ゆめとわのblog

ホームページとは違った、より臨場感のある情報をお届けしたいと思っています。 また、テーマも整体の枠を飛び出してみたいと思います。 ホームページは以下です。 http://yumetowa.com/ お問い合わせはメッセージ欄でお送りください。

2015年03月

 施術に際して私がとても気にするのは、手術歴やケガ、ムチウチ、捻挫、脱臼などの経験です。
 医師は手術が成功すれば、その縫い痕がどう体に影響を与えるかについて気にしていないと思います。ムチウチや捻挫も、患部の状態が良くなり痛みがなくなってしまえば、それで治療は終了になります。しかし、それらは後々まで体の働きに影響をもたらし続けていることがほとんどです。
 最近は出産を帝王切開で行う人が増えています。お腹を切るわけですが、どの方向にメスを入れるかはとても重要なことです。帝王切開をされた若い方々に尋ねますと、多くが下腹部を横方向に切っています。ビキニやショーツを着けたときに縫い痕が目立たないようにするためだと言います。しかし、整体的に見ると横にはメスを入れて欲しくはないのです。

 体にはいろいろなエネルギーが流れています。熱エネルギーや電気エネルギーは体温測定や心電図測定などで計ることができますが、その他の質量のないエネルギーは現在の測定器では測ることができません。東洋医学で言う“気”やインド医学で扱う“プラーナ”などのエネルギーは現代科学や医学では無視されているも同然の扱いです。
 さて、これらのエネルギーは原則として体を縦方向に流れています。体の中心は骨盤ですから、骨盤と頭部の間を遠位方向(骨盤から離れる方向)、近位方向(骨盤に向かう方向)にエネルギーが行き交い、体が機能するようにできています。上肢(腕と手)と下肢(脚と足)はその延長線上にあるので、やはり縦方向の流れです。体には皮膚、皮下筋膜、筋肉、骨という組織の層がありますが、それぞれにエネルギーは流れています。手術をして皮膚や皮下筋膜を切開した場合、それはメスを入れた部分でエネルギーの流れが一時的に遮断される状況になります。その後、縫合によって切開部分を修復するのですが、それは分断されてしまった部分を接着剤で繋ぎ合わせたようなものだと考えていただきたいと思います。見かけ上は繋がっていますが、機能的には十分に繋がった状態ではないと言えます。つまり、メスを入れたところでエネルギーの交流が分断されてしまっているのです。
 エネルギーの流れ方は縦方向ですから、メスを縦方向に入れれば、エネルギーの分断はとても狭い範囲に限定されますが、横方向にメスを入れた場合は分断される範囲が広くなります。そのため、筋膜や筋肉の力が十分に発揮できない状態になってしまいます。
 私は18歳の時、スポーツをしていてベルトのバックルがお腹を擦り、でき物ができました。それまでは、でき物ができたとしても薬剤を塗って膿を吸い出していましたが、その時はトレーナーの勧めもあり、ある有名な病院で処置をしてもらいました。その処置は、でき物にメスをいれて膿を取り出すというものでした。臍下の部分に横方向に3㎝足らずのメスを入れただけですが、正中線上であるということもあって、その傷は今でも体に影響を及ぼし続けています。

 以前に肝臓ガンを手術した後、体に力が入らなくなってしまったという方が来店されました。それは仕方のないことですが、その方の手術では腹部を縦と横に大きくメスを入れていました。その影響で、まったくと言っていいほど腹筋に力が入らなくなっていたのです。その時はいろいろと考えられる手を尽くしましたが、人体活動の要である腹筋が働けない状態であるならば、結果的に私の施術は単なるごまかしでしかなくなってしまいます。ちょっと良くなったかな? と思っても、すぐに元の状態に戻ってしまうのです。

