超大型台風21号が接近してきた昨日、「頭痛とめまいがする」と訴える方が来店されました。
そして「台風の影響かな? どうして低気圧や台風が近づくと体調が悪くなるんですか?」と質問されました。
 関節痛を抱えた高齢者もよく同じようなことを言われます。「低気圧が近づくと膝が痛くなる。どうして?」
 気象病という名称も付けられているようですが、気圧の変化が自律神経に影響を与え体調を崩しやすくなると説明されています。

 私はこれまで、からだの中でセンサーとして働いている部分は胸であると考えてきました。胸が環境の変化を始めいろいろなものを感じ、それによってからだが変化すると考えてきました。実際、肋骨は閉じたり開いたり、硬くなった柔らかくなったりして環境や心理に反応しています。
 ですから、昨日頭痛とめまいを訴えて来店された方に対して一番最初に胸を触り観察しました。案の上、胸の筋肉(大胸筋)は強くこわばっていて肋骨の動きが制限されていました。ですから呼吸も悪い状態で、息を吸うことも吐くことも満足にできていませんでした。

 「頭痛とめまい、か?」と私は心の中で考えました。胸が動かないので呼吸が満足にできないために、頭が酸欠状態のようになって頭痛とめまいを発症してしまったという仕組みも考えられます。しかし、そうであるなら「息苦しくて、頭痛とめまいがする」という表現になると思うのですが、そうではなかったので、今回の根本的な原因は「胸ではないかもしれない」と思いました。
 そして「頭痛とめまい」ということは頭の問題ですから、まず頭を観察していきました。すると後頭部がとても硬くなっていました。「そういえば今日来た(別の)お客さん達も後頭部が硬かったな」と思いました。台風と後頭部は関係性があるのかもしれません。そして、後頭部が柔らかくなるようにと思いながら、後頭部にそっと掌を当ててみました。

小脳と延髄

 後頭部は延髄と小脳の場所です。延髄は呼吸と心臓のコントロールを行っているところです。小脳の働きについてはまだまだ未解明のことが多いのですが「めまい」とは関わり合いがあると考えられるようになっていますし、私は自律神経との関わりも大きいのではないかと思っています。

 台風(低気圧)の影響で後頭部が硬くなり小脳を圧迫しているので頭痛とめまいをもたらしているのか、あるいは小脳が低気圧に反応して緊張状態になってしまったためにめまいを起こし、かつ後頭部の筋肉が収縮して頭痛の原因となっているのか、どちらかかもしれないと考えました。
1分ほど手を当てていますと、後頭部が少しずつゆるみ始めました。するとそれまで全然できていなかった腹式呼吸ができるようになってきましたので、胸がゆるみ始めたこともわかりました。7~8分は後頭部に掌を当てたままにしていましたが、すっかりからだや頭や首から緊張が取れリラックスした状態になりました。

 低気圧に弱い人は、後頭部に掌を当てたり、あるいは首~後頭部にかけてホットタオルなどで温めたりすることで楽になるかもしれないと思いました。皆さんも試してみてください。

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