ゆめとわのblog

ホームページとは違った、より臨場感のある情報をお届けしたいと思っています。 また、テーマも整体の枠を飛び出してみたいと思います。 ホームページは以下です。 http://yumetowa.com/ お問い合わせはメッセージ欄でお送りください。

2014年10月

 時々、「この人、骨盤の位置がもっと上にあるはずなのに?」と思えることがあります。骨盤が後に傾くとお尻が下がってしまうのですが、そういう人はかなり多くいます。これは下半身を整えていくうちに自然と改善できますが、骨盤そのものが下がってしまっている場合はなかなか厄介です。
 このような人は、”かつてはもっとジーンズ姿が決まっていたのに”とか、”もっとウエストにくびれがあったのに”とか“だんだん脚が短くなってしまっているようだ”とか感じているかもしれません。
 さて、骨盤が下がるということを筋肉の働きという観点で考えてみます。
 お腹側では、肋骨(胸郭)と骨盤を結ぶ主な筋肉には腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋があります。これらの筋肉を整えることはそう難しくありません。これらの筋肉の働きが悪い場合は骨盤の前側が下がります。そしてこのような人もけっこういます。
 一方、背中側では脊柱起立筋群が首から骨盤までつながっていますが、これらの筋肉の働きが悪い場合は骨盤の後ろ側が下がります。このような人も多くいますが、この脊柱起立筋群を整えることもさほど難しいことではありません。
 骨盤全体が下がっている人の場合、上記に加え別の筋肉の働きも悪いということがわかってきました。一つは大腰筋であり、もう一つは腰方形筋です。
 大腰筋(ホームページでも紹介しています)は背骨の前面と股関節(大腿骨小転子)を結んでいますが、その働きは“もも上げ”をしたり、腰椎をしっかりさせ立位での姿勢を正しく保つことなどです。もも上げ運動や自転車こぎなどですぐに疲れてしまう人は大腰筋の働きが悪いのかもしれません。
 腰方形筋は肋骨の下部と骨盤(腸骨)を結んでいます。その働きは上体を横に曲げる(側屈)ことです。上体が動かない場合は、骨盤を引き上げますので、いわゆるモンローウォークなどのように歩行時に骨盤が左右に揺れる動きを生み出す筋肉と考えてもよいと思います。腰方形筋の働きが悪いと、歩き姿に若さが見受けられなくなってしまうと言っていいかもしれません。

大腰筋02
腰方形筋

 さて、骨盤全体が下がっている問題を解決するためには、大腰筋と腰方形筋の働きを良くする必要があると私は考えています。これらの筋肉はいわゆるインナーマッスルでありケガとか大きな衝撃とかがないかぎりそう直接的に傷めるところではないと考えられます。ですから多くの場合、別の筋肉が傷むか疲弊し、その影響(連動性)で働きが悪くなっていると思われます。実際の施術では、その筋肉を探し出し、それを修正するようにします。
 加齢にともなって歩き方に若さが失われているのであれば、日常生活での癖が原因であると考えられますし、捻挫や骨折や手術やスポーツなどで過去に体を酷使したことがあるならば、それらの中に原因がある可能性が考えられます。先日来店された方は、数年前に受けた顔への強い整体手技によって全身に不調が現れ、その中のひとつが”骨盤の位置が下がって短足になった”というものでした。またフラダンスは腰方形筋をたくさん使う踊りですが、踊り続けることによって筋肉が疲弊してしまうということも考えられます。

 “体型の変化”という視点では、骨盤周りの変化は大きなウエイトを占めます。
 “骨盤が拡がると太るといわれているので骨盤を締めてほしい”という要望が多いのですが、それだけでなく、骨盤の位置そのものの変化も注目していただければと思います。