縫合した部分は毎日ケアして欲しい
 例えば、帝王切開によって下腹部に横方向15㎝の縫合部分があったとします。この部分の影響で腹筋の働きが悪くなり、呼吸が浅くなったりします。呼吸が浅くなると眠りが浅くなったり、動悸や息切れを感じたりするようになるかもしれません。体のどこかに常に力が入ってしまい、だらーっとリラックスできる感じを味わうことができなくなってしまうかもしれません。そんな時、縫合した部分に優しく手を当てていますと次第に腹筋の働きが回復し始め、体が楽になっていきます。手を当てることによって分断されていたエネルギーの流れが再開されるからです。
 あるいは、粘着力の弱い絆創膏を貼ると、手ほどではありませんがエネルギーは流れ出します。(キネシオテープは目があるので、伸び縮みする方向を縦に貼る)このようなケアを毎日行っていますと徐々にではありますが縫合部分の細胞の働きが良くなり、やがて手当てや絆創膏はいらなくなるかもしれません。
 帝王切開に関わらずメスをいれた部分は、このように手当てしていただきたく思います。乳がんの手術で胸にメスを入れ、その後足のむくみが強くなり、足リフレに通われていた方も絆創膏を貼っていただくことによってむくまなくなり、足リフレが必要なくなった。アキレス腱を断裂して手術したところにテープを貼ることによって足の動きがスムーズになった。そのようなことをたくさん経験しています。

捻挫やケガの痕は完全に良くなるまでケアする
 病院では腫れや痛みがなくなり、運動機能が回復すると治療を終えてしまうことが通常のようです。ところが捻挫してから度々足をくじくとか、歩き方がなんとなく不安定のままである、ということはよくあることです。それは、私から見ますと傷がしっかり治っていないということです。
 私は整体師ですから痛みがなくなっただけでなく、その後骨格がカシッとしっかりしているかどうか、筋肉の働きがちゃんと戻っているかどうかに着目します。すると、かつて大きな捻挫や突き指を経験した方は、治癒が不十分である場合がほとんどです。そしてそれによって腰痛になったり、ギックリ腰になりやすかったり、いろんな不具合を招いていることがあります。乳幼児の頃の脱臼やそれに近い状態によって四十肩や五十肩になっている人もいます。肩のこりや張りがそれらの影響に夜場合もあります。軽微なケガや損傷を除いて、これらは何十年経っても自然に回復するものではないと考えています。
 若い頃は体力がありますので、体のどこかにこれらの不具合があったとしても、それを補うだけの力があります。ところが加齢とともに体力が衰えてきますと、カバー力が足りなくなりますので不具合の影響がダイレクトに現れ、様々な症状をまねいてしまうと考えています。
 ですから「昔の傷だから関係ない」などと考えず、その傷やケガについてちゃんとケアすることを試みて欲しいと思います。かつてのギックリ腰や肉離れの影響が残っていることは本当におおいです。ケアの方法は手当てが一番ですが、絆創膏やテープを使うのもよいと思います。


 

 ここのところ、頭のふらつきや強いめまいを訴える人が立て続けに幾人か来店されました。季節的にこの時期はギックリ腰の方が増えるのは例年のことですが、ふらつきやめまいを訴える方が多くなるのは例年とは違う感じです。
 これまで、めまいを訴える方には頭蓋骨を整え、血液循環の流れを整えることで対応してきました。めまいの原因の一つとして内耳のリンパが関係していることがあります。局所的にリンパの流れが悪いので、内耳の中で三半規管の機能が悪くなっていると考えられるからです。ですから、頭蓋骨を整えることで耳の位置を整え、静脈の流れを整えることでリンパの流れを改善することが施術の主な手段となります。ただ、このような方は自覚があるかないかに関わらず、音の聞き取り検査をすると右と左で聞き取る音色が違っていることがほとんどです。あるいは、どちらかが難聴気味であると訴える場合もあります。
 ところが、最近来られた数人は音の聞き取りにはさして問題はなく、強いめまいと、起き上がるとふらついて歩くこともできない、というものでした。共通していることは、状態が悪いときは血圧がとても高くなっているということです。おそらく血が頭にちゃんと届いていないので、心臓が一生懸命になって血液を頭まで届けようとしているのではないかと思います。そしてもう一つの共通点は首が曲がっていることです。つまり頚椎がずれているということです。

頭部に行く総頚動脈と椎骨動脈

 頭に血液を送る動脈には、皆さんが“首切り”などでイメージできる頚動脈(総頚動脈)と頚椎の際に沿って昇る椎骨動脈の2つがあります。どちらも大切な動脈に変わりはありませんが、総頚動脈は生命維持に、椎骨動脈は頭の回転、脳の働きに関係が深いのではないかと私は考えています。頚椎がずれますと椎骨動脈の流れが悪くなると考えられますので、脳の働きが鈍るのだと思います。“頭がスッキリしない、ボーッとした感じ”になる原因の一つでもあると考えられます。そしてその状態がひどくなると、ふらつきやめまいを起こすのかもしれないと考えることもできます。
 また、洗濯物を干す動作など上を向くとクラクラするといった場合、あるいは下を向くとクラクラすると言った場合は、頭蓋骨と頚椎の関係がおかしいことも考えられます。椎骨動脈が圧迫を受けて血が流れなくなるのかもしれません。

