一瞬にして、あるいは急に腰が痛くなって辛くなる症状を「急性腰痛」と呼びますが、その代表は多くの人が知っている「ギックリ腰」です。
 多くの人は思っている「ギックリ腰」のイメージは、腰部のどこかが「グキッ」とか「ビリッ」とか「ピリッ」とかした直後から急激に腰が痛くなり、からだを思うように動かせなくなる状態かもしれません。
 それは確かに解りやすいギックリ腰の状態ですが、その他にもいくつかのパターンがあります。その時「アレ!」と感じて少し不安はよぎったけれど、たいして痛くならなかったし、動作も普通にできたので「セーフ」だったと安心していたら時間の経過とともに腰部に痛みを感じるようになってしまったという場合もあります。
 また、少し痛かったけど風呂でゆっくり温まったら痛みが消失したので、安心していたら次の朝ベッドから起き上がることがままならなくなってしまったという場合もあります。
 あるいは自分では「ピリッ」した感覚はまったく感じなかったので、ギックリ腰だと言われても信じられないけれど、実はギックリ腰だったという場合もあります。

 普段から腰が痛いとか、中腰の姿勢や腰を使う動作を行うと痛みを感じるという、いわゆる「腰痛持ち」の場合は「慢性腰痛」に分類されます。同じ腰痛でも急性腰痛(ギックリ腰)とは区別されますが、ギックリ腰と慢性腰痛は原因がまったく異なりますので、施術方法も違ったものになります。

症状は辛いが早く治るギックリ腰

 ギックリ腰の症状もレベルがいろいろありますが、「力が入らない」という共通点あるのが特徴的です。

  • 症状が酷い場合は、まったく身動きできないほど、全身に力が入らなくなる。
  • ベッドから起き上がることができない。
  • 椅子から立ち上がる時、椅子に座る時、手で支えないと動作ができない。
  • 何とか歩くことはできるけど、からだを真っ直ぐすることができない。
  • 洗面で前屈みになることや中腰の姿勢ができない。

 これらの症状は、腰部の筋肉が収縮できない状態なので「腰に力が入らない」「腰で支えることができない」ことが原因でもたらされるわけですが、その大元の原因は筋線維が損傷したことです。

 私はギックリ腰の状態を皆さんに説明するときに「それはキズです。肉離れなどと同じで、それまで耐えて頑張っていた筋肉や筋膜の線維が耐えきれなくなって損傷してしまったのです。」と申し上げています。

 「そして、損傷してしまう場所は骨盤の中でも中心になる仙骨・尾骨のところです。歩くとか立ち上がるとか、その他いろいろな動作に骨盤は関与していますが、その中心部分が傷ついて収縮できなくなってしまったので、動作を行う力が発揮できなくなってしまったのです。」
 「その傷の程度と大きさによって症状の程度にも差が出ますが、慢性的な腰痛とは違って傷さえ治ってしまえば、何事もなかったかのようにすっかり元の状態に戻ります。」
 「ただし、傷がしっかり治るまでケアしないと、いつまで経っても、何十年経ってもギックリ腰の影響は残ってしまいますよ。」
 と申し上げています。

 傷ですから、皮膚を外傷したのと同じで、元通りになるのに1~2週間かかるかもしれませんが、安静にしていることができれば、それで済んでしまう症状であるとも言えます。
 ただし今の世の中、1~2週間安静にしていられる人はほとんどいませんでしょうから、積極的なケアが必要になります。

ギックリ腰への施術

 ギックリ腰になるときの状況で多いのは、「ちょっとした瞬間」であり「ちょっとした動作」です。たとえばこれから非常に重たいものを持ち上げるなど、腰に力を入れたり、意識を下半身や筋肉に集中している時には、ほとんど患うことはありません。
 朝ベッドから起き上がる前に「伸びをした」ときにピリッとやったり、顔を洗おうと洗面台に上半身を屈めたときだったり、床に落ちている物を拾おうとしたときだったり、何気ない動作を行った時に患ってしまうというのが大半です。
 そんな大した動きでもない時に筋線維が損傷してしまうことは、普通に考えますと理屈に合わないことです。しかしながら次のように考えますと、ギックリ腰を患う仕組み見えてきて、どうすれば予防できるかという対策も見えてくると思います。

  1. 疲労蓄積や姿勢の悪さ、あるいは筋肉の酷使などによって、すでに骨盤の歪みが頑固な状態になっていました。ですから、骨盤に関係する筋肉には無理が掛かり続けている状況になっていました。
  2. 骨盤周辺の筋肉は強くこわばった状態になっているので、骨盤の中心の中心である仙骨・尾骨辺りの筋膜には四方八方から引っ張られる力が掛かり続けていました。しかし、筋膜は頑張って耐え続けていました。
  3. ところが「冷え」や「疲労」などの要因が重なって、筋膜が耐えきれない状態になってしまいました。ちょっとでもバランスが崩れますと、プッツンしそうな状況です。
  4. こんな状態の時に、一晩中エアコンを掛けていた、ビールを飲み過ぎてお腹を冷やしていた、冷たいベンチに腰掛けていた、アイスクリームでお腹が冷えていた、などの状況にからだがなってしましたら、ちょっとした動作でも筋線維が伸びなくなって損傷してしまうことは起こります。