 昨日読んだ本に、私たちの肉体にある感覚器官(目・鼻・耳・舌・皮膚)と内面にある知性についての話がありませしたのでご紹介します。

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 太陽や月はこの世を照らしています。部屋の明かりは家の中のいろいろな物を照らし出します。太陽が輝き、月が照らし、火が燃えていることが、どうしてみなさんにわかるのでしょう。光が輝いてものを明るく照らしていると、どうして言えるのでしょうか。自分の目でその輝きを見ているからです。目がなかったら、太陽や月の光が見えるはずはありません。ところでどうして目はものを見ることができるのでしょう。
 眠っているときや、目を閉じているときも、間違いなく意識の光は輝いています。ですから、知性の方が目よりもはるかに明るく輝いているのです。それを教えてくれるお話をしましょう。
 盲目の男と足の不自由な男がおりました。ふたりで乞食をしながら、村から村へと渡り歩いていました。盲目の男は足腰が丈夫で、足の不自由な男は目がよかったのです。足の不自由な男は、盲目の男に肩車をしてもらっていました。そうやってお互いに助け合って、村から村へと旅をつづけることができました。あるとき、道の途中で立派なキュウリの畑を見つけました。足の不自由な男は盲目の男に言いました。
「おい相棒、うまそうなキュウリが畑にあるぜ。ひとつ畑に忍びこんで、いただいちゃうっていうのはどうだい。ちょっと休んでから、先へ進もうや」
 盲目の男は足の不自由な男に言いました。
「でも相棒、気をつけてくれよ。どこかで見張りが目を光らせているかもしれないからな」
 足の不自由な男は言いました。
「大丈夫だ。誰もいない」
 盲目の男は言いました。
「畑のまわりに柵や門があったら教えてくれ」
 足の不自由な男は言います。
「柵も門もないみたいだな。さあ入ってめしにしようじゃないか」
 盲目の男はすぐに言い返しました。
「よォ相棒よ、ここのキュウリはきっと苦くて食えたもんじゃないぜ。だって、見張りも柵も門もないんだからな」
 この男は目は見えなかったけれど、知性をはたらかせることによって、目が見える男よりも正しくものが見えていたのです。目に光を与えるのは、知性です。
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 知性の方が感覚器官よりも優位にあるというのが本来の姿なのに、今の私たちの社会は感覚器官を刺激するもので溢れているために、知性が曇ってきているのかもしれないと、悪いニュースを見聞きする度に思ってしまいます。

噛みしへの施術

 今朝起きたら久々に頭痛がしました。トイレで腹に力を入れると頭痛が強調されました。
 昨晩の夢見が悪かったのか、きっと夜中に食いしばっていたのでしょう。すかさず頬を触りますと、咬筋がコリコリと硬くこわばっていました。
 頭痛を訴えて整体に来られる方には、「多くの頭痛は歯ぎしりや噛みしめ、食いしばりによって咬筋や側頭筋など咀嚼筋がこわばってしまい、頭皮もこわばるので頭を締めつけた状態になるからです。」と言っていましたが、今朝は私がその状態でした。この3日ほどとてもハードな日々を送っていたので、疲れもだいぶ溜まっていたのかもしれません。噛みしめの原因を特定することは難しいことです。
 さて、お店には行って掃除や朝の支度を終えて、自分で咬筋のこわばりを解消するセルフケアを行いました。(写真参照)
 最初のお客さんを迎える頃はまだ少し頭痛が残っていましたが、そのお客さんが終わるとすっかり良くなっていました。
 仕事で動き、血液循環が良くなったこともあって頭痛が解消したのだと思います。

 頭痛や片頭痛に襲われたときには、このセルフケアは有効だと思います。
 コツは、強めの力で指圧することです。けっこう痛みを感じますが、それくらいでないと咬筋のこわばりは取れません。しばらく指圧し続けていると「痛い!」から「痛気持ちいい」に変わっていくと思います。すると頭痛もおさまってくるでしょう。
咬筋はちょっと大きく、頑固な筋肉です。何カ所かに分けて指圧してみてください。ゴリゴリ揉んだり、グイグイしたりすると筋線維を傷つけることにつながりますので、ジワーッと一個所1分くらい継続して丁寧に指圧するようにしてください。