頚椎の歪みに関係する主な筋肉

 さて、頚椎がずれる理由はたくさんあります。上から見ていきますと、後頭部と第1頚椎、第2頚椎の間には後頭下筋群があります。後頭部と首の境がコチコチになって、指圧すると痛気持ちよいばあいは、後頭下筋群がこわばっている可能性があります。後頭部と第1頚椎の関係が悪くなりますと、上を向いたり下を向いたりするとき、血管が圧迫を受ける可能性は高くなります。さらに、噛みしめや歯ぎしりなどで第1頚椎がずれることはよくあることです。
 第1~第4頚椎は肩甲骨と肩甲挙筋でつながっていますので、肩甲骨がずれるとその影響でこれらの頚椎もずれます。第2~第6頚椎は斜角筋で肋骨(胸郭)とつながっています。体が捻れ胸郭が歪みますと、斜角筋がこわばりこれらの頚椎に影響を与えます。
 第6・第7頚椎は菱形筋で肩甲骨とつながっています。腕の使いすぎで腋の下(前鋸筋)がこわばりますと肩甲骨が外にずれます。それによって菱形筋がこわばり、これらの頚椎に影響を与えます。
 また、頚椎の中で全身をうかがいしる目安となるのは第7頚椎ですが、これは骨盤と関係が深いですから下半身の問題で第7頚椎がずれ、その影響で上部頚椎がずれるということもよくあることです。

 実際のところ、頚椎が歪んでずれている人はたくさんいます。それでもほとんどの人はめまいやふらつきを起こしません。ですから頚椎のずれだけに注目してみても状態を改善できるかどうかはわかりませんが、このような状態の人は後頭部と第1・2頚椎の間が強情なこわばりであり、幾重もの原因が重なっていると考えています。施術をしてもなかなか“余裕のある首”の状態にはなってくれないので、より繊細な施術が求められます。

 先日来店された方は60歳代の男性で、めまいというよりふらつきでした。夜中に目が覚めトイレに行こうとしたらクラクラっときて、それ以降同じ状態だということでした。もう仕事はしていないとのことですが、前日はジャガイモを植える作業を一日中していたということでした。施術前に血圧を測ってもらうと、かなり高い値でした。体を見ると頚椎4番が左側に大きくずれていてやはり首がかなり曲がっていました。(めまいを起こす人は頚椎4番のずれが目立ちます。)畑仕事でずっとしゃがみ続けていたとのことで、左側の母趾先がコチコチに硬くなっているほか、腋の下(前鋸筋)もガチガチに硬くこわばっていました。また噛みしめもあり、体全体もかなり歪んでいました。これらを整えることによって首の曲がりを修正し首に余裕ができる状態にすると、ふらつきの状態はだいぶ良くなりました。再度血圧を測ったもらうと、少し高めながらも許容範囲におさまっていました。
 その後、起き上がっていただき、座った状態でいろいろ確認をしていきましたが、しばらく座っていると血の気が引いていく感じがするようになったとのことで、再度腋の下の前鋸筋をゆるめますと状態は良くなりました。

 ここで「血の気が引く」というのは大きなキーワードです。寝た状態では大丈夫でも、起き上がると血液が頭に昇らなくなるということですから、施術前に血圧がかなり高かった理由はここにあると思います。
 さらに首を整えただけでは血液が昇らない状態を改善することができませんでしたが、腋の下をゆるめることによってそれが改善されたことの事実は、理由はともかくとして、大きなヒントになりました。
 これまでも、ほとんど音が聞こえなくなる難聴や、目の霞みや不快感などを最終的に腋の下の奥の奥のところのこわばりを解消することで改善できた経験がありますが、そこは脳への血流に関係するポイントがあるのだとの思いを強くしました。

