ゆめとわのblog

ホームページとは違った、より臨場感のある情報をお届けしたいと思っています。 また、テーマも整体の枠を飛び出してみたいと思います。 ホームページは以下です。 http://yumetowa.com/ お問い合わせはメッセージ欄でお送りください。

2015年02月

 時々、足を着くと足裏やかかとや小指のライン、親指のラインが痛むという人が来ます。
 痛む場所や、痛みを出す状況によって原因は異なりますが、第一回目として“着地すると小指側が痛む”ことについて取り上げます。

 痛みを出すのはほとんど筋肉の問題ですが、筋肉がこわばっていますと伸びることができいため、着地の時体重を受け止める(骨を沈める)ことができなくなるからだと考えられます。
 あるいは着地の時ではなく、地面を蹴って前に踏み出そうとするときに痛むのであれば、筋肉が上手く働くことができないため地面を蹴る力が発揮できないことが考えられます。
 その判別は、体重が掛かっていない状態で痛みを出す部分を指圧するとわかります。指圧で痛むのであれば、それは筋肉のこわばりによるものです。状態がひどくなると、そっと触れるだけでも痛みを感じてしまうことがあります。
 指圧しても痛くないのであれば、それは筋肉のこわばりによるものではなく、力が入らないため小指を上手く動かすことができず、他の部分に負担が掛かっていることが考えられます。
 
小趾側の痛み


筋肉がこわばる理由
 筋肉がこわばってしまう理由はいくつか考えられますが、足の小指側の筋肉に限定すると、だいたい二つの理由に絞られます。
 踵から小指先にかけて中間のところに小趾中足骨があります。その骨が不安定ですと、そこに付着している筋肉(短小趾屈筋)はこわばってしまいます。骨は筋肉が働く足場としての役割を担っていますが、骨が不安定ということは足場が不安定ということですので、筋肉が緊張状態になってしまいます。
 小趾中足骨が不安定になる理由としては、ふくらはぎ外側面の筋肉がこわばっていることがまず考えられます。もう一つは小指が捻れていることです。外反母趾や内反小趾の人は母趾も小趾も基本的に捻れています。足の外側に重心の掛かっている人も小指は捻れていることが多いです。立ったり歩いたりしたとき、小指を捻るように使う可能性が高いからです。
 小趾中足骨の不安定、これが一つ目の理由ですが、もう一つは足が拡がっている場合です。「だんびろの足」とは、今は言わないのかもしれませんが、そのような足で、足のアーチが失われ、ベチャッと拡がった状態の足です。
 
母趾内転筋

 足が拡がらないようにするために母趾内転筋があります。この筋肉の働きが良ければ、アーチのしっかりした締まった足になるのですが、筋肉の働きがわるければ扁平足になります。
 母趾内転筋の働きが悪くなる理由は、この筋肉と連動している筋肉が疲弊して伸びている可能性が考えられます。膝裏の一番奥に膝窩筋があります。立った時など膝にロックがかかりますが、膝窩筋はそのロックを外し膝が伸びた状態から曲げる動作をスムーズに行う働きをします。ところが、例えばO脚などで反張膝(普通以上に伸びた状態の膝、バレリーナの膝)の状態が固定化しますと、膝窩筋自体が伸びてしまうため、その連動で母趾内転筋も伸びた状態になってしまいます。あとは手にも母指内転筋があって同じような働きをしていますが、手の使いすぎで手の母指内転筋が疲弊しますと、連動関係で足の母趾内転筋も伸びてしまいます。
 すると足指全部が不安定になってしまいます。それによって小趾に関係する筋肉がこわばることになります。

小趾が上手く働けない状態
 小趾を動かす筋肉が上手く働けずに地面を蹴ることができないため、他の指に負担が掛かって痛みを出してしまうのですが、これで一番多いのはケガによるものです。
 例えば足の甲側(外踝の前くらい)を捻挫したり、小趾を骨折したりして、その傷が治りきっていない場合です。あるいは小指を深爪したり、何かに打撲したり、ちょっとした傷がついた場合でもこういうことは起こりえます。
 この場合は、何よりも傷をしっかり治すことが優先されます。いくらマッサージしたり、湿布を貼ったりしてみても痛みは治まりません。

 上記以外にも、立ったり歩いたりしたときに小指側に痛みを出すことはありますが、多くはここに記した理由によるものと考えられます。

 先日お客さんから素朴な疑問として「体の老廃物って何?」と聞かれました。“デトックス”という言葉も流行って、体内に溜まった老廃物を出すことによって健康になり、ダイエットになるというイメージを持っている人も多いと思います。ところで“体の老廃物”とは一体何でしょう?