こちらのページも参照してください。
http://www.yumetowa.com/seitai/column/kamisime.html 

僧帽筋の「ゆ」による首の傾き
 この何日かで、首の傾きを修正してほしいという人が二人ほど来ました。
 一人は“お父さん”で、いつも赤ちゃんを寝かしつけるのに左肩に赤ちゃんの顔をのせるように抱っこしているという人です。もう一人は、高校生の時(10年以上まで)ずっとカバンを左肩にかけて通学していたという人です。
ともに僧帽筋の上部線維がゆるんで伸びてしまったという状態でした。
 この修正方法は単純ですが、僧帽筋線維の中で弛んでしまっている部分の働きを回復させることです。それはその部分に指先をあてて細胞の働きが良くなるようにするだけのことです。
 しかし、ちゃんとその部分にピンポイントであたらないと何の効果もありません。また、弛み具合(ダメージの強さ)によって一度の施術だけでは回復しきれないため、日々ご自分でケアしないといけない場合もあります。
 今回はお二人の内、高校生の時にカバンを掛け続けていた方の人は、日々のケアが必要な方でした。ケアの方法はお教えします。

 お腹の冷えが胃の不調につながるというお話しです。
 本来は噛みしめによる顎関節の不調で当院を訪れた女性なのですが、慢性的な胃の不調を抱えていて病院で処方される胃薬を欠かすことができない状態です。
 この方は寒い季節だけでなく真夏の暑さが厳しいときでもお腹が冷えています。「アイスクリーム好きですか?」と尋ねると「毎日食べるのが生きがいの一つ」とのことです。毎日のアイスクリームはまずいです。アイスクリームは半ば氷を直接胃の中に入れているようなものです。お腹が冷えないわけがありません。私は「では、アイスを口の中で溶かしきってから飲み込んでください。」とはかない抵抗を示すのですが、どうするかは本人次第です。

 この方はだいたい月に一度くらいのペースで来店していました。胃の調子を整えるためではなく、噛みしめによる顎関節の不具合を調整するためです。(噛みしめてしまう原因は心理的ストレスによるものです。その原因は職場にあるので、回避できません。)
 ところが私が気になってしまうのは胃の方です。
 「ただお腹を温めて大切にするだけで良くなるのに‥‥」とつい心の中で思ってしまいます。
 元々の体質に加えアイスクリームという敵がいて、それを月に一度お腹を温めたからといって根本的な解決にはつながりませんが、それでも私の思いを伝えるために必ずホットパックでお腹を温めながら、腹筋の働きがよくなるような施術を行っていました。
 そして前回、業務で使っているホットパックを貸し出しました。「これをレンジで2分30秒チンして、寝るときにお腹にのせてください。毎日やってください。」と言葉を添えて。

 その後2月経っても音沙汰がありません。「毎日ちゃんと温めているのかなぁ。調子はどうなのかなぁ」、などと時々思い出しては気になっていました。
 そうしたら、一昨日電話が入って「顎がまたガクガクで‥‥。でも、毎日温めていたら胃はすごく調子いいです」と予約の電話が入りました。
 昨日来店されましたが、確かに胃の状態は良いようです。お腹の感じも良くなっていて呼吸も楽にできていました。ただ、咬筋がものすごく硬くなっていて顎の不具合は増強していました。
 「同じようなものを見つけて買ったので返却します」とホットパックを返してくれました。

 レンジでチンして温めるホットパックは薬局などで手軽に手に入りますが、実際のところあまり良いとは思いません。ここで使っているのは、30分くらいしか実用的な温度を保つことはできませんが、湿気を含んだ熱を出してくれるものですし、結構高温になりますので短時間でお腹を温めることができます。ちょうど蒸しタオルで30分くらい温度を保ってくれるようなものです。
 この方が買われたのは6000円くらいと仰っていました。

 特に女性にとっては“お腹の冷え”は大敵だと思っています。婦人科系の不調や病気で悩まれている方には是非、お腹を積極的に温めることをお勧めします。また、今は健康でも、予防のためにお腹を温めてください。これから寒い季節に変わっていきますので、”シャワーで済ます”ということはなくなるかもしれませんが、湯船にゆっくり浸かる時間を増やしてください。そして腹巻きなどもしてください。

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