 体の不調は、それまでほとんど自覚なく過ごしていたものの「突然やってきた」という感想をお持ちの方がほとんどです。「血液検査とか病院での検診で何も異常はないと言われたのに、急にこうなった」ということをしばしば耳にします。これについて正確に説明することはできませんが、体はいろいろな不具合があったとしても自己調整能力を発揮して頑張っていますが、もう頑張りきれなくなると、プッツンしたように一気に不調があらわになってしまう、という感じがしています。それを良いように考えれば、休息のサインであり、体を整える必要性のサインであると受け取ることができます。
 ですから、ふらつきやめまいと血圧異常が重なるような場合は、単に病院の薬に頼るのみならず、体を根本的に見直し生活習慣を改めることが必要なのかもしれません。
 “規則正しい生活”は死語になりつつある現在ではありますが、体は自然と調和して動く精妙な機械です。生活習慣、薬への依存、精神的ストレスなどを見直していただければと思います。

 ペンや箸の持ち方は“個性”という面もありますので、一概にどうこう断言することはできません。しかし、ご自分が“本当はちゃんと持ちたいのに、それでは上手く使いこなすことができない”と思っているのであれば、それは筋肉の働きに問題があるからかもしれません。
 
ペンの持ち方

 先日来店された若い女性は、写真下のようにペンを人差し指と中指の間に挟んで使っていました。箸も上手く使いこなすことができないとも言っていました。そしてこの方は人差し指の延長線上、手首を越えたところにガングリオンができていました。
 この方の手や腕を調べていくと、橈骨の手首側が少し浮いていました。そして人差し指には全然力が入らない状態でした。この橈骨のずれはおそらくガングリオンと関係が深いと思います。
 浮いている橈骨を私が手動で沈め正常な位置に戻しますと、途端に人差し指に力が入るようになり、ペンを写真上のように持って使うことができるようになりました。本人は、幼い頃からペンも箸も上手く持つことができずにいたし、字を速く書くことができなかった、と言っていました。
 その後、施術によって橈骨の状態をしっかりさせ、ペンを持って字を書いていただくと、持ち方はごく普通になり、人差し指に力が入るため、しっかりとした字をスラスラ書くことができるようになりました。そして面白いことに、この状態で以前のような持ち方(写真下)をしていただき字を書いていただくと違和感を感じると言っていました。写真上の持ち方の方が自然な感じになるということでした。
 これは使い方が変わるように整体施術を行ったということです。浮いてた橈骨を浮かない状態に修正した結果、人差し指に力が入るようになったので、人差し指と親指でペンを挟む持ち方の方がしっくりし、自然の形になったということです。もし橈骨の状態を直すことなく人差し指にばかりにとらわれ、いろいろ施術してみたところで、普通の持ち方で自然と上手く使える状態にすることはできません。

 箸の使い方も同様だと思います。箸を上手く使えるよう練習してもなかなか使いこなすことができないと思っている方は、骨格的に修正すべき点があるのだと思います。親が子供の箸の使い方に不満があり、それを矯正するために口うるさくしつけたとしても、本人の手や腕の骨格に問題があるなら、何度練習しても上手くできないため、それは“しつけ”ではなく“しごき”になってしまい、強い精神的ストレスになるのだろうと思います。
 また、大人であってもこの方のように「箸の持ち方も‥‥」と思われている人は、マイナス思考を抱いているよりも“骨格を整えるだけで上手くできるようになりますから”と一度骨格を修正することをおすすめします。
 
前腕の骨と屈筋

親指・人差し指と中指・薬指・小指は役割が違う
 肘より手首にかけてを前腕と言いますが、前腕には二つの骨があります。小指側を尺骨、親指側を橈骨と呼びます。手首付近では橈骨の方が太く親指側にありますので、一般的なイメージでは橈骨が前腕の中心であると思われているかもしれませんが、実際は小指側にある尺骨が中心になっています。筋肉の働きも同様で、尺骨に付着する筋肉が“力を出す働き”をし、橈骨に付着する筋肉が“細かい動き”を行います。そしてざっくり区分けしますと、親指と人差し指を曲げる筋肉は橈骨側にあり、中指・薬指・小指を曲げる筋肉は尺骨側にあります。ですから、何かを力強く握るとき、小指を中心に中指・薬指を合わせた三本の指で握るのが正しい在り方です。野球のバットを握る。テニスのラケットを握る。車のハンドルを握る。これらの動作は小指・薬指・中指の三本を中心に行わなければ体は崩れてしまいます。ところが緊張したりリキんだりしますと思わず親指と人差し指に力が入ってしまいます。すると手が細かい動作をすることができなくなるばかりでなく、肩にも力が入ってしまい肩こりを招く原因となります。
 字を書くとき、ペンを親指と人差し指でつまみますが、その時小指を軽く曲げます。小指を伸ばしたままだとペン先に力が入らないため、字を書く動きが頼りなくなり遅くなります。小指を曲げること、すなわち尺骨側の筋肉を収縮させることによって支えがしっかりするため、ペン先の細かい動きがスムーズにできるようになります。

