ゆめとわのblog

ホームページとは違った、より臨場感のある情報をお届けしたいと思っています。 また、テーマも整体の枠を飛び出してみたいと思います。 ホームページは以下です。 http://yumetowa.com/ お問い合わせはメッセージ欄でお送りください。

 一月に一度くらいのペースで訪れる若い女性がいます。細かい内容はよく知りませんが、彼女は朝から夜遅くまで一日中パソコンに向かった仕事をしています。右手でマウス、左手でキーボードをこなすような仕事だそうですが、とても集中力の強い人で、仕事に取りかかったら時間を忘れて熱中してしまうということです。
 彼女の悩みは目が見えにくくなり、画面が見づらくなると仕事に集中できずストレスが溜まることです。今流行のドライアイなどの病気ではなく、目がかすんだりモヤモヤがかかったりするうち“見てるけど見えない”状態になってしまうとのことです。
 当初は、目の使いすぎ、いわゆる“疲れ目”ではないかと思いました。確かにコメカミの辺りもパツンパツンに張っていましたし、目の周りの筋肉もこっていました。これらの張りやこりを取れば良くなるのではないかと思いまして、そのような施術を行いました。ところが「まだ見えない」と言うのです。
 それでは、原因は別のところにあるに違いないと思い、いろいろと質問を始めました。
 「マウスは普通の形で、人差し指でクリックするの?」
 「画面は正面にあるの?」
 「画面の見方は下向き加減ですか、上向き加減ですか?」
 「机と椅子はどんな感じですか?」 等々
 すると、「椅子に座っていても足は地面から浮いている」という気になる答えが返ってきました。
 つまり、足が浮いているということは、坐位の姿勢を保つために股関節付近に力が入り続けている可能性があるということが推測されます。そして整体ベッドの高さを調整してベッドにそのような姿勢で座ってもらいました。股関節から下肢にかけて筋肉を調べていくと案の定、長内転筋の股関節付近がとても硬くなっていました。「このこわばりを取れば目が開くかもしれない」と思いまして、本人はけっこう痛がりましたが、それをほぐしていきました。すると姿勢も良くなり、明らかに目が大きく開いていくのがわかりました。そして「見えるようになった!」と彼女の答えが返ってきました。
 足が浮いているのが良くなかったのです。ですから「机と椅子の高さを調整して足がちゃんと床に着いて股関節に力が入らないようにしてください。」と言いました。ところが「机も椅子も変えることはできない。」という返事です。
 「では、どうしよう?」と考えました。そして一つの案として、何か足置きになるような台を置いて、その上に足を置いて作業するように進言しました。

 今は、台を置いて仕事をしているとのことです。それでも股関節に力を入れてしまう癖はそう簡単には治らないようで、仕事に集中してしまうとすっかり忘れてしまうとのことです。それでも、以前のように“ものすごく硬い”というこわばりではありませんので、施術も簡単で短時間ですみますし、来店される間隔も長くなっています。きっとそのうち“目が見えない”悩みから解放されるときが来るのではないかと思っています。

 さて彼女の場合を少し説明します。彼女の目の不調は目の酷使や疲れ目も原因ではありますが、それ以外に血液循環が悪いことが考えられます。普通、顔の血液循環については、鎖骨下静脈の流れに注目しますが、彼女の場合は鼡径部での循環不良が原因だと思われます。
 体全体の血液循環に関しては二つのポイントがあります。(動脈は省きます)
 一つは鎖骨下静脈。ここには上半身と頭と体表の静脈血とリンパが集まりますが、最終的に心臓に戻る前に鎖骨と第1肋骨の間という非常に狭いところを通過しなければなりません。体に歪みがありますと、ここの流れが悪くなりますので、顔がむくんだり、手がむくんだり、頭がボーッとしたりする症状が現れます。
 もう一つは股関節の前面に位置する鼡径部です。下肢からの静脈がここを通過して内臓からの静脈と合流して心臓に戻るのですが、この鼡径部もとても狭い場所です。(写真参照)