 老廃物について、大辞林の説明は下記の通りです。
 「生体内で生成された代謝産物で生体にとって不必要となったもの。二酸化炭素・尿素・尿酸・クレアチニンなどの含窒素有機物,種々の有機酸・無機塩などで,呼気・尿・汗・糞便などに混じって排出される。」

 少し難しい言葉が並んでいますので、もう少しわかりやすくしてみたいと思います。
 “老廃物を流す”ことを語る上でのキーワードは“水”と“代謝”になろうかと思います。
 私たちは油分以外の汚れを流し去るために水道水を使いますが、水が汚れを落としてくれれることは誰にでも理解できるところです。私たちは口を通して水を飲み、汗や尿として排出しますが、それは体内の汚れを流し去るためだというのが主な理由です。ですから汗や尿の出が悪いときは、体内の汚れを外に出すことができないで不調になると考えることができます。

 “代謝”、“代謝産物”については、細胞の活動がイメージしやすい例えかもしれません。
 私たちの今の体の細胞は1年後にはすっかり入れ替わっていると言います(入れ替わりの周期は器官によって様々)。古い細胞が新しい細胞に入れ替わることを新陳代謝と呼びますが、その方法は自分自身の分身(コピー)を新たにつくり出す細胞分裂です。一つの細胞の中には細胞核があり、その中に遺伝子DNAがあります。細胞分裂のはじめ、DNAが自分とまったく同じDNAをもう一つつくります。それが二つの極に分かれますが、それにともない細胞が二つに分かれるという段階を経て細胞分裂が行われるのですが、その仕事が終わると古い方の細胞は自ら死んで新しい細胞のみその場に残していくという命を繋ぐという営みがなされています。この時、死骸となった古い細胞をつくっていた物質が老廃物となります。
 また細胞分裂だけでなく細胞は私たちの体の機能を維持するために様々な活動を行っています。例えば体の活動にとってホルモンはなくてはならないものですが、ストレスに対抗するために欠かすことのできないステロイドホルモンは副腎という器官でつくられます。血液(動脈血)の中には細胞の活動に必要なあらゆる物質が含まれていますが、副腎は脳からの指令(これもホルモンであり、血液中を流れてやって来る)に基づき、血中成分からステロイドホルモンを産生するのに必要な物質を取り入れ細胞内で化学反応を行います。この時、実際には細胞内の酵素がその作業を担当するのですが(代謝)、そこでも作業が終わった後にゴミがでます。日曜大工で材料を削った時に出てしまうゴミと同じようなもので、これも老廃物です。
 さらに細胞が活動するためにはエネルギーが必要ですが、そのエネルギーは呼吸によって取り入れた酸素を燃やす(酸化作用)ことによって得ます。酸素が燃焼した後には炭酸ガス(二酸化炭素)ができますが、それも細胞にとっては不要なゴミですので老廃物となります。
 ですから体の老廃物とは、①古くなった細胞の死骸、②細胞内の化学反応でできた不要物、③二酸化炭素の3つが主な物であると考えてよいと思います。

老廃物を排泄する経路
 動脈の毛細血管から細胞内に取り入れられた水と酸素と材料(栄養)は細胞内で様々に加工され、不要となった二酸化炭素を含めた老廃物(ゴミ)は細胞から出て静脈やリンパの流れに乗って一端心臓に戻ります。その後腎臓に送られ、何度も何度も濾過されます。その過程で再利用できる物質は肝臓に送られ再利用され、不要な物質は分別されて尿となり体外に放出されます。これが体内でできた老廃物(炭酸ガス以外)の排出主要経路ですが、その他には糞便排泄や発汗があります。
 糞便は食物繊維など摂取した食物の中で(小腸で)吸収されなかったカスや、大腸内のビフィズス菌などの微生物・細菌類や、腸管から垢となって剥離した細胞の死骸が主な構成物です。
 発汗は、そのほとんどが水と塩ですが、尿と同じ成分も微量含まれています。ただ腋窩や会陰にあるアポクリン腺からは臭いも出ますので、その他の物質も含まれていると思われます。

