしまうことなどが考えられます。
 ですから、関節線維をケアすること、むくみが生じないようにケアすること、適切なフェイシャルマッサージを行って表情筋や皮膚の力を補うことなどが対策となります。そして加齢(老化)現象が速く進むか、ゆっくりになるかは、摂取するもの、特に薬やサプリメントの影響力は大きいと思います。科学的な見解では、同じ類の薬でも化学的作用の仕方に違いがあるとのことですが、結局のところ、鎮痛剤は神経の働きを鈍らせるものであり、筋肉弛緩剤は筋肉の働きを弱めるものであると私は思っています。
 痛い時には鎮痛剤は大いに役立つと思います。しかし“1日3回、毎食後に”と記され、常に鎮痛剤の効果が消えないように飲み続けるのはいかがなものかと思います。「痛みからは解放されるかもしれないけど、老化はどんどん進む」と私は思ってしまいます。

 老化は骨細胞、筋細胞、神経細胞、血液細胞などの力や働きが衰えることであると考えることができます。つまり細胞レベルで力や働きが衰えることですが、ということはホルモンと深く関わっていることだと考えることができます。なぜならホルモンは細胞に働き方を指示する命令書のようなものだからです。思考はホルモンの分泌に影響を与えます。生活習慣や食物はホルモンに影響を与えます。湿疹で苦しんでいる時、ステロイドホルモンを投与すると速やかに湿疹が改善したりしますが、この一例だけを見てもホルモンの細胞に及ぼす影響力の強さを知ることができます。高齢になっても若々しく見える人は、おそらく思考も若々しいのだと思います。若くても思考が高齢化してしまえば、年齢以上に老化して見えるかもしれません。

 冒頭に申しましたとおり、今回は顔の骨格について記しました。顔の“たるみ”や”むくみ”については直接的に触れませんでしたが、骨格が下がることはそれらの根本原因になると考えることができます。
 ”たるみ”は皮膚や筋膜や筋肉のハリが失われゆるんでしまうことですし、“むくみ”は静脈やリンパの流れが滞ってしまうことでもたらされます。骨格は筋肉の働きや静脈・リンパの流れの基盤です。一所懸命皮膚や筋肉をマッサージしてハリを回復させたり、リンパの流れに刺激を与えてむくみを改善したとしても、骨格が歪んだ状態であれば、その効果は長続きしないと思います。
 また、時々、本来の顔以上に「エラを細くしたい」「小顔にしたい」という要望をお持ちの方から問い合わせがありますが、生来の骨格を乱すような施術は一切行いません。必ず将来的に不調を招く原因になると考えるからです。顔が上がってハリが戻り、むくみが改善すれば顔はイキイキとして魅力的になると思います。小顔矯正などの施術を受け体調不良に苦しんでいる人を見る度に「それは邪道!」という思いが強くなります。くれぐれも気をつけていただきたいと思います。

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