 ですから、ギックリ腰に対する私の施術では、骨盤にテンションを与えている周囲の筋肉や筋膜の状態を整え、さらに骨盤の歪みを整えて、損傷した尾骨周辺が楽な状態になるようにします。そしてその上で、実際に損傷してしまった尾骨部を手当ての施術で修復するよう試みます。
 しかし、「傷」ですから手当てしてもすぐには修復されません。
 しかし、歩ける状態、無理のない範囲で仕事がこなせる状態にしたいですから、私はいつもの「ダイオード」を貼って補います。
 そして、大概(90%程度)は、以上の施術で良い状態になります。普通に立ち上がることができ、歩くことができて、中腰も無理のない範囲でできるようになります。

 「ダイオード」については以前にも説明させていただきましたが、私が好んで使っている道具です。
 それはラジオ部品として知られていますが、整流器であり、電気の流れを整える働きをするものです。
 私たちのからだには微弱な電流が流れています。そして神経の働きも、筋肉の収縮弛緩の動きもすべて電気的現象です。
 ギックリ腰に限らず、肉離れ、捻挫、打撲などによって筋線維や筋膜が損傷しますと、その部分の電気の流れが乱れた状態になると考えられます。ですから、筋線維は上手く収縮弛緩することができなくなりますが、それが損傷における「筋肉が働かない状態」として現れます。
 ですから、ダイオードを皮膚に貼ることによって乱れている電気の流れを整えるようにしているわけですが、これが思いの外、効果的です。
 但し損傷した部位にピンポイント的に合わせてピッタリと貼らなければなりません。少しでも位置が違いますと何の変化も起こりません。また、極性が間違っていますと逆効果になります。
 ダイオードによって皮膚や筋膜や筋線維の電気の流れが整いますと、おそらく修復速度も速くなるのだろうと思います。自己治癒力が発揮されやすい状況を作り上げる意味でも、ダイオードは効果的だと思います。

 よほどの重症でないかぎり、施術は一度で終わります。
 自動車の乗り降りに激痛が走ったり、しゃがむことができなかったり、痛くて寝返りができなかったり、腰(背筋)を伸ばして立ったり歩いたりすることができないなどの状態で来店されても、帰られるときは普通に近い状態になります。そして、そのまま一週間ぐらいすると元の状態に戻ると思います。
 ただし、稀に私の施術ではまったく改善されないということもあります。そのようなときには「どうしてなのだろう?」といつも考えるのですが、答えは解りません。

ギックリ腰に対する応急処置

 「ギックリ腰」に関して、私の同業者や整形外科学会や専門家達はどのような見解を持ち、どのような対処法を行っているのか検索してみました。
 原因についても、対処法についても、私の感覚からしますと明確なものは見つけられませんでした。曖昧な感じでお茶を濁しているような内容です。
 患った本人が知りたいことはもっと明確なことだと思います。ですから、これまでの経験から私の意見を述べさせていただきます。

 私は、今回説明させていただいた「尾骨周辺の損傷」以外にも腰部の筋肉をビリッとしてしまったもの、背骨(腰椎)を捻挫してしまったものなども知っています。そして、体質的と表現しても良いかもしれませんが、腰部筋肉の同じような場所を何度も何度も損傷してしまう人も知っています。しかし、それはとても少数派です。

 これまでの経験から損傷する場所のほとんどは尾骨周辺だと言えますし、それ以外の部位もたまに見受けますが、すべてに共通していることは、それは「筋線維や筋膜の損傷」であることです。外傷ではありませんが、内部に傷が生じてしまったのです。
 ですから、応急的対処法の第一は炎症が拡がらないように冷やすことです。おそらく腰部の痛みがもっとも強く感じられるでしょうから、そこに冷湿布貼って痛みは緩和するようにしてください。さらに尾骨周辺にも貼ってください。損傷部位の炎症が拡がらないように対処することはとても重要です。
 患った当日や翌日まではお風呂で温まることは控えてください。温まると腰部の痛みは軽減しますし、筋肉の働きも良くなりますので、症状が改善するかのように感じるかもしれません。
 ところが炎症は拡がりますので、翌朝まったく身動きできないというようなことが起こる可能性があります。

 仙骨・尾骨部の損傷であれば、骨盤は非常に不安定な状態になってしまいます。仕事の都合などで、どうしても安静にしていられないのであれば、腰痛ベルトを装着して骨盤を安定させるようにしてください。
 よほど酷いダメージでなければ、炎症が拡がらずに骨盤を安定させていれば、2~3日でだいぶ症状は緩和すると思います。そして歩ける状態になると思いますが、その時に手指を尾骨周辺にあてがってみてください。どこかに手指を当てると歩き方が楽になったり、腰が伸びて下半身に力が入るようになるところがあると思います。その部分が損傷部位になりますので、そこにピップエレキバンを貼ってください。できれば、もっとも弱い磁気のもの(80タイプ)をおすすめします。
 私はダイオードを使いますが、それは非常に専門的ですので普通の人には取り扱えません。弱い磁気を発するエレキバンはダイオードほどではありませんが、損傷部位を補う働きがあるようです。なるべく損傷部位にピタリと貼っていただきたいのですが、少々貼る場所が違っていてもある程度効果が期待できます。
 この状態を続けていただき、1週間程度無理しなければ症状は治まっていくのではないかと思います。
 炎症の具合にもよりますが、3日目くらいからはお風呂も大丈夫だと思いますし、その後は反対にお腹をよく温めて筋肉の働きがアップするように心がけてください。

足つぼ・整体 ゆめとわ
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