老廃物の停滞
 ところで体の老廃物が順調に循環し、排出されていれば問題ないのですが、時に体内に停滞してしまう場合があります。肩こりでパンパンに硬くなってしまうのはその典型的な例ですが、筋肉を使い続けると乳酸がたくさんできて停滞し、ふくらはぎや腕などが硬くなり張ってしまうこともあり余す。
 老廃物は静脈やリンパに乗って循環しますので、老廃物が停滞しているということは静脈やリンパの流れが滞っているということです。ですからそのような場合はリンパマッサージや肩こりマッサージなどが有効ですが、マッサージをしてもすぐにまたパンパンになってしまうようであれば、静脈の流れを整える必要があると考えられます。 

 中高年の女性に多く見られる手指の第一関節が腫れて曲がってしまうヘバーデン結節は学術的に原因がよくわかっていないようです。症状の進行過程においてはかなりの痛みを伴いますが、来店される方々の話によれば、整形外科では「曲がりきってしまえば痛みは消えるから‥‥」と言われ、改善は半ば諦めるしかないような雰囲気を感じ取るとのことです。
 40歳くらいになると、それまでしなやかだった手や手指が次第にゴツゴツし出し、中年の手に変わっていくのは仕方のない面もあるかもしれません。しかし、いつまでもしなやかな手でいたいと願う女性心理をもっと汲み取って、なんとか改善に向け努力して欲しいと私も思います。
 
ヘバーデン結節

 さて、ヘバーデン結節になってしまった人、あるいはその傾向を持っている人に対し、私が行っている施術について説明いたします。

 ところで、私たちは冬場の寒い時期など布団に入っても最初の内は寒いため体を丸めたくなります。縮こまって体の温度を逃がさないようにしようと無意識に行います。この状態を筋肉にあてはめて考えますと、体の屈筋(腹側)を縮め、伸筋(背側)を伸ばして体温の放出を防いでいる、となります。夏場の暑い時期は反対に腹側を伸ばして体温を放出しようとします。
 私は体のこの根本的な原理がヘバーデン結節改善のためのヒントだと考えました。「きっと指が縮こまりたいんだと」考えました。

ヘバーデン結節02

 ヘバーデン結節は手指の第一関節が腫れたり、痛みを出したり、曲がったりする症状ですが、手指を曲げる筋肉には二つの種類があります。一つは浅指屈筋と言いまして、手指の第二関節を曲げる筋肉です。この筋肉は肘より上の骨(上腕骨)から出発し、途中から腱になって第二関節の先(中節骨)に付着しています。もう一つは浅指屈筋の深層にあって肘より下の骨(橈骨と尺骨)から出発して、腱が第一関節の先(指先=末節骨)に付着しています。母指先を曲げる筋肉を長母指屈筋、その他の四指先を曲げる筋肉を深指屈筋と言います。

ヘバーデン結節03

 ここで大事なことは、手指を曲げる筋肉は指先(第一関節)を曲げる筋肉と第二関節を曲げる筋肉では別々であって、指先を曲げる方が深い位置、骨に近い位置にあるということです。そして指先を曲げる筋肉はインナーマッスルであり、持久力が強い性質であるとともに、一度不具合を起こすとなかなか元に戻りにくい性質でもあるということです。鉄棒にぶら下がった時、疲れてくると手が弛んできますが、最後は指先だけで何とか引っかけていようとします。それは指先の深指屈筋に持久力があるからです。

 さて、ヘバーデン結節は第一関節が腫れて痛みだし、やがて指先が曲がってしまう症状ですが、それは深指屈筋が縮んでいくのに浅指屈筋が縮まないため次第に第一関節が詰まってしまうからだと私は考えています。詰まり方が激しくなると関節が炎症しますので痛くなります。そして詰まり方も限界をこえると指先が曲がったままの状態になると考えています。

 ですからヘバーデン結節を改善するためには、縮んでしまった深指屈筋が伸びるようにすることです。深指屈筋が伸びれば第一関節の詰まりは解消しますので、痛みが消失するとともにやがて腫れもおさまります。指先がすっかり曲がってしまった場合は、関節の変形という問題も絡んでくるので深指屈筋を伸ばすことだけでは解決しませんが、それでもだいぶ楽になることでしょう。関節のこわばりをとる施術を併用すれば、次第に指が伸びる状態にもっていけると考えています。
 深指屈筋は体のなかで一番深層の筋肉ですから、同じ深層筋の影響を受けます。これまでの経験で言えば、腹筋の深い奥の部分のこわばりを改善すると指先の詰まりは改善されます。“あれほど痛かった指先”が15~20分、お腹を施術するだけで解消されることがほとんどです。
 腹筋の深部をこわばらせてしまう原因としても最も多いのはお腹の冷えですが、寒いと体を丸めて縮こませてしまうのと同様、冷えると体の深層屈筋は縮みたがってしまうのです。
 ここのところ何度も何度も“お腹の冷え”に関する話題ばかりなので、私がそればかりを中心に施術をしているように捉えられてしまうかもしれませんが、この寒い時期は、ほとんどの方の不調にお腹の冷えが深く関わっていますので、この話題が多くなってしまいます。