 親指と人差し指は字を書いたり、箸を使ったり、針を使ったりと細かい作業を行うための指です。そしてその他の三本の指はその動作を支えるための指です。それが一般的な動作の基本だと考えます。
 先日、趣味でミュージックベル(ハンドベル)を長年されている女性が親指の腱鞘炎で来店されました。施術後、「どのようにベルを持っているのですか?」と再現してもらいました。すると柄を親指と人差し指でギュッと握り締めました。その状態でベルを動かし演奏しているとのことです。
 「その持ち方では腱鞘炎にもなるし、肩も凝るし、体に良くありません」と申し上げました。親指と人差し指に力を入れてしまうと肩に力が入った状態になり体の動きは制限されます。その状態で音楽演奏のような繊細な動きを行うことは体にとって非常に迷惑なことです。「小指を中心に中指・薬指の三本で柄を握り、親指と人差し指は軽く握って遊びを持たせた状態にすることで、繊細な動きが自在にできるようになるはずです。」と申し上げました。
 
 “小指を握ることで動作の支えとし、その土台があって親指と人差し指が自由に動けるようになる”

 そんなふうに考えていただければと思います。

 今回の話題を“些細なこと”と思われるかもしれませんが、体には使い方の道理があります。道理に従って使っていれば、体に不具合を招く可能性は低くなります。ところが道理に反して使っていますと、それは部分的な不具合だけでなく、体全体を歪ませ、思わぬところに不調を招く原因となります。
 目・口・手、これらは体の歪みの出発点になるところです。体の歪みが気になる方は、これらの使い方を見直してみてください。

 今回は医学的・学術的根拠に基づいた見解ではなく、あくまでも私の感触と経験に即しての話になります。それを最初におことわりします。

 心臓の働きに関して、ごく一般的に観察できるのは血圧と脈に限られるかもしれません。しかし、その変化だけでも心臓が楽に働いているのか、窮屈そうに、苦しそうに働いているのかをうかがい知ることがある程度はできると考えています。以下に、心臓の問題や血圧に関してこれまでに私が経験した中から二つの例をあげてみます。

激しい不整脈で医師からはペースメーカー以外に方法はないと言われた人
 その人は心臓の病気で半年ほど入院していました。退院してからも週に一度は通院しなければならない状況で、月に一度、脈の状態を24時監視する計器を付けていました。歳は60歳で、医師からは強くペースメーカーの装着を薦められていましたが、本人はどうしても付けたくないという思いを持っていました。
 私のところには心臓の問題ではなく、強い肩こりを解消したいということで来店されました。心臓に問題があると肩が強く凝ってしまうことがありますので、私はそんなことも頭に描きながら施術を行いました。不整脈が激しいと、それだけで息苦しくなりますが、その人もハァハァととても息苦しそうな息をしていました。
 心臓の働きが悪いから息苦しいのか? それとも他に要因があって息苦しいのか?
 つまり、心臓自体が悪いのか、それとも何か別の要因で心臓が働きにくい状況になっているのか、というのが私が最初に思ったことです。心臓自体の問題であれば、私の力では何もできないかもしれません。しかし骨格系の何かの影響で心臓の動きに余計な負荷が掛かっているために調子が悪いのであれば、それは整体施術で何とかなるかもしれません。そう思いました。