鼡径部01

鼡径部02

  鼡径部には縫工筋、腸骨筋、大腰筋、恥骨筋、長内転筋などの筋肉と鼡径靱帯に囲まれた三角形の隙間があります(大腿三角)。その狭い中に大腿動脈、大腿静脈、リンパ管が通っています。
 座り続けますと腸骨筋、長内転筋はこわばってしまいます。腰痛などで大腰筋や腸骨筋がこわばる場合もあります。筋肉はこわばると太く硬くなるので、鼡径部の隙間がさらに狭くなり、大腿動脈、大腿静脈、リンパの流れを悪くします。
 
 目のトラブルは、だいたい顔周辺や上半身の調整で対応できるのですが、今回のように鼡径部の、それも長内転筋という鼡径部の端っこに位置する筋肉の状態が影響を与えることを知ると、体の仕組みはまだまだわからないことだらけだと、改めて実感しました。

 私たちの体型は、子供の頃は“伸びやかな感じ”だったものが加齢とともにだんだんと”ずんぐり”あるいは”ゴツゴツ”しだしてしまうものです。「大人になっても伸びやかでいられるためにはどうしたらいいのかな?」とつい考えてしまいます。
 加齢によって筋肉の質そのものが少しずつ柔軟性を失ってしまう、ということもあります。それは仕方がないことなのかもしれません。それ以外では、普段の姿勢や体の使い方に偏りがあって、全身的に体型が崩れてしまう、というのもあると思います。こちらは整体的手法でなんとかできる分野です。

 今回は小殿筋を中心に、O脚を例にとり考えてみます。
 お尻には殿筋とよばれる筋肉が3つあります。一番外層が大殿筋、その深部に中殿筋、最も深部に小殿筋があります。大殿筋はお尻の厚みに関係し、椅子から立ち上がる、階段を昇るなど重力に対抗するときに働きます。中殿筋は歩く動作で片足立ちになるときバランスをとるなどの働きをします。そして小殿筋は中殿筋と合わせて下肢を横に開くときなどに働きます。
 O脚は、多くの場合、その出発点は股関節だと私は考えています。股関節で太ももが外に開いてしまうため膝と膝の間が離れてしまい、しかし踵と踵を合わすように体が自分で調整するために軽いO脚となってしまうのではないでしょうか。(それがちょうど施術前の写真です)
 その他に内股や反張膝はO脚の大きな特徴ですが、そこにはまた別の問題も絡んできますので、今回は股関節における小殿筋との絡みについてだけ取り上げます。
小殿筋のこわばりとO脚

 小殿筋は下肢を横に開く(外転するという)ときに働く筋肉と申し上げましたが、つまり収縮すると大腿骨が外に開くことになります。ガニ股の人、少々O脚気味の人、大転子が外に出っ張っているように感じる人、これらの人は小殿筋がこわばっている可能性が高いです。O脚歴が長い人は小殿筋のこわばり以外にも下肢の筋肉に変調があります。
 小殿筋がこわばってしまう原因として多く見受けられるのは、内転筋の働きが悪いことです。立位や歩行時に足の小指側に重心が行ってしまう人は内転筋の働きが悪いと考えられます。ですから施術方法としては内転筋として一番深くにある短内転筋がしっかり働くようにすることに重点をおきます。

O脚と猫背の改善

 写真の場合は、下肢では短内転筋の働きを良くすることだけを行いました。その他には肩が内側に巻き込むような状態でしたので、それを前鋸筋や顔への施術で修正し、腹筋にもこわばりがあってお腹の伸びが悪かったので、それを足先へ施術で修正しました。
 モデルの人は26歳ですが、60分程度の施術でここまでスタイルが伸びやかになりました。腹筋の伸びも良くなったためバストの位置も上がりました。もう少し肩まわりを修正すれば理想に近い状態になると思います。

 この人のO脚は目立つほど進んだ状態ではありませんでしたので、小殿筋と前鋸筋だけの修正でこのようになりましたが、状態がもっと進んでいる人の場合は、他にも修正しなければならない項目が出てきます。
それについてはホームページのこちらを参照してください。 