 上記の場合以外では、足の指先が曲がっている人は手指先も曲がりやすい傾向があります。
 筋肉は連動しますので、深層筋は深層筋とつながりやすいです。外反母趾・内反小趾の他、足裏で上手く立てない人は足の指に力を入れて(指先を曲げて)体を支えようとします。その状態が長く続けば、寝ていても足の指は曲がった状態になります。つまり足指の屈筋がこわばった状態です。そしてそのこわばりが連動して、腹筋をこわばらせ、手の深指屈筋をこわばらせている可能性も考えられます。

 私のところは保険の適用される整形外科に比べると料金が高いので、痛みに耐えきれなくなった人しかヘバーデン結節の症状では来ません。しかし“原因不明”みたいな説明と、痛み止めの処置や投薬では、何も解決しないままの無駄な通院と言わざるを得ません。そしてご自分で、物が触れても痛みが出ないようにサポーターなどで指先を保護しているのを見ると、とても気の毒に思います。そして冒頭に申し上げたとおり、手指の関節がゴツゴツしたり、指先が曲がることなく、いつまでもしなやかな手でいて欲しいと思います。

 私たちの頭の中には脳があります。肉体面での脳の主な働きは、感覚器官(目・鼻・耳・舌・皮膚)を通して得られた情報を処理して自分の意図するとおりに体を動かすこと(随意神経)と、体が順調に生理機能を維持できるようにコントロールすること(自律神経)です。それ以外に、精神活動における感情や思考の中枢でもあります。しかし、ここでは精神活動の件は横に置き、肉体面についてのみ考えてみます。

 私たちの多くが、肉体をコントロールしている中枢は頭の中の脳であると思っています。ところが内臓の働きをコントロールしている中枢は骨盤の近くにもあります。これを”仙髄”と言いますが、大腸、直腸、膀胱、生殖器は仙髄の副交感神経によってコントロールされています。
 
自律神経01
 発生学的に見ますと、私たちの祖先である太古の動物は頭とお尻が分かれていませんでした。それが海の中で波に任せて漂っているうちに、水の流れの力による影響で次第に体が長くなり、やがて魚の形(脊椎動物)になると、頭部と腹部と殿部という区分がはっきりできるようになったということです。さらに太古の海では天敵というのもなかったようで、食べて、寝て、出して、体を休めるための神経(副交感神経)しかなかったそうです。ですから、その名残として私たちの副交感神経は頭(脳幹)と尻(仙髄)にしかなく、天敵から逃げるために発達した交感神経は後に発達した胴体(胸髄・腰髄)から出ているということです。

 さて、生物が命を維持するために一番必要な器官は”腸”だという考え方があります。脳も顔も食道も胃などの消化器官や小腸、大腸といった別々に存在すると考えられている内臓器官はすべて腸から分化してできました。ですから元々は体を調整する中枢は腸にあったと考えられています。私たちの感覚は感覚器官を通して得られるものしか基本的に感じることができませんので、のど元をすぎると食物がどのように変化するのか感じることはできません。臓器に異常が現れると、それが深部感覚を通して不快感や異常として感じられる場合がありますが、それ以外は中で何が行われているかは感覚の特に鋭敏な人を除いて知ることはできません。しかし、私たちの意識が知るか知らないかに関わらず、消化・吸収・栄養化という作業は日々順調に行われています。これをすべて頭の脳でコントロールしているという考え方も成り立つかもしれませんが、発生学の研究者の中には腸の中に脳に匹敵する中枢があってコントロールされていると結論づけている人もいます。
 エサを見つけて食べ、呼吸を行う脳を口脳(鰓脳)と言い、消化吸収のための脳を腸脳、排泄と生殖のための脳を肛脳(排脳)と呼ぶ研究者もいます。