 
心臓と肺と横隔膜と大胸筋jpg

 その人の胸は右側に捻れていました。そして左側の大胸筋がこわばっていました。この二つのことは心臓のあるスペースを狭めることと、左胸が大胸筋によって締めつけられている状態ですから、心臓が窮屈な状態で働かなければならないことを連想させます。それで、私のできることとして、胸郭を本来の状態に戻し、大胸筋やその他胸郭の動きを制限するような筋肉の状態を改善することを行いました。
 はじめのうちは週に1度くらいのペースで、一月を過ぎた頃から2週に1度くらいのペースで来店していただきました。2度目の施術が終わった頃から肩の凝り方も改善し、息も楽にできるようになったということです。一月が経過した頃からは不整脈はあるものの、その状態も改善し始めたということでした。そして半年が過ぎる頃からは医師がペースメーカーの装着を薦めることもなくなりました。この頃には月に1度くらいの来店頻度でした。
 一年が経過すると仕事(塗装業)を再開し、今は二年が経過しましたが、来店も3ヶ月に一度くらいです。完全に心臓の状態が良くなったとは言い切れない状態かもしれませんが、心臓の調子をそれほど気にすることもない日々を送っているとのことです。
 施術に際して私がいつも心がけていたことは、左胸に余裕を持たせるようにすることでした。そうすることで心臓が動きやすい状態になって欲しいと願っていました。

低血圧の若い女性
 高血圧に対する薬はたくさんあります。しかし、低血圧を改善することはなかなか難しいと聞きます。
 20代の女性が来店されました。来店の主目的は受け口の改善とO脚の改善です。その他にこの人の自分に対するストレスとして、頭の回転が鈍く、普通の人のようには素速く受け答えができず、物忘れも激しいというのがありました。低血圧でもあるということでしたので、施術前に血圧を測定してみました。すると上が100位でした。(手首に巻く測定器を使用)
 脳の働きが鈍いことの原因として低血圧は十分考えられることです。心臓の力が弱いため血圧も上がらず、脳に血液が行き渡るのに時間がかかってしまうと考えることができるからです。その他には受け口であることも含めて頭蓋骨が歪んでいることも脳の血流が悪い理由にもなります。
 この人の場合、呼吸も悪い状態でした。呼吸、心臓の力、と考えますと、やはり“胸郭の状態”というキーワードが私には浮かんできます。
 施術では、左胸の中で心臓が動きやすい状態になるように胸郭を整え、併せて頭蓋骨を調整しました。その他に重心が体の中央に集まるようにしてO脚を改善しようとしました。施術を終えるとき再度血圧を測定しましたが、上が117に上がっていました。
 2週間後に再び来店していただき、施術前に血圧を測定しましたが、値は118でした。頭の回転や物忘れの状態などを質問しましたが、受け答えも速くなり、それらの状態も良くなっているとのことでした。
 2度目の施術では、脳の使い方についていろいろ話をしながらからだを整えていきました。脳の使い方についてはまたお話ししたいと思いますが、本当に皆さんそれぞれに癖があって、観察する立場としては興味深いことが多いです。
 施術が終わって血圧を測定しますと121でした。この数値は理想に近いものですが、脈の数が1分間に60未満であり、まだ少し心臓の働きが弱いのかなぁ、という感じを持ちました。
 
心臓と胸郭の関係

 心臓は肋骨でつくられた籠(胸郭)の中央部やや左側にあります。その左右には肺があり、下には横隔膜がありますので、呼吸運動と心臓の働きは密接に関わりあっていると考えることができます。と申しますか、整体的観点では、呼吸運動と切り離して心臓の運動を考えることはできません。血圧、動悸、不整脈、これらの問題を考えるときは、呼吸運動の主体である肺と横隔膜、つまり胸郭の状態をいつも念頭におく必要があると考えます。心臓がその中で働きやすい状態になるよう、胸郭自体(肋骨)や胸郭に関係する筋肉(大胸筋、小胸筋、肋間筋、腹筋など)を整えることが要になるのではないかと思っています。

 冒頭に申しましたとおり、今回の話は医学的根拠に基づくものではありません。また、心臓や血圧の問題を整体で改善できると断言しているわけでもありません。あくまでも参考としてお読みいただけたら幸いです。

足つぼ・整体 ゆめとわ
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 踵が痛くなる足底筋膜炎という症状があります。歩くと踵が痛くなったり、ひどい場合には軽く触れるだけでも痛みを感じるため、立ったり歩くことができなくなったりします。
 整形外科を受診すると足底筋膜炎と診断されたり、あるいは踵の骨に棘ができて筋肉や筋膜を刺激するので痛みをだすと診断される場合もあります。その他には踵骨後部やアキレス腱皮下、踵骨下の滑液包炎などという診断もあります。
 しかし、診断はされても即効性のある有効な治療手段はないようで、「そのうち良くなる」みたいな感じで痛み止めと湿布薬で診察が終わってしまうようにも聞きます。

 地面に踵を着けたり、何かで踵を刺激しない限り、寝ている状態では痛みを感じないのであれば、それは筋肉や筋膜の問題であると考えることができます。神経が何かの影響を受けて痛みを出す神経痛は、踵の部分ではなかなか考えにくいことです。
 
足底筋膜

 さて、刺激を受けると痛みをだすということは、筋肉や筋膜がこわばっていると考えるのが原則です。
 足裏の皮膚の直下には足底筋膜があります。そしてその下には、小趾外転筋、短趾屈筋、母趾外転筋があります。これらの中のどれかが強くこわばっているため、刺激を受けると痛みを出すと、まず考えるべきだと思います。(臨床的には、それがほとんどです。)筋肉や筋膜がこわばるということは、“縮んでいる”あるいは“縮みたがっている”と考えていただければよいと思います。つまり伸ばされたくない状態です。その状態の時に体重が掛かったり、刺激をうけると筋・筋膜は強制的に伸ばされる状況になるので痛みをだしてしまいます。
 
足底筋膜炎と腓腹筋

 踵の問題は足裏の筋肉との関係もありますが、実際にはふくらはぎの筋肉が変調していることによってもたらされていることがほとんどです。足底筋膜の中央部と短趾屈筋はふくらはぎの外側の筋肉(腓腹筋外側頭)と関係が深く、腓腹筋外側頭のこわばりによって踵が痛くなる場合がとても多いです。腓腹筋外側頭は膝関節や骨盤の影響を受けますので、踵の痛みと同時になんとなく膝の調子もおかしいとか、片方の脚だけ歩き方がおかしく感じるようであれば膝関節の一時的な変位が原因で踵が痛む状態になっていると思われます。
 この筋肉の連動性や骨格との関連性を書いていくと非常に複雑になるので、それは省きますが、踵が痛くなる前に何があったか、あるいは何を行ったか、というところに根本的な原因が隠れている可能性が高いです。普段は事務仕事でほとんどパソコン作業ばかりやっているが、事務所の模様替えがあって机や棚を移動したり重い荷物をたくさん運んだとか、庭木のせんていをしてハサミをたくさん使ったとか、そういうことも原因になる可能性は高いです。足の問題だからせいぜい下半身の問題に原因があると普通の人は考えると思いますが、手の問題が足に影響を及ぼしていることはよくあることです。

 私は、踵の痛み対しては何よりもふくらはぎの筋肉を整えることを優先します。体全体を調整していき、ふくらはぎのどこにも変調がない状態にすることを心がけます。その上で、実際に歩いたりジャンプしてもらったりして、痛みや違和感を感じるようであれば足趾や踵自体の調整に進みますが、多くの場合、ふくらはぎが整えば問題は解決します。

 踵の筋膜がこわばっているということは、アキレス腱もこわばっていてパツンパツンに、あるいはピーンと張っています。しかし、アキレスキンはふくらはぎの筋肉の一部ですので、ふくらはぎの筋肉が整えばアキレス腱も柔らかくなり踵のこわばりも解消します。踵やアキレス腱が張っていて触ると痛みを感じることから、それらを一生懸命マッサージしたところで、あるいは湿布を貼ったところで、効果は極めて一時的なものになってしまうでしょう。
 また、足底筋膜炎以外の医療的診断による踵の痛みも、ふくらはぎの筋肉に余裕ができるようになれば自ずと改善されると考えます。実際、病院のレントゲン診断で「踵骨の一部が棘状に出っ張り、筋膜を刺激して痛みを出している」と診断されたものも、ふくらはぎの筋・筋膜のこわばりが取れてしまえば痛みを感じなくなります。

 ときどき足底ではなく、踵の内側や外側が痛むという人がいます。これは上記の原因によるものではありません。また土踏まずが痛くて足が着けなくなる場合もありますが、それも原因となる筋肉は別です。
 一般の方は「踵の後、外側、内側」「足裏の外側」「土踏まず」と痛みを感じる部分を表現されますが、私たち専門家は具体的にどの筋肉のどの部分のこわばりが原因となっているかを見極めなければなりません。そうでなければ施術が非常に大雑把になってしまい、揉むばかり揉んで、その時だけ気持ちが良くなる、ごまかしの施術になってしまうからです。

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