 顔のトラブルでやって来る人の話を聞きますと、少し前には“コルギ”に代表されるような、強い力で頭蓋骨を動かす施術によるものが多かったのですが、最近になって口の中に手をいれて口腔の筋肉を弛めたりする施術によるものが増えてきました。
 同業者として情けない限りです。“整体”に対して不信感を持っている人が多いのもうなずけます。
 解剖学的に見れば、口の中は間違いなく内臓です。腸の延長線上に顔があります(顔のことを内臓頭蓋といいます)。顔面ですらそうなのですから、口の中は内臓そのものと考えなければなりません。口の中に手を入れるということは、胃の中に手を入れたり、腸の中に手を入れたりするのと同じです。何かを確認するためにどうしても手を入れる必要があるのなら、本当に慎重に丁寧に優しくしなければなりません。口の中から筋肉を操作するなんて、明らかに一線を越えています。

 もし、そのような施術をする整体院などに通ってらっしゃるなら、体に支障が出ないうちにやめていだきたいと願います。
 もちろん、頭蓋骨や顔面をグイグイ押して矯正しようとするところも同様です。 

 今日は電車で2時間以上かかる距離のところから31歳の男性が来ました。職業は造園業で、ハサミをたくさん使っているということです。骨格も筋肉もしっかりしているのですが、首から上がつらく頭痛がして、笑い続けると左の頬が引きつり言葉がしゃべりづらくなるという訴えです。そして息が浅く、深呼吸ができない状態でした。
 「これでは、ただ生きているだけでも辛いですね」と話しかけますと、「何もしなくても息苦しくて、これまで幾度となく死にたくなったこともあります」と言われました。
 「大きく息をしてください」と促しても胸(肋骨)が全然動かなくて、空気を少ししか入れることができません。首や頭痛や左頬のことよりも、この呼吸を何とかすることが先決だと判断しました。
 呼吸運動は、簡単に表現すれば、肺を膨らませたり縮めたりするすることです。ただ肺はそれ自身筋肉をほとんどもっていないただの袋のようなものなので、横隔膜を使ったり、胸郭(肋骨)を拡げたり縮めたりして、肺の容積を増やしたり減らしたりしながら私たちは呼吸を行っています。この人の場合、肋骨がほとんど動かないために、肺に空気を満足に取り入れることができないでいます。常時酸欠状態です。頭が重くなったり頭痛がしたりするのは当たり前の状態ですし、体にも力が湧かないでしょうから、見た目とは裏腹に本人は本当に辛いだろうと思います。

 さて、肋骨を動かないようにしている筋肉でまず注目すべきは前鋸筋です。このことはホームページにも記載していますので詳しくはこちらをご覧ください。前鋸筋がこわばっていますと肋骨が身動き取れない状態になってしまいますので、まず前鋸筋のこわばりをとりました。これで少し空気が入ってくるようになりましたが、まだ深呼吸ができる状態ではありません。
 もう少し細かく肋骨を見ますと、上から2・3・4番目とみぞおちのすぐ上あたりの肋骨が内側に入っていました。2番目の肋骨を少し拡げますと、息を吸ったとき、それまで全然動かなかった胸郭が上に動くようになります。2番目の肋骨は手の親指や人差し指と関係します。この方はハサミをたくさん使っているため、右手が非常にこっていました。それを強めに揉みほぐし、親指がしっかりするようにしました。(これは職人技のようなものです)
 すると胸郭の動きがよくなり、額や後頭部にまで鼻から吸った空気を通すことができるようになりました。ところが深呼吸はやはりできません。残るは、みぞおちの少し上の部分の狭くなっているところです。ここが拡がってくれれば深呼吸ができるはずです。
 ここは「胸に手を当ててください」と言ったときに自然と手が行くところです。とても敏感なところで、“心”のある場所と言いますか、いろいろなものを感じるところです。開放的になればこの部分が開くし、内向的になればこの部分が閉じてしまうようなところと考えてもいいでしょう。この方はたくさんの精神的ストレスを抱えているのか、この部分が開かなかったのです。こういうときは手を当てるのが一番です。私はそっとその部分に手を当てました。すると何秒か後に、急に大きく息をすることができるようになりました。そのまま2分くらいずっと手を当てていました。これで深呼吸ができるようになり、顔色もよくなりました。

 その後、座っていただき首や頭の状態を確認してもらいました。まだ頭の落ち着きが悪いということでしたので、腹筋を調整しました。それは足の親指の先がガチガチに硬くなっていたのをほぐす方法です。かなり痛みを感じたようですが我慢していただきました。
 これで完全ではありませんが、本人が納得できるくらいにはなりました。今日はここまでの施術でしたが、次は一月後の来店ということで終了しました。

 元気な人には「呼吸ができない」ということは理解できないことかもしれませんが、実際に“呼吸はしているけど、呼吸ができない”という状態はあります。それを“精神的なもの”ということで片付けてしまうお医者さんも多々いるようですが、私はそうではなく、フィジカル的にもっとよく検討して改善に導く方法があると考えています。
 不眠症、頭重、胃の膨満感、悪い顔色等々、心理的なことではなく、単に呼吸が悪いことによってもたらされている症状がたくさんあると思っています。
  

体の捻れで下顎骨を引っ張る

 今回は、ものを噛むと左の顎がコリコリ音を出すので、家族と一緒に食事を摂ることができなくなったという訴えです。
 さっそく顎や顔に触り状態を確認しましたが、左側の顎がガチガチに硬くなって動きが悪くなっているというわけではありませんでした。反対に硬くこわばっているのは右側の顎でした。ところが首から下の方を見ていきますと、左側の筋膜が下の方に引っ張られていました。この筋膜は当然、左顎や顔の左側にもつながっていますので、左顎が常時下の方に引っ張られている状態であることがわかりました。この引っ張る力によって食べ物を噛むとき、左顎が変な動き方になるため音がしてしまうのではないかと考えました。
 そして左側の筋膜が張っている原因を探っていきますと、胸郭(肋骨)が捻れているからでした。
胸郭の下部が左側(反時計回り)に、上部の方は反対に右側に捻れていましたが、このような捻れをもたらしている原因は右腕のにありました。そこで、「過去に右手にケガをしたことがありますか?」と聞きますと、「子供の頃(40年ほど前)に人差し指か中指の先にヒビが入ったことがある。どっちだったかは憶えていない。」との応えでした。
 そこで右手の動きを確認するため、いろいろ質問しましたが「チョキが右手は上手くできない」という応えが返ってきました。さっそく人差し指、中指と確認しましたが、中指の第1関節のところを触ってあげるとチョキが上手くできるようになります。チョキをつくった状態で触っていた私の手を離すと、チョキが横に拡がるのではなく前後に拡がる形になってしまいます。

指先骨折でチョキができない

 直感的に“これが根本的な原因だ”と感じました。そこで座っていただき、煎餅を食べてもらいました。その人の右手で左手のケガをした中指の先を触ってもらいながら煎餅を噛んでもらうと、左の顎も軽快にしっかりと噛むことができました。顎の音もなく、不安定さもありません。ところが、中指を触っている手を離してしまうと、とたんに左側で噛むことができなくなります。左側で噛もうとしてもよく噛めないため、口の中の煎餅を右の奥歯の方へ持っていってしまいます。
 結局、右手の中指の先の骨膜(だと思います)を施術しました。手を離してもしっかり左側で噛める状態になったのを確認して施術を終えました。

 今回の件を専門的に申し上げますと、左側で噛みづらくなり噛むと音がしてしまう直接的原因は、胸郭の捻れによって左顎を下に引っ張る力が掛かっていたからです。そして胸郭を捻れさす原因は右側の前鋸筋のこわばりです。それによって胸郭の上部は右側に下部は左側にと捻れをもたらしていました。さらに右の前鋸筋がこわばってしまう原因は、かつての骨折による中指先の骨膜の状態が戻りきっていないからだと考えられます。ですから、その骨膜の状態がよくなるように中指の先を施術しました。

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