 “内臓には内臓の働きをコントロールする中枢がある”と考えますと、異物が体内に侵入したとき免疫力を発揮して対抗したり、嘔吐によって拒絶や体外排出したりするのは腸脳の働きとなります。
 現代科学に基礎をおく現代医学(西洋医学)は頭の脳が生理機能の全てを司る中枢だと考えるのを好んでいるようですが、伝統医学である中医学(東洋医学)では、“三焦”と言って、体を胸部(上焦)と腹部(中焦)と下腹部(下焦)に分け、それぞれが体内エネルギーの循環において重要な役割を担っていると考えています。“丹田呼吸”という呼吸法で重要とされている下丹田(臍下三寸)は下腹部のエネルギー中枢を指しており、副交感神経の中枢である仙髄に対応しています。
 
三焦

 エネルギー(気、プラーナ)というのは実体が目に見えませんし科学機器では測定できませんので現代科学ではほとんど無視している状況ですが、中医学やヨガ、アーユルヴェーダといったインド伝統医学では、物質的要素よりも重要に考えています。
 ところで、中医学には経絡・経穴(ツボ)という概念がありますが、三焦の経絡は手の薬指に対応しています。私は施術において薬指に力が入るかどうかをとても重要視していまが、体の虚弱な人、体内エネルギーの巡りの悪い人は薬指に全然力が入りません。このような人は歯ぎしりや噛みしめの癖を持っていることがほとんどで、手のひらや足裏の汗とも関係があります。

母指と示指・環指の対立筋検査

 “腸の脳”といっても、その実体は見えませんので、ほとんどの人は信じないかもしれません。しかし、お腹が冷える(低体温)と体の生理機能が大幅に低下しますし、傷んだ食物食べると嘔吐や激しい下痢になったりします。それは内臓(腸管)が食した物に反応しているということです。“食べたものに○○菌があって炎症を起こした”と科学的には解釈するかもしれませんが、腸はもっと単純に、それが体に有害であると判断すれば下痢で流してしまったり、嘔吐で吐き出してしまったりするだけなのかもしれません。犬を散歩に連れて行き、飼い主の目を盗んでは道ばたの雑草をパクりとした後で、オエッ、オエッと吐き出すのは、このことの端的な現れだと思います。
 現代医学的には、こういうことも頭の脳が処理していると考えるのかもしれませんが、真実はもっと単純で、腸自体が取捨選択し、不必要な物は体外に放出するように命令をだしているのではないかと思うのです。

 昔の人は肉や魚を選ぶ際に臭いをとても重要視していたように思います。つまり自分の感覚(鼻が生物にとって一番古い感覚器官)で食べられるものか、食べられないものかを判断していたわけです。言ってみれば自分を含め家族の健康は自己責任でした。現在、私たちは“消費期限”をとても重要視しています。ですから自己責任ではなくなったわけです。これによって私たちの鼻の能力は次第に低下していきます。解剖学的に顔は内臓が露出したものですから、内臓の能力が低下していくという考え方できるようになります。

 ちょっと余談になりますが、昨日20代の女性がきました。頭の回転があまり良くありませんでした。ところがお腹を温める施術をすると頭の回転が速くなりました。それは九九を暗算してもらうとすぐにわかることです。お腹が温まり腸管の働きが良くなると脳の働きも良くなるのだと私は考えています。
 常にお腹が温まっている状態にしていれば、腸(内臓)の働きが良くなるだけでなく、脳の機能も良くなるため精神的にも余裕が生まれます。するとこんなにストレスの多い社会ですが、自分らしく渡っていくことができるようになるのではないかと、そんなふうに思います。

 信じるか信じないかは別にして、腸管は単に食物を消化吸収するだけの存在ではなく、生命体としての根幹であり、腸も頭と同じように生命や健康を維持するために中枢器官として働いているという考え方もあるのだなぁ、と思っていただければ幸いです。

 退院後、日々順調に過ごしていた母に突如として強いめまいと吐き気が襲いました。
 毎日のマッサージと歩行で、頭の方もスッキリしている日々が続いていましたので、18日の通院の前に予行練習として12日に一人で大学病院まで行ってもらうことにしました。ところが、もう大丈夫のように思っていた私の予想に反して、すんなりと病院にたどり着くことはできませんでした。大学病院に行く予定だったのに、何を思い込んだか2つ手前の駅で下車し、大学キャンパスの方に行ってしまいました。病院に着いたのは予定より1時間半も遅い時間でした。戻ってくると「もうくたくた」と言い、「私はなんで今日病院に行かなければならなかったのか?」と朝打ち合わせしたこともすっかり忘れ、思考が混乱した様子でした。それまで認知症の状態も良くなってきたかに思えていたので、私も少しショックを感じました。
 次の日は、前日の疲れもあってか、頭が少しフラフラするということだったので、家でおとなしくしてもらいました。翌日の14日は朝、スッキリした顔で起きてきました。しかし、朝食の後、「頭がフラフラしてきたのでマッサージをしてもらいたい」と電話が掛かってきました。自宅から店までは母の足で12~13分かかりますが、歩くことはできるということだったので店に来てもらい1時間程いろいろ施術をしました。すると元気になり頭もスッキリしたということで、コンビニに寄って帰りました。
 その日は3時頃再び電話が入り、昼食をすますと気持ち悪くなってきたということです。私は一度家に戻り少し施術を行いました。するとまた元気になり夕食と入浴済ませたそうです。しかし、その後再びフラフラ感を感じるようになり、それが次第に強まって吐き気とめまいがひどくなりました。私が戻った夜9時頃には何回も嘔吐を繰り返したようで衰弱しきった様子でしたが、なかなか吐き気がおさまらない状態でした。
 体は芯から冷え切っていて強い寒気を感じていました。血圧は180~200と、かなり高い状態でした。体を触るとお腹は筋肉がたるみきった感じでふにゃふにゃでした。体を起こすこともできないくらい全身に力が入らない状態でした。ところが不思議ですね、吐き気が強まり、いざ吐こうとすると体に力が入り、起き上がってビニール袋に顔を身構えることができるようになります。
 私はほとんどお腹に手を当てているだけの施術を1時間くらい続けていました。その間何度も吐き気に襲われましたが、ちょうど下腹部(小腸のところ)をしばらく触っていたとき、大きなお腹の動きとともに大量の嘔吐が一気に起きました。それまでは吐きたくても吐く物がお腹に残っていない状況で、チョロチョロっとしか出せなかったものが、小腸のところから一気に吐き出すことができたような感じです。
 その後トイレに行き尿とともに少し吐いたようですが、それで体はだいぶ落ち着いたようです。布団でスヤスヤと眠りだしました。強烈な吐き気との闘いで疲れもあってか、朝まで熟睡したようです。
 次の日は元気を取り戻し、快適に過ごしていましたが、二日目、三日目は朝起きるとまだ少しフラフラするようで、日に何度かめまいに襲われたりしていました。その原因についてはわかりませんが、明日は病院に行く日なので医師の話を聞いてみたいと思います。

 母は長年リウマチの薬を飲み続けていました。昨年12月に入院し、治療の過程でいろいろな薬を使ったはずですし、退院後は薬がすっかり変わりました。退院から一月半が経過しましたが、これらの変化に対する体の反応でこのような状態になってしまった可能性も考えられますし、認知症に絡んだ頭の問題でこうなった可能性も考えられます。

 観察していて一つだけ確実なことがあります。それは、フワフワするとかめまいを感じるとか頭の状態がおかしくなっているときは、顔がかなり歪み、頬が落ちてしまうことです。顔の歪みを施術で直すと一時的に体の調子も良くなりますが、しばらして不調の波が襲ってきますと、体調不良とともに顔もまた歪んでしまいます。顔のことを専門用語で内臓頭蓋と言いますが、内臓の状態が顔の骨格に現れるということを改めて確認した思いです。
 さて、本日はとても寒く冷たい雨が降っている状況ですが、午前9時頃調子が悪いと言うので、顔はいじらず体を温める施術だけ1時間ほど行いました。その後体調が戻り、「今日は何処にも出掛けないで!」と言う私の静止にもかかわらず午後になってコンビニまで往復30分くらい歩いたようです。それはそれで記憶と判断力に問題ありなのですが、特に体調が崩れる様子もないようです。
 私は個人的な見解として、まだ腸の中には異物が残っていて、それを出し切るまではまだ何回か強い吐き気とともに苦しい嘔吐をしなければならないかもしれないと思っています。そして全部がきれいになったとき、頭の方もしっかり戻ってくるのではないかと、淡い期待を抱いています。
 腸と頭(脳)の関係については、発生学的に強い関連性が指摘されています。そのことについてはまた後日取り上げたいと考